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(回答先: 森田実氏:2003.5.1 「日本再生の道」研究――『老子』を知れば道は開ける[17] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 5 月 01 日 18:03:32)
>昔の日本社会は今よりも人情豊かな連帯感の強い社会だった。苦しんでいる人がいれば自分自身のことのように心配し同情する人が多かった。だが今は隣人のことすらほとんど気にしない社会になってしまった。「自分さえよければいい」という考えが強くなっている。苦しんでいる人が隣にいてもあまり気にとめないような社会に変わってしまっている。
昔は貧困層に属する人間が今よりも多かったため、生まれが良くて金や力を持つ者が貧しい者に施しすることが人情豊かだとか言われただけで、施しを受ける側の人間の屈辱感を考えれば、とても人情豊かな社会などではなかったでしょう。屈辱感を感じた貧乏人は、施しを受けなければ生活できない社会よりも、冷たくても自活できる社会を選択します。限られたパイを貧乏人も含めた多くの人間が自活できるように分けようとすれば、ある程度は世知辛くなるでしょうが、金持ちが他人に施しをして悦に入る社会よりは良いでしょう。
老子は良いこと言ってます(個人的には若い頃にきっと思いきり悩んでたんじゃないかと思います)。でも、「太上下知有之」の主語を勝手に実在の君主であると解釈してヒエラルキーを維持しようとする権力者や、今の世でも人を見下すような政治評論に利用され、本質が歪められていると思います。老子をつきつめれば競争社会など否定しなければならないでしょう。
「絶聖棄智 民利百倍」