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問題は給与ではなく、手当のほうです。 本当は高いとか低いとかの問題ではなく、フローがすべて公務員へつぎこまれることです。
http://www.asyura2.com/08/senkyo51/msg/472.html
投稿者 hou 日時 2008 年 6 月 27 日 23:05:16: HWYlsG4gs5FRk
 

(回答先: Re: ANo.2 あなたは統計のマジックにだまされています。 >だまされているのはあなたです。 投稿者 考察者K 日時 2008 年 6 月 27 日 21:03:26)


http://blog.goo.ne.jp/kucctada/e/fcada452ce679e98adbd5a3a7eafb0d8

退職手当債

行政経営フォーラムのメーリングリストでも書きましたが、
退職手当債に関する意見です。

三重県が、
初めて退職手当債を発行すると聞いたので、
各自治体の状況について調べてみました。
あまりの惨状に驚き、
自分自身も含めて、公務員の無自覚を反省しています。
退職金は人件費で、義務的経費です。
民間であれば、職員の人件費が払えないために借金するようでは
倒産ではないでしょうか?
しかも、このような団体は多数あったのです。

(退職手当債とは)
総務省によれば退職手当債とは、
団塊の世代の大量退職に伴う退職金を支払うために、
平成18年度から10年間の特例として発効が認められた地方債です。
発行は、総人件費の適正化等を審査して総務省が許可します。
通常の地方債は、返済の一部が地方交付税として配分されますが、
退職手当債は全額自治体(最終的には住民)負担です。

(自治体の現状)
報道によれば、
都道府県の18年度当初予算に含まれた退職手当債は、
47団体中、22団体、総額978億円。
19年度予算案は、徐々に公表されつつあります。
発行する団体は、例外とは言えない状況です。

19年度は三重県、群馬県などが初めて発行します。
(予算案では、退職手当債は対前年比「皆増」と書いてあって
 新規かどうかわかりにくいです)

自治体全体では、
18年度は約2600億円、19年度は約5900億円と、
急増しています。

(報道)
2006年6月24日に、週間ダイヤモンドで
「『退職手当債』への疑念」という記事が掲載されたようです。
内容は、
「ずいぶん都合のいい債券だが、
 これが民間なら、大幅な人員削減や賃金カットを行っている、
 真っ先に取り組むべきは、
 特殊勤務手当ての見直し、退職時の特別昇給の廃止等である」
という、もっともな主張です。

十勝毎日新聞では、帯広市の退職手当債に関して、
十分に予測できた事態に基金積み増しなどの対策を打たず、
将来に住民負担をツケ回す借金に踏み切った市の責任が、
厳しく問われる、と報じています。
(市の退職手当基金残高1,000円)


(栃木県の資料)
栃木県は、退職債券債を発行するに当たって説明資料を公表しています。
発行理由のひとつとして、財政負担の平準化をあげています。
栃木県の資料では、退職金が急増するのは18年度ですが、
その後も増加し、平成24、25年度ごろ最初のピークが来ますので、
現在さえしのげれば解決というわけにはいきません。

(私の意見)
・公共事業などの資金を債券で調達するのは、
公共財を使う将来の世代も負担をすべきだから、という理屈がありますが、
将来世代は、退職手当を払う恩恵は何も受けないので、
負担だけ押し付けられるのはおかしいと思いますが、
いかがでしょうか。

・退職手当債を発行して、
今だけしのいでも、来年度以降しのげないのではないか。
また、借金により将来の返済は、ますます苦しくなるだけで、
何の解決にもなっていないのではないか。

・民間企業であれば、人件費(義務的経費)が払えず借金する時点で
すでに倒産ではないか。そうであるなら、
これまでの行政の経営責任をはっきりさせるべきではないか。

・公務員はこの深刻な状況をもっと広く自覚すべきではないか。

というような意見です。

退職手当債は、財源的には、将来の人員削減により、
その人件費分を退職手当債の返済に充てる計画です。
近年、採用抑制という形で
自治体の人員削減が進められています。
しかし、自治体の現場では、
削減分の人員が担当するはずの、業務の削減が
あまり顧みられていないように思うのです。

理屈的には、
人員を1〜2割削るのなら、業務の総量も
1〜2割減らさなければ仕事が回らなくなりますよね。
かつてのように
新規事業の創出を競争するより、
いかに、やれなければならない仕事を減らし、
それを少ない人数でこなすのか
という工夫が最大の経営課題になってきていると思います。

退職手当債の財源のための人員削減計画により、
将来の人員をすでに食っています。
職員数が自治体の与件として定められてしまったのなら、
それに釣り合う業務量とやり方を準備していかないと、
再び自治体の経営危機が訪れると思います。

もう一つの不安要因は財政です。
団塊の世代の退職は、今年限りでなくまだまだ続きます。
今年度の退職手当が、借金をしなければ払えない状況だとすると、
来年度の退職金の財源はどこから出てくるのでしょうか。

今回の対応が、数年分の退職金を想定した、
人員削減計画と、退職手当債の発行なら、
数年間は安泰かもしれません。
しかし、
その後の退職手当分の財源と、さらには退職手当債の返済ものしかかってきます。
全国の自治体が破綻しかけたら、
国は国債を大量発行し、現代の徳政令でも出すのでしょうか。

群馬県でも、記者発表された19年度予算案資料では、
対前年比「皆増」とさらっと書いてありましたので、
財政課に電話し、県史上初であることを確認しました。
記者発表では、
このことについては、記者の質問はなかったようです。
非常に重要な問題だと思いますので、
栃木県のように、発行に至った経緯や、
今後の見通しなど詳しく説明すべきだと思います。
経営上の説明責任ですね。
記者の方も、つっこんで欲しいところです。

私としては、
借金(退職手当債20億円)をしなければ義務的経費が払えない状況なのに、
県の単独公共事業費を5%(15億円)も増加させているのは、
経営としていかがなものかと感じます。


 

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