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「エジプト人モハメド」の電話盗聴会話:何だ、この男!見え見えの「S」じゃないか!
ちょっと古いのですが、6月8日付エル・ムンド紙(電子版)からの記事です。これは重要な資料ですので、全文訳します。
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『「エジプト人モハメド」は3.11で頭脳として機能した』
(マドリッド)
「殉教者としてマドリッドで死んだ者達は私の最も愛する兄弟たちだった。あれは私の計画だった。大変な辛抱と研究を私に強いた計画だった。私は2年半かけた。」これがミラノで逮捕された『エジプト人モハメド』ことラベイ・オスマン・エル・サイェド・アーメドの言葉であった。これはイタリア警察が彼の電話の盗聴から得た内容だった。
イタリアの新聞にもたらされた警察の盗聴内容は「エジプト人モハメド」とその友人のモウアド・モハメド・ラジャフとの間のもので、この盗聴によって3.11のマドリッド列車爆破の最大の「頭脳」の一人が逮捕されることとなった。
イタリアの内相ジュセッペ・ピサヌは、「イタリアでの逮捕者の一人は、思想的にも作戦面でも極めて重要な人物でマドリッドでの大量殺人の重要容疑者だが、他の襲撃もまた予定していた」と明言した。
この会話は5月26日に録音されたもので、小さい声ではあるがイタリアの対テロ捜査班が録音し『エジプト人モハメド』がマドリッド大量殺人で果たした容疑を確認するには十分である。
「マドリッドの攻撃に道をつけたのは私だ。その当時は私はそこにいなかったが。君には本当のことを言う。その計画の前、(3月)4日に彼らと連絡をつけた。君は誰にも何も言わないでほしいが、私は一人で動き彼らはグループで動いた。」オスマン・エル・サイェド・アーメドはこのように語った。
一方、ヤヒア・モウアド・モハメド・ラジャフは次のように尋ねた。「全員が殉教者なのか。」そしてラベイの返事はこうだった。「5名は殉教者だったし、逮捕された8人は最良の心からの信頼に足る友人だ。4日にはすでに高いレベルで計画を開始した。忘れがたい出来事にすることを目指した。私にとってもね。[…]しかし彼らは私を止めて、我々は神の意志に従ったのだ。」
『エジプト人モハメド』は繰り返した。「巨大な任務を目指していたが、手段が見つからなかった。この計画のために私は、2年半もかけて、多くの研究と非常な辛抱をしなければならなかった。これは誰にも何もしゃべらないでくれ。ジャイル【不明:訳者】とは話しをしないでくれ、決して。例え電話ででも。」ヤヒアは尋ねた。「手紙ででもかい。」「だめだ。絶対に。」とラベイは答えた。
この盗聴会話からは、『エジプト人モハメド』が早急の更なる攻撃を準備していたことが明らかになる。「言っておくが、2つのグループが殉教の準備をしている。最初はイラクでシリアを通って、この6月の20日から25日の間に、だ。4名が殉教の準備をしている。このことは決して誰にも言わないでくれ。モハメド【預言者モハメドのことと思われる:訳注】にも。たとえ彼が総てをご存知でもね。」ラベイはこのように友人に語った。
イタリアの新聞ラ・リプブリカは『エジプト人モハメド』が聖戦を弁明するこの会話のもっと詳しい引用を発表している。「我々青年はまず最初に自らを犠牲にしなければならない。[…]なぜなら神は我々全員の信仰を試しているのだ。解決方法は一つだ。アル・カイダに加入することだ。」と言った。
この会話のあるときに、ヤヒア・モウアド・モハメド・ラジャフは、自分自身が『エジプト人モハメド』の求める犠牲のための用意ができていることを告白している。「君の情熱はすばらしい。しかし落ち着いてくれ。[…]君はジハードは別のメカニズムを持っていることを知らねばならない。[…]我々の兄弟たちはヨーロッパでの領事館についての情報を必要としている。」
『エジプト人モハメド』として知られるラベイ・オスマン・エル・サイェド・アーメドは33歳のモロッコ人であり、スペイン大法院によると、マドリッド列車爆破事件とアル・カイダのネットに関与した疑いで、デル・オルモ判事によって逮捕命令が出されている。スペインはすでに身柄引渡しを要求している。
『エジプト人モハメド』は、レガネス市で爆死した7名のうちの一人『チュニジア人』とマドリッドで1年間いっしょに暮らしていた。そして共に一つのテログループを形作った。エル・ムンド紙は、スペイン警察が第7の死体が、まだ誰とも判明しないが『エジプト人モハメド』の可能性があると信じるに至ったことを、報道している。
スペインの捜査当局の情報は、彼が同時に、欧州のアル・カイダの軍事責任者とみなされるアメル・アズィズィとの関係も持っている、またデル・オルモとバルタサル・ガルソンの二人の判事からの捜査・逮捕の命令を受けている、と説明した。
エル・ムンド紙の情報では、ラベイ・オスマン・エル・サイェド・アーメドはエジプト軍の時代に爆発物専門班に居た。スペイン警察は最近、エジプト軍時代の彼のことについての情報を要求したが、いまだに返事は無い。
ラジオ局ラ・コペは、『エジプト人モハメド』の電話番号が「2ヶ月以上も前からイタリアの裁判所によって盗聴を許可されており」、そしてそれ以来「電話連絡の盗聴が続けてきちんと行なわれてきた」ことを明らかにした。
さらに捜査員たちは裁判所に許可された電話盗聴のほかに、『エジプト人モハメド』が、爆発物が準備されたモラタ・デ・タフーニャ(マドリッド)の家に居るという「視覚的な認識【写真等の目で見える証拠、か?:訳者】」も持っている。
『エジプト人モハメド』はイタリアで知り合った数名の人物と接触しており、その痕跡を追っていくと、ミラノのアパートにある彼の「隠れ家」にたどり着いた。そこは数週間前に突き止められ、この月曜日【6月7日:訳者】に当局から逮捕命令が出される日まで厳しく見張られた。
エル・パイスの情報によると、彼はミラノに来て以来、イタリア警察が「イスラム原理主義の巣窟」として警戒しているビアレ・ジェンネールのモスクに足しげく通っていた。
『エジプト人モハメド』と共に21歳のパレスチナ人ヤヒア・パユミも彼の隠れ家で逮捕された。ベルギー、スペイン、フランスとイタリアで行なわれたこの反テロ作戦では、他に15名のイスラム・テロリストが逮捕された。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/06/08/espana/1086719217.html
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同じ日(6月8日)のエル・パイス紙(店頭販売)は、丸々1ページ以上を割いて(こちらの新聞の1ページはA3版ですが)、『エジプト人モハメド』ことラベイ・オスマン・エル・サイェド・アーメドとその友人ヤヒア・モウアド・モハメド・ラジャフの盗聴された会話を載せています。しかしそれでもその会話の一部分でしかなく、どう見ても電話で少なくとも30分間以上はしゃべり続けていたはずです。上記のエル・ムンド紙(電子版)で引用されているだけでも十分にわかることですが、もう馬鹿馬鹿しくて話にならない、といったレベルの、見え見えの「証拠見せびらかし」です。
この投稿の最後に私の「3.11事件の捜査」に関する阿修羅投稿で重要なものを列挙しておきますが、この『エジプト人モハメド』なる男、2年半もかけて大変な研究と準備をしてきた割には、
● これ見よがしに「物的証拠」を残しっぱなしにし(イスラム教米国人弁護士の逮捕につながるものも含めて)、
● それも捜査当局の動きとあたかも連携を図ったかのようなグッド・タイミングで「物的証拠」が発見され、
● 最大の「人的証拠」は爆弾で消滅。「死人に口無し」で、この『エジプト人モハメド』の言葉だけが(!!)「重大かつ唯一の証言」となる。
しかも自分がお尋ね者『アル・カイダ』の一員であることを自覚し常に盗聴や身の回りのスパイに厳重に注意しなければならない身であるにもかかわらず、
● ぺらぺらと電話で重大な内容の長時間の会話をしゃべりまくる、・・・。
それも
* 3.11は自分が計画したこと
* 「実行犯」グループと緊密な連絡を取り合っていたこと
* 「この6月の20日から25日の間に」4名からなる「2つのグループが殉教【テロ活動】の準備をしている」こと
などの、暗号文を使ってさえ警戒しなければならない情報を、誰が聞いても分かりやすい形で延々としゃべりまくるわけです。
「このことは決して誰にも言わないでくれ。」などと、なんたる空々しい・・・。
『アル・カイダ』の正体がバレバレですね。
盗聴といえば、スペインではせっかく「3.11実行犯」の電話盗聴テープを、「翻訳家がいない」とかいった理由で調べもせずに山積みにしてほったらかしておいた、という馬鹿げた話もあったのですが、その後も、盗聴テープの内容が公表されたというニュースはありません。今回の記事によりますと、『エジプト人モハメド』の電話は少なくとも3月後半から盗聴され続けていたことになります。(レガネス市での「3.11実行犯」の爆死は4月4日。)
また、この『エジプト人モハメド』なる男、最近の新聞では、2001年の8月、つまり9.11の直前まで2年間ドイツに住んでおり、その後1年間マドリッドで『3.11首謀者』といっしょに住んで、2003年にはスペイン警察から「国際テロリストほう助」の容疑で捜査依頼が各国に出されています。彼が9.11と3.11をつなげる「重大な役目を演技」している可能性もあります。(これに関してはエル・ムンドの6月13日に興味深い記事がありますので、できるかぎり早く和訳して投稿します。)
さらに記事中にあった「『エジプト人モハメド』が、爆発物が準備されたモラタ・デ・タフーニャ(マドリッド)の家に居るという「視覚的な認識」も持っている。」という部分についてですが、この家は例の「物的証拠の大バーゲン」の家で、しかも明らかに事件前からスペインの国家防衛隊、警察、そしておそらく中央情報局(CNI)がその存在を知っていた、いわくつきの家です。「視覚的な認識」というからには写真かビデオのようなものでしょうが、本物のテロリストならそんなものわざわざ残すはずがありません。
まるで警察のために派手に動き回り、おしゃべりをし捲っているような人物で、『友人ヤヒア』からすらたしなめられているようです。(もちろん私は盗聴されていることを知ってしゃべっていた、つまり彼が、ビン・ラディンやザルカウイ同様に、単なるドタバタ喜劇の「役者」の一人に過ぎない、と思っていますが。)
本人の伝によれば3月4日からしきりにマドリッドと電話連絡を取り合っていたはずです。「泳がせていた」というよりはイスラムグループを引きずりまわすために活動していた、そして当局は(少なくとも各国情報当局と警察上層部は)彼にそのように指示を与えていた、と解釈すべきでしょう。
日本でもかつて、公安が連合赤軍の中にスパイ(S)をもぐりこませ、破滅に追いやるように導いたばかりか、マスコミをフル動員してリンチ死体の発掘から浅間山荘事件までを演出して、世論と国民の意識を思うがままに操作したのですが、この『エジプト人モハメド』なる男、もう「S」丸見えですね。要するに「国際イスラム・テログループ」なるものが、周辺部は血気にはやるイスラム教徒の青年たち、中心部に「情報当局連合(と仮に名づけておきますが)」から派遣された「指導者」と彼らが選んだ「俳優」がおり、実際に逮捕されるのは、チンピラか彼らとはほぼ無関係な巻き込まれた者、および重大任務を帯びた「一部の俳優」、といったところなのでしょう。
それにしても、新聞・マスコミなどといった機関はどこでも似たり寄ったりです。たとえば、『エジプト人モハメド』の電話は少なくとも2ヶ月も前から盗聴され、原理主義者の拠点として目をつけられていたモスクに出入りするなど、とにかく目立つ動きをしていたのに、イタリア警察は「数週間前に」その隠れ家を突き止めた、なとど、矛盾も甚だしい発表です。エル・ムンドにしてもエル・パイスにしても、こんないい加減な当局発表をそのまま記事にするのですから、お里が知れているわけです。もっともそのおかげで「当局」と「テロリスト」との関係が明らかになってくるのですが。
日本同様、スペインでも3.11に関してはあらゆる大新聞が警察発表のタレ流しの道具と化しています。反体制的な色彩の強いミニコミやインターネット・サイトは沈黙しています。表面上はアメリカの中東政策に逆らっているように見えるヨーロッパですが、実際には着々と「別の形の十字軍」が作られていきつつあるように思います。
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(3.11関連、阿修羅投稿: 投稿者 バルセロナより愛を込めて)
http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/1089.html
スペイン警察のデタラメ逮捕!(それともアルカイダはETAよりドジで弱い?)
http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/1325.html
【3,4番目の記事】「新たに4名逮捕」「犯行声明のビデオは」
http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/1349.html
3.11の爆発物の「使い残し?」:アルカイダって本当によく証拠を残してくれるもんだ!
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/223.html
3.11再検討(事実関係編 その1):フォロー(事実関係編 その2)
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/261.html
3.11再検討(分析編)
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/292.html
【2つ目の記事】3.11容疑者の逮捕をモロッコ、ドイツ、英国に要請
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/325.html
【2つ目の記事】4名の実行犯容疑者と2名の犯罪集団のボスを指名手配
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/375.html
【3つ目の記事】デル・オルモ判事、最近の4名の逮捕者のうち3名を保釈
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/440.html
速報:「イスラム・テロリスト」捕り物中、爆破。警官少なくとも1名死亡、多数負傷。
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/506.html
「3.11首謀者が爆死」
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/606.html
「爆死テロリストの6人目の死体確認」
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/896.html
やっぱり似てきた!「3.11」と「9.11」(防げなかった?or防がなかった?)
http://www.asyura2.com/0403/war51/msg/153.html
「スペイン情報部は3.11の2ヶ月前にイスラムテロを予告していた」
http://www.asyura2.com/0403/war52/msg/367.html
3.11マドリッド列車爆破関連新情報:「英国在住のイスラムの導師」他
http://www.asyura2.com/0403/war52/msg/647.html
ついに登場、ビン・ラディン!(エル・パイスから):役者やのー(ちょっと古かったかな)
http://www.asyura2.com/0403/war52/msg/896.html
【2,4つ目の記事】「ビン・ラディンの『停戦提案』を欧州は拒否」「オルモ判事、3.11に関連して最近逮捕した6名を釈放」
http://www.asyura2.com/0403/war53/msg/187.html
【最後の記事】3.11犯人のうち5名は警察に見張られていた
http://www.asyura2.com/0403/war53/msg/374.html
【最後の記事】レガネスの爆破で死んだテロ捜査員の墓が荒らされ死体が焼かれる
http://www.asyura2.com/0403/war53/msg/1121.html
【最後の記事】3.11爆破の数時間後、爆発物専門家はETAの可能性を捨てていた
http://www.asyura2.com/0403/war53/msg/1249.html
【3,4番目の記事】「3.11関連で逮捕のチェダディ兄弟2名を釈放」「指名手配中の1名を逮捕」
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/372.html
【最後の記事】イスラエル、スペインは3.11犯人を殺していただろう、と言う
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/780.html
【4,5番目の記事】「3.11関連で収監中の15名のうち3名を釈放」「社会労働者党と国民党が協力して3.11の調査へ」
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/858.html
「元政府報道官、3.11で誰かが旧政権をハメた可能性も」
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/898.html
「欧州アルカイダの軍事責任者は爆死していた?」「米人アルカイダ弁護士の指紋の怪」
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/1148.html
「警察が盗聴した3.11実行犯のアラブ語が翻訳できなかった??の怪」
http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/311.html
【最後の記事】警察は3.11主犯を以前から見張っていた
http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/384.html
【最後の記事】アセベス、警察が「チュニジア人」を見張っていることを知らなかった、と断言
http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/476.html
【最後の記事】内相は、警察、国家防衛隊、情報機関を統合した「対テロ国家中央局」を創設
http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/532.html
3.11関連で逮捕の米の弁護士を釈放、「これは魔女狩りだ」
http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/852.html
【3番目の記事】ロンドンで、アルカイダと3.11につながるイスラム僧を逮捕
http://www.asyura2.com/0406/war56/msg/232.html
「9.11後、イスラムのリーダーがETAに共闘を提案」??(エル・ムンド)
http://www.asyura2.com/0406/war56/msg/488.html
ベルギーでイスラムテロリスト15名、イタリアでは3.11関連「アルカイダ」1名逮捕(エル・ムンド)