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(回答先: Re: むしろ富裕層の尊大な優越感が大きな問題では。 投稿者 座頭市 日時 2001 年 12 月 20 日 21:54:25)
座頭市さん、よろしく。
「犯罪」とされることもない犯罪取締主体(=国家)による究極的「大犯罪」を仕掛ける人々の精神的土壌については基本的に同意です。
その「大犯罪」を実働部隊として担う人々や「大犯罪」を眺めて「正義」と感じる人々の多くは“貧困者”であるわけですが、これは、学校教育過程とメディアを通じて注入され培われていくイデオロギーの成果だと思います。
言い訳をさせてもらうと、書き込みでいろいろ書いた対象は、キレル人々や刑事犯罪を行う人々です。
まあ、富裕者は「犯罪」をしでかしたとしても、罪に問われにくいという構造もありますが。
>自分の利益のためには、何千人、何万人の人間の生命をも虫けら同然に殺処分して
>平気という心理こそ、何不自由なく育ち、他人の”痛み”を理解できない環境の中
>で醸成されてくるものだと思うのですが。
この部分はブッシュ大統領への適合性がとても高いと思います。
>それにつけても、いつも芥川龍之介の『蜘蛛の糸』の光景が思い起こされます。
>生きとし生きるものの性といえばそれまでですが、『利己的な遺伝子』のような
>発想が生まれる思想的背景には優生学的な差別意識が底流として存在しているの
>でしょう。
『蜘蛛の糸』の光景は、必死で生き延びようとしたときの“合理的な判断”だと思います。それを良しとするかどうかは個々人の価値観の問題になりますが、「待て待て、順番に一人ずつ昇ろうよ」がせいぜいの対応ですね。
題名は忘れましたが、松本清張の海で遭難したときの板きれをめぐる話しと共通の“特殊な事例”だと思います。他者のために自分を犠牲にするという問題は難しい対象だと思います。
『利己的な遺伝子』は生物としての人にあると思いますが、それを最大限まで社会生活で現出させているのは近代的価値観の“賜物”だと考えています。
保守主義者のハイエクが言っているように、「人間は本来社会主義(=平等主義の意味合い)を好む」というのが『社会的に受け継がれる遺伝子』だと思っています。だからこそ、それを抑え込むためのイデオロギー注入が必要なわけです。
優生学的な差別意識が鎌首を持ち上げがちなのも、ヒューマニズム(=理念型人間主義)を含む近代主義の産物だと思います。
告白すると、市場調査担当者が来たら「玄関のインターホンで門前払い」しますけどね。