現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産25 > 823.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 森田実氏:2003.4.12 「日本再生の道」研究――『老子』を知れば道は開ける[12] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 5 月 01 日 17:59:29)
政治家の生き方について
「愛するに身を以てして為(おさ)むれば、若(すなわ)ち天下を托すべし」(老子)
--------------------------------------------------------------------------------
【真の意味で我が身を大切にし、己れの生命を愛惜する人間であってこそ他人の生命を大切にし、他人の生き方にいとおしみを持ちうる。… …従って、そのような人間であってこそ初めて安心して天下の政治をまかせられる(福永光司『老子』朝日新聞社刊より引用)】
国民が安心して政治をまかせたいと思うような指導者は稀である。現在の日本の政界に国民から信頼される政治指導者がほとんど見当たらないというのは、本当に残念なことだ。この原因の一つは、政治家が深い意味で自分自身を大切にしていないからである。
最近、旧知の国会議員から次のような話を聞いた――「去る2月に行われた関東地方のある県の知事選で、最有力と見られていた元国会議員の候補が負けた。最大の敗因は、昔の新聞記事のコピーがその県下にばらまかれたこと。この行為は選挙違反にはならない。誰がやったかはわからない。ばらまかれたコピーは鈴木宗男衆議院議員の政治献金に関するもの。その中に鈴木氏から献金(いわゆるムネオマネー)をもらった国会議員のリストがあり、この候補の名があった。彼は鈴木氏から献金を受けただけで知事への道を失った。この元国会議員は真面目な人物だったのに気の毒だった」
この国会議員は鈴木氏と同じ派閥に属していた。しかも全盛期の鈴木氏は派閥を牛耳っていた。献金を断ることは大変むずかしいことだったことは同情に値する。しかし、断ることができなかったために政治生命を失った。自らを大切にする強い心をもっていたら、いい知事になることができたかもしれない。
以上の見方は、あくまで私に話をした国会議員の主観的な見方である。
最近、もう一人の旧知の国会議員から聞いた話を紹介する――「大島理森前農水相は善人。あんなこと(農水相辞任)になって気の毒だ。辞職の時期を間違ったためにボロボロになってしまった。早く辞めていればよかった。……おそらく、小泉総理に引き留められたために、辞めることができなかったのだろう。小泉さんは農水相が辞職すれば抵抗勢力から内閣改造要求が出るのをおそれたのだろう。大島氏は小泉さんに『ノー』と言えなかったために、ひどいことになった」
これも、この国会議員の主観的な見方である。
大島氏は自分自身を大切にする精神が不足していたのかもしれない。このために、将来大きなリーダーになる可能性を失った。
自分自身を大切にする心を持ち、この心で国を治めることができるような人物こそが、国の政治をまかせられる政治家になり得るのである。
政治家のスキャンダルがあとを絶たない。金銭スキャンダルだけでなく、セックススキャンダルも絶えない。このような不道徳に入り込むのは、「真の意味で己を大切にし、家族を大事にする心」を失っているからである。
自らの政治理念を国民社会の上に実現しようと決意した政治家は、低級な欲望やエゴイズムで行動してはならない。広い心で自分を大切にし、同じ心で国民を愛する政治家が、いま求められているのだ。
高潔な精神を持って清潔な人生を歩んでいる政治家こそ、国民が安心して政権をまかせられることのできる未来の政治リーダーである。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C0550.HTML