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<省エネ無用−−−養老孟司07年逆説の暴論>「早く石油を使い切れ!!」(AERA(’07.1.1−8))
http://www.asyura2.com/0610/idletalk21/msg/1166.html
投稿者 まさちゃん 日時 2007 年 1 月 10 日 16:13:43: Sn9PPGX/.xYlo
 

個人的には面白く読んだが・・・。すぐに反論がついてきた。その反論はこの投稿の下に投稿します

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AERA(’07.1.1−8)

<省エネ無用−−−養老孟司07年逆説の暴論>

「早く石油を使い切れ!!」  
        
 <本文転載>

 「省エネ」なんて大間違い。「限りある資源」だからこそ一刻も早く使い 
切り、その先に待つ幸せな地球へ。養老先生渾身の提言をどうぞ。      
                                   
 「省エネ」で夏はクールビズ、冬は暖房控えめにとかやっていますが、あ 
れは完全に逆です。「省エネ」すれば、石油資源の寿命が延びてしまいます。
                                   
 ちょっと乱暴な言い方ですが、石油は、一刻も早く枯渇させた方がいい。 
石油を使い切り、この地球から石油がなくなる日、それこそが人類にとって 
幸せな世界が来る日なんです。石油がなくなれば、現在地球上で起きている 
社会問題のほとんどが解決するんですよ。                
                                   
 まず第一に、コンクリートが不足してでっかいビルやマンションを造れな 
くなる。そうなると、人々は分散して住むしかない。集中していない社会と 
いうのは災害などに強いですよ。ベトナム戦争でベトナムが米国の猛爆でも 
生き延びたのは、あんなアメーバ型社会だったからです。         
                                   
 山の木を切り崩したり土砂をむやみに掘り出すエネルギーもなくなるわけ 
だから、特に日本列島のような地域は、自然災害に対して強くなる。    
                                   
    地方分権もスムーズに                
                                   
 二つ目はこの延長上ですが、分散化社会にスムーズに移行します。石油が 
なくなれば輸送手段が限られるのだから、ローカルを中心にした社会になら 
ざるを得ません。                           
                                   
「地方分権!」などとスローガンを掲げて叫ばなくたってね。       
                                   
 しかも、その際には、今の市町村合併のような利権争いをしなくても、  
「石油に頼らずに生活していけるテリトリーの大きさ」がおのずと決まるの 
で、それを基準に地域づくりをしていけばいいのです。ものごとはシンプル 
に考えれば、解を得られるものなんです。                
                                   
 移動手段が限られたら、不便な社会に逆戻りすると悲観する人もいるでし 
ょうが、いえいえどうして、これが人間にとったらなかなかハッピーな社会 
だったりするんですね。開国直後の横浜に、イギリスの初代総領事として着 
任したラザフォード・オールコックは長崎から江戸に将軍拝謁に来る道中で、
みんなが物見遊山に弁当を持ってきている様を見て、「こんな幸せな人たち 
は見たことがない」と日記に書いています。               
                                   
 移動手段が限られても、長距離の移動が全くできないわけじゃない。しか 
も限られているからこそ、一回の移動がイベントになる。滅多に争えない人 
に会えれば大感激。ありがたみが増しますよね。             
                                   
 分散化社会になると、核ミサイルもなくなるんじゃないかとも密(ひそ) 
かに思っています。なんといっても、核は人口が密集した都市社会でしか効 
力を発揮できません。                         
                                   
    「まともな病気」だけに              
                                   
 医療問題。これもかなり解決できます。病院に来るのは「まともな病気」 
の患者だけになります。                        
                                   
 かつて東大病院が痛風の親子を入院させたことがありました。なぜだかわ 
かりますか?                             
                                   
「痛風」という病気自体が珍しいのに、「親子」でかかるなんて・・・と。 
当時はそのぐらい珍しい病気で、この親子は研究のためになかなか退院させ 
てもらえなくてかわいそうでした。                   
                                   
 それが今はどうです。だいたい40歳以上の男性の半分がメタポリックシ 
ンドロームだなんて、ふざけていると思いませんか。これは定義の問題だけ 
れど、半分もの人問を病気にしちゃってどうするのって言いたいですね。そ 
んなのまともな病気なはずがない。                   
                                   
 平安時代、最強の権力者だった藤原道長(ふじわらのみちなが)は、視力 
が低下したり口が渇いたりして困っていると日記に書いていました。明らか 
にいまでいう糖尿病の症状。現代の日本人は、みんなが藤原道長になってい 
るんですね。                             
                                   
 いまは薪(まき)割りも水汲(く)みも、労働という労働は全部石油が肩 
代わりしてくれている。それがなくなれば、食べるために当然人が体を使わ 
ざるを得なくなるわけです。そうすれば生活習慣病なんていうのは、まず、 
なくなります。そうなれば、医師たちはがんなど「まともな病気」の研究・ 
治療にもっと打ち込めるようになる。医療費の抑制にもつながります。   
                                   
    ニ−トになる暇なし                
                                   
 子どもの教育問題。これも飛躍的に改善しますよ。いまの子どもの問題は、
心の問題に尽きます。受験の難易度とか、そういうことじゃありません。  
                                   
 子どもはあまり便利な環境に置かないで体を使わせるのが一番いい。いま 
の子どもに悩み事が増えてしまったのは、日常の中で必然性のある行動が減 
った分、何をしていいかわからなくなってしまったからです。昔は火をおこ 
してはじめて飯がたける、風呂に入れるっていう必然性を理解していたから 
こそ、薪を割るし、火吹き竹でたらふく空気を送りこんでやったわけです。 
必然でやっていると、ささいなことで悩んだり、ニートになったりする暇は 
ない。                                
                                   
 今のような時代だと、子どもに田んぼの手伝いさせたり水汲みさせたりな 
んかしたら、「体罰だ」とか「児童虐待」になりかねません。子どもが体を 
使わないで、教師は教えることよりも書類を作ることに専念しているなんて、
バカみたいな世界だと思いませんか。「健康のためには」なんて、必然では 
ないジョギングとか子どもにやらせてもだめなんですよ。         
                                   
 大人だって自殺が増えているけれど、いまは多くの人が社会にとって余剰 
人員になっちゃったことが問題なんですね。何といっても、田んぼが機械で 
簡単に作れるようになっちゃったんだから。8割強が兼業農家だっていうの 
は、考えてみれば驚くべきことなんです。農家というのは、人手も手間もか 
かる大変な仕事だったはずなのに、それがなんと片手間にできるわけでしょ 
う。その機械を動かしているのはもちろん石油です。           
                                   
 人間は石油を使って機械をより便利にするために躍起になってきたけれど、
機械を丈夫にすると人問が壊れる。そういう典型的な構造だと思いますね。 
                                   
   太平洋戦争も元は                  
                                 
 石油がなくなれば、地域紛争もなくなります。現代史を紐(ひも)解くと、
ほとんどの戦争が、とどのつまりは石油の利権の争奪戦なんですね。この前 
のイラク戦争だって結局のところ、そうでしょう。            
                                   
 太平洋戦争だって、日本の石油問題が発端でした。アメリカのルーズベル 
ト大統領は石油を止めたら日本が譲歩すると考えていたようだけれど、逆に 
石油がなくなることへの過敏な恐怖感が、日本を戦争へと駆り立てた。あと 
2〜3カ月しか日本の石油がもたないと言われたら、東条英機(とうじょう 
ひでき)の性格なら、明らかにパニクるでしょう。そのころの戦局に、見事 
にその本音が出ています。シンガポールを攻略し、フィリピンを占領し、イ 
ンドネシアの油田を確保したところで、本音としての戦争が終わったんです 
よ。戦局が思わしくなくなっていったのはその後。あのミッドウェー作戦の 
中途半端さは、本音の戦争目的が消えちゃったために生じたと思えば素直で 
す。                                 
                                   
 結局、歴史の観点から見てみれば、何のことはない、僕らは石油に振り回 
されてここまできたということです。                  
                                   
 近代文明の効率は秩序で維持されている。飛行機がちゃんと飛び、電車が 
時間通り走り、官僚制が機能する。それを支えているのが石油です。この秩 
序は都会の秩序。そして、この都会の秩序は、地球温暖化の犠牲の上にある。
中国が全部都市になったら地球は滅びるでしょう。            
                                   
 20世紀初頭、石炭から石油に代わったとき、このことを予見した人問は 
いなかったのか。最近気になって仕方ありません。            
                                   
              構成・編集部 古川雅子(ふるかわまさこ) 

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