現在地 HOME > 掲示板 > 戦争24 > 849.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 対イラク:米英スペインの新決議案の要旨 [毎日新聞] 【これが平和裏に“武装解除”の決議か!】 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 25 日 18:50:51)
【ニューヨーク上村幸治】米英両国とスペインが国連安全保障理事会に24日に共同で提案した対イラク新決議案には、武力行使の根拠を明確に示す言葉が書き込まれていない。武力行使に慎重な国を説得するために表現を和らげたためで、文章の組み合わせと解釈の仕方によって武力の行使を正当化しようという狙いがうかがえる。
湾岸戦争の際の決議678は、イラクのクウェート侵攻を受け、国連加盟国に「必要なすべての手段」をとる権限を与えると書かれており、これが武力行使の根拠になった。一昨年のアフガニスタンの治安維持のための多国籍部隊派遣決議にも、この「必要なすべての手段」という言葉が使われていた。
一方、昨年11月に採択された決議1441は、イラクがこれまで国連決議への「重大な違反」を重ねてきたと指摘し、さらに違反を重ねるなら「深刻な結果」に直面するだろうと警告していた。米英はこの「重大な違反」(マテリアル・ブリーチ)という強いニュアンスを含む外交用語と、武力行使を示唆する「深刻な結果」を重ねることで、武力行使が認められると説明してきた。もっとも、フランスやロシアはこの主張に「一方的な解釈だ」と反発してきた。
しかし今回の決議案本文には「イラクは決議1441が与えた最後の機会を逃した」という文言だけが入っている。
本文に「重大な違反」という強い言葉を入れなかったのは、武力行使に反発する国々に配慮した結果とみられる。
ただし、決議案前文の中に「決議1441は、イラクが引き続き義務違反を重ねた場合、深刻な結果に直面すると繰り返し警告している」という文章が含まれている。
この前文と主文を組み合わせることで、イラクの決議義務違反が証明できさえすれば、武力行使が正当化されると解釈している模様だ。
この決議案が認められると、解釈の仕方次第で軍事力の行使が可能になるという前例ができてしまう。フランスやロシアは当面、この解釈に激しく抵抗するものとみられる。
[毎日新聞2月25日] ( 2003-02-25-16:25 )