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(回答先: 森田実氏:2003.4.22 「日本再生の道」研究――『老子』を知れば道は開ける[15] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 5 月 01 日 18:01:51)
政治家の生き方――理想と現実
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「自意識を捨て去って『静』そのものになり切ることが大切である。……万物はひとしく生々発展しているが、その運動は循環して、もとの現象以前の状態に返る。草木は茂り栄えるが、やがてはみなその根に返る。この根元に返った状態を『静』という。……それは、宇宙を貫く『法則』である。……この『法則』は普遍性を持つから、すべてを『包容』する。すべてを包容するものは『公平無私』である。公平無私は『王者』の徳だ」(老子)[徳間書店『中国の思想Y/老子・列子』より引用]
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「政治家に徳を求めるのは、八百屋に行って魚を買おうとするようなものだ」と言ったのは故・秦野章氏(参議院議員・法相)だった。現在の社会では、政治家の人間としての信用は低い。多くの国民は政界を「いかがわしい人間の世界」と思い込んでいる。
だが、この見方には行き過ぎがある。政界には真面目な人物は少なくない。ただ、指導的幹部の水準が低いことは、残念ながら認めざるを得ない。
21世紀初期の世界――きわめて暗い。人類の生存自体が危うくなっている、と私は本気で心配している。危機は深刻だ。世界は容易ならざる事態に直面している。
最大の問題は、唯一の超大国である米国政府が先制攻撃権を振りかざし、実際に行使し始めたことにある。第二次世界大戦後、世界の指導者は、各国政府の先制攻撃を禁止した。国連憲章は各国政府の先制攻撃権を否定することを前提としている。第二次世界大戦後の世界平和は、この誓いの上に成り立ってきたのである。
だが、唯一の超大国の米国がこれを捨て去り、実際に行使し始めた。これにより、第二次大戦後の平和な時代は終わった。世界は第三次大戦の時代に入ったと言って過言ではない。
この原因の一つは、米国の政治指導層が自意識過剰に陥り、寛容さと「公平無私」の精神を失ったことにある。ブッシュ大統領をはじめとする米国政府の指導者は、米国政府を絶対善の立場に置き、米国政府に反対したり批判する国の政治指導者を「悪」と名指しし、勝手気ままに武力攻撃をしようとしている。
米国政府の指導者は謙虚さを失い、高慢になっている。傲慢そのものである。米国政府は世界を絶滅させるほどの強大な軍事力を振り回し始めている。「9.11事件」への報復意識を持つ米国民は、軍事力行使に走るブッシュ政権を支持している。大変危ない。
米国の軍隊は、アフガニスタン、イラクを攻撃し、短時間で両国を制圧した。次にシリア、リビア、イラン、北朝鮮を狙っていると見られている。米国が攻撃しようと狙っている国の指導者にも大いに問題はあるが、唯一の超大国の指導者が平和的解決の意思を棄て、ただただ強大な軍事力を背景に相手を脅し、脅しに屈しないときは容赦のない軍事攻撃を仕掛けるという現実は、あまりにも異常である。
世界中が暴走するブッシュ政権を容認したとき、人類の歴史は終末を迎えるかも知れないとすら思う。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C0555.HTML