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生物学的精神医学による犯罪やキレる原因について、ある犯罪心理学者の見解。
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ーーー 殺人を犯してしまうような大人の場合には反社会性人格障害というラベル
がいちばんついてきやすいと思うんですが、それと器質性障害の因果関係というこ
とも、先生はご自分のなかで休系的にお持ちになっているんでしようか。
福島
反社会性人格障害というのは、疾病論から言うと、やっぱりいろんなものが集
まっています。で、ひとつは、僕の言う脳の微細な障害ですね。微細胞器質性核変
化症状群、MiBOCCSと言いますが、そういった器質のある人が大人になって
反社会性人格障害になって、人殺しをする、多量殺人をするというのがひとつ。
それからもうひとつのグループは、やっばり小さいからいろんな虐待とか、心理
的な剥奪とかを受けて解離性障害みたいになったり、あるいは悪い人とつき合って
ですね、反社会的な価値観を身につけたらりしてそれでルール違反をしているとい
うグループもあるわけです。これは数としてはとても多いと思うんです。もちろん、
その両方が備わっている人もいますけれども、その両極端があると思うんですね。
それで、そういうことをPET(放射性同位元素とスキャンの技術を用いた両像診断
法)を使ったアメリカのレインの研究なんかを見ると、殺人者でもPETで異常が
出るグループと出ないグループとがあるんです。出るグループというのは、何不自
由ない家庭で育った人たちなんです。脳に異常が出ない傾向が強いのは、幼児期に
虐待を受けた悲惨な生い立ちの人たち、スラム出身とかウエストサイドの出身とか、
ああいう人たちだと言ってるんですね。だから、もちろん殺人というのはやっばり
病気じやないから、ひとつの原因で起こるというわけではないと言ったんです。
ーーー 先天的なものか育ちの過程かはわからないけれども、脳に器質的な障害が見
られるということに変わりはないと。
福島
そうです。
精神科がおかしい 別冊宝島 2001年
福島先生の妄想 より。(34p)
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福島章
上智大学教授 犯罪心理学。 佐賀バスジャック事件など、容疑者の精神鑑定では
日本一の実績を誇る(数だけ?)という。犯罪や異常行為を脳症として捉える「福島
先生の妄想」には風当たりが強いのではなく、まったく無視されているという。
生物学的精神医学について「今のところはまだ、ナチスの優生思想の復活というも
のをものすごく批判するグループが残っていますし、だからその人たちがだんだん死
に絶えるのを待ってから、だんだん本当のことがわかってくると・・・・・・・。」
そうである。
これは科学・医学の問題ではないようだ。
次の書物にあるような環境ホルモン(合成化学物質も含む)の影響を強調する立場
もある。これも、なにより産業界からの風当たりが強いだろう。
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ま え が き
「トイレなら、先生に言ってから行きなさい」
女性教師がたしなめた瞬間、ナイフ一閃。教師の首筋から血しぶきが噴いた。続いて
二突き、三突き。めった刺しのあげく、中一男子B君(13歳)は、血の海で虫の息の
26歳教諭のからだを、何かに懸かれたように蹴り続けていたといいます。
1998年1月、栃木県黒磯市で発生した”バタフライ・ナイフ殺人事件”・・・・・・
その後、全国でせきを切ったように少年の異常なナイフ事件が続発しています。
ふだんは無口で、あまり目だたない。そんな子が、突然ナイフを突き立てる。いわゆ
る"キレる"少年が激増しているのです。
■
多発するそのような惨劇とつぎの言葉が、異様に重なります。
「内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)は、子宮内で暴露したヒトの神経学的・行動的発
達と、それにつづく潜在能力を損なう(シシリー宣言)
これは1995年11月5−10日、イタリア、シシリー島エリセの国際会議に集まっ
た一八名の学者による緊急宣言です。
その警告は衝撃的です。これら化学物質による影響は「行動的、および身体的異常として
発現する。これは、知的能カおよび社会的適応性の低下や、環境の要求にたいする反応性
の障害となってあらわれるかもしれない」というのです。
「社会的適応性の低下」とは不登校やイジメ、校内暴カ、非行、犯罪などとしてあらわれ
ます。
同宣言は、環境ホルモンにより、「脳や行動上の発達障害」や「脳性まひ、精神遅滞、学
習障害、注意カ散漫、多動症」などが起こると断言しているのです。
■
その行動異常の特徴は、「衝動性」「攻撃性」「多動性(落ち着きのなさ)」そして「抑
うつ性」です。うちにこもっていながら、突然キレる。冒頭のバタフライ・ナイフを振るっ
たB君の姿とだぶります。おそらくB君自身も、自分がなぜ若い女性教諭を刺したのか、わ
からないはずです。
化学物質汚染は、性ホルモンなどの分泌を阻害するだけではなかった・・・・・・
それは脳や神経発達まで、狂わせていたのです。
つまり汚染化学物質は"環境ホルモン"をコインの表とすれば、裏は"環境ドラッグ"なので
す。その事実は、科学的にも証明されています。九八年一二月、横浜市立大学の研究では、
マウス実験で環境ホルモン(ビスフェノールA)が、@胎盤、A脳関門という二重防御を突
破して胎児の脳に侵入することを確認しています。
北海道大学の研究は、ビスフェノールAが1.8倍も脳の発達を損傷することを立証しま
した。
あなたの子どもは、なぜキレるのか?
そのなぞが、あきらかになってきたのです。
環境ドラッグ(あなたの子供はなぜキレる) 船瀬俊介 著 築地書館 1999年
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福島先生のいうころの「もうひとつのグループ」の一部は「進化論」で考えることもで
きる。
境界例(境界性人格障害、精神病との診断は出されない性格異常に対する診断名)の研究
から、異常な性格・行動は乳児期・幼児期にうけたトラウマ(心的外傷)が原因になってい
る場合が多いという。行動を支配する素因(興奮パターン、攻撃性など、広い意味での性格)
は脳内神経伝達物質の種類と量及びレセプターの働きによる。乳児期・幼児期というこれら
システムの発達過程で受けた著しい虐待は神経伝達物質・レセプターシステムに影響を与え、
脳(性格)はそのときの環境に最適化される。
脳の器質的異常とも関連するが、器質的(ハード)な異常ではない。同じ刺激(ストレス)
に対して境界例の患者は普通より過剰に神経伝達物質が分泌され興奮、著しい攻撃性を発揮
するというわけだ。大人になって虐待されなくなり平和に生活するようになっても、幼児期
に身に付けられた「性格」が異常行動をひきおこさせる。(キレるなど。)
進化論では、「適応」、生存にマイナスに働いた場合は「定向進化」とか「過剰適応」
とかいう。
(なお境界例の女性は特殊な雰囲気を醸しており男にとって魅惑・眩惑的である場合が多
いそうだ。孤独感を漂わせ助け・救いを求めているような、また多情で性的に逸脱しやす
い。特別な理由無く徹底的に他人を愛したり、逆に嫌って残虐に攻撃したりする。また浮
気っぽい、キレやすい。自殺目的ではなく手首や腹を切る(自傷)癖がある、など。
人口の1−2%に見られるそうで、心当たりのある方はおられるでしょうか。)
開拓(別の見方ではインディアンへの侵略)で建国を成し遂げたアメリカ合衆国国民に
とって、銃(武器・兵器)とは水やパン同様、生存に不可欠なものだろう。未だに手放す
ことはできないのも不思議ではない。開拓時代、キレたインディアン達が襲ってきて数家
族が惨殺され頭の皮が剥がされていたことも多くあったろう。そのようなとき、彼ら開拓
民はどうしただろうか。
新大陸を開拓し尽くしたとき彼らは満足して休むだろうか、それとも次にはどこを開拓
しようとするのだろうか、正義を掲げた永遠のフロンティア精神で。