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(回答先: 酒鬼薔薇聖斗は少年Aではない…と思う。（４）【二人の文字を比較する】 投稿者 竹中半兵衛 日時 2004 年 6 月 29 日 09:36:54)
酒鬼薔薇聖斗は少年Aではない…と思う。（５）【真犯人のプロフィール――挑戦状から考える】
http://www.sweet-cupcake.com/sakaki_p_moji.html
■「地獄の季節――酒鬼薔薇聖斗がいた場所」には、第一と第二挑戦状の文字が同じかどうかを鑑定した魚住和晃教授による犯人像が記載されています。これは著者がこの先生に、少年Aの逮捕前の段階で聞いたもののようです。
書き慣れていない人間の文字ですよ。（略）一文字、一文字、考えて書かれている。（略）この文章はうなるところはあるが、しかし、素人が悦にいってる感じがする。若い男ですよ。（略）暗く、ほっそりとした、二十代の子や。
命の重さ取材してには、一人の記者が、第二挑戦状の文章を読むなり「これは10代だ」と感じたことが記されています。「自分も10代の頃にはこういうふうに書いただろう」と。私も「真犯人は若い」というのには賛成です。なぜというに「どうも大人ではなさそうだ」から。「だから子どもだ」と。
もし真犯人が大人であって、義務教育やら学校やらに何らかの不満を持っており、そのことを殺人に添える文書にしようという場合。大人になると、もはや作文の授業はありませんから、ある程度長い文章を書き慣れているかどうかは、人によって非常な差があることになります。
もし普段から書き慣れてないんだけれど「どうしても殺人の理由を一言書かなければ気がすまない！」という強い思いから書く場合には、文はもっと短く、そっけない、要点だけを並べたような、いわゆる「拙いがゆえに情念が滲み出ていて、読み手を却って不安にさせる文書」となることでしょう。
挑戦状の文には、そういう感じはない。どうしてもこれを言わなきゃならないという情念はないんです。義務教育にほんとうに復讐したかったり、学校をほんとうに憎んでいるというわけでは、明らかにない。むしろ、自分でストーリーを作り上げて「こんなんできましたけどォ」と、得意満面で披露してる感じです。
一方、ある程度文章を書き慣れた大人の場合には、あの挑戦状よりはもっと巧く書くはずだと思うのです。あれって、何となく言いたいことはわかるんだけど、随所でどうしても独りよがりなんですね。「この前ボクが出ていたときに」の「出ていた」とは何か？！ と当時もすごく話題になりましたけれど、大人で書き慣れた人の場合には、こういう間違いはしないだろうと思います。
独りよがりなのは、自分がこう書いたとき、相手はどう受け止めるか、どういう疑問を覚えるかを考慮に入れるといった、自分を外から見る目が未熟だからです。大人でも、そういう目のない人はたくさんいますけれど、そういう人はもともと文とはあまり縁がないだろうし、さして強い情念もないのに、わざわざ長文を書いて殺人に添えるといったことを思いついたりもしないでしょう。
神戸新聞社に送った挑戦状入りの封筒には、まず「神戸新聞社」という宛先の名前が書かれ、二行目以降に住所が書かれています。これは欧米式に書いたのだという人もいるけれど、Killer―酒鬼薔薇聖斗の深淵の著者はこれを「新聞の題字の下に記載された新聞社名と住所をそのまま写したため」であると指摘しています。なるほどその通りだろうと、思わず膝を打ちました。
で、新聞のロゴの下にある名前と住所をそのまま写して書くと。ここでもし、社会経験のある人であれば、宛名に「御中」の文字くらいは付け加えるんじゃないですかね。とりわけ、ワープロ用紙を持っていたりして、ワープロ操作に馴染んでいるような職種の大人であれば、当然封書もたくさん出したことがあるだろうし、そうしたマナーも心得ているはず。それを、ただ見たままに写しただけとは、やはり真犯人は、ワープロは持っているけれども、そうした社会経験は持ち合わせない、即ち子どもであろうと思うわけです。
挑戦状を書いた真犯人は子ども。そして、自分の文章に自信があった。
自信があるのは、普段からある程度、自分なりにあれこれ書いてたからじゃないでしょうかね。それこそ、いっぱい書けそうな集計用紙なんかにね。原稿用紙の桝目じゃ、空白がもったいない。
でもって、書いて自信があったらどうするでしょう？ コンテストに応募するとか？ ワープロだって持ってるしね。「透明な友人に相談した」とか、登場人物があるのも小説ぽい（辻仁成氏のデビュー作が、確かそういう友人の話だったような）。事件後に神戸近辺の住所から、明らかに酒鬼薔薇事件（の真相）を扱った小説なんかが応募されてたら、案外ビンゴかもしれません。もう昔の話ですけどね。
そもそも「義務教育」なんて言葉、義務教育を脱した時点で忘れてしまうもんですよ。その言葉が出ること自体、当人が義務教育中ってことじゃないですか。被害者の頭部を置いたのも他ならぬ中学校だし。警察は当初から少年Aの作文だけを目当てに学校からクラス全員の作文を押収したそうですが、クラス全員でない、中学校全員の作文を検討するべきでした。そしたらその中に、酒鬼薔薇の筆跡を持つ者がいたかもしれません。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。