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(回答先: 「ネオコンの声」 ロナルド・ベイリー 投稿者 副縞 日時 2003 年 5 月 11 日 09:01:41)
学生反戦集会 投稿者:根尾 知史投稿日:2003/04/02(Wed) 06:22:25
私が通う大学の隣にあるワシントン大学(Washington Univ. St. Louis)で先日行なわれた、学生反戦集会(アンチウォーラリー Anti-war rally)に参加してきました。参加するといっても、もちろん私は傍観者として、現「世界覇権国」アメリカの学生たちが、今回の戦争に対しどのように考え、どういう態度を取るものなのかを見ることが目的でした。定期ミーティングにおじゃまさせてもらっているワシントン大学の「学生リバータリアンサークル(College Libertarians)」のメンバーたちが、リバータリアンの基本原理「非攻撃・非侵略 non-aggression axiom」と、「非干渉主義外交 non-interventionism」に基づいて、そして、自らの主張を少しでも広め、新会員を獲得するための戦略として、「あえて」参加するということに決めたため、それに同行させてもらうことにしました。(当日の様子は、こちらです。http://www.foranewliberty.com/images/banners/rally/rally.html 一番目の写真は、大学に講演会に来たリバータリアン・オーストリア経済学者トーマス・ディロレンゾThomas J. Dilorenzo (中央) です。二番目は、学生リバータリアン定期ミーティングの様子。三番目以降が、反戦ラリーの様子。)
なぜ「あえて」なのかというと、彼らは、こうした学生反戦集会を仕切っているのが、リベラル学生活動家(急進左翼活動家、人権・環境保護活動家(グリーンズ Greens)、残党共産主義・社会主義活動家等)であり、集まる学生たちもほとんどが、リベラル頭のレフティスト(Leftist、つまり左翼)、CNNやFOXニュース、ニューヨークタイズなどのマス媒体からの情報に無防備に晒されている、中道左派(Central Left)の学生たちだということを知っているからです。リベラル左翼や民主党(デモクラット)が唱える、「世界平和」や「人権思想」、「万人平等主義 イガリタリアニズム Egalitarianism」の偽善と、そのイデオロギーを使った、アメリカ・グローバリスト政府の人民支配戦略に強烈に抵抗するために、あえて、これらの洗脳され舞い上がって反戦運動をやっている学生の中に入っていって、一人ずつに話しかけていこうという目的での参加でした。
リバータリアンたちは、「平等主義」や「人権思想」が、いかに容易に権力者たちに悪用(アブユーズ abuse)されて来たかを理解しており、「自然法 natural law」や「自然権 natural right」の思想をはじめ、「重商主義政策 Mercantilism」に基づいた「保護貿易主義 Protectionism」や「干渉主義 interventionism」、「集合(産)主義」や「共産主義」、「社会主義」などの20世紀型「リベラリズム」、そして現在のグローバリストやネオコンによる「ニューワールドオーダー New World Order」、「グローバリズム Globlism」等すべてのイデオロギーに対抗する言論やグラスルーツ(草の根)活動を続けています。かつては、マルキシストやコミュニスト、現在では、グローバリストたちが、これら「えせリベラル」思想を自分たちの戦略的イデオロギーと上手に相乗させて、政府政策への疑義を上手に打ち消し、政府のやることは全て人権や平等、さらには、キリスト教的世界平和(クルセイド)思想等の絶対的正義のためになるんだ、と信じ込ませることに成功して来たことに、うんざりしていているのです。
しかし同時に、彼らが、自らが唱える各分野やテーマでの政府規制反対の政策原理(axioms)が、幅広い市民層をリバータリアニズム引き寄せることが出来る、戦術的な強みであることも良く分かっています。つまり、自由人さんが紹介してくれた(捕鯨解禁から、麻薬規制、銃規制、さらには、幼児ポルノ規制反対まで)数々の反政府規制ウエブサイトからも分かるように、実にさまざまな分野で、いかに政府が独断的な規制をかけているかという現実に常に焦点を当てます。これを、あるリバータリアンは「フック hook (釣り針)」と呼んでいました。たとえ政治にそれほど興味がない人でも、自分が興味を持って、あるいは生活や人生を賭けて取り組んでいることは、本気で考える。そして、いかに政府による規制や法律や干渉政策が、それらの、自分の好きなことに人生をかけて取り組む、人間の自由を奪っているか、ということを、リバータリアンが主張することで、それらの、真の自由人たちをリバータリアニズムの動きの中に、惹き付けることができると考えているのです。
リバータリアニズムとは、自らの価値観や行動を責任を持って、自発的に選びながら暮らして行くべき大人たちの生活に、政府がいかに干渉し「権利」と「自由」を抑圧しているのか、という現実生活のレベルから立ち上がった政治思想です。したがって、共和党も民主党も、右も左も同じようなことしか言わなくなった、現在の政治体制の中で、人々は必ず、最後には、自分たちのもとに戻ってくることになるのだということに確信を持っているのです。「来る者は拒まず、去る者は追わず」という態度が、「何でもあり」のリバータリアンの原則です。しかし、自分たちの真の自由を求め続ける本物の近代市民たちは、最後にはここに戻って来ることになるのです。
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