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(回答先: 酒鬼薔薇聖斗は少年Aではない…と思う。(7)【真犯人のプロフィール――遺体の状況から考える】 投稿者 竹中半兵衛 日時 2004 年 6 月 29 日 09:49:48)
酒鬼薔薇聖斗は少年Aではない…と思う。(8)【真犯人のプロフィール――目撃証言から考える】
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■淳くんの頭部が友が丘中学校の正門前に置かれた日の置かれた前後の時刻頃、身長170センチ程度で30代から40代と思われる中年男性が、学校の周囲をウロついていたのを、何人もの人が目撃しています。
この男は、黒いポリ袋を持っていたり、通用門前の繁みにしゃがんで隠れていたり、中学校の北側の道路の真ん中を歩いていたりと、怪しさ全開だったようです。
前々日には、この男は二人連れでした。やはり朝5時ごろ、通用門から正門を見るように立っていたというのです。当日は黒いブルーバードが、正門前に乗り入れるように置かれていたという証言も複数あります。
あまりにも怪しすぎるこの中年男(たち)。事件に関係がないのなら「あれは実は自分どした」と名乗り出てきてもよさそうなものです。なのに沈黙を守っている。少年Aを無実だと考える人は、たいていこの中年男(+共犯)を真犯人だと考えるようです。
■この中年男性について、命の重さ取材してには、以下のような興味深い記述がなされています。警察が向畑ノ池を攫っている最中のことでした。
近所の住民が、取材中の記者(文中は実名)に耳打ちしてきた。
「男児の遺体が遺棄されていた現場近くで、目撃された黒いポリ袋を持った不審な男 性がおったやろう。あれは中学の先生やで」
(略)
「少年は先生を恨み、ネコの首を正門に置く時などは予告しとったんや。今回も少年が何らかの予告をしていたので、先生は先回りをして少年を捜し回ったということや」
聞かされた記者はこれを「街の噂にすぎない」と切り捨てているのですが、私はこれは、なるほどありうることだと思います。
まず、淳くんの頭部が置かれた日より数日前に、猫の死体が正門前に置かれていたことは事実です。
…中学校(文中は実名)の正門前に猫の死体があったのは、事件前の23日。早朝に正門前を通りかかった新聞販売店従業員が発見した。
猫は二匹で、いずれも体長20センチほどの子猫。頭部を門の方に向けて並べられ、一匹は左手足をちぎられていたという。新聞販売店従業員は「カラスの仕業かと思った」と証言している。
(神戸新聞97年5月30日朝刊/校長は見た!酒鬼薔薇事件の「深層」より転載)
この時は大きな騒ぎにはなりませんでした。生徒たちに見つかる前に、先生がこっそり始末したのだと、朝日新聞は報じています。
で「また置きます」という予告があったとしたら。それが人の首だとは、犯人は告げなかった。「今度は生首を置く」なんて予告があったら、当然警察に連絡したでしょうからね。どうせまた猫だと考えて、自分(たち)だけで始末しようと、そしてできれば犯人を捕まえようと、先生(たち)は死骸を入れるためのポリ袋を持参して警戒していた。中身が見えないよう、黒いポリ袋ですね。予告は正確に何月何日と指定されたわけではなく「またやります」くらいだったので、ここ数日の間は早朝見回りをしていたと。
私は、正門前に乗り入れていたという車の置き方が妙に気になって、これが真犯人だった場合、置いた頭部を車で一時的に隠していたのかなあ、などと考えていたのですが、これも不届き者を待ち受ける教師であれば納得がゆきます。車を乗り入れるというのは、どちらかというとその場所を我がモノと認識している感じですし(だってそこの先生ですから)、正門前に車をドーンと置くことによって、犯人に「ここで見張ってまっせ。変なことするなよ」という警告にもなりますからね。
新聞配達の人が猫を発見 したのは、朝の5時前後だったでしょう。27日の頭部発見の折りにも、新聞配達の人は「5時過ぎに通ったときには頭部はなかった」と証言していますから、毎朝校門前を通るのは、その頃の時刻だったと思われます。だから次に猫の死骸が置かれるとしても、やはり朝の5時までくらいだろうと考えた。だからその時刻ごろに辺りをウロついていたのではないかと思います。で、5時になっても何もないので、その日も何事もなかったとして、撤退していったと。
ところで、当日6時半にも、やはり正門前に車が乗り入れているのが目撃されています。このときには、運転席の横に男性が立っていました。門を開けるのかなと思って見ていたが、そうではなかったので変に感じた、と目撃者はかなり具体的に話しています。その間、2分くらいだったといいます。
これもやはり見回りの教師かなと思ったのですが、これは校長は見た!酒鬼薔薇事件の「深層」によると、どうも第一発見者となった管理員の車だったようです。
彼は毎朝、一番早く出勤、校門の鍵を開けるのが日課だった。
学校に着いたのは午前6時半を過ぎていた。いつものように校門の前に直角に車を停 め、鍵を開けようと近づき、異様なものを見た。
(略)
真ん中に首があるので車は入れない。そのままにして鍵を開け、職員室から110番通報をした。警察の記録によれば6時42分であったという。
「門を開けるのかなと思って見ていたが、そうではなかった」というのは、要するに、管理人が頭部を見つけて、戸惑ったり確認したりしていたんですね。この記述は、目撃証言とも非常に整合性があると思います。
つまり校門前には、まず猫警戒中の教師がいた。これが午前5時前。実際に黒い車で通っている教師はいたそうです(校長は見た!酒鬼薔薇事件の「深層」による。ブルーバードかどうかは不明)。教師がいなくなると、犯人は淳くんの頭部を校門前に置いた。新聞配達の人は、この前後に校門前を通ったものと思われます。ひょっとしたらそのとき、頭部は血痕が残っていたという門柱の上にあったのかもしれません。高さ2mなんて上までは、通常見ないですからね。
目立つと思って門柱の上に置いたのに、スルーされてしまった。だから次には、コンクリートの上に直に置いた。なのに5時30分、6時30分の目撃者は、作り物の頭部だと思って通り過ぎてしまった。5時30分には筒状に丸められて遺体の口に突っ込まれていた第一の挑戦状が、6時30分には、より小さく折りたたまれて口に挟まれていたといいますから、犯人は何度か頭部を回収し、置き直したものと思われます(位置も移動)。その次に管理人が現れて、やっと警察に通報と相成ったのです。
だから犯人は、教師が消えた時間(午前5時ごろ)から、少なくとも5時30分過ぎ(これは挑戦状の折り方を変えて頭部を置き直した時刻であり、6時30分まで幅があります)までは、他ならぬ正門前にいたわけです。ですので、毎朝6時過ぎには家族全員で朝食を取るという少年Aが犯人であるわけはありません。この朝食のアリバイのために、検察は少年Aが午前1時から3時の間に正門前中央に頭部を置いたことにしたのですが、びしょ濡れで血塗れの淳くんの頭部は、決して置きっ放しにされていたわけではないのです。頭部の置き場所の変遷一つ取っても、彼の冤罪は明らかです。
■ところが校長は見た!酒鬼薔薇事件の「深層」によれば、当時校長だった岩田信義氏は「校門前に猫の死骸が置かれたことなど、学校側は知らなかった」というではありませんか。朝日新聞が書いたような「先生がこっそり処理して生徒のほとんどは気づかなかった」というのも大嘘なのだと。
しかし猫の死骸自体は、新聞配達の人に見られていますので、もしそれが生徒たちが登校する時刻までには校門前から消えていたとなれば、やはり誰かがそれを片付けたことになります。件の管理員がそれを見つけたという話もないようですから、片付けられたのは校門の鍵が管理員によって開けられる前でしょう。
とすると、どういうことになるのか。まず考えられるのは、猫のことは、校長だけが知らされていなかった、というケース。岩田校長は、自分でも「学校の運営もできるだけ教頭に任せてきたつもりだし、学年の運営にもあまり口を挟まなかった」といっているくらいですので、猫の話もせいぜい教頭止まりで、校長までは上がらなかった、だから「学校側は猫のことなど知らない」となったのではないか…と。校長は見た!酒鬼薔薇事件の「深層」を一通り読んでも、校長と他の職員たちとが、親密に関わっていたようなフシは感じられませんし、事件について、職員同士で話し合ったこともないようです。そういうのが普通の職場なのかもしれませんが、校長だけがハブにされていた可能性は、やはりあるかも、と思います。
もう一つのケースは「猫を置くぞ」とか「門を見ろ」といった警告を受けていたのが、学校全体ではなく一人あるいは限られた数の教師であり、彼(ら)がそれを他の教師には一切話していない、というもの。このケースでは、もし猫に関する予告を受けた教師が、当時この中学校に実際にいたという体罰教師と同一人物であると考えると、話の通りが非常によくなります。
体罰教師がもし、個人的に、名指しされる形で猫についての予告を受けたとすれば、親しい教師には相談しても、それ以外の職員、教頭や校長などには何も言わないでおく可能性はかなり高いでしょう。「自分が生徒に体罰を与えたから」、それを恨んだ者がそうした嫌がらせをしているのだ――なんて、あまり広めたい話であるとはいえません。
今のところ、この後者のケースが最も考えやすいのではないかと思っています。猫を置いた犯人は、体罰を与えた一人の教師に予告をした。その教師は実際に猫を発見し、秘密裏に片付け、親しい教師以外には誰にもその話をしなかった。するとまた同じような予告がその教師宛てにあり、彼は毎朝5時ごろ見回りをしていたのだと。
ただ、いずれのケースであっても、少なくともその教師だけは、少年Aが頭部を置いた犯人でないことを知っているはずだ、ということになります。「淳くんの頭部は午前5時には正門前にはなかった」と、この教師ははっきり証言できるはずですからね。でもそういう話は伝わってこない。少年Aは朝の1時から3時の間に頭部を正門前に置いた、つまり午前5時には頭部はすでに校門前にあったのだということになっています。
いかにAが問題児であるとはいえ「午前5時には首はなかった」という、Aの冤罪を一発で晴らせるはずの事実を、いつまでも黙っていられるものなのか。どうなんでしょうね。それでもやっぱり、自分が体罰教師であることを隠そうとするでしょうか。いずれにせよ「午前5時には首はなかった」という決定的な事実が警察に上がっていない以上、この教師は「目撃された男は実は自分です」とも告白していないことになります。おかげで今に至るまで、多くの冤罪派が「目撃された不審な中年男性」こそが真犯人だと信じたままでいる――というのが、私が今のところ信じているストーリーです。
■「不審男性=教師」説に従った場合、淳くんを殺した真犯人は、数日前に猫の死骸を正門前に置いた犯人でもある、ということになります。猫を置いた者と、淳くんの首を置いた者は、同一人物なのです。少年A以外のね。
もしほんとうに学校や教師に向けて、猫の場合も頭部の場合も犯行予告があったとすれば、この犯人には「猫と頭部を置いた者は同一人物だ」と教師(たち)に思わせたいという意図があったことになります。予告なしでは、猫と頭部という二件の狼藉は別口とも取られかねません。
それにしても、校門前に猫の死骸を置いたり、人の首を置いたり。やはり犯人の動機は「学校への恨み」なのでしょうか? 学校を恨んでいるのは誰ですか? それは酒鬼薔薇聖斗です。「スクール・キラー」や「義務教育への復讐」といった言葉も、すべて「酒鬼薔薇は学校を恨んでいる」ことを表しています。では「酒鬼薔薇=真犯人」なのでしょうか? 真犯人が、学校を恨んでいるのでしょうか?
ここで私は、犯人がどうも物書き志望臭かったことを思い出します。酒鬼薔薇というのは、真犯人が作り出したキャラクターなのではないかとね。「真犯人=酒鬼薔薇」ではなく、真犯人は、酒鬼薔薇聖斗の創造主。あの挑戦状には「絶対に学校に復讐してやる!」といった情念はない。つまり、学校や義務教育を恨んでいる「生身の人間」はどこにもおらず、ただ「学校や義務教育を恨んでいるという設定を与えられた酒鬼薔薇というキャラクター」がいるだけなのではないでしょうか。
プロットは「学校への恨みを抱く酒鬼薔薇聖斗が、学校を困らせるために猟奇殺人を行い、遺体の一部を校門前に晒す」といったところでしょうか。猟奇殺人者が果たして学校に恨みを抱いたりするのか疑問ですが、そこはまあ、犯人は子どものようですし、手近にあるものを動機としたのでしょう。日本の生徒にとって、学校とはある意味、生活のすべてですからね。だから学校を恨んで、頭部を置くのも学校だった。やはり犯人は子どもで、この中学校の生徒だったのだと思います。
で、真犯人は自分が作った酒鬼薔薇のプロファイル通り、プロット通りに、殺人と遺体損壊をやってのけたと。でも、だったら、校門前に置かれた猫の死骸は何なんですかね? 挑戦状を読む限り、酒鬼薔薇のターゲットは常に人間であって、猫虐待という要素は、そのプロファイルにはありません。
猫虐待、動物虐待をプロファイルに持つのは誰なのか。答えは「少年A」です。命の重さ取材してによれば「記者(文中は実名)らの足で稼いだ情報によると、少年(A)が四月に中学三年になってから、動物虐待の目撃証言は一気に増えた。何匹ものネコの舌をビンに詰め、友人に自慢そうに見せたという話まででた」とのことです。当時その界隈において、猫の死骸を見れば当然のように連想されるのは、他ならぬ少年Aだったのです。
後に、こうした少年Aの動物虐待話は根も葉もない噂に過ぎず、猫の舌の瓶詰めなども存在しなかったことが、神戸新聞社の調査によって判明します(真相―神戸市小学生惨殺遺棄事件より)。Aが猫を虐待しているのを自分の目で見た人など、誰一人いなかったのですね。「Aの動物虐待」というプロファイルもまた、フィクションだったのです。
では、そのフィクションを作ったのは誰なのか。これもやはり、淳くん事件の真犯人だとすれば、話がすいぶんスッキリします。真犯人は、事前にAの動物虐待話を噂として流すことで、校門前に猫の死骸を置いたのはAだと教師たちに思わせ、ならば淳くんを殺して頭部を置いたのも、やはりAだと信じさせたかったのです。
猫を置いた23日の翌日、24日には、犯人は淳くんを殺害していますが、この非常な近接性もやはり、二つが同一人物の犯行だと思わせるためには必要だったのだろうと思います。それにもし、ほんとうに少年Aでも誰でも、学校を恨んで、猫の死骸を置いたりしたのであれば、その効果を、少なくとも数日の間は観察するはずです。しかるに実際には、猫を置いた翌日にはもう、淳くんという「人間」に手を出している。やはり「猫」と「淳くん」は、一連の「筋書き」の中に最初からあったのだと考えざるをえません。
■校長は見た!酒鬼薔薇事件の「深層」の中で、岩田校長は、猫の死骸について、図らずも?鋭い指摘をしています。
【朝日新聞97年7月1日朝刊より】
その直前に、中学校(記事中は実名)の正門前に、足を切断された猫の死体が置かれているのを新聞販売所従業員が見つけた。学校側がすぐに片付けたため、ほとんどの生徒は気づかなかったという。
で、校長は「学校側は、片付けるどころか、猫の死体があったことも知らなかった」と憤慨し「いったい誰が『学校側が片付けるのを見た』のか?」と問いを発しています。
「すぐ」というように、猫の死体が置かれてから片付けられるまでの時間の経過、が分かるのは置いた本人(校長は少年Aと仮定―当サイト注)しかいない。(略)本人が流した噂とするのが一番自然なのだが(略)この記事を読む限り、本人が流した噂ではないといえる。
とすると本人以外の人が一部始終を見ていたことになる。
(略)
「学校側が…」の文章には主語かなく、「という」で結ばれている。
考えられる主語を補ってみた。
(略)
「学校側がすぐに片付けたため、ほとんどの生徒は気づかなかったと(学校/少年A/警察/新聞販売店従業員/気づいた生徒――ほとんど気づかなかったということは少しは気づいた生徒がいることになる/朝日新聞記者)はいう」
(略)
仮に見たとするなら、少年がどこからか猫の死体を持って来て置いてから学校がいつ片付けるかじーっと見守っていたことになる。生徒でもそれは同じだが(略)
校長にとっての正解は「朝日新聞記者(が勝手に「学校側が片付けた」と捏造した)」なのですが、しかしこれも「一部始終を見ていた誰か=真犯人」が存在したと考えれば、無理なく話は通るのです。猫を置くと予告し、実際に猫を置き、教師が片付けるのを観察するか、あるいは騒ぎにならなかったことから判断して「学校側がすぐに片付けた」のだと、警察に語った「誰か」がいたのですね。その警察から、朝日新聞がリークをもらって報道したと。
真犯人が作ったフィクションの真の主人公は、酒鬼薔薇聖斗ではなく少年A。そのプロットは「動物虐待が好きな少年A。やがて猫だけでは飽き足らなくなり、遂に猟奇殺人事件を起こす。その事件とは、知的障害のある小学生を殺害後、その頭部を切り離して学校に置き、酒鬼薔薇聖斗という名で書いた血の色の犯行声明文を新聞社に送りつける、という凶悪なもの。少年Aの動機は、学校や義務教育への恨みだった」――。
真犯人がほんとうにこうしたストーリーを作り、それを現実のものとするために、猫の死骸や淳くんの頭部を中学校前に置いたのであれば「少年Aが動物を虐待している」「Aは学校を恨んでいる」という話を広めた者、あるいは警察に語った人物こそが、他ならぬ真犯人だということになります。
いったい誰なんですかね、それは。
真犯人がなぜ少年Aに目をつけたのかは謎ですが、とにかくその目的は、ほぼ完全な形で成就されました。国全体が、彼のプロット通りに踊ってみせたのですから。Aを破滅に陥れた真の冷血殺人者にして酒鬼薔薇の創造主は、この6年というもの、1日たりとも笑いが止まらなかったことでしょう。