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『『親日派のための弁明』を読んで』( http://www.asyura.com/sora/bd19/msg/562.html )に続くものとして、また、小泉首相の訪朝が決定したこの機に、一つの問いかけをしたい。
『親日派のための弁明』の著者キム氏は、日本が敗戦必至の愚かな戦争に踏み込まずにずっと韓国を日本として支配していれば、韓国人(朝鮮半島の朝鮮系日本人になるのかな)はもっとすばらしい生活をおくれていただろうと書いている。
ご存じの方も多いと思うが、中東で唯一の民主国家と言われる「イスラエル共和国」においては、同じユダヤ人でも、西欧米からの移民であるアシュケナジームが“一流市民”、東欧からの移民であるスファラディームが“二流市民”、中東・アフリカ出身のミズラヒームが“三流市民”という厳然たる社会差別構造が出来上がっている。
大韓帝国は1910年に日本に併合された。
それからほどなくの1912年に発生した「関東大震災」では、風説被害とも組織的煽りとも言われている朝鮮人虐殺事件が起きた。
戦後まもなくの日本在住朝鮮人は“第三国人”(連合国にも日本にも属さないという意)となり、その後、在日韓国人・在日朝鮮人として生活している。
ご存じのように、参政権という政治的権利は別として、社会活動や社会関係で重要な位置を占めている就職や結婚では「朝鮮人差別」が根強く残っている。
不可逆の歴史に「もし朝鮮半島の日本支配が今なお続いていたら」と想定し、日本列島出身日本人と朝鮮半島出身日本人は、差別構造がないかたちで“同化”していただろうか?と問いかけてみるのも少しは意義があると思われる。
ちなみに、1910年の韓国併合に伴う協定の第6条と第7条は次のようにうたっている。
第6条:日本国政府は前記併合の結果として全然韓国の施政を担任し同地に住居する韓人の身体及び財産に対し充分なる保護を与へ各個の福利の増進を図るべし。
第7条:日本国政府は誠意忠実に新政度を尊重する韓人にして相当の資格のある者を事情の許す限り韓国に於ける帝国の官吏に登用すべし。
(韓人は日本との往来が認められ、敗戦時には200万人ほどが日本列島に居住していた)
条文にあるとおり、領土的には日本になった朝鮮半島の出身者は、日本人ではなく、“韓人”として取り扱われ、保護や福利増進の対象とはなっているが、公務員(官吏)になれる条件も日本人とは別のものになっている。
1919年の「3・1独立運動」など日本統治に反対する運動も起きたが、「大東亜戦争」では、徴兵軍人のみならず職業軍人としても、果敢に戦った“韓人”も大勢いた。
(“純粋な日本人”でないが故に、日本人以上の犠牲的奮闘を示して、朝鮮半島が純粋な日本になる契機となることを願った人も少なからずいた)
私は、朝鮮半島が今も日本領である場合、社会構造的には、「“韓人”二等国民」というのが目に見えるかたちで残っていると推測する。
イスラエルの“一流市民”であるアシュケナジームのなかにも、パレスチナとの宥和政策や反戦を主張する人がいるように、差別的社会構造に反対する人も少なからずいる。
(パレスチナ自治区内に建設されているイスラエルの植民地に住みつき攻撃の矢面に立つのは、東欧からの移民であるスファラディーム=“二流市民”がほとんど)
日本も、「“韓人”二等国民」扱いや構造に異論を唱えたり反対する人は少なからず存在するとしても、社会構造として「“韓人”二等国民」は残り続けたのではないだろうか?