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日銀金融緩和で、消費者物価は下がっているが、生活必需品の価格は上がっていた
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/618.html
投稿者 中川隆 日時 2021 年 5 月 05 日 08:10:46: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 金融緩和や財政出動をするとこういう結果になる 投稿者 中川隆 日時 2021 年 4 月 01 日 05:42:04)

日銀金融緩和で、消費者物価は下がっているが、生活必需品の価格は上がっていた


05-05 統計マジックを政治利用しているのは中国だけかな?
2021/05/05



今回は複数ネタです。物価と年金の話題は後半です。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 中川隆[-4830] koaQ7Jey 2021年5月13日 06:24:33 : YtGpGwGIUM : aERSVTJJcW1hUlU=[15] 報告
日本の物価が上昇しない隠れた理由…「金融政策」ではなく「政府の価格統制」が原因(Business Journal)
http://www.asyura2.com/21/hasan135/msg/338.html
 

2021.05.12 05:55 小黒一正教授の「半歩先を読む経済教室」 文=小黒一正/法政大学教授 Business Journal


4月26日、経済財政諮問会議(首相官邸HP)

 先般(2021年4月27日)、日銀は定例の金融政策決定会合を開催した。この決定会合では、コロナ禍での大規模な金融緩和の継続を明らかにしたが、2023年度の物価見通しが1%に留まる可能性も新たに公表した。

 この1%の見通しは、2023年4月で任期が終了する日銀の黒田総裁の任期中に、異次元緩和の目標であった2%の物価目標が達成不可能となったことを意味する。このため、金融政策決定会合後の記者会見では、黒田総裁に対し、現状に対する質問が集中した。黒田総裁は、「(2%の物価目標が達成できないことにつき、)時間がかかっており、そのことは残念だ」旨の発言があったが、なぜ日本の物価は上昇しないのか。

 筆者は異次元緩和が始まった当初から、日本の物価は構造的な問題であり、大規模な金融政策のみで2%の物価目標を達成することは難しいことを様々な書籍やコラムで公表してきた。この理由を改めて確認し、日本の物価を上昇させるためには何が必要か簡単に再考してみよう。

■サービス産業の構造改革が必要

 まず、重要なファクトの一つは、過去のインフレ率(消費者物価指数)の推移を見ると、1989年は消費税の導入が物価を1.4%ポイントも押し上げているものの、日本中の景気が過熱したバブル期(1986年〜1989年)においても、その年平均インフレ率は0.6%にすぎなかったためである。また、1990年・91年は湾岸戦争、97年は消費税増税、2008年は原油価格高騰の影響があり、これらの要因を除くと、平時にインフレ率が2%を超えたのは1985年が最後である。

 では、日本の物価で何が構造的な問題なのか。それは、アメリカと日本の物価上昇率の違いを比較すると理解できる。このため、以下の図表は、2019年8月における日米の物価上昇率の中身を比較したものである。図表の左側が「財(モノ)全体」の物価上昇率、右側が「サービス全体」の物価上昇率を表す。

 これから何が読み取れるのか。まず、左側(財<モノ>全体の物価上昇率)のうち、テレビ(A)のほか、電話機器等(C)や玩具(F)・婦人洋服(G)・ガソリン(J)は、アメリカの方がデフレだという事実である。このため、財(モノ)全体では、日本が0.3%の物価上昇率であるにもかかわらず、アメリカは0.2%しか物価が上昇していない。

 しかしながら、財(モノ)全体とサービス全体を考慮した物価上昇率は異なる。図表の右下には、消費者物価指数の「総合」の物価上昇率を掲載しているが、この物価上昇率ではアメリカは1.7%の物価上昇率であるのに対し、日本は0.3%しか物価が上昇していない。

 この「総合」から、食品やエネルギーの影響を除いた、「総合(除く食品・エネルギー)」の物価上昇率でも、アメリカが2.4%であるのに対し、日本は0.6%しかない。

 この原因は単純で、図表の右側のとおり、サービス全体の物価上昇率において、アメリカが2.7%も物価が上昇しているにもかかわらず、日本は0.2%しか上昇していないためである。レストランでの外食(N)・洗濯代(O)・理髪料(P)のほか、鉄道運賃(㉑)や住居家賃(㉗)・帰属家賃(㉘)の影響もあるが、筆者が最も重要だと考えるのは、政府による価格統制の影響である。

 特に重要なのは、上下水道(㉒)・保育所保育料(㉓)・介護料(㉔)・大学授業料(㉕)・病院サービス(㉖)である。アメリカと異なり、日本ではこれらの領域は政府が価格統制を行っている。

 例えば、医療では診療報酬制度が存在し、原則1点10円で、公的保険に収載されている全ての診療・治療行為などについて点数が公的に定められている。介護でも介護報酬の制度があり、国立大学の授業料も政府が上限を定めている。この結果、日本における上下水道(㉒)・保育所保育料(㉓)・介護料(㉔)・大学授業料(㉕)・病院サービス(㉖)の物価上昇率は0.5%未満となっており、日本のサービス全体の物価上昇率は極めて低い水準に留まっている。

 このファクトから分かることは、日本の低インフレやデフレは金融政策の問題ではなく、政府の価格統制などによる構造的な問題であり、この問題に切り込まない限り、2%の物価目標を達成することは難しいことを意味する。すなわち、日本の物価上昇率を引き上げるためには、サービス産業の構造改革が必要であり、例えば、混合保育・混合医療・混合介護などの推進で、これら分野における政府の価格統制を弱める必要があろう。

(文=小黒一正/法政大学教授)

●小黒一正/法政大学経済学部教授

法政大学経済学部教授。1974年生まれ。

京都大学理学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。

1997年 大蔵省(現財務省)入省後、大臣官房文書課法令審査官補、関税局監視課総括補佐、財務省財務総合政策研究所主任研究官、一橋大学経済研究所准教授などを経て、2015年4月から現職。財務省財務総合政策研究所上席客員研究員、経済産業研究所コンサルティングフェロー。内閣官房「革新的事業活動評価委員会」委員。日本財政学会理事、鹿島平和研究所理事、新時代戦略研究所理事、キャノングローバル戦略研究所主任研究員。専門は公共経済学。

2. 2021年5月14日 08:30:55 : CU8lM4oEXo : Y25nUHBzRG42OW8=[13] 報告
05-14 また内外の情報に大きな乖離を感じています
2021/05/14




3. 中川隆[-4709] koaQ7Jey 2021年5月19日 12:42:11 : Kpt2nOGYwY : ZmVhb01GanViNnM=[11] 報告
05-19 巨大な公共投資が機能しない理由
2021/05/19


4. 中川隆[-4449] koaQ7Jey 2021年6月04日 06:58:06 : gFTpnByYk6 : Nll1WVVkQTN5b2M=[9] 報告
06-04 水害・データセンタ・物価上昇・宝石貿易の闇
2021/06/04


5. 中川隆[-5117] koaQ7Jey 2021年7月05日 09:56:19 : VQ9QaQgG0g : WW1vUERhelh2MU0=[5] 報告
中国の為替操作で日本にも悪性の物価上昇が迫っている

07-05 日本にも悪性の物価上昇が迫っている!
2021/07/05




人民元のガチガチの取引規制(などの為替操作)で中国が資源爆買いできる状況がおかしい。
6. 2021年10月09日 17:46:31 : yCF5w5sEnQ : TEI1cGhkekR4TlE=[9] 報告
冬に向けて非常にまずい事態が始まっている
2021年10月09日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1642.html

 天然ガス・原油・石炭など、あらゆる暖房用エネルギー価格が劇的に上昇している。

 世界でエネルギー価格が高騰、忍び寄るインフレの足音は日本にも? 10/5(火)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/af939a4e1d28f4345cb6cfe6d445d7ece7b8d4a6

 世界的にエネルギー価格が上昇し、インフレの足音が忍び寄っている。特に石炭価格の上昇が鮮明で、各国が石炭をし烈に奪い合っている。
 世界全体でエネルギー資源、自動車、生鮮食料品などの供給が、需要に追い付いていない状況だ。10月から、わが国でもマーガリンやコーヒー豆などが値上がりした。物価の上昇ペースが鈍かった日本にもインフレの波が押し寄せつつある。(法政大学大学院教授 真壁昭夫)

● 物価の上昇ペースが鈍かった日本 インフレの波が押し寄せつつある

 世界的にエネルギー価格が上昇し、インフレの足音が忍び寄っている。主要国の物価動向を見ると、まず目に付くのがエネルギー価格の上昇で、企業間物価の上昇が顕著になっていることだ。それが、徐々に川下の消費者物価にも波及し始めている。

 エネルギーの中でも、特に石炭価格の上昇が鮮明化している。中国、米国、欧州各国など世界各国が石炭をし烈に奪い合っている。
 その背景には、中国とオーストラリアの対立、気候変動問題の深刻化、新型コロナウイルス感染再拡大による物流の寸断とそれによる供給制約の深刻化など複合的な要因が絡む。世界全体でエネルギー資源、自動車、生鮮食料品などの供給が、需要に追い付いていない状況だ。

 今後、世界的にインフレ懸念は一段と強まる可能性がある。10月から、わが国でもマーガリンやコーヒー豆などが値上がりした。
 物価の上昇ペースが鈍かったわが国経済にもインフレの波が徐々に押し寄せつつある。世界的な供給制約は長期化する恐れがあるだけに、今後のインフレ動向が国内外の経済、および金融市場に与える影響は軽視できない。

● 各国の物価動向を見ると 上昇圧力が強くなっている

 今春以降、多くの国で企業間物価指数の上昇が鮮明だ。その状況が続くと、企業はコストの上昇に呼応して製品やサービスの価格を引き上げ始める。米国ではその動きが顕著だ。2020年12月、前年同月比で0.8%だった米国の生産者物価指数の上昇率は、21年8月には同8.3%まで跳ね上がった。その背景には、コロナ感染再拡大によって世界経済の供給制約が顕在化し、鉱山やエネルギー資源、自動車などの工業製品、あらゆる製品に用いられる半導体などの供給が減少、あるいは停滞したことがある。

 また、コロナワクチン接種の増加などによって人々の移動が徐々に緩和されつつあるため、経済活動の正常化が進み、需要が盛り返しつつある。一方、供給サイドでは人手不足も発生している。その結果、米国をはじめ主要国では消費者物価指数が上昇している。

 8月の米消費者物価指数の上昇率は前年対比5.3%だった。米国では国内の需要が旺盛であるため、企業はコストの増加分を最終価格に転嫁しやすい。7月の米家計貯蓄率は9.6%と高い。貯蓄が消費に回ることもインフレを押し上げるだろう。

 中国でも徐々に消費者物価指数に上昇圧力がかかりつつある。また、ユーロ圏の物価推移を見ると、7月の生産者物価指数は前年同月比で12.1%上昇した。
 それはいずれ、川下の消費者物価指数の上昇圧力として作用することになる。これまで、主要国ではほとんどインフレに対して警戒する必要を感じてこなかったが、ここへ来て、世界的にインフレの足音が近づいていることは間違いない。

● 石炭価格が上昇している背景 中国とオーストラリアの対立

 エネルギーや生鮮食品、さらにはタンカーの船賃まで幅広く物価が上昇する中、石炭価格の上昇が鮮明だ。過去1年間で石炭価格は約3.5倍も上昇して最高値を更新している。さらに足元、石炭価格の上昇の勢いは強まっている。需給は極めてタイトだ。天然ガスなどのエネルギー資源の価格も上昇している。

 石炭価格が上昇している背景として見逃せないのが、世界最大の石炭消費国である中国と、インドネシアと並ぶ石炭輸出大国であるオーストラリアの対立だ。新型コロナウイルスの発生源を巡って中豪関係は悪化した。中国はオーストラリア産石炭の輸入を制限し、インドネシアやロシアからの輸入増加を重視した。

 オーストラリアからの石炭調達が減少することもあり、中国は火力発電などに必要な石炭を確保できなくなっている。その結果、最近の中国では停電が発生し、遼寧省瀋陽市では信号が消えた。
 電力供給不足は生産活動にも深刻な影響を与える。中国国内の生産量を増やそうにも、追加の投資を行い、炭鉱を開発するには時間がかかる。不動産大手・恒大集団(エバーグランデ)の債務問題に加え、石炭不足による電力需給のひっ迫も中国経済にマイナス要因である。

 同様の事態が世界各国でも発生している。脱炭素への取り組みが進む中、燃焼時の温室効果ガス発生量が相対的に少ない、液化天然ガスを用いた火力発電を重視する国が増えている。その一方で、世界的な気候変動の影響で冷暖房のための電力需要が急速に増えている。加えて、コロナワクチン接種などによる経済の正常化によって、電力需要が急速に伸びている。

 そうした中、各国は石炭火力発電を重視せざるを得なくなっている。4月にドイツでは最新鋭の石炭火力発電所が稼働し始めた。経済運営のために世界各国が石炭を奪い合う状況はしばらく続くだろう。

● わが国にも忍び寄る インフレの足音

 英国ではトラック運転手の不足によってガソリン供給が減少している。その結果、一部の買いだめ行動がハーディング現象(周りへの同調や行動追随)を引き起こしてパニックが起きた。米国ではハリケーンの襲来によってメキシコ湾での原油生産が減っている。原油の需給もひっ迫している。

 そうした状況下、わが国にインフレの足音が近づいている。10月から、マーガリン、輸入車、電力・ガス、小麦などが値上がりした。異常気象の影響によって葉物野菜など生鮮食料品も値上がりしている。8月、わが国の企業物価指数は前年同月比5.5%上昇した。消費者物価は総合指数が同0.4%下落し、生鮮食品を除く総合指数は横ばい(同0.0%)だった。物価上昇の勢いは強まるとみておくべきだ。

 今後、世界経済の供給制約はより深刻化する可能性がある。コロナ感染が再拡大すれば世界の物流がひっ迫する。中豪の対立は一段と深刻化する恐れがある。また、新興国でのワクチン接種の遅れは物流寸断を長引かせ、電子部品などの生産や鉱山資源などの供給が遅れる要因だ。

 その結果、世界的なインフレ圧力は一段と強まる可能性がある。FRBのパウエル議長は、物価上昇は一時的としながらも「予想以上に長引く可能性」に言及し始めた。

 その一方で、世界経済の回復ペースは徐々に鈍化する恐れもある。コロナ感染再拡大に加えて、中国のエバーグランデのデフォルトリスクが高まっている。仮に、エバーグランデの債務がクロスデフォルトのような状況に陥れば、中国の不動産市況は悪化し、中国の景気減速はさらに進むだろう。物価上昇懸念は金利を上昇させ、株価の下落リスクも高まる。いずれも世界経済にはマイナスだ。

 今後、インフレ圧力が強まると同時に、世界経済の減速懸念が高まる展開は軽視できない。それは、需要が縮小均衡に向かうわが国経済にとって大きな逆風になるはずだ。
*****************************************************************
 引用以上

 上の記事は、主に石炭に焦点を当てているが、もっとも深刻なのはLNGと言われている。10月6日、欧州では天然ガス価格が4割もいきなり上昇した。
 これは、日本がLNGを調達しようとしても、同じ事情なので、それが何をもたらすかといえば、火力発電所における発電コストの上昇→ 電気代の高騰ということになる。

 ヨーロッパで天然ガスの先物価格が「一晩で40%上昇」という異常な事態に。エネルギー市場崩壊の兆し? 2021年10月7日
 https://earthreview.net/european-natgas-prices-explode-40-perceent-overnight/

  現在、ヨーロッパなどを中心に、燃料や暖房の基本となっている「天然ガス価格」が、過去に一度もないような勢いで上昇しています。
 9月の終わりには、天然ガス先物価格が「 1日で 12%価格が上昇」したこともありました。

 しかし、10月6日、ヨーロッパの天然ガス価格は、普通では考えられない動きを見せ、「一晩で 40%も上昇した」と報じられています。前日にも 20%価格が上昇していますので、2日間で 60%上昇という、ちょっと信じがたい動きとなっています。

 欧州の天然ガス価格の推移

tennengas01.jpg

 中国では、石炭不足による電力不足が伝えられていますが、その他にもいろいろと起きています。
・インドでも極端な石炭不足で停電の危機が近づいている(報道)
・ドイツで、石炭不足により発電所が停止(報道)
 などもこの数日の間に伝えられていまして、電力、エネルギー問題は、世界的に非常に広範囲な問題となりつつある可能性があります。

 以下の記事にも書きましたが、イギリスなどでは、天然ガスの不足から派生した「二酸化炭素不足」により、食糧流通に問題が起きています。
中国で突如起きた「春まで終わらないかもしれない大停電」や、各国のエネルギークラッシュを見ていて思う「本物の黙示録」の入口に立っているという感覚
 https://indeep.jp/standing-at-the-entrance-to-the-apocalypse/

 何らかの解決策がないと、この冬はいろいろな国で「いろいろどうにもならなくなる」という可能性もないではなくなってきたようにも思えます。
 ヨーロッパの天然ガスの異常な高騰が、日本などにも影響を与えるのかどうかはわからないですが、まったく影響がないということはなさそうです。

 天然ガス価格が一晩で40%高騰する中でEUの政治家たちがパニックに陥る
EU Politicians Panic As Natgas Prices Explode 40% Overnight zerohedge.com 2021/10/06

【オランダと英国の天然ガス先物がわずか 2日間で 60%急上昇し、電力価格の高騰とともに過去最高を記録したため、ヨーロッパでのこの高騰は、エネルギー市場に動揺を与えている。
 オランダと英国の天然ガス先物は、10月5日に 20%上昇した後、オランダの天然ガス先物は、今日(10月6日)、驚異的な 40%の上昇となり、メガワット時あたり 162.125ユーロの記録を達成した。英国の天然ガス先物は、 39%急騰し40ドルに達した。】

 ICIS 社(世界最大の石油化学市場情報プロバイダー)のアナリスト、トム・マルゼック・マンサー氏はブルームバーグに「これはあり得ないことです」と語った。
 「それ(天然ガス先物価格)が、このように非常に速く、そして非常に高く動いている理由を正当化することは不可能で、理由を限定することさえほとんど不可能なのです」

EU の政治家たちは、消費者と企業を天然ガスと電力価格の上昇から保護するためにパニックモードにある。欧州連合のエネルギー責任者であるカドリ・シムソン氏は、「エネルギーコストの高騰が景気回復を阻害するのを防ぐために、年末までにエネルギー規制の改正が行われる可能性がある」と述べた。

 以前から報じられているように、天然ガス価格の高騰により、ヨーロッパの肥料メーカーは英国からドイツへの操業を制限または停止し、食品サプライチェーンを混乱させた。

冬を前に、EU の天然ガス備蓄は、過去 10年以上で最も低い季節レベルにある。ヨーロッパ大陸はロシアの天然ガスに非常に依存しており、その流れはここ数ヶ月で減少している。物議を醸している新しいパイプラインであるノルド・ストリーム2 (天然ガスのパイプライン)を介した新しい供給がいつ行われるかも不明だ。

 EU の政治家たちは、来年初めにロシアのパイプラインを認証するかもしれないという議論がある。しかし、それはすでに冬のシーズンに入っており、エネルギーや電力の不足や価格の上昇を緩和するには遅すぎる。

ヨーロッパは非常に厳しい冬を迎える可能性がある。しかし、ヨーロッパ各国の政府は、冬に問題が起こることを阻止するために、家庭や企業にさえもエネルギーコストを助成する可能性がある。

 一方、電力危機は、中国政府がエネルギー会社に、あらゆるコストで供給を確保するように命じたため、中国のバイヤーが天然ガスに最高額を支払っており、これが他のアジア市場を揺るがしている。

エンジーエナジースキャン社のアナリストは、以下のように語る。
「現在、例外的な状況にあります。世界のガス市場が、アジアとヨーロッパが利用可能な限界 LNG 貨物をめぐって激しい競争を強いられる状況にあったことは過去にないのです」

 北半球の冬を前に、世界の天然ガスや石炭市場は大幅に引き締められている。
 秋はすでに始まっており、気温も下がり始めている。寒い冬を迎える北半球の地域の多くが、平均以下のエネルギー供給に悩まされている。海外の混乱により、米国の天然ガスの価格は 12年間で最高レベルにまで上昇した。
 そして、この天然ガスの高騰は、すぐに終わるようなものではなさそうなのだ。
********************************************************************
 引用以上

 現在、日本ではデフレではなく、スタッグフレーションという深刻な国民窮乏化が始まっている。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B0%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

 給与や年金は下がってゆくのに、生活経費は、どんどん上昇してゆく。この相当部分が竹中平蔵ら新自由主義者の思惑=労働者の権利を廃止すること=によるものと考えられるが、これにダブルパンチとして、生活インフレが重なっている。
 今月より、日本人の主食の半分を占める「粉もの食品」=小麦粉の政府卸価格が2割値上げされたので、食品の値上げ効果が極めて大きい。

 今冬は、暖房費が劇的に上昇しそうだ。これを見越して原油も急上昇しており、現在、2年ぶりの高価格になっている石油製品は、年末までに手のつけられないほどの高騰を見せるかも知れない。
 
 2021年10月9日 再送-米原油先物、7年ぶり高値 エネルギー需給逼迫に鎮静化見えず ロイター
 https://jp.reuters.com/article/global-oil-idJPKBN2GY2A0

 私としては、国際金融資本と原子力産業がタッグを組んで、追い詰められた原発復権のための工作をしているように見えるのだが、彼らは狡猾であり、表だった動きは分からない。

 すでに、中国では、発電所が止まって市中の信号が消えたり、工場が稼働率を1割以下に抑制したりの実害が生じている。
 これは豪州産石炭の輸入を禁止したのはいいが、ロシアなどに足下を見られて価格をふっかけられているからとの噂もある。

 欧州では、深刻なガソリン不足、暖房資材不足が報道されている。

 いろいろと不足していきます… : イギリス主要都市で最大9割のガソリンスタンドがガソリンの枯渇 2021年9月27日
 https://earthreview.net/panic-buying-could-leave-90-of-uk-gas-stations-dry/

 我々の対策だが、このままでゆけば、灯油リットル100円超、ガソリン200円超も視野に入っている。
 そこで、まだ「高値」段階の10月中に、とりあえず、灯油などを備蓄しておく必要があるかもしれない。
 エネルギー価格の上昇は、ほとんどすべての日用品の高騰を招く可能性があり、競争原理が働いて、ベネズエラやイランの原油が出回ってくるまで、恐ろしいインフレが続く可能性がある。

 今回は、灯油がダメならエアコン暖房に切り替えるという対策が、電気代の高騰によって不可能になる可能性も考えるべきだ。
 羽毛服の利用なども考えておきたい。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1642.html

7. 2021年10月11日 11:27:46 : A5sZu4rx0I : YlFmL2IwWFlFYjI=[9] 報告
10-11 物価高が迫っている
2021/10/11


8. 中川隆[-15834] koaQ7Jey 2021年10月25日 13:57:10 : TB9yu1cbVQ : TGVnMUt0dC5KQXc=[29] 報告
 本当に生活が苦しくなっていること
2021年10月25日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1658.html


先に、日本社会は単純なインフレではなく、不況による賃金低下とインフレが同時にやってくる「スタッグフレーション」という現実に襲われていることを書いた。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1642.html

 スタグフレーションとは?
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B0%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

 当地のガソリン価格は、24日現在、もっとも安い店でもリットル162円に達した。このままでは、史上最高値の180円台を軽く突破し、200円を超すのは確実に思える。
 https://kuruma-news.jp/post/435665

 私の住む中津川市では、ちょっとした買い物でも、店まで車で10〜20キロ走って出かけなければならないから、一回の買い物で500円玉を覚悟しなければならない。車の年間経費は、安倍晋三時代の爆上げで、軽自動車であっても30万円程度はかかる。
 もし、エンゲル係数と同様の、車経費係数があれば、それは、エンゲル係数に匹敵するはずだ。
 幸い野菜生産地なので都会よりは安いが、最近では驚くほどの高騰ぶりだ。

 上のリンクにあるように、すでに離島ではリットル200円を超えている。本土も越えるのは時間の問題とみられている。
 流通経費の暴騰は、確実に生鮮食品物価に反映されるので、あらゆる食品価格が上昇し、エンゲル係数がかつてない比重を占める日が津波のように押し寄せている。
 以下に、エンゲル係数について触れた記事を紹介する。

 「エンゲル係数」がまた上昇…1年前とは違って「今回は本格的にヤバい」理由
2020年の時とはワケが違う 現代ビジネス 2021年10月25日
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/88589

 エンゲル係数は、家計の消費支出に占める食料費の割合。生活する上で食料費は最も必要な支出のため、数値が低ければ、それだけ食料費以外に使える支出が増え、生活が豊かとなる。一方で数値が上がれば、食料費以外に使える支出が減り、生活が厳しくなるという目安になる。

 エンゲル係数の意味を読み解く上では、いくつかのポイントがある。
 まずは所得の状況だ。所得を見る場合でも、「可処分所得」の動向を見る必要がある。
 可処分所得は、税金を差し引き、児童手当を足した金額で、“いわゆる手取りの収入”となる。この可処分所得は、自由に使える所得であり、増えるほど生活に余裕が生まれる。

 次に見なければならないのが、消費にいくら使っているのかを示す「消費支出」だ。
 さらに、「物価動向」も忘れてはいけない。物価(食料価格)の上昇・下落によっても、エンゲル係数は大きく変動する。
 つまり、これらの可処分所得、消費支出、物価(食料価格)などの動きが複合的に組み合わさってエンゲル係数は変動するといえる。

さて、このエンゲル係数だが、実は20年にも急上昇している。
 総務省の家計調査のサラリーマン家庭の標準となる「2人以上の勤労者世帯」で見ると、17年23.8%、18年24.1%、19年23.9%で推移したエンゲル係数が、20年には26.0%と2.1ポイントも上昇した。(表1)

engeru.jpg


 この時、可処分所得、消費支出、物価(食料価格)はどうだったのか。
 20年の月平均の可処分所得は49万8639円と、前年の47万6645円から4.6%増加。これに対して、消費支出は30万5811円と、前年の32万3853円から5.6%の減少だ。一方で、食料費は7万9496円と2.6%増加(19年は7万7431円)している。

 つまり可処分所得が増加しているなかで、消費支出は減少し、食料費だけが減らずにエンゲル係数が上昇したというケースとなった。
 その背景には、新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響している。

 20年の可処分所得増加は定額給付金の影響を受けている。2人以上世帯なら、1人10万円の定額給付金が少なくとも20万円は入ったことになる。月額にならせば約1万7000円の増加だ。

 一方で、外出自粛により消費が手控えられたことや、2020年夏に原油価格が大きく下落したことなどから家計のエネルギー負担額も減少。消費支出が減少したと考えられる。
 物価については、20年の総合物価指数は夏場まで上昇しており、その後は下落している。なかでも食料は秋頃までは上昇していたことがわかる(表2)。
engeru2.jpg


 従って、20年のエンゲル係数の急上昇は、食料価格(物価)が秋季まで上昇したものの、手取り収入が増加したなかで食料費以外の消費が減少した効果が大きく、少なくとも “生活が厳しくなった”シグナルではなかったと言える。

 余談だが、エンゲル係数は所得水準が高くなるほど低くなる。食料費は所得水準で大きな格差はないため、相対的に所得が低いほどエンゲル係数は高くなり、所得が高いほど低くなるからだ。

 つまりエンゲル係数が上昇することは、より所得水準が低い世帯の生活が厳しくなっていることを表わす。
  それでは、21年に入ってのエンゲル係数の状況はどうか。

 総務省の家計調査は直近で8月分までしか発表されていないが、エンゲル係数は3月と4月こそ低下したものの、5月から再び上昇し、6月以降は20年の平均26.0%を上回っている。(表3)

 engeru3.jpg


 問題は、今回のエンゲル係数の上昇が“どのような意味を持っているのか”だ。それを読み解くヒントは物価の動きにある。
 消費者物価指数は9月分まで発表されているが、その動きを見ると、食料は6月から、エネルギーも4月から上昇が続き、9月には20年と21年を通じて、最も高い指数まで物価上昇している。

 筆者は10月22日の「日本国民に大ダメージを与える『不景気中の物価上昇』が現実味を帯びてきたワケ」で、スタグフレーションに陥る可能性とその問題点を指摘した。
 その中で、エネルギー・資源価格の上昇と為替の円安進行が相まって、輸入物価が上がり、本格的な物価上昇はこれから到来する可能性を述べた。そして、景気と所得の上昇がままならない中で、“悪い物価上昇”が起きると予測した。

エネルギー・資源高と円安は、食料価格の上昇も引き起こす。日本は食料の多くを輸入に頼っているし、国内での食料生産や生産された食料を消費者にもとに届けるためにも、エネルギーが必要となる。こうしたコストが食料価格に転嫁されることで、食料の物価指数は確実に上昇する。

 9月の消費者物価指数では、すでに食料価格が上昇しており、10月1日からは様々な食品の価格が値上げされた。食料価格の上昇は今後も続き、これからが本番となる。そして食料価格が上がれば、エンゲル係数の上昇へとつながっていく。

 さらに20年とは違い、21年には定額給付金という手取り収入が増加した特殊要因がない。家計調査によると、21年8月までの可処分所得は半数の月で前年同月を下回っている。
 手取り収入が増えない中で、20年よりも早く、高いペースで食品価格が上昇を続ければ、これからのエンゲル係数上昇は“生活が厳しくなっている”シグナルとなる可能性が高い。
***************************************************************
 引用以上

 ケインズは、ニューデール大恐慌のなかで、経済の本質は「底辺における需要」であると述べた。
 底辺の人々に現金が渡ることが、社会全体の景気循環にとってもっとも大切であることを見抜いていたから、底辺の労働者大衆を豊かにする財政投資が需要を喚起し、経済高揚にもっとも効果的な手段であると述べていた。
 https://nichigopress.jp/account/imasara-keizai/126122/

 需要を生み出すのは、労働者の手にした現金であり、それが「消費雰囲気」をもたらす。みんなが現金を手渡されて、一斉に購買をはじめることで景気高揚の爆発的雰囲気が生まれ、それが社会全体を活性化し「元気」が生まれるという理屈だが、この原理は、第一次大戦の敗戦賠償で疲弊のどん底にあったドイツ経済を劇的に立ち直らせる財政投資でも証明された。

 ドイツのヒャルマル・シャハトは、どん底に落ちたドイツ経済を立て直す仕事に就き、アウトバーン建設を中核に、ドイツ労働者階級に、直接現金を手渡すことで、奇跡的な経済復興に成功した。
 シャハトは、非ナチス党員であり、ヒトラーの手柄にすり替えられたが、真実は違う。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%8F%E3%83%88

 シャハトの政策で、もっとも大切と思われるのが、「直接現金を労働者に手渡す」という方法だ。もしも、資本家を経由して金を渡すと、必ず資本家は竹中平蔵のように大部分を中抜きし、肝心の労働者の手元には、いくらも残らないことが分かりきっていたからだ。
 賃金総額は、工事予算の実に46%に達した。(ゼネコンの賃金は、総予算のせいぜい10%程度)シャハトの真の狙いは、工事よりも労働者を富ませることだったのだ。
 https://ncode.syosetu.com/n7704fo/1/

 底辺の労働者に金が渡ったなら、それは激しく購買意欲を刺激し、景気高揚の雰囲気が生まれる。そうした活気が底辺から上部構造までも活気を与えるのだ。
 日本政府は、1990年以来のバブル崩壊、景気低迷で、まったく逆のことをやった。
 
 21世紀に入って、小泉政権の最高権力者となった竹中平蔵は、「金持ちが豊かになればトリクルダウンで貧乏人にも金が回る」というデマを吐いて、労働者の基本的権利を廃止し、金持ちの税率をどんどん下げて、金持ち階級の利権に奉仕するための日本社会=政治体制を作り上げた。

 そして、消費税をどんどん上げてゆき、安倍晋三にいたって、とうとう10%にまで上げた。多くの人々が、財務省の「財政均衡論」=プライマリーバランス論に騙され、消費増税に抵抗せず、結果として、上げられた消費税の大半が大企業の金庫に収まることになった。

 欧州では消費税が20%以上だと正当化する理屈もあるが、日本の場合は、多くが所得税との二重取りであり、生活必需品の消費税は存在しないか、低く抑えられているのが常識だ。日本のように、貧乏人が生きてゆけなくなるほど、食品・日用品にまで重税をかけている国はない。
 日本の消費税は、まる「人頭税」なのだ。

 消費税のせいで、購買意欲は大きく減退し、人々は本当に必要なものしか購入できなくなった。必需品でさえ、中古流通市場が劇的に拡大しているのは、ヤフオクやメルカリが証明しているし、アマゾン楽天の勃興も、自民党の貧乏拡大政策によって、「少しでも安いものを」という意思が反映されているのだ。

 そこに中国の超安価商品が津波のように押し寄せてきた。中国では「ヘイハイズ」という無戸籍者が2億人もいるといわれ、彼らは、人権と戸籍、教育がないため、タダ同然の奴隷労働で生きてゆくしかなく、これが中国激安単価の秘密である。
 「一人っ子政策」が廃止されてヘイハイズが減っても、今度はウイグルやチベットの人々を強制的に奴隷労働に駆り出し、役に立たなくなれば、彼らの臓器を売り飛ばすという極悪、超絶マフィアが、中国共産党である。

 自民党が、いつまでたっても中国共産党を糾弾せず、親分の習近平を国賓として招くという驚愕的方針を行っている理由は、二階博文ら新中国派が、巨大な利権を享受しているからだ。

 消費税10%は、中国製品との競争のなかで、圧倒的な不利を招き、国内の、中小零細企業群を破壊し、底辺労働者の購買能力を絶望的なほど切り下げた。
 これで景気がどん底に落ち込まねば理屈が通らない。
 何よりも、自民党、安倍晋三・竹中平蔵らは消費雰囲気を極度に冷凍してしまった。大半の国民が日常の暮らしに困窮し、日々の糧を得ることさえ苦しむようになった。

 自民党は、貧しい国民をますます貧しくする政策しかとらない。税金を際限なく上げ、あらゆる経費を上げ、すべての料金を高くし、学費も支払えないようにし、日本社会は勝ち組の超大金持ちと、大学にも行けない大多数の貧乏人世帯に完全分化する社会がやってきた。

 そして、今回の選挙で、また自民党が勝利するとすれば、いったい何が起きる?
 それは日本社会の完全破滅であり、人々は戦争で日本が滅びることを潜在的に望むようになるだろう。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1658.html

9. 中川隆[-15579] koaQ7Jey 2021年11月04日 22:33:49 : 3j0cc5bhvo : b3FuTTk1MnYwWTI=[2] 報告
シンガーsayaの3分間エコノミクス【第8回 GDPデフレータ】
2021/11/04


10. 中川隆[-14459] koaQ7Jey 2021年12月24日 08:40:24 : zPeXbWXQFc : RlBrUHl2NnpoOEU=[22] 報告
政府の物価調査は値上げしない品目だけ調査


2021年12月24日
牛丼物価が上昇中 日本でもインフレ
現在は388円 (税込 426円)

画像引用:http://honkawa2.sakura.ne.jp/4719.html 図録▽消費者物価指数(年次推移のこれまで)

政府の物価調査は値上げしない品目だけ調査

欧米ではインフレが社会問題になり、アメリカやドイツでは前年比6%消費者物価が上昇しています。

対する日本は前年比0.1%だが、身の回りの生活商品に値上げが目立っている。

食料品全般で値上げが続き、お菓子類はまた値段同じで量を減らすステルス値上げをしている。

ガソリンの値上がりは目を覆うほどで、数年前1L130円台だったのが170円台になっている。

だがこうした「価格変動が大きい商品」を政府は除外しているので、前年比0.1%という荒唐無稽な上昇率になる。

調査品目は例えば「米、即席めん、アンパン、スパゲティ」などだが、コシヒカリや正麺など付加価値があってはならない。


米なら一番低価格な米、ラーメンならチキンラーメンなど数十年前から存在し、大きな変更がないものが対象になる。

これだとコンビニで「新発売」と書かれた商品や、ほとんどの売れ筋商品は調査から除外されるでしょう。

食品以外では「家具、冠婚葬祭費、子供服、給湯器、クリーニング代」など多岐にわたるが、やはり付加価値がない最も安いもので比較する。


今回のテーマの牛丼も物価調査に含まれていて、「なにも付加価値がないただの牛丼」は21年11月に452円だそうです。

牛丼最安値は2010年の250円戦争で、牛丼チェーン3社が生き残りをかけて安値を競っていました。

なお物価調査の「牛丼」はチェーン店以外も含むので、すき家とかより高くなっています。

牛丼は景気に敏感

世界ではビッグマック指数が経済の標準になっているが、日本では牛丼価格がもっとも経済実態を反映していると思います。

牛丼並み価格は1970年台には300円だったのがバブル景気に乗って400円になり、バブル崩壊で2001年に280円になった。

牛丼が注目されはじめたのはこの頃で、デフレ不況下で安い外食としての需要が高まった。


2006年の小泉景気の頃に380円に回復したが、リーマンショックで280円になり、消費増税のたびに価格下落した。

現在牛丼チェーン並盛りは380円から400円に値上げしようとしていて、インフレが来ているのが分かる。

牛丼チェーン3社の売り上げは2020年に少し落ち込んだが、他の業態と比べて打撃は無しに等しかった。


21年に牛丼3社の売り上げは急回復し、在宅需要を取り込んで再び「デフレ外食の王者」の貫録を見せている

売上はそう悪くないが、円安と輸入牛肉の高騰で肉の材料費が1.7倍になった。

と言っても牛丼1杯の具は100ℊ程度で肉としては数十グラム、肉の輸入単価は50円にも満たないでしょう。


加えて国内の人手不足からバイトの時給を値上げし、他のコストも値上がりしたので「うちも値上げするか」という事のようです。

みんなが値上げした時に値上げすれば目立たないが、1人だけ値上げしたら客離れを起こしやすいからです。

こんな風に政府の物価調査とは関係なく、日本にもインフレの波が近づいています。
https://www.thutmosev.com/archives/87402558.html

11. 2022年2月27日 11:09:31 : lu1kTkepFQ : LnlCZ0hteUowRTY=[3] 報告
食料品、空前の値上げラッシュ 食料争奪戦で日本が買い負け 国際相場高騰に円安が追い打ち
2022年2月26日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/22815

 昨年は「安さ」が売りだった牛丼の値上げがあいついだが、今年に入って食料品全般が空前の値上げラッシュとなっている。牛丼値上げの背景には「ミートショック」といわれる輸入牛肉の高騰があった。コロナ禍でアメリカなど食肉輸出国での生産減少や輸送の停滞などが響いた。同様に大豆、小麦、トウモロコシ、コーヒーなど食品の国際価格も軒並み高騰しており、世界の食料市場での争奪戦が激化している。深刻なのはこの食料争奪戦激化のなかで日本が「買い負け」ていることだ。日本の食料自給率は37%で戦後最低になっているが、食料の六割以上を輸入に頼る日本にとって、国際市場で食料を確保できないという重大な事態が起こっている。あいつぐ食料品高騰の背景になにが動いているのかを見てみた。

 昨年末から今年に入っての食料品の値上げ状況は以下の通り。

 小麦粉の売り渡し価格引き上げを受けて製パン会社が一斉に今年1月からの値上げを発表した。山崎製パンは食パンや菓子パンなど247品目を平均7・3%値上げした。食パンは平均9%、菓子パン類が平均6・8%の値上げ。山崎製パンの値上げは18年7月以来3年半ぶり。敷島製パンも242品目を平均6・7%値上げ、フジパンも254品目を平均8%値上げした。

 日清オイリオグループ、J―オイルミルズ、昭和産業の大手3社は昨年11月納入分から家庭用食用油を1`当り30円以上、業務用食用油は一斗缶当り500円以上引き上げた。3社は昨年4、6、8、11月と4回値上げしている。1年で4回の値上げは07年以来14年ぶりだ。

 キッコーマンは大豆の価格高騰を受けて2月16日納品分からしょうゆ、豆乳など216品目を値上げした。しょうゆで4~10%、豆乳で5~6%の値上げ幅。

 キューピーは昨年7月出荷分からマヨネーズやドレッシングなどの調味料を2~10%値上げした。味の素も1~10%値上げした。食用油の高騰を受けての値上げだ。

 同じく油脂価格の高騰を受けて、明治と雪印ミルクは昨年10月出荷分からマーガリンなどの価格を3~13%引き上げた。

 カルビーは今年1月出荷分からポテトチップスなど17品目を7~10%引き上げた。また15品目については内容量を減らした。

 小麦の自給率は約12%、なかでもパン用小麦はさらに低く、ほぼ輸入に頼っている。輸入小麦の価格は政府の売り渡し価格で決まる。売り渡し価格は4月と10月に決定する。農水省は昨年10月に昨年4月期より19%引き上げた。なお、昨年4月期は前年の10月期より5・5%引き上げており、輸入小麦価格は右肩上がりで高騰している。

 昨年10月の売り渡し価格は1d当り6万1820円で、値上げ幅は2008年4月期の30%値上げ以来の大幅なものだ。ちなみに2008年には世界的な穀物価格の高騰で各国で政変をともなう食料危機騒動が起こった。

 日清製粉グループ、ニップン、昭和産業の製粉大手3社は政府売り渡し価格の引き上げにともない、業務用小麦粉の価格を昨年6月納入分から引き上げ、家庭用小麦粉も今年1月から値上げした。値上げ幅は1~10%で、麺類やパスタなどの食品類も2月に値上げとなった。

 基礎食料である小麦粉の値上げはパンやうどん、即席麺、スパゲッティ等々関連食品の値上げ連鎖となっている。

コロナ禍で食料品急騰 食料需要も増大

 こうした食料品の高騰は、国内事情ではなく、輸入品の値上げによって起こっており、国際的な食料市場との関係によるもので短期的なものではない。

 IMFの統計によると、世界全体の食品価格は昨年12月、年率換算の平均で6・85%上昇し、2014年の統計開始以来で最大の上昇率となった。2020年4月から2021年12月の期間に大豆の価格は52%、トウモロコシと小麦の価格は80%上昇した。コーヒーも70%値上がりした。

 国連食糧農業機関(FAO)が毎月発表する世界食品価格指数(2014~16年平均を100とした指数)は、2021年12月は133・7ポイントで前月からわずかに低下したが、過去最高を記録した2011年2月の137・6に迫る高水準となった。穀物、食肉、乳製品、野菜・油糧、砂糖などあらゆる品目が高騰している。

 シカゴ穀物市場では、大豆、小麦、トウモロコシ価格が高騰している。小麦先物価格は2019年1月には1㌴=4j前半であったものが、今年1月には約8jまで上昇し、約2倍に跳ね上がっている。

 大豆は2021年5月に1㌴=16jを突破し、2014年以来の高騰を示した。その後13j前後まで値を下げたが、今年に入り14j台に値上がりしている。

 こうした世界の食品価格はコロナ禍以前から上昇傾向にあったが、2020年のコロナ禍拡大で世界の食品需要環境は激変した。食肉加工工場は休業に追い込まれ、燃料費や輸送費の高騰、トラック運転手やコンテナの不足などのサプライチェーン問題によって食品価格は上がり続けている。また、アルゼンチン、アメリカ、ロシア、ウクライナなど農業大国の干ばつや悪天候も拍車をかけている。

 さらに小麦やトウモロコシの一大産地であるウクライナをめぐる緊張激化も食品価格高騰に影響を及ぼしている。

 加えて世界的にコロナ禍からの経済の復興とともに食料需要が増大するなかで食料生産は思うように回復せず、世界市場で食料争奪戦が激化している。

 とりわけ14億人の人口を抱える中国の食料大量輸入が目立っている。とはいっても中国政府は1996年、穀物、油糧作物、芋など主要な食料の自給率を95%に維持する政策をうち出し、2019年時点で穀物などの自給率は90%をこえている。中国の食糧安全保障戦略は「国内に立脚し、生産能力を確保し、適度に輸入し、科学技術により支えられる」というものだ。

 そのうえで中国の輸入拡大は続いている。2020~21年の大豆輸入量は1億d、トウモロコシ2951万d、小麦1061万dに達している。大豆は養豚の配合飼料の原料として輸入量を増大させており、20年間で5倍に膨らみ、現在の世界の大豆貿易量の約6割を中国が占めている。

 中国はアメリカ産トウモロコシの輸入を増大させ、2020年後半から21年前半のトウモロコシ輸入量は2951万dで過去最高となった。中国国内のトウモロコシ生産が減少しているわけではない。トウモロコシ生産量は2億6000万dをこえ、アメリカの約3億5000万dに次ぐ世界第2位だが、3億d近い国内需要には不足している。なお、中国はトウモロコシについてはこれまで自給政策をとり、輸入はおもにウクライナから毎年約500万dにとどまっていた。だが、2020年から輸入が急増し、メキシコ、日本を抜いて世界最大のトウモロコシ輸入国になっている。

 豚肉では、2018年夏以降中国で蔓延したアフリカ豚熱の影響で豚肉生産が急減したことにともない、輸入が急増した。2019年の146万dから2020年には528万dに急増し、世界の豚肉貿易量の約半分を輸入するようになった。その後は420万dまで減少したが、日本の輸入量の105万dを抜いて、世界最大の豚肉輸入国となっている。

 牛肉の輸入量も2018年の136万dから2022年には325万dと2・3倍に拡大する見通しで、世界貿易の3割を占めている。鶏肉輸入も拡大している。

日本は調達コスト増大 輸入依存の脆弱性

 他方で日本は、2021年の農畜産物や食品の輸入量がコロナ禍前の水準から減少している。牛肉や豚肉をはじめ生鮮野菜、果実、小麦、乳製品など軒並み減少している。国際価格の高騰のなかで輸入価格は上昇しており、海外での調達が難しくなっている現状にある。国際市場での熾烈な食料争奪戦のなかで中国などに「買い負ける」現実が浮き彫りとなっている。

 輸入牛肉でいえば、もともと日本の輸入先は90%以上がアメリカとオーストラリアだった。中国はそれよりランクが落ちるブラジルやアルゼンチンなど南米が中心だったが、今や中国がアメリカの牛肉市場に乗り込んでいるのをはじめ世界中で牛肉を買い付けており、日本は中国に買い負けている状態だ。豚肉についても同様だ。

 日本ハムが2月から主力のソーセージ「シャウエッセン」など400品目を値上げした。七年ぶりの値上げだ。伊藤ハム、プリマハムの食肉加工大手も値上げを発表し、アメリカやEU、とりわけ中国との食料争奪戦争での「買い負け」を認めている。

 日本が国際市場で買い負ける要因には「円安」が大きく響いている。円安は輸出企業にとっては有利に働くが、輸入の側面から見ると調達コストが上昇することになる。日本はこれまで安い原材料を輸入し日本で加工して海外に輸出してきたため円安の効果があった。最近は国内での製造は減り、海外での製造や現地生産にシフトしており、円安のプラス効果はそれほどでもなくなっている。他方で以前より輸入が増え、原材料価格も上昇している。原油高で原油自体の価格高騰に加え、円安が追い打ちをかけて原油調達のコストが跳ね上がっている。

 食料関係でも同様のことがいえる。国際価格高騰に加えて円安のために調達コストが膨れ上がっており、中国などとの競争で「買い負ける」結果になっている。

 ちなみに税務省の「貿易統計」では、2000年度の輸出は約51兆円、輸入は約40兆円で11兆円の貿易黒字だった。だが2010年には輸出は約67兆円、輸入は約60兆円で7兆円の貿易黒字となり、2020年には輸出は約68兆円、輸入も約68兆円で貿易黒字がほとんどなくなっている。現状では円安による輸出効果以上に、輸入需要の増加と調達コスト増で、円安による悪影響が出てきている。

 戦後の自民党政府の政策は大企業が生産する工業製品の輸出拡大をはかるために、農漁業を犠牲にし「食料は海外から安いものを買えばいい」としてきた。その結果国内の農漁業生産は破壊されてきた。

たとえば日本の畜産農家の戸数は大幅に減り続けている。肉用牛の飼養戸数は2012年に6万5200戸だったものが、2021年には4万2100戸にまで減少し、約10年間で3分の1の農家が離農や廃業に追い込まれている。「農業収入では生活していけない」というのが最大の要因で、今後もさらに減少することは必至だ。

 また、全国の農業経営体数は2020年に107万6000だが、これは5年前の137万7000から30万2000も減少している。基幹的農業従事者数は5年前の175万7000人から2020年には136万3000人に減少しており、40万人近くが農業から離れている。さらに農地も1961年には600万f以上あったが、2020年には437万fまで減少した。

 その結果、食料自給率は1946年の88%から2020年の37%にまで激減している。穀物自給率はさらに低く28%だ。

 コロナ禍で世界的に食料の需給バランスが崩れ、食料高騰が過去に例を見ないほどに進行している。さらに農産物輸出国でも自国の食料確保のために食料の輸出規制をおこなったり、海外での食料争奪戦に乗り出している。日本もこれまで通りのやり方では海外での食料調達は非常に困難になり、しばしば「買い負け」を喫している。従来の政策を維持するのであれば、深刻な食料危機に直面することは必至のすう勢だ。

 食料自給率が37%というのは先進国のなかでも異常に低い。アメリカは132%、フランス125%、ドイツ86%、イギリス65%、イタリア60%(いずれも2018年)を見ても明らかだ。食料の安定供給を保障するためには、食料の輸入依存から脱却し、国内の農業基盤を強化し、食料自給率を向上させる以外にないことが一段と鮮明になっており、喫緊の課題といえる。

https://www.chosyu-journal.jp/shakai/22815

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