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(回答先: (Q1):中央銀行制度と通貨信用 投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 22 日 19:56:56)
あっしら様ほか皆様へ
岩井克人の貨幣論関係の本の中に、こんな一節があったことを思い出しました(例によって表現は正確ではない。意図だけ汲み取ってください)。
「『なぜお金は通用するのだろう?』って君は考えたことはないかい?
例えば、あなたが紙幣でパンを買うとしよう。パン屋さんは、自分が精魂込めて焼いた貴重なパンと“紙切れ”を交換してくれる。それはその“紙切れ”が『その後』でパン屋さんが欲しい物、例えば、製粉屋さんで小麦粉と交換してくれるからだ。
そして製粉屋さんがその“紙切れ”を受け取るのは『その後』で・・・・。
そう、貨幣が通用しているのは、貨幣そのものに価値があるからではない、その貨幣を“次の人”が受け取ってくれると信じるからこそなんだ。そして“次の人”が受け取ってくれるのはその“また次の人”が・・・。
つまり、貨幣とは未来の人からの贈り物(!)なんだよ。」
これを読んだとき、美しい説明だと思った。
結局、貨幣ってやつは、現前しない物を頭の中にだけは招来できる“想像力”を人間が持つがゆえの産物ですよね。
さすがに動物は貨幣を使うまい(笑)。
では、また。
>日銀券やドルを、日本政府&日銀や米国連邦政府&FRBが“信用”を付与していると考えるのは、表層的には正しい見方ですが、根源的な支えではありません。
>ペーパーマネーが“信用”を維持しているのは、経済活動(生存維持活動)における人々の関係性が抜き差しならない濃密なものになっているからです。
>すなわち、自己の活動力を広範囲な人々の活動力と“交換”しなければ、現在のような生活を維持できない経済条件が、ペーパーマネーに“信用”を付与しているのです。