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(回答先: アルフレート・ローゼンベルク 「20世紀の神話」 ナチスの御用思想家?(1) 投稿者 ジャック・どんどん 日時 2004 年 5 月 18 日 00:08:46)
アルフレート・ローゼンベルクがディートリッヒ・エッカルトと知り合ったのは、1919年2月、「ユダヤの扇動者にして公文書偽造犯」たるバイエルン共和国首相クルト・アイスナーが殺害される直前のことだった。
「すべての権力をソヴィエトに!」というロシアでの革命スローガンに対して、アイスナーは「二分の一の権力をレーテに!」をモットーとしていた。議会を評議会(レーテ)が監視し牽制することによって、政党政治が民衆から遊離することに歯止めをかけ、民衆は評議会といういわば革命の学校で自主管理と自治の能力を身に着けていくはずなのである。
この構想が現実に実現可能だったかどうかは別として、アイスナー暗殺は、疑いもなく人類史上新しい試みとなったひとつの構想を、出発点において葬り去った。そしてもちろんこれは、エッカルトとローゼンベルクにとっては喜ぶべきことであった。とはいえ、彼らの反革命の闘いがこれで終わったわけではなかった。そのあとに来たのは、いっそ憎むべきレーテ共和国だったのだ。
エッカルトは、週刊誌『アウフ・グート・ドイチェ』でローゼンベルクとともに反革命の論陣を張った。そして、過激な反ユダヤ主義のゆえにレーテ共和国をもっとも激しく敵視していた「トゥーレ協会」にローゼンベルクを勧誘した。かれらはあいたずさえて革命政権にたいする攻撃ビラを配り、人々にサボタージュと反対運動を呼びかけるアジ演説を行った。
革命が、六万の正規軍を含む中央政府側の圧倒的な軍事力によって風前の灯となっていたころ、ディートリッヒ・エッカルトは、革命に止めを刺し時代の流れを変えるために、バイエルンの同胞に呼びかける一篇の詩を書いた。
嵐、嵐、嵐、嵐、嵐、嵐、
塔から塔へ鐘を鳴らせ!
鐘打ち鳴らして男も、老人も、若者も、
眠っているものをみな部屋から連れ出すのだ、
鐘打ち鳴らして娘たちを階段から駆け降りさせ、
鐘打ち鳴らして母たちを揺籃から引き離すのだ、
空気はどもよしつんざく響きを立てねばならぬ、
復讐の雷鳴の中で激しく、激しく荒れ狂わねばならぬ。
鐘打ち鳴らして死者たちを墓穴から呼び起こせ!
ドイツよ目覚めよ!
(つづく)