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http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/186.html
レス1:「供給=需要」再論 − 「供給=需要」が「供給>需要」になるのは通例 −
投稿者 あっしら 日時 2002 年 11 月 14 日 19:07:45:

(回答先: まずはデフレ脱却 投稿者 ケイちゃん 日時 2002 年 11 月 14 日 07:00:24)

「まずはデフレ脱却」という認識を政治家・官僚・経済界・国民が共有すべきである。

現状では、そこから、具体的で実のある「構造改革」が実行できるようになるという共通認識が不可欠だ。(デフレを脱却した時点で、構造改革派と抵抗勢力派の対立的論議が初めて意味を持つようになる)


>(1)給与増=供給増と見なす見方について

>給与増は間違いなく供給増だ。これは認めても良い。ただ、給与増(額)100=供給増
>(額)100=需要増(額)100にはならない恐れがある。優良企業の社員の給与が増えても
>先行き不安があれば給与増加分の内消費に回る部分は限られようし、消費されず貯蓄
>に回った部分が投資に向かうかはこれまた経済の先行き見通しに左右されるのは避け
>られないからである。

まったく同意する。

「給与増(額)100=供給増(額)100=需要増(額)100にはならない恐れがある」というのは、戦後史をみればわかることだが、恐れどころか、そのような恒等式にはならないものである。(それでも名目・実質のGDPが拡大した“わけ”が重要である)

90年までは、銀行の「信用創造」を中心とした貸し出しや不動産投資で、その落差を埋めて余りあるかたちで推移してきた。

先行き不安のために所得から消費に回す部分を抑えて貯蓄する人々が増加する一方で、不良債権=過剰債務(過剰預貯金)のために苦悩する銀行は、受け入れた貯蓄(保険料)を需要=供給に向けて貸し出すことを抑制している。
そのために、就業(供給活動)を通じて所得を手にできる人がずるずると減少している。

これが、縮小均衡の要因であり「デフレ不況」の要因である。
逆に、「デフレ不況」を解消するためには、それらの負の要因を取り除かなければならない。

そのためにこそ、優良企業の給与引き上げと同時もしくは先行する「低中所得者減税」を提唱し、銀行国有化を提唱している。

[参照書き込み]

『【国民経済破壊の「竹中プロジェクト」に代わる『銀行再生策』】 日本経済に必要なのは「合理的な不良債権処理」』
http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/869.html


>あっしら氏は供給=需要と何の疑いも差し挟まず言ってのけるが、これはおかしい。
>今の例に沿って言えば、優良企業の社員が給料が増えてもタンス預金をして貨幣が退
>蔵され、その分経済が拡大しないままに事後的に供給(95)=需要(95)が成立している
>のだ、少なくともその可能性が有り得ると言っているのだ。これに対する氏の反論が
>聞きたい。要は端に一部企業の給料を増やせばそれが経済に波及して行って自動的に
>問題が解決するのではなく、あくまでも有効需要が出てこないとダメだということで
>ある。

経済は理念ではなく現実だとお叱りを受けそうだが、何の疑いもなく「供給=需要」というのは、近代経済システムの根源的論理でありながら“未承認”の理念だと考えているからである。
現実の問題は、「供給=需要」でありながら「供給>需要」となるデフレ圧力が恒常的に働いていることから起きていると説明してきた。

価格が労働価値説を捨象した需給理論では本質的な説明ができないように、需給ギャップも、「供給=需要」がベースになければきちんとした考察ができない。


[参照書き込み]

『“デフレ”は「近代経済システム」が根っことして抱えている“宿痾” − 不良債権処理や金融緩和政策でデフレは解消できない −』
http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/695.html

『【「近代経済システム」の終焉を告げる「21世紀デフレ」】 活動力の「非保存性」と通貨の「蓄蔵性」という根源的矛盾』
http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/903.html


この問題を根源的に解決するためには、「利潤なき経済社会」という考えが支配的経済価値観になるしかないが、そんな大それた考えが短日時で支配的経済価値観になるわけもない。

日本経済は、経常収支レベルで10兆円を超える黒字を計上し続けている。
年々増加する10兆円もの通貨的“富”の半分でも供給(投資)にきちんと使われるかたちになれば、名目・実質GDPが拡大するのである。


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