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Re: 日本の取るべき戦略 その2
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投稿者 岩住達郎 日時 2004 年 6 月 06 日 06:04:51:TcNSd0ZB71Ujg
 

(回答先: 日本の取るべき戦略 その2 投稿者 岩住達郎 日時 2004 年 6 月 06 日 06:02:56)

12.日本経済を活気付ける方法

さて次に、アメリカによる日本金融占領のシナリオを国民の団結により阻止出来たとして、日本はどうやって不良債権を処理できるか、という事になる。日本の不良債権問題が顕著になってもう10年にもなるのに、未だに政府は教科書に書いてある不良債権償却法に拘っていて、別の巧妙な方法を考える努力をしていない。教科書には欧米の経験と価値観に基づいた解決法が述べられており、日本の社会習慣と価値観による特殊事情に基づいた物では無い。そこにもってきてアメリカが自国の利益を推進するために日本政府に干渉し、竹中氏の様なアメリカで洗脳を受けた人物を大臣に仕立てた所に問題がある。

そうかと云って、アメリカの真似をして、SPEでこっそり処理しても、最後には必ず違法行為が暴露されてしまう。しかし、合法的に大部分の不良債権を償却し、しかも消費経済を活性化する方法は存在するのである。どんな救済方法でも問題になるのは、その政策の恩恵を受ける人達とそうでない人達の間に起こる軋轢をどうするかということである。これは今までに何度も議論された、政府は大企業は救済しても中小企業を見捨てている、という非難と相通ずる。この答えは、どんな政策でも全ての人に平等な利益をもたらす事は不可能であり、国民全員が利益を受けるけれども、利益の配分に多少の不平等は容認しなくてはならない、という事である。世の中には浅ましい人達が居て、俺が利益を受けられない政策には全て反対だ、と主張する。こういう利己主義な人達の不服に耳を傾ける必要は無い。こういう人達は自分が利益を得た時はそれに感謝せず当前だと思うのだ。

日本の個人住宅所有者の中で、バブル期にローンを組んで家を買った人達は莫大な含み損を抱えており、家庭の事情で家を買い替えたくても含み損の為に身動きが取れない人が沢山居る。バブル期に家の値段が高騰している事から、金儲けの目的で買った人達も居るだろうが、大部分は家庭の事情で自分の住まいを持つ必要に駆られて買ったのである。こういう事態に追い込まれた国民の個人住宅の買い換えを奨励する為にローンの含み損を国が補償する、というのが基本的出発点でそれに巧妙な金融操作を加えたのがこの政策である。

2002年9月27日の読売新聞に依れば個人住宅の買い換えに平均2700万円の損を出しているという。従って、全国で200万所帯が応募するとして54兆円の補償が必要になる。これを政府が円を新たに印刷し、ローンを出した銀行に支払い、銀行はこのお金を使って不良債権を償却する、と言うのが骨子である。

この処理策では同じお金が二用途に使われ、銀行を国有化する必要もなく、最もお金を使う階層に消費の強い動機を与え、買い換え家屋の新築に土地と建築材と家財道具の需要が大量に発生する。一軒当たり平均2000万円の新需要と仮定すると、200万世帯で40兆円の規模で経済需要が発生する。この新需要だけでも景気を回復するに充分だろう。しかし、不況だった建設業がブームに乗って粗悪な家を乱造しない様に厳重に業者を監視する必要がある。

次に54兆円の出所であるが、これは政府の通貨発行権を行使する。即ち、個人から含み損償却の申請が金融業者を通して政府に届けば、日銀のコンピューターにその数字を打ち込み、ローンを提供した業者に支払われる。そして、その業者はそのお金を自社の不良債権の償却にのみ使用でき、それ以外の使途は禁止される。従って、不良債権も54兆円償却される事になる。この様にすれば政府はお札を刷る必要も無い。

この方法を、よく議論された、お金を印刷してばらまく方法と比べて貰いたい。お金ばらまき案は公平な様に見えるが、殆どの人がそのお金をタンス預金にしてしまうだろうし、一人当たりの金額は大した事は無いので、使う人も経済効果の低い無駄使いに終わるであろう。これでは効果の低い方法であるだけでなく、倫理的にも何も働かないでお金を貰えるという悪い前例を作ってしまう。

私の方法の唯一の問題点は、直接的受益者がバブル時に家を買った人達で含み損を抱えた人達に限られる事である。これを捉えて、不公平だ、とがなる人が必ず出てくる。しかしこの政策の結果、40兆円の新需要とそれに伴う税収によって国民全部が潤うのであるから、充分価値のある政策である。それに政府にかかる費用は殆どゼロなのだ。お金を印刷してばらまくのだって随分費用がかかる事を思えば夢のような話しである。

こういう債務免除はモーラル・ハザードだ、と外資金融会社の詐欺師共が言うだろう。彼らの狙いは日本人に偽善的な道徳論をふっかけて判断を狂わせ、その隙に不良債権処理と称してごっそり儲けよう言う魂胆だ。決して日本経済を救おうという親切心からやるのでは無い。アメリカの不良債権処理企業がやっている事は、銀行の不良債権を額面の10%以下に買い叩き、直ぐその足で債務者の所に行き、お前の債務を元の何%にしてやるから返済しろ、と持ちかける。それで新しい借金に借り換えさせ、ものの数ヶ月の間に30%からの利ざやを取る。これが何の経済再生に役立つというのか。銀行が直接債務減免すれば済むことだ。外国人の道徳論の為に30%の利ざやを呉れてやる必要は全く無い。わざわざ彼らにブローカー役をさせるのは日本政府がアメリカ政府の圧力に負けたからに過ぎないのだ。

これら外資不良債権処理企業を日本企業に優先して儲けさす現在の政策は、日本の利権構造にアメリカ金融企業を食い込ませ、政治家や官僚幹部の多くを巻き込んで、外人利権の根を生やす結果を生んでいる。彼らも日本人の利権獲得者と同様あらゆる手を使って自分達に都合の悪い法案を妨害し骨抜きにする。アメリカで日本人が同様の利権を獲得する事を許すかどうかを考えるが良い。囂々たる世論の非難がマスコミの煽動で起こり、たちまち日本人は排斥されるだろう。何故日本で同じ事が起こらないのか。

最初に彼らの要求に屈した日本政府が悪いのだが、一度甘い汁を吸った彼らを日本から追い出すのは至難の業で、現在の政府では議会に外資金融企業を排除する法案を取り入れるのは不可能であろう。日本のマスコミも全くだらし無い。今となっては、国民自身が徹底的に外資金融企業をボイコットする以外に方法は無い。前にも言ったように彼らは日本人の生き血を吸うだけでなく、貯蓄を略奪した後、日本人を金融奴隷にすべき任務を持って日本に上陸した寄生虫なのだ。私の提案する方法では不良債権処理会社がつけ込む隙を与えず、その点でも国益に沿ったやり方である。

毎年三万人の自殺者が出ているのに政府は何をしているのだ、と正義者ぶっていても自分は何の解決法も考えず、例え解決法があっても自分自身が受益者でなければ反対、というのでは日本の社会は良くならない。日本人は自分達の感情第一主義、他力本願性、利己主義、欧米崇拝を恥じ、国民が団結して外資金融会社をボイコットする事は日本の国益を守る事であり、結局自分の利益になるのだ、という事を肝に銘じて頂きたい。
(続く)

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