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(回答先: 分岐点は中曽根氏の評価と首切り状況の判断 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 10 月 30 日 17:51:16)
すみちゃん、レスありがとうございます。
>もう一つ、首切り状況に異様な強引さが感じられたということもあります。
>非常に乱暴なきり方です。
>これも、西洋陰謀家がよく使う「黙示」のように思えるのです。
>「おまえは使い捨ての駒なんだ」とそういう黙示になっているんですね。
異様な強引さが感じられたのは、なんとなくわかりやすいが空虚なワン・フレーズ
改革論を叫ぶ能力しかなく、それをなんとかかたちとして見せるために、政策ではなく芝居で見せようとする小泉首相らの手法のせいだと推察します。
それは、藤井道路公団総裁の首切り醜態劇と共通するものです。
竹下氏や金丸氏であれば、まずほとんど政治的的には意味がない中曽根氏の首を狩ろうとはしなかったでしょうが、“生命維持装置”としてそれが必要だと判断すれば十分な寝回しで実行したはずです。(中曽根氏がダダをこねて吠えることさえシナリオとして用意するくらいでしょう)
藤井道路公団総裁の首切りでも、記者連中には藤井氏の非を述べ立てても、藤井氏には、「自民党が政権を維持し、これまでの道路行政を継続するためには、藤井氏に悪者になってもらってやめてもらうことで、国民の歓心を買うしかないのです。後は悪いようにはしません」と説明し、土下座してお願いするのが“心有る”政治家の手法です。
中曽根氏は本当に政治力を維持しているのであれば、小泉氏らは、あのようなかたちで首を狩れなかったはずです。
>彼が、近未来の憲法改正の邪魔になる可能性があると想定することは不自然ではない
>と思います(断定はできませんが)。
>ではどのような内容の改正なのか?
>法律には詳しくないので判りません。
>皆さんに教えて頂くしかないのですが、次のような改正は考えられませんか?
>戦前みたいにあいまいな形で「日本軍」を中東地域やアジア地域への動乱へと本格的
>に送り込めるようにする。
>実質的には軍の位置づけを明確にしない(例えば自衛軍で海外派兵はしないとかいっ
>た位置づけの「明確化」をしない)。
>実質的な統帥権が米軍指揮下とか国連指揮下にある。
>責任、指揮系統の所在が曖昧である。
>まあ良く判らないのですが,中曽根氏が反発しそうな内容が含まれていると想像して
>いるわけです。
>自民党の長老政治体制下では、彼が反発すると、やはりやっかいだと思うんですよ。
戦前の日本軍があいまいなかたちでアジアに派兵されたことはありません。
条約上の権利や事変及び戦争の目的で国策として派兵されています。
憲法の規定として、かつての韓国憲法のように、国軍を外国軍隊ないし国際機関の指揮下に置くといった内容が書かれることはないと考えています。
国家の自然権として国際法観念で認められていることですから、戦力の保有や交戦権の確認そして集団自衛権の明記も不用です。
国防軍に対する指揮命令権を明確にするだけで、あとは法律に任せることで済みます。
(もちろん、「国家の主権を維持し国民の安全と生命を確保するために」といった類の形容詞は使われるでしょうが...)
中曽根氏に、国防軍の在り方について明確なビジョンがあるとは思えませんので、当たり障りのない憲法改正条文案にあれこれ口を挟むこともないはずです。
「自民党の長老政治体制」というのは、平均的年齢や年功序列(議員経歴)を指す表現で、それなりに遇する(顔を立てる)ということはやっても、中曽根氏や宮沢氏といった超高齢者の支配体制を意味するわけではありません。
自民党全体が、こう踊りたいという気持ちは持っていますが、どういう勢力の差配を受けているとは申しませんがキャリア官僚の振り付けで踊るしかできない組織です。(利権に対する動きは別ですが...)
>中曽根氏は、この最も重要な時期に米国支配層の代理人として、現在の日本の路線を
>敷設した人物ですね(この点はあっしらさんも同意されていますね)。
>これは口で言うのは簡単ですが、実際にその路線を敷設したというのは別問題だと思
>うのですよ。
>米国支配層の強烈なバックアップなしには考えられません。
>彼はやはり重要な駒(角か飛車くらい?)だったと思います。
上述がそのままレスになりますが、田中角栄の時代でなにがしかの首相領導という時代は終わっています。
中曽根氏が、「路線を敷設した」わけではなく、路線敷設のために振り付けられたダンスを踊っただけです。
米国支配層の強烈なバックアップは、官僚や学者・評論家・メディアに対してなされたと考えています。
中曽根氏は、無能であるが故に便利に使われ、その結果、有能な政治家であるかのような評価も得たのです。
その意味では、中曽根氏は歩です。
中曽根氏の自己評価ですが、本人は国士のつもりだし、憲法改正時に口を挟んで望みの方向へと引っ張っていくつもりだったと思います。
>中曽根氏の自己評価ですが、本人は国士のつもりだし、憲法改正時に口を挟んで望み
>の方向へと引っ張っていくつもりだったと思います。
>この点については古くから一貫した意思が感じられますし、風見鶏だったとは思えま
>せん。
>彼なりの執念が感じられます。
>初出馬のときから、この点は変わっていないはずです。
>この点があっしらさんに同意できない点ですね。
中曽根氏が、「憲法改正時に口を挟んで望みの方向へと引っ張っていく」ほどの定見と政治力を持っていれば、その内容が意に添わないものであっても高く評価します。
自民党の党是は「自主憲法制定」です。
心のうちでは護憲と思っていても、自民党でなければ権力に近づけないから自民党でいう人もいるようですが、ある世代より前は、自主憲法制定=憲法改正を好ましいと考える人たちが自民党を構成していました。
国家主義者や国士を気取っているのですから、中曽根氏が憲法改正を一貫として主張していてもそれほど飛び抜けているわけではありません。
自民党は、国会での議席数が2/3を超えていなかったという現実の問題がありましたが、たとえあったとしても、憲法改正をスケジュール化することで政権を失う(選挙で負ける)のなら後ろに隠すという政権維持第一主義政党です。