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(回答先: 米国務長官報告:対イラク新証拠 詳報その1 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 06 日 16:15:28)
★査察団監視の委員会
私たちはフセイン大統領がいわゆる「査察団監視のための上級委員会」を設置していることを知っている。
この委員会は直接、フセイン大統領に報告をあげている。委員長はイラクのラマダン副大統領だ。そのメンバーにはフセイン大統領の息子、クサイも含まれる。
また、サーディ大統領顧問も入っている。ブリクス委員長やエルバラダイ事務局長が、イラク政権側と最初に連絡をとるのがサーディ顧問だ。サーディ顧問こそ、昨年秋に、査察官に無条件に協力する用意があると公言した人物だ。
★イラク申告書
12月7日のイラクの申告書に焦点を当てよう。イラクは安保理の命令に従うつもりなど毛頭なかった。
その代わり、イラクは、許可された武器に関する役に立たない大量の情報で私たちや査察団を途方に暮れさせた。
結果を見れば1万2200ページの申告書は、量は多いが内容に乏しく、新しい証拠がほとんどないとブリクス委員長は宣言した。
安保理理事国で、このまやかしの報告書をまじめに擁護する国などあるだろうか。フセイン大統領とその政権は査察官が全く何も見つけられないのを確実にするために、可能な限りのあらゆることをするのに多忙だということだ。
★隠匿工作
今日の発言はすべて、確かな情報源に裏打ちされている。確固とした諜報(ちょうほう)活動に基づく事実と結論なのだ。
軍事産業機構(イラクの大量破壊兵器の活動状況を監督する組織)にまつわるすべての文書を隠すように、イラクの治安組織とフセイン大統領事務所から命令が出された。
また、大統領の息子クサイが、無数の大統領関連施設から禁止されている兵器をすべて撤去するよう命令したことも、我々は知っている。
そのほか、イラク政府の当局者や(一党独裁の)バース党のメンバーが自宅に禁じられたものを隠している。軍や科学組織の重要な書類は、イラクの諜報部員によって車に積まれ、発見を避けるため田舎を走っている。
諜報活動のおかげで、査察官は最近、こうした報告を劇的に確認することになった。イラクの核科学者の自宅を探すと、約2000ページの文書を発見したのだ。そのいくつかは、機密書類で、イラクの核開発に関連していた。
査察官は、真実を発見し、必要な情報を得、安保理の要求を満足させるため、政府のすべての官僚、すべてのバース党員のメンバー、すべての科学者の自宅を捜索しただろうか。答えてほしい。
我々の情報源によると、イラクの武器関連施設のコンピューターのハードディスクはすべて取り換えられていた。だれがとったのか。どこに行ったのか。なにが隠されているのか。なぜか。答えはたった一つしかない。だまし、隠し、査察官を避けるためだ。
★証拠隠ぺい・移動
昨年秋、国連安保理会議場で決議1441を討議している間に、バグダッド近郊のミサイル旅団がロケット発射台や生物兵器を含む弾頭を多方面へ移動していた。発射台や弾頭は、広大なヤシの木の林に隠されている。
我々はまた禁止されている物質が最近、イラクの大量破壊兵器施設から移されていることを示す衛星写真も持っている。
(衛星写真を見ながら)これはタジと呼ばれる場所の軍需施設。イラクに約65カ所ある同様の施設のひとつだ。ここは化学兵器の貯蔵庫で、最近、新たに4発の化学兵器用の空の弾頭が見つかった。15カ所の軍需品貯蔵庫と4カ所の化学兵器貯蔵庫がある。最高度の警戒態勢が敷かれ、特別の監視装置がある。汚染除去用のトラックもある。
しかし、別の写真が示すように、昨年12月22日に査察団が到着する前に、イラク側はこれらの化学物質を清掃し、証拠が残らないようにした。この結果、査察では何も発見されなかった。
次に(02年秋からの)査察再開を受けたイラクの隠ぺい活動を紹介する。(写真を指しながら)この弾道ミサイル施設では、(査察開始直前の)昨年11月10日、弾道ミサイルの部品を運び出す準備をしているトラックが見える。
11月25日に撮影された写真には、ミサイル施設の周辺でトラックなどが行き来している様子が写っている。査察団が訪れたときにはこれらのトラックや装置は消えていた。我々はこうした(証拠隠滅のための)「ハウス・クリーニング」が30カ所近くの場所で行われたことを知っている。
イラクはまた、査察での(米国の)U2偵察機使用を拒否している。これは決議1441違反にあたる。
★科学者聴取の妨害
フセイン大統領は兵器を隠すだけでなく、(査察に必要なイラクの)人々まで隠そうとしている。科学者の(単独)聴取ができていない。ラマダン副大統領は科学者たちが聴取を拒んでいるとしているが、(実際には)査察官に協力しないよう働きかけている。
イラクから提出された科学者リストは時代遅れのうえ、わずか500人分しかなかった。国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM、UNMOVICの前身)は3500人分のリストを持っていた。
フセイン大統領は科学者が貴重な情報を査察官に暴露した場合、その家族とともに重大な結果に直面すると警告。さらに情報を漏らした場合には、死刑になるとの誓約書に署名させた。
フセイン大統領は、イラクの科学者が国外での聴取を拒否するよう指示した。これも決議1441に違反している。
★深刻な結果
イラクは正直に申告し、査察団に従うというテストに不合格となった。イラクは決議1441が求める「深刻な結果」により危険な状態にある。国連もまた、イラクの拒否を容認し続けるならば、不適切な危険な状態に身を置くことになる。
[毎日新聞2月6日] ( 2003-02-06-14:44 )