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ネオコンの中核メンバー
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/262.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 8 月 10 日 23:35:19: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: トランプはユダヤのエージェントでキリスト教原理主義のネオコンだった 投稿者 中川隆 日時 2020 年 5 月 28 日 02:49:20)

ネオコンの中核メンバー


2020.08.10
レバノンに対してアメリカとイスラエルの支配者が行っていること(1/3)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008100000/


 アメリカの支配階級にはイスラエル至上主義者が存在する。ハリー・トルーマンやリンドン・ジョンソンのスポンサーで、エドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドと同じようにイスラエルの核兵器開発を支援していたアブラハム・フェインバーグは有名だが、その後、ネオコンと呼ばれるグループが編成された。


 ネオコンの中核メンバーにはリチャード・パール、ポール・ウォルフォウィッツ、エリオット・エイブラムズ、ダグラス・フェイス、エイブラム・シュルスキーなどが含まれているが、いずれも若い頃、民主党のヘンリー・ジャクソン上院議員のオフィスで訓練を受けていた。


 アメリカでは巨大企業の活動を制限し、イスラエルの核兵器開発を阻止、通貨を発行する権利を金融資本から政府の手に戻し、ソ連との平和共存を実現しようとしていたジョン・F・ケネディ大統領が暗殺された後、副大統領から昇格したジョンソンは前大統領の決定を翻してベトナム戦争へのめりこんだ。


 そのベトナム戦争を含む戦争に反対し、1972年の大統領選挙で民主党の候補者に選ばれたのがジョージ・マクガバン。草の根党員に支持されてのことだが、これは党幹部にとっては受け入れがたいことだった。そこで党内にCDMが(民主党多数派連合)作られ、反マクガバン工作が始まる。その中心になったのがジャクソン議員だ。CDMがネオコンの核になったとも言える。


 ネオコンの中心グループに属すウォルフォウィッツは1991年の段階で彼はイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。これは欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めたウェズリー・クラークが語っている。(​ココ​や​ココ​)


 そのクラークによると、9/11から数週間後、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺で攻撃予定国リストが作成され、そこにはイラク、シリア、イランのほか、ソマリア、スーダン、リビア、そしてレバノンが載っていたという。


 ネオコンにとって中東における最大のターゲットはイラン。そのイランの体制を転覆させるため、イラクのサダム・フセイン政権を倒して親イスラエル体制を樹立、シリアとイランを分断してシリアを破壊すると彼らは1980年代から主張していた。(つづく)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008100000/  

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コメント
1. 2020年8月11日 09:55:15 : mtCL42SSYM : Y0pGOVo4SG1YZVk=[4] 報告
2020.08.11
レバノンに対してアメリカとイスラエルの支配者が行っていること(2/3)


 かつて、レバノンは中東における重要な金融センターだった。シリアを倒すためにもイスラエルはレバノンを制圧したいはずだ。最近、イスラエルの戦闘機はレバノンのベカー高原を盾として利用し、シリアへミサイルを撃ち込んでいる。


 イスラエルはレバノンへ何度も軍事侵攻したが、2006年7月から9月にかけての侵攻を最後に行われていない。イスラエルの陸軍が地上戦でヒズボラに勝てなくなったからだと言われている。2006年の戦闘でイスラエル軍はヒズボラに敗北、その際にイスラエルが誇るメルカバ4戦車も破壊されたのだ。アメリカをはじめとする親イスラエル勢力がヒズボラを敵視するのはそのためだ。


 この軍事侵攻が行われる前年の2月、ラフィク・ハリリ元レバノン首相が殺されている。その事件を調査することになったのが国連国際独立委員会のデトレフ・メーリス調査官。2005年10月に彼は「シリアやレバノンの情報機関が殺害計画を知らなかったとは想像できない」と主張し、「シリア犯行説」に基づく報告書を安保理に提出している。イスラエルやアメリカの情報機関が殺害計画を知らなかったとメーリスは想像しなかったようだ。


 爆破に使われたことになっている三菱自動車製の白いバンは2004年に相模原からベイルートまで運ばれたとされているのだが、どのように輸送されたかは調べられていない。アーマド・アブアダスなる人物が「自爆攻撃を実行する」と宣言する様子を撮影したビデオをアルジャジーラは放送したが、これをメーリスは無視。アブアダスが途中で自爆攻撃を拒否したため、シリア当局に殺されたとズヒル・イブン・モハメド・サイド・サディクなる人物は主張している。


 爆破現場を撮影した写真が存在するのだが、そこには深いクレーターがあり、自動車による自爆テロでなかったことを示している。ハリリの死体を見ると、金製の腕時計は溶けているのだが、シャツの襟は残っている。体もあまり炭化していない。体がバラバラになっているわけでもない。金の時計を溶かすほど高温になったが、その際に無酸素状態を作り出したと見られている。(つづく)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008100000/


2020.08.11
レバノンに対してアメリカとイスラエルの支配者が行っていること(3/3)

 ラフィク・ハリリが乗っていた装甲車両に同乗、負傷してフランスの軍事病院で治療を受けたバッセル・フレイハンから濃縮ウランが検出されている。本ブログでも何度か書いたが、イスラエルがレバノンへ軍事侵攻した直後、ウルスター大学のクリストファー・バスビー教授はレバノンで濃縮ウランを見つけたという。核物質が利用された武器、例えば数十センチ程度の長さのミサイルが暗殺に使われた可能性があるのだ。当時、そうした兵器をドイツが保有していたと考えられている。


 事件の調査を任されたメーリスはドイツ人で、ドイツだけでなくアメリカの情報機関との緊密な関係にあると言われている。検察官としてアメリカやイスラエルの関与をもみ消すこともしていたという。2000年代の前半にはWINEP(近東政策ワシントン研究所)の研究員になっているが、この研究所はイスラエルロビーのAIPACと関係が深いことで知られている。


 そのメーリスの調査が杜撰だということが明確になり、彼は2006年1月に辞任した。彼の重要証人だったフッサム・タヘル・フッサムはシリア関与に関する証言を取り消し、レバノン当局の人間に誘拐されて拷問を受け、そのうえでシリア関与の証言をすれば130万ドルを提供すると持ちかけられたと話している。それ以外にも証言の信頼度が低いことが明らかになり、責任を取らざるをえなくなったのだろう。


 そして設置されたのがレバノン特別法廷(STL)。2007年のことだ。STLは国連の機関ではなく、年間85億円程度だという運営資金はサウジアラビア、アメリカ、フランス、イギリス、レバノンなどが出している。この法廷ではメーリスの主張に基づき、ヒズボラに所属するという4名が起訴された。それに対し、イスラエルの無人機(ドローン)がハリリの動きを監視していたことを示すとされる映像をヒズボラは2010年に公開している。


 ハリリ暗殺を利用して親イスラエル派がヒズボラを攻撃する中、イスラエルはレバノンへ軍事侵攻したのだが、その一方、ハリリのグループは未来運動なる活動を開始、武装部隊(テロ部隊)を編成した。


 その部隊を財政的に支援してきたのがデイビッド・ウェルチ米国務省次官補を黒幕とするウェルチ・クラブなるプロジェクト。ウェルチの背後にはネオコンのエリオット・エイブラムズがいると言われている。


 エイブラムズは1980年代にイラン・コントラ事件に絡んで上院外交委員会で偽証、起訴されたものの、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の恩赦で救済された。


 ドナルド・トランプ政権は対イラン戦争を遂行するためにイラン行動グループを2018年8月に編成、その責任者にブライアン・フックを据えたが、そのフックが今年8月6日に辞任を表明、その後任はエイブラムズになると伝えられている。


 フックが辞任を表明する直前、8月4日午後6時過ぎ(現地時間)にレバノンの首都ベイルートで大きな爆発があり、数分後にはさらに大きな爆発があった。インターネット上に流れている映像には核爆発を思わせるキノコ雲や衝撃波が映っている。


 爆発があったのは港の倉庫街で、爆発後に撮影された写真には大きなクレーターが写っている。ヒズボラの武器庫が破壊されたとする情報もあるが、ヒズボラは否定している。イスラエルではヒズボラがイスラエルを攻撃するために用意していた硝酸アンモニウムを破壊したとする話も流しているが、そうした種類の爆発とは思えない。小型核爆弾、あるいはイスラエルの新兵器が使われたとする推測が語られるのはそのためだ。爆発があった当時、アメリカ軍のP-8A哨戒機やEP-3E電子偵察機、合計4機がレバノン沖を飛行していたとする情報もある。


 アメリカとイスラエルは中東で何か大きなことを目論んでいる可能性がある。(了)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008110000/

2. 2020年8月11日 10:20:58 : mtCL42SSYM : Y0pGOVo4SG1YZVk=[5] 報告
2020.08.08
米政府による対イラン戦争の新たな指揮官にイラン・コントラ事件のエイブラムズ

 アメリカはイランに対する戦争を続けている。軍事的な圧力や交易の妨害だけでなく、イスラエルの協力を得て今年1月3日にはイスラム革命防衛隊の特殊部隊を指揮してきたガーセム・ソレイマーニーをPMU(人民動員軍)のアブ・マフディ・ムハンディ副司令官と共にバグダッド国際空港で暗殺している。


 革命防衛隊の特殊部隊とはコッズ軍のことだが、この部隊はダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)のイラクにおける部隊を殲滅した主力軍と言われている。このダーイッシュはアメリカなどが傭兵として使ってきた戦闘集団。アメリカにとってコッズ軍は「憎き敵」だ。


 ドナルド・トランプ政権は2018年8月、対イラン戦争を遂行するためにイラン行動グループを編成、その責任者に政策企画本部長だったブライアン・フックを据えた。​そのフックが今年8月6日に辞任を表明、その後任はネオコンのひとり、エリオット・エイブラムズになる​と伝えられている。


 CIAが1980年代に中米で行った秘密工作にエイブラムズは参加、ニカラグアでは反革命ゲリラのコントラを使って政権転覆を目論んだ。ロナルド・レーガン政権はイランへの違法な武器輸出で儲けた利益でコントラを支援したのだ。イラン・コントラ事件と呼ばれているが、それはアフガニスタンで展開されていた秘密工作の一部が露見したと言える。


 1980年3月にCIAはエル・サルバドルで手先を使い、カトリックのオスカル・ロメロ大司教を暗殺した。そうした手先はその年の12月にカトリックの修道女ら4名を惨殺、1981年12月にはエル・モソテの村で住民900名から1200名を殺している。エイブラムズはそのエル・モソテの村での虐殺について1982年2月に上院外交委員会で偽証した。その後エイブラムズは起訴され、罰金50ドル、保護観察2年、100時間の地域奉仕が言い渡されたが、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の恩赦で救済されている。


 イスラム革命直後の武器取引はイランの支配者層の内部にアメリカと結びつく一派を生み出した。アルマフムード・アフマディネジャドは大統領時代、アメリカの金融機関と結びついたパールシヤーン銀行にメスを入れようとしたが、成功しなかった。2013年の大統領選挙ではアフマディネジャドの後継者が敗れ、エイブラムズと親しと言われていたハサン・ロウハーニが新大統領に選ばれた。


 新大統領を利用してアメリカはイランをコントロールできると考えていたようだが、実際はそうした展開になっていないが、エイブラムズとロウハーニの関係を使い、トランプ政権はイランを揺さぶろうとしているのかもしれない。


 ところで、21世紀に入ってからエイブラムズはラテン・アメリカの産油国、ベネズエラの政権を転覆させる工作に関係してきた。アメリカ政府は1999年にウーゴ・チャベスが大統領に就任した後、何度かクーデターを試みている。チャベスがアメリカの傀儡でなかったからだ。


 ​クーデター計画が最初に表面化したのは2002年​。その前年、アメリカではネオコンに支えられたジョージ・W・ブッシュが大統領に就任しているが、その年の9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃され、その出来事を利用してブッシュ政権は中東への軍事侵略を本格化させていた。


 2002年のクーデターで中心的な役割を果たしたのはエリオット・エイブラムズのほか、キューバ系アメリカ人で1986年から89年にかけてベネズエラ駐在大使を務めたオットー・ライヒ、そして国連大使だったジョン・ネグロポンテの3人。ネグロポンテは1981年から85年にかけてホンジュラス駐在大使を務めていたが、そのときにニカラグアの革命政権に対するCIAの秘密工作に協力、死の部隊にも関係している。アメリカがイラクを先制攻撃、サダム・フセイン体制を倒した直後の2004年から05年にかけてはイラク駐在大使だった。


 2002年の計画は失敗に終わるが、​ウィキリークスが公表したアメリカの外交文書​によると、2006年にもアメリカはベネズエラでのクーデターを計画している。これも成功しなかった。


 アメリカの支配層が目の敵にしていたチャベスは2013年3月、癌のため、58歳の若さで死亡。その際にアメリカは体制転覆を目論むが、それも失敗した。チャベスを引き継いだのがニコラス・マドゥロだ。


 マドゥロはチャベスと違ってカリスマ性がなく、アメリカは簡単に潰せると考えたかもしれないが、まだ潰せないでいる。アメリカがマドゥロを倒す手先に選んだ人物がフアン・グアイドで、アメリカ政府は「暫定大統領」というタグをつけた。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008070000/

3. 中川隆[-11900] koaQ7Jey 2020年8月11日 10:35:19 : mtCL42SSYM : Y0pGOVo4SG1YZVk=[6] 報告
2020.08.05
ベイルートの武器庫で核爆発を連想させる大規模な爆発

 レバノンの首都ベイルートで8月4日午後6時過ぎ(現地時間)に大きな爆発があり、数分後にはさらに大きな爆発があった。爆発があったのは港の倉庫街で、ヒズボラの武器庫が破壊されたとする情報もある。少なからぬ映像がインターネット上に流れているが、そこには核爆発を思わせるキノコ雲や衝撃波が映っている。被害の規模は不明だが、数百名が負傷したともいう。(その後、死者は70名以上、数千人が負傷とする報道があったが、さらに増える可能性もある。)


 爆発の原因も明らかになっていないが、核爆発の可能性も否定はできない。核兵器が実戦で使用されたのは第2次世界大戦終盤の広島と長崎だけだとされているが、中東で核兵器が使用されたとする説も存在するのだ。そう思わせるような大きな爆発が過去に何度かあったことは事実である。


 このところイスラエルはレバノンへ軍事侵攻していないが、その理由は同国の陸軍が地上戦でヒズボラに勝てなくなったからだと言われている。2006年7月から9月にかけてのレバノン侵攻でイスラエル軍はヒズボラに敗北、その際にイスラエルが誇るメルカバ4戦車も破壊された。


 かつて、中東では圧倒的な軍事力を誇っていたイスラエルだが、状況は変化した。ミサイルを撃ち込むか航空機で攻撃、あるいは工作員を潜入させて何らかの軍事作戦を実行するしかないのが実態だ。ヒズボラが健在な限り、イスラエルはレバノンを制圧できない。


 その侵攻作戦の直後にウルスター大学のクリストファー・バスビー教授はレバノンへ入り、残されたクレーターを調査したところ、濃縮ウランが見つかったという。レバノンやガザを走っていた自動車のフィルターからもそうした物質が発見されたという。


 ​バスビー教授はイラクの2011年10月にイラクのファルージャでも調査​、そこで濃縮ウランが人の髪の毛や土の中から検出されたと語っている。


 ファルージャやバスラでは新生児に奇形や脳の障害などが多発しているという報告があり、環境汚染毒物学紀要という専門誌に掲載された論文によると、ファルージャで2007年から10年にかけて生まれた新生児の場合、半数以上に先天性欠損があったという。1990年代以前には2%以下、2004年に占領軍から攻撃される前は約10%だとされている。


 バスラの産院における​先天性欠損​の割合は、1994年から95年にかけてに時期は1000人のうち1.37人だったが、2003年には23人、そして2009年には48人に増えている。また、ファルージャやバスラの子どもたちの頭髪から鉛が通常の5倍、水銀が通常の6倍と異常に高いともいう。


 先天性欠損などの原因は劣化ウラン弾だと一般的には言われているのだが、劣化ウラン弾ではない何らかの核兵器が使われた可能性があることをバスビー教授の調査結果は示している。その事実を隠すために劣化ウラン弾が利用されたと考えることもできる。


 シリアで小型の中性子爆弾が使われた可能性が高いと主張する核兵器の専門家もいる。2013年5月や14年12月にあった爆発は地震のような揺れがあり、「巨大な金色のキノコに見える炎」が目撃されるほど大きなものだった。爆発の様子を撮影したCCDカメラに画素が輝く現象(シンチレーション)もあり、そうした推測にたどり着いたようだ。


 レバノンへ軍事侵攻したイスラエルは世界有数の核兵器保有国。イスラエルが核兵器を開発していることは1960年代から知られていて、ジョン・F・ケネディ大統領は開発を止めさせようとしていたが、支配者の中には開発を後押しする人もいた。特にエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドやアブラハム・フェインバーグといった富豪が有名だ。フェインバーグはハリー・トルーマンやリンドン・ジョンソンのスポンサーとしても知られている。


 1986年10月にサンデー・タイムズ紙が掲載したモルデカイ・バヌヌの内部告発によると、その当時にイスラエルが保有している核弾頭の数は150から200発。水素爆弾をすでに保有、中性子爆弾の製造も始めていたという。中性子爆弾は実戦で使う準備ができていたとしている。


 また、イスラエルのイツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経歴を持つアリ・ベンメナシェによると、1981年の時点でイスラエルがサイロの中に保有していた原爆の数は300発以上で、水爆の実験にも成功していたという。(Seymour M. Hersh, "The Samson Option", Faber and Faber, 1991)ジミー・カーター元米大統領によると、イスラエルが保有する核兵器の数を150発だ。(BBC, May 26, 2008)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008040000/

2020.08.06
イランに対する爆破攻撃を仕掛けているイスラエルがベイルートでも倉庫を爆破か

 8月4日にレバノンのベイルートにある港にある倉庫の付近で2度の大きな爆発があり、2番目は核爆発を連想させるものだった。少なからぬ映像がインターネット上に流れているが、そこには核爆発を思わせるキノコ雲や衝撃波が映っている。(例えば​ココ​)


 100名以上が死亡、4000名以上が負傷したと伝えられているが、行方不明者が相当数いるとも言われ、実際の被害状況はまだ明確でない。大量の花火に引火したとされているが、信用している人は少ないのではないだろうか。


 最初の爆発はイスラエルが発射した対艦ミサイルガブリエル、2度目の爆発はF16が発射した核弾頭を搭載したデリラだとする話もあるが、イスラエルからの情報として、爆発は​ヒズボラの武器庫を破壊するためにイスラエルが仕掛けた爆発物​によるものだとする話が流れている。近くに大量の硝酸アンモニウムが存在することをつかんでいなかったことから想定を上回る爆発になり、多くに死傷者が出たのだという。


 ヒズボラはイランと関係が深い武装組織だが、イスラエルはイランに対する爆破攻撃も続けている。本ブログでも伝えたが、最初は​6月25日にテヘランの東であった爆発​で、​その後十数カ所が破壊された​と見られている。そのひとつが7月2日にナタンズのウラン濃縮施設であったもの。この時は遠心分離機がダメージを受けたと伝えられている。


 ウラン濃縮施設での爆破について、クウェートの新聞はイスラエルによるサイバー攻撃だとしているが、​ニューヨーク・タイムズ紙​は中東の情報機関幹部の話として、イスラエルが強力な爆弾を使って破壊したと伝えている。


 その報道に関し、狂信的なユダヤ至上主義者と言われている​アビグドル・リーバーマン​は、その情報源としてイスラエルの情報機関モサドのヨシ・コーエン長官だとほのめかす発言をしている。


 こうした爆破や情報のリークはイスラエル国内の権力抗争によるものだと見る人もいる。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008050000/

4. 中川隆[-11899] koaQ7Jey 2020年8月11日 10:53:16 : mtCL42SSYM : Y0pGOVo4SG1YZVk=[7] 報告

2020年08月09日
ベイルートの悲劇は攻撃による爆発のか?
黒木 頼景
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68763703.html


偽装工作が得意なイスラエル
Beirut explosion 008Beirut 003

(左 : 爆発現場から立ち上った煙 / 右 : 爆発後のベイルート港)

  日本人は根が正直というか生真面目なのか、他人を疑わず信用してしまうので、非常に騙されやすい。一方、日本以外の世界では、詐欺や陰謀なんて当たり前だから、“まとも”な大人は騙されないよう注意するし、騙されないだけの思考能力を備えている。ところが、我が国は常夏の「お花畑」といった状態だ。キャリア官僚になる優等生を含め、大半の日本人は教科書を暗記するだけの受験勉強で大人になる。国家の命運を左右する軍事・外政なんて受験科目に無いし、そもそも日本の安全保障に興味が無い。だから、諜報機関による極秘作戦とか謀略工作を理解できず、幼稚な判断で「そんなの有り得ない!」と否定するのか精一杯。政治家でさえ庶民レベルだから、ワイドショーに出てくる“専門家”とか“大学教授”の意見を鵜呑みにし、「知ったかぶり」で見栄を張っている。石破茂が“防衛族”なんて笑止千万。弘道会か山健組の若頭を招いて、防衛大臣になってもらった方がよっぽどマシである。

  8月4月、レバノンにあるベイルートの港で大規模な爆発事件が起きた。レバノンや歐米の報道機関によると、ベイルートの港に貯蔵されていた約2,750トンの硝酸アンモニウムが何らかの“切っ掛け”で爆発したというのだ。この爆発は周辺に大規模な衝撃を与え、少なくとも135名が亡くなり、5千人以上が負傷したという。しかも、約20万から25万名もの人々が家を失ったというから大変だ。爆発の“原因”は未だに明らかではなく、本格的な調査待ちだが、硝酸アンモニウムを6年間も放置していたというから呆れてしまう。なぜ、こんな事になっていたのか、ちょっと紹介したい。

  大量の硝酸アンモニウムがベイルートの港にもたらされたのは2013年の頃で、「MV ローサス(MV Rhosus)」というモルドヴァ船籍の貨物船が積載していたそうだ。(Mary Ilyushina, Katie Polglase and Ali Younes, "A Russian ship's cargo of dangerous ammonium nitrate was strande in Beirut port for years", CNN, August 6, 2020.) この船はグルジアのバトゥミを出港し、モザンビークに行く予定であったが、途中で資金不足となったので、この穴を埋めるため、追加の荷物を載せることにしたらしい。そこで立ち寄ったのがベイルートの港であったという訳。船長のボリス・プロコシェフは、この事情をロシア人とウクライナ人の乗組員に話したとうが、何となく腑に落ちない。だいたい、そんな杜撰な航海計画があるのか? この船は「テト運輸(Teto Shipping)」という会社が所有していたが、経営者はイゴール・グレッチュシュキン(Igor Grechushukin)というハバロフスクのビジネスマンであった。しかし、彼が住んでいるのはキプロス島であるらしい。

  航海費用を稼ぐためベイルート港に入った「MVローサス」号だが、運悪く過剰積載であったことが発覚し、ベイルートの港湾当局によって拘束されてしまった。しかも、罰金まで支払う破目になったから、さあ大変。何しろ、元々が資金不足で入港した訳だから、船長に余分な金は無い。だいいち、弁護士を雇う費用も無いくらいなので、船の燃料を売って弁護士費用に充てたそうだ。こんな塩梅とくれば、船員に対する手当なんて有るはずが無い。さらに、11ヶ月もの停泊が続き、物資の不足に苦しんでいたから、船員の不満は募る一方。ところが、船の所有者はこの現状を知ってか知らぬか、水や食料すら届けようとはせず、何処吹く風で音沙汰無し。補給どころか、給料さえ支払われないんだから、乗組員が船を去り、故郷へ戻ってしまうのも当然だ。

  貨物船の所有者が無責任なら、港湾当局の管理者も無責任だった。2,750トンもの危険物質があるというのに、安全な場所へ荷揚げもされず、かといって別の船に積まれることもなく、6年間も倉庫で放置状態となっていたのだ。こんなのは、不届き怠慢どころの話じゃない。海上輸送に詳しいミハイル・ヴォイテンコ氏は、2014年当時、この船を「海に浮かぶ爆弾」と呼んでいたそうだ。税関局長のバドリ・ダハー(Badri Daher)やその前任者は上層部に積荷の危険性を訴えていたらしいが、怠惰と腐敗にまみれた政府高官は厄介事を避けたので、硝酸アンモニウムは港の倉庫で眠ることになったらしい。もっと呆れてしまうのは、危険物質の管理状態である。硝酸アンモニウムはズタ袋に入れられ、それが詰め込まれている倉庫のドアには修理が必要であったという。事件後、レバノン政府は管理の杜撰さを反省したそうだが、そんなのは後の祭りである。そもそも、中東アジアの「お役所仕事」に厳格さを求め、末端の職員に義務感を持てと説教する方が間違っている。彼らが得意なのは賄賂を取ることだけ。下っ端のヒラ職員になれば「昼行灯(ひるあんどん)」が普通で、熱心になるのはサッカーの国際試合が開かれた時である。

「捏造動画」を制作した者の意図

Beirut 005Beirut Explosion August 04


(左 : ミサイルの姿が挿入された映像 / 右 : 硝酸アンモニウムが爆発した映像 )

  日本のテレビ局もベイルートの爆発映像を流したから、日本人も事件の凄まじさに驚いた。報道では「事故」となってたが、歐米諸国の一部では「イスラエルの仕業じゃないのか?」と疑う者や、「ミサイル攻撃による大爆発だろう」と判断する者が少なくない。まさしく、こうした噂話が囁かれていた時、インターネットにある動画が投稿された。何と、そこにはミサイルが打ち込まれたシーンが映っていたのだ。CNNやBBCが流した映像と違うので、ネットの閲覧者は唖然としたらしい。主要メディアには登場しなかったが、この動画は“ちょっとの間”だけYouTubeやFaceBookに流れていた。しかし、「規約違反」との理由で直ちに削除されてしまったから、見逃した人も多いはずだ。こうした巨大メディアの規則では、扇動的な「捏造動画」は御法度らしい。

  それでも、「赤茶色の煙が上がっている倉庫にミサイルが打ち込まれる」という映像は、何人かのツイッターで拡散され、覗いた人々に大きな衝撃を与えたという。だが、これはCNNによって速やかに否定された。どうやら、ミサイルが着弾した映像は、CNNの現地記者であるメイセン・メフテフ(Mehsen Mekhtfe)が撮影した動画を元にした「作品」であるらしい。フェイク映像の制作者は、彼の投稿動画にミサイルの姿をそれとなく“挿入”したそうだ。(Paul P. Murphy, "Doctored Videos are already taking the cause of Beirut's explosion", CNN, August 7, 2020.) この「捏造動画」はよく出来ているので、「本当にミサイルが打ち込まれた !」と信じてしまう人がいたらしい。

Mehsen Mekhtfe 01Beirut explosion fake footage


(左 : メイセン・メフテフ / 中央 : 捏造された映像 / 右 : 加工前のオリジナル動画 )

  筆者はこの映像の真偽を確かめる手段を持っていないので、「本物」なのか「偽物」なのかは判断できない。だが、このフェイク映像が“どのような”意図で制作されたか、そして誰が流したのかについて考える事は大切だと思う。なぜなら、もし話題性を狙っただけの捏造動画なら、「下らないデマ作品」として片付けることもできようが、そうでなかった場合は、実に巧妙な心理作戦と言えるからだ。何しろ、一部の歐米人は今回の爆発事故をイスラエルの「極秘作戦(covert operation)」と思っているし、前々から、イスラエルはレバノンと軍事衝突を繰り返しているので、ベイルートの大規模爆発が「事故」に見せかけた「攻撃」でもおかしくはない。もちろん、イスラエル政府はこれを否定し、偶発的な事故であると主張している。しかし、事件後に開かれたホワイトハウスの記者会見で、米国のトランプ大統領は、「軍部のある将軍から聞いた話」として、「何らか攻撃による爆発である」と発言していたのだ。しかも、レバノンの首相から大統領になったミシェル・アウン(Michel Naim Aoun)も、「ミサイル攻撃」と「外国人の介入」に言及していたのだ。こうした両首脳の発言により、益々「イスラエルの犯行説」が濃厚になってしまった。("Beirut explosion either due to negligence or missile, bomb", USA Today, August 7, 2020.)

Michel Aoun 002(左 / ミシェル・アウン )
  現在のところ、イスラエルによる「犯行(攻撃)」という確実な証拠は無い。でも、二国間の軋轢とユダヤ人の性質を考えれば、イスラエルの国防軍かモサド(諜報機関)が関与したという可能性は捨てきれないんじゃないか。一般の日本人はCNNの記事を読んで、「なぁ〜んだ、捏造でガセネタかぁ〜」と納得してしまうが、もしかしたら、イスラエルの工作員か協力者がこの陰謀動画を作って流したのかも知れないぞ。なぜなら、イスラエル政府は今回の大爆発を「事故」と見なし、関与を否定する態度を取っているので、レバノンへの報復とイランへの警告と思われては困るからだ。(レバノンのヒズボラとイランはシーア派のイスラム教で繋がっている同盟関係。) そこで、歐米各国の一般人にイスラエル政府の声明を信じさせるために、入念な心理作戦が必要になってくる。

  この作戦は二段階になっている。先ず、敢えて「イスラエルによる攻撃」という動画を制作し、それをインターネットサイトに載せて、「イスラエル犯行説」を世界中に流布させる。次に、信頼のある大手メディアに検証作業をやらせて、この衝撃映像が「捏造」であることを暴かせる。イスラエルは北米や歐洲のマスメディアにエージェントを送り込み、非ユダヤ人のテレビ局員も協力者にしているので、「特ダネ」を与えれば躊躇なく流す。それに、テレビ局や新聞の所有者と重役にもユダヤ人やその仲間達が多いので、イスラエル寄りの報道はすんなりOKされる。そもそも、捏造動画を作成した者が、テレビ局に「不審な点」を教え、元の映像を提供するんだから、協力者でない局員だって飛びつくはずだ。CNNのメフテフ記者がイスラエルのエージェントであるかどうかは不明だが、もし彼がイスラエルとの蜜月関係を持っているなら問題だ。それに、モサドの工作員は「操られている」と思っていないジャーナリストを操り、親切な友人(善意の第三者)として価値の高い情報を提供する場合もあるから、本当に油断できない。だいたい、買収された記者が「嘘」と分かって書く記事よりも、「スクープ記事になるぞ !」と喜んで書いた記事の方が断然いい。便利な馬鹿は真剣に訴えるから、暴露記事に迫力と情熱がある。

  日本人は心理戦や謀略工作に疎いから気づかないけど、普通の人間は一旦否定された物事を再びほじくり返して、詳しく検証しようとは思わない。だから、イスラエルの工作員は敢えて自ら陰謀説を流し、それが話題となった時点で、偽物と指摘する記事を第三者に公表させ、イスラエルへの疑惑を妄想にしようとする。こうすれば再び陰謀説が浮上しても、世間の一般人は「またヨタ話が出たぞ !」とせせら笑い、誰も相手にしないだろう。以前、漫画の『ゴルゴ13』に興味深いシーンがあった。ある時、デューク東郷(ゴルゴ13)がマフィアに追われる女性を助けたことがある。この女性を血眼になって探すギャングどもは、ゴルゴが泊まっているホテルの部屋にまで迫り、それを察知したゴルゴは彼女を連れて窓から逃げ出す。そして、二人は街中を駆け巡り、ギャングの追跡をかわそうとする。ところが、しばらくするとゴルゴは再び例のホテルへと戻ってしまう。ゴルゴの説明によれば、人間は一度自分で踏み込んだ場所に再び戻ることはないそうだ。確かに、ギャングの連中は腕っ節は強いが、頭(オツム)の方が弱いから、「まさか !」と考えてしまうのだろう。それにしても、逃げ回って遠く離れるよりも、ホテルの部屋に戻った方が一番安全とは・・・意外だ。

検証が不可能なアジアの国情

  今さら不平を述べても仕方がないが、日本の政治評論家や大学教授は対外工作とか軍事作戦に関しては素人以下だ。彼らは既成概念に囚われているので、国家ぐるみの詐欺や陰謀を見抜けない。今回のベイルート事件に関してもそうだ。我々は事件の映像を目にしたから、「やっぱり、硝酸アンモニウムによる爆発だったのか !」と思いがちだが、教養のある日本人は、「そもそも本当に積み荷が硝酸アンモニウムだったのか?」と疑わなくてはならない。もし、「前提」が嘘だったら、事件の全貌と評価が全く違ってしまうのだ。日本で起きた事件でもそうだが、中東アジアで起きた事件なら、尚更「本当かどうか」を確かめなければならない。例えば、ベイルートの港を破壊したのがミサイルで、それを隠すためのカヴァー・ストーリーが「危険物質の放置」というシナリオだってあるのだ。

  もしかしたら、硝酸アンモニウムを積んだ貨物船がイスラエルの偽装船で、船主もイスラエルのエージェントか協力者という場合だって考えられる。普通の日本人は「疑いすぎ!」と撥ねつけるが、もし、モザンビークへの航海自体が嘘で、資金不足という口実を用いてベイルートに寄港するという脚本だったのかも知れないぞ。グルジアみたいな“いかがわしい国”では、札束をチラつかせれば何でも手に入る。出港した時の書類なんか偽造するのは容易だし、積荷だって実際はどうなのか判らない。表面だけを硝酸アンモニウムの袋にしておき、下の方は石ころか土にしてベイルートに入港すればシメたもの。どうせ、レバノンの役人は積荷を全部調べないから、適当に検査を許して満足させ、堂々と船を港に停泊させればいい。後は資金繰りが難しいとかの言い訳をして、裁判沙汰にでもすれば積荷を長期的に放置できる。この「仕込み」が成功すれば、たとえ倉庫に爆弾を仕掛けたり、ミサイルを打ち込んでも、人々は硝酸アンモニウムが爆発したと考えるだろう。また、あれだけ悲惨な破壊となれば、誰も硝酸アンモニウムの痕跡を調べない。そんな事よりも、レバノン政府は被害者の救済や経済の立て直しに大忙しだ。只でさえ、レバノンという国は前々から経済危機が叫ばれ、実際に小麦の値段が跳ね上がっていた。となれば、「イスラエル犯行説」の検証に税金を注ぎ込んでいる余裕はない。

  極秘作戦というのは、1、2ヶ月で実行されることもあるが、長期的な計画に基づき、地道に“下拵え”する場合が多い。ミサイルとか時限爆弾による「破壊」を隠すために、前もって工作員や協力者をレバノンに潜入させることもあるし、現地の観察や調査に多くの時間を割く場合だってある。また、破壊工作を隠蔽するために、面倒な仕掛けを講じることもあるのだ。例えば、最初から貯蔵倉庫を狙わない事もある。第一の攻撃は倉庫の外を狙って小規模な爆発を起こす。こうすれば、驚いた地元のテレビ局や個人の野次馬が集まり、それぞれが撮影機材(テレビ・カメラとか携帯電話)を用いて現場の炎上を撮影すことになるだろう。逆にもし、第一の攻撃で倉庫を狙ってしまうと、誰も大爆発の場面を撮影できず、単に大きな爆音を耳にするだけなので、様々な憶測が疑惑を招き、却ってイスラエルへの疑惑が深まってしまうのだ。これでは偽装工作の意味が無い。あくまでも、「硝酸アンモニウムによる偶発的な爆破事故」でなきゃ。こう考えれば、騒ぎを聞きつけた人々が蝟集したところで、第二の攻撃を加えねばならない。赤茶色の煙を撮影していた人々は、“突然”の大爆発に驚愕するが、その迫力は映画を越えるスペクタクルである。決定的な瞬間を捉えた映像は世界中のマスメディアを駆け巡り、テレビ画面に釘付けとなった視聴者は、「計画的な攻撃」を「偶然の事故」と思ってしまう。こうなれば作戦は大成功。

  ついでに言えば、アジア、アフリカ、ラテン・アメリカなどの後進地域では、事件や事故の調査は非常に難しい。何しろ、政府と国民の両方が腐敗し、不正や横領が蔓延(はびこ)っているから、正確に「裏を取る」といった作業が困難を極める。役所が発行する公式文書だって偽造が簡単だし、政府高官までもが犯罪組織とツルんでいたりするから、嘘が堂々とまかり通る。会社の登記簿だっていい加減だし、経営実態の無い会社、外国のペーパー・カンパニーも珍しくなく、所有者が誰なのか判らないし、本当に存在するのかさえ怪しい。たとえ所有者の氏名を摑んでも、何処に住んでいるのか判らない場合がある。仮に関係者を探し出しても、「社長は外国に行ったきり帰ってこない」と言われれば、お手上げだ。さらに、問題の船会社がブラック企業であれば、「積荷」とされる硝酸アンモニウムを“どこ”で買ったのか分からないし、たとえ購入記録が見つかっても、取引先の販売会社が見つからないとか、倒産して跡形も無い、あるいはペーパー・カンパニーであったりするから、追跡取材は“足止め”となる。結局、歐米のマスメディアはプロコシェフ船長の話を鵜呑みにするしかない。

Benjamin Netanyahu 002( 左 / ベンジャミン・ネタニヤフ )
  米国や日本の一般国民は、大手メディアの報道を耳にして、「大爆発でレバノンは大変だなぁ〜」で済むが、レバノンで勢力を誇るヒズボラ(Hezbollah)やイランの政治指導者、および革命護衛隊(Pasdaran)の幹部達は戦々恐々だ。一般的には「大災害」となっていても、あの映像を見たレバノンとイラクの大御所達は、ちゃんとイスラエルの“メッセージ”を受け取っている。つまり、ベンジャミン・ネタニヤフ首相の警告を理解しているというこだ。イスラエルの武闘派は本命のイランに向けて睨みを利かし、「今度、妙なマネをしたら、お前の国で“大事故”を起こしてやるからな !」と脅しているのだろう。おそらく、イスラエルの工作班は既にレバノンやイランで「下拵え」を済ませ、本部からの「GOサイン」を待っているのかも知れない。他にも、重要人物の暗殺とか軍事施設の破壊を目的とした準備が成されているのかも。

  これは筆者の勝手な憶測だけど、イスラエルは敵対するイランを恫喝するため、そのシーア派繋がりのレバノンに密かな「攻撃」を仕掛けたのかも知れない。もし、イスラエル国防軍があからさまに先制攻撃を宣言し、ガブリエル(Gabriel / 対艦ミサイル)やデライラ(Delilah / 巡航ミサイル)を港に打ち込んだら、アメリカやヨーロッパの世論が騒ぎ始めるから、大規模な破壊でも「偶然の事故」にした方が賢明だ。それに、こうしたテロ行為は一般人を巻き込んでしまうので、イスラエル政府としてはなるべく避けたい。最も望ましいのは、一般人が「事故」と錯覚し、レバノンとイランの支配者だけが「脅迫」と理解することである。

Gabriel missile 001Israel Air Force fighters


(左 : 「ガブリエル」ミサイル / 右 : イスラエルの戦闘機)

  地上波テレビの報道番組は毎度のことなので論外だが、8月6日に放送された「虎ノ門ニュース」でも、ベイルートの爆発は「事故扱い」となっていたから、まさしく日本は“お花畑”状態である。何しろ、海外の重大事件よりも、「武漢ウイルスの感染者が増えたぞ!」という国内ニュースの方がトップ扱いなんだから。もう天を仰ぎたくなるじゃないか。まともな日本人であれば、「なぜ、トランプ大統領が“何らかの攻撃”かも」と発言したのかを考えるべきだ。アメリカは巨大な諜報組織と最強の軍隊を備えているので、外国の「極秘作戦」に関しても非常に詳しい。特に、“焦(きな)臭い”中東アジアの監視となれば、24時間の警戒体制となる。もしかすると、アメリカ軍がスパイ衛星でイスラエルの動きを察知していたのかも知れないぞ。日本人は軍事音痴だからピンとこないが、大統領の執務室に呼ばれる高級将校は、羨ましい程の機密情報を持っている。だから、最高司令官に助言する将軍達が、“いい加減な”意見を述べるとは考えづらい。たぶん、かなり精度の高い情報を握り、経験に基づく見解を述べた、と推測する方が妥当だ。もちろん、トランプ大統領は聞いた話を全部打ち明けることはなく、後で誤魔化せるよう「曖昧な形」で仄めかすだけである。

  今回の事件で不思議なのは、アメリカがイスラエルの声明を否定するような態度を取ったことだ。もしかしたら、イスラエル政府がホワイトハウスに内緒で、ベイルートの攻撃を仕掛けたのかも知れない。通常なら、事前にトランプ大統領の了承を得るはずなのに、今回の攻撃だけは別で、イスラエルが独自に行ったとも考えられるのだ。それゆえ、トランプは記者会見で疑惑を呈することで、暗にネタニヤフ首相を咎めたんじゃないか。ただし、現在、トランプ大統領は経済の立て直しと再選の準備で忙しいから、ベイルートの件はうやむやにし、「警告」処分くらいでイスラエルを赦すんだろう。

  ということで、今回の爆発事件は一件落着。御目出度いのは日本人だけとなる。もう情けなくなるが、八月は大東亜戦争の「反省会」と「不戦の誓い」という恒例行事があるから、安倍総理も大忙し。靖國神社には参拝しないが、ゴルフ場の予約だは取っていたりして・・・・。

http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68763703.html

5. 中川隆[-11753] koaQ7Jey 2020年8月22日 12:20:37 : PugKUHucEg : bEZ4bUhBN0ZreVk=[14] 報告
2020.08.22
中東における軍事的な緊張を米軍とイスラエル軍は高めている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008210000/


 イスラエルがガザ地区への空爆を続けている。「焼夷風船」への報復というようなことを言っているが、事実上、一方的な攻撃だ。パレスチナ人虐殺はイスラエルの建国が宣言された1948年5月より前からシオニストによって行われている。


 シオニストの少なく一部はパレスチナだけでなく、旧約聖書に書かれた「約束の地」、つまりナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域を自分たちの領土にしようとしている。つまり、パレスチナのほか、レバノン、ヨルダン、クウェート、シリアやイラクの大半、さらにエジプトやサウジアラビアの一部を含む地域だ。


 シオニストの中にはネオコンと呼ばれる一団がある。ネオコンの中枢にはリチャード・パール、ポール・ウォルフォウィッツ、エリオット・エイブラムズ、ダグラス・フェイス、エイブラム・シュルスキーなどが含まれているが、いずれも若い頃、民主党のヘンリー・ジャクソン上院議員のオフィスで訓練を受けている。


 ベトナム戦争が泥沼化した影響もあり、アメリカ国内に戦争反対の声が高まっていた1972年の大統領選挙でジョージ・マクガバンが民主党の候補者に選ばれた。戦争反対を訴えていた人物で、民主党の幹部はマクガバン潰しに動く。その時、反マクガバン派の拠点になったのがジャクソン議員のオフィスだ。


 そのオフィスから巣立っていったネオコンは1980年代からイラクのサダム・フセイン体制を倒そうとしていた。イラクに親イスラエル体制を樹立してシリアとイランを分断、シリアとイランを潰そうという計画だ。


 イラクは石油の採掘をめぐって対立していたクウェートへ1990年8月に軍事侵攻、それに対してアメリカは翌年の1月にイラクを攻撃した。ネオコンはフセインの排除を望んだが、フセインをペルシャ湾岸産油国の防波堤と考えていたジョージ・H・W・ブッシュ大統領はフセインを排除しなかった。そこでネオコンは激怒、5月に国防総省を訪れたウェズリー・クラーク元NATO欧州連合軍最高司令官は国防次官だったウォルフォウィッツから、シリア、イラン、イラクを5年から10年で殲滅すると聞かされたという。(​3月​、​10月​)


 ジョージ・H・W・ブッシュの息子、ジョージ・W・ブッシュが大統領に就任した2001年の9月11日、ニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃される。


 その攻撃から10日後、クラークは国防総省でイラクを攻撃するという話を聞いたという。ラムズフェルド国防長官の周辺で決められたが、統合参謀本部の内部でも理由はわからなかったようだ。そしてイラク、イラン、シリアのほか、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンを攻撃する計画が立てられたという。


 2003年3月にアメリカ軍はイラクを先制攻撃してフセインを排除するが、親イスラエル派体制の樹立には失敗した。シリアやリビアに対する攻撃は2011年春に始まるが、その攻撃はムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を主力とする傭兵が使われている。要するにアル・カイダ系武装集団だ。


 イギリスの外務大臣を1997年から2001年まで務めた​ロビン・クック​も指摘しているように、アル・カイダとはCIAの訓練を受けたムジャヒディンの登録リスト(データベース)。そのリストを利用して武装組織を編成したのである。

 2011年10月にリビアではムアンマル・アル・カダフィ体制が倒され、戦闘員や武器/兵器はトルコ経由でシリアへ運ばれる。その際にNATO軍の航空兵力とアル・カイダ系武装集団LIFGの地上部隊が連携していることを知る人が増えた。カダフィ体制が倒された直後、反カダフィ勢力の拠点だったベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられたのは象徴的な出来事だった。(​ココ​や​ココ​)


 それにもかかわらず、2012年に入るとバラク・オバマ大統領はシリアの武装集団をてこ入れする。オバマは「穏健派」を支援しているのだと弁明するが、アメリカ軍の情報機関​DIA​は2012年8月の段階でその主張を否定、その危険性を指摘する報告書を政府へ提出した。


 その報告書には、シリアで政府軍と戦っている主力をサラフィ主義者やムスリム同胞団だと書かれていた。戦闘集団としてアル・カイダ系のアル・ヌスラ(AQIと実態は同じだと指摘されていた)の名前を挙げていたが、その主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団だ。オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。


 その警告は2014年に現実となる。1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、その勢力は6月にモスルを制圧。その際にトヨタ製小型トラック、ハイラックスの新車を連ねたパレードを行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられた。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILなどとも表記)の登場だ。


 本ブログでも繰り返し書いてきたが、偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などでアメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを知っていたはずで、そうしたパレードは格好の攻撃目標だが、アメリカ軍は動かなかった。2012年7月からDIA局長を務めていたマイケル・フリン中将は14年8月に退役させられている。


 当初、ダーイッシュは残虐さをアピールした。残虐な武装集団を倒すためにアメリカ軍は介入する必要があるというシナリオだったのだろうが、それはロシアの抵抗で実現しない。アメリカが戦争の準備を整えた2015年9月、ロシア軍がシリア政府の要請で介入、ダーイッシュの部隊を敗走させる。アメリカなど侵略勢力の傭兵が壊滅状態になったのだ。そこでアメリカが手を組んだのがクルドである。


 その構図は今も続いているが、ここにきてアメリカはジハード傭兵を増強している。今年1月3日にはバグダッド国際空港でガーセム・ソレイマーニーを暗殺する。この人物はイスラム革命防衛隊の特殊部隊とも言われているコッズ軍を指揮していた。


 当時、ソレイマーニーはサウジアラビアとイランとの間で進められていた関係修復を目指す交渉のメッセンジャー。イラクのアディル・アブドゥル-マフディ首相によると、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。アメリカ政府やイスラエル政府はサウジアラビアとイランとの間の緊張緩和を嫌ったということだろう。


 ドナルド・トランプ大統領のアメリカ軍を撤退させるという発言とは裏腹で、中東の軍事的な緊張をアメリカ軍は高めようとしている。8月17日にはアメリカ軍のAH-64アパッチ・ヘリコプターがシリア軍のチェックポイントを攻撃、18日にはロシア軍の少将が殺されている。レバノンの首都ベイルートで8月4日にあった大きな爆発もそうした動きと無縁ではないだろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008210000/

6. 中川隆[-11728] koaQ7Jey 2020年8月24日 08:04:43 : RyOSypPQPV : NHo0VFdSS2Q4Qlk=[7] 報告
2020.08.24
心理操作が切り開く殺戮と破壊への道
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008240000/
 コマーシャルの目的は、商品を買いたいという心理を引き起こすことにある。そうした商品の中には戦争も含まれている。人びとが戦争を望むように仕向けるわけだ。心理操作の「民間委託」とも言えるだろう。


 民間企業が心理操作で戦争への道を演出した一例は、1990年10月10日にアメリカ下院の人権会議という非公式の集まりで行われた「ナイラ」なる女性の証言。クウェートの病院で働いていた看護師を名乗り、イラク兵が保育器を盗んで多くの赤ん坊を殺したなどと主張、好戦的な雰囲気を作り出す一因になった。


 この「証言」を演出したのはヒル・アンド・ノールトンというアメリカの広告会社で、雇い主はクウェート政府。イラク軍の残虐行為を涙ながらに語った少女はアメリカ駐在クウェート大使だったサウド・アル・サバーの娘、ナイラ・アル・サバーだった。勿論、イラク軍がクウェートへ攻め込んだ当時、ナイラは現場にいない。


 この嘘を真に受けた「善良なる市民」はイラクへの先制攻撃を後押しすることになり、子どもを含むイラク人が殺されることになる。2006年10月にイギリスの医学雑誌「ランセット」はジョンズ・ホプキンズ大学とアル・ムスタンシリヤ大学の共同研究による調査報告を掲載、それによると、2003年3月から2006年7月までの間に65万4965名以上のイラク人が死亡、そのうち60万1027名は暴力行為(要するに戦闘)が原因だという。イギリスのORB(オピニオン・リサーチ・ビジネス)は2007年夏までに94万6000名から112万人が、またNGOのジャスト・フォーリン・ポリシーは133万9000人余りが殺されたとしている。


 ソ連が消滅した直後の1992年2月、アメリカ国防総省ではDPGが作成された。国防次官だったポール・ウォルフォウィッツが中心になって書き上げたことからウォルフォウィッツ・ドクトリンとも呼ばれている。


 ライバルのソ連が消えたことでアメリカは唯一の超大国になり、単独で行動できる時代が到来したとネオコンは考えた。そうした状態を維持するため、ソ連のようなライバルが再び出現することを阻止しようとしたのだ。潜在的なライバルとしてネオコンが想定したのは旧ソ連圏、西ヨーロッパ、東アジアなど。特に重要視したのは中国だ。力の源泉であるエネルギー資源を支配するため、南西アジアも重視された。


 ネオコンはまずユーゴスラビアの解体し、セイルビア勢力を弱体化させようとする。1990年代の前半からアメリカの有力メディアやジョージ・ソロスと関係が深いHRW(ヒューマン・ライツ・ウオッチ)は偽情報を広めながらユーゴスラビアへの先制攻撃を主張していたが、ビル・クリントン政権は戦争に消極的。状況が変化したのは国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代した1997年からだ。


 NATOは1999年3月にユーゴスラビアへの軍事攻撃を開始、4月には空爆でスロボダン・ミロシェビッチの自宅を破壊、5月には中国大使館も爆撃されている。いうまでもなく、多くの建造物が破壊され、多数の市民が殺された。この戦争からコソボ紛争も生まれる。コソボの反セルビア勢力が宣伝のために雇った会社がルダー・フィンだ。


 有力メディアや広告会社はターゲットを悪霊化する仕事をしているわけだが、実際に事件を引き越すこともある。例えば、1985年にイスラエルの情報機関、モサドは「偽装テロ」を実行している。アキレ・ラウロ号事件だ。


 イスラエルの情報機関ERD(対外関係局)に所属していたアリ・ベン-メナシェによると、工作にはモハメド・ラディ・アブドゥラなる人物が利用されている。この人物はヨルダン軍の大佐だったが、ヨルダン軍によるパレスチナ人虐殺に反発、ロンドンへ移住していた。そこで一緒にビジネスを始めたアンソニー・ピアソンはイギリスの特殊部隊SASの元将校で、イスラエルともつながっていたころからラディはモサドに操られることになる。


 イスラエルの命令はラディを介してアブル・アッバスなる人物に伝えられる。アッバスはシチリア島のドンから資金を得ていると思っていたようだ。そのアッバスが編成したチームが客船のアキレ・ラウロ号を襲撃したのだ。この襲撃はイスラエルにとって格好の宣伝材料になった。


 アメリカやイスラエルは「ジャーナリストの死」を求めることがある。その犠牲者になった可能性があるひとりが2012年8月にシリアのアレッポで殺された​山本美香​。彼女は反政府軍(実態はアル・カイダ系武装集団)のFSA(自由シリア軍)に同行して取材していたようだ。


 シリアを取材する記者の多くはトルコから密輸ルートを使い、シリアへ入国しているようなので、それだけでも危険が伴う。しかもFSAはジャーナリストの死を望んでいる節がうかがえる。


 イギリスのテレビ局、チャンネル4のケースも山本の場合と似ている。チャンネル4チームの中心的な存在だった​アレックス・トンプソンによると、彼らは反政府軍の罠にはまり、危うく政府軍から射殺されるところだった​という。取材していたチームを反政府軍の兵士は交戦地帯へと導き、政府軍に銃撃させるように仕向けたというのだ。​イギリスやドイツなどの情報機関から政府軍の位置は知らされているはず​で、意図的だったとしか考えられない。トンプソンたちは危険を察知して逃げることに成功したが、危うく殺されるところだった。今回のケースを彷彿とさせる。


 2012年12月には、NBCニュースの取材チームが同じシリアで拉致され、5日後に解放されるという出来事があった。チームのひとりで主任外国特派員の​リチャード・エンゲルは翌年4月号のバニティ・フェア誌で政府軍と連携している武装勢力が実行したと主張​したが、後にその主張を取り下げ、反シリア政府軍につかまっていたと認めている。


 実は、​エンゲルらが解放された直後から、拘束したのは反シリア政府軍ではないかという報道もあった。​エンゲルも自分たちが携帯していたGPSでNBCの幹部が拉致を察知、その場所が反政府軍の支配している地域であることも認識していたというのだ。しかも拉致したグループと救出したグループの指揮官は一緒。つまり、バニティ・フェア誌の記事は「誤解」ではなく、嘘だった可能性が高いということだ。

 アメリカやイギリスの支配者にとって都合の悪い誰かを批判していた人物が死亡した場合、その誰かが殺したに違いないと単純に叫ぶべきでないということでもある。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008240000/

7. 2020年8月25日 09:39:53 : WTRIxbreSo : SmdhZHJZU2RGaVE=[14] 報告

2020.08.25
米国の覇権戦略に対抗する中露との戦い
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008250000/

 アメリカを支配している人びとは「アメリカ後」の新しい世界秩序の中心に強大な私的権力を据えようとしている。TPP(環太平洋連携協定)、TTIP(環大西洋貿易投資協定)、TiSA(新サービス貿易協定)の目的はそこにあったが、これは激しい抵抗にあった。


 この新体制を樹立させようとアメリカやその従属国は必死だが、ロシアや中国を中心とする国々は拒否している。アメリカの支配者は2008年頃まで軍事力でロシアや中国を圧倒できると信じていたようだが、この年にイスラエルやアメリカの支援を受けたジョージア軍が南オセチアを奇襲攻撃、ロシア軍の反撃で惨敗したことなどで判断を修正したはずだ。


 2009年にアメリカ大統領となったバラク・オバマは師であるズビグネフ・ブレジンスキーの戦法を採用する。ムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を主力とする傭兵を使って侵略、体制を転覆させる工作を始めたのだ。オバマは特にムスリム同胞団を重視した。


 工作は2010年8月にオバマがPSD-11を承認したところから始まったと考えられている。その結果が「アラブの春」だ。この運動で中東から北アフリカにかけての地域でアメリカから自立しようとしていた政権が倒されたわけだが、それが単純に市民の抗議活動だったなら、何も起こらなかっただろう。


 例えば、東電福島第1原発が炉心溶融という深刻な事故を引き起こした後に行われた反原発デモには17万人が参加、安倍晋三政権が安全保障関連法案を成立させようとしていた時には法案に反対する人が国会議事堂の周辺に12万人(主催者発表)が集まった。60年安保の時には反対する人が30万人以上参加したとも言われている。それでも支配体制は揺るがなかった。アメリカなどの情報機関が後ろについているアラブの春とは根本的に違うということだ。


 こうした抗議活動をCIAは軍事クーデターの前に行ってきた。社会を不安定化させた上での軍事行動だが、ブレジンスキーは傭兵を前面に出している。


 こうした手法でアメリカのネオコンは2014年2月にウクライナの合法政権を倒した。その傭兵として動いたのがネオ・ナチのグループだ。同じ年の9月から12月までの期間、アメリカとイギリスの情報機関、つまりMI6とCIAは反中国デモを繰り広げた。「佔領行動(雨傘運動)」である。


 この年を境にして中国とアメリカとの関係は悪化、アメリカから攻撃されたロシアと中国は急接近して戦略的同盟関係を結ぶことになる。アメリカ大統領選挙が本格化する直前、2016年2月10日にヘンリー・キッシンジャーがロシアを訪問してウラジミル・プーチン露大統領と会談、22日にはシリアでの停戦で合意しているが、これはネオコンの行動を懸念した勢力の意向を受けてのことだろう。その流れの中でドナルド・トランプがネオコンが担ぐヒラリー・クリントンの対抗馬として浮上してくる。


 その後、ネオコンはロシアとの関係悪化を図り、トランプは中国を攻撃することになる。そして2019年3月に再び香港で反中国運動が始まった。その構図は基本的に2014年と同じだが、中国政府は前回と違って厳しい姿勢に出る。


 香港の反中国運動を複雑化させている一因は、イギリスが発行するBNOパスポート(海外市民旅券)にある。1997年より前から香港に住んでいる人はこれを取得でき、保有者は約350万人だと言われている。BNOパスポートを持っていると、香港で破壊活動のために逮捕されてもすぐに釈放されてきたという。


 アメリカやイギリスの破壊活動を封じ込めるために中国が成立させたのが香港国家安全法。香港の基本法は第23条で中国政府に対する反逆、分離、扇動、転覆を禁止する内容の国家安全法を制定することを定めていたが、これまで制定されず、結果として破壊活動を放置することになっていた。


 このように、中国とアメリカとの関係は2014年から15年にかけて劇的に変化、中国はアメリカから離れ、ロシアへ接近することになったのだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008250000/

8. 2020年8月26日 13:21:19 : A8G0BLxAv2 : RVYxTWFSbTlPYms=[10] 報告
2020.08.26
恐怖政治が生み出した自粛警察は社会を収容所化する
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008260000/


 社会を収容所化しようという願望をアメリカの支配者は以前から持っていた。そうした支配者のネットワークはアメリカ政府の中にも張り巡らされていたが、その政府機関が第2次世界大戦後、ナチスの残党などを救出、逃亡、保護、雇用したことは有名な話だが、そうした関係は大戦の前から始まっている。


 19世紀のアメリカでは、「泥棒男爵」と呼ばれる人びとが大きな力を持っていた。不公正な手段で財産を手に入れ、巨万の富を築いたと人びとは考え、こう呼んだわけである。そうした「男爵」の中にはジョン・D・ロックフェラー、J・P・モルガン、アンドリュー・カーネギー、ヘンリー・クレイ・フリック、エドワード・ヘンリー・ハリマン、アンドリュー・W・メロンなどが含まれていた。


 20世紀に入ると金融資本の力が強まり、ウォール街が権力の中枢になった。ウォール街はイギリスの金融資本と緊密な関係にある。1929年からアメリカ大統領を務めたハーバート・フーバーも金融界の操り人形だった。


 そのフーバーをニューディール派を率いるフランクリン・ルーズベルトが1932年のアメリカ大統領選挙で破る。そこでウォール街の住人はルーズベルト政権を倒すためにクーデターを計画した。


 ウォール街で最も影響力が強かったJPモルガンはクーデターの司令官として陸軍参謀長だったダグラス・マッカーサーを望む。この軍人が結婚した相手の母親はJPモルガンの共同経営者だったからだ。


 しかし、当時、アメリカの軍人から最も信頼されていたのは海兵隊のスメドリー・バトラー退役少将。この人物を抱き込まないとクーデターは成功しないという意見に押され、バトラーを抱き込む工作が始まる。そしてウォール街のメッセンジャーが説得のためにバトラーの下を訪れるのだが、少将は計画の内容を詳しく聞き出した上で拒否、カウンタークーデターを宣言し、議会で告発している。


 この話を知ったジャーナリストのポール・コムリー・フレンチはクーデター派を取材、コミュニストから国を守るためにファシスト政権をアメリカに樹立させる必要があるという発言を引き出した。この段階でアメリカの金融資本はファシストだったと言える。


 バトラーによってクーデターは失敗に終わるが、ウォール街の力は衰えない。1945年4月にフランクリン・ルーズベルトが急死した後、金融資本はホワイトハウスを奪還、反ファシスト勢力を「赤狩り」という形で弾圧することになる。


 そうした弾圧の中、1950年9月に「1950年国内治安法(マッカラン法)」が成立、1968年4月にMartin Luther King, Jr.牧師が暗殺された直後の大規模な蜂起が引き金になり、アメリカ軍は暴動鎮圧を目的とした2旅団(4800名)を編成した(ガーデン・プロット作戦)。1970年には戦争に反対する人びとを取り締まるため、令状なしの盗聴、信書の開封、さまざまな監視、予防拘束などをFBIやCIAなどに許す法案が作成された。ヒューストン計画が、これは司法長官だったジョン・ミッチェルが拒否して実現しなかった。


 ヒューストン計画は1979年にFEMA(連邦緊急事態管理庁)として現実化、1984年には「国家緊急事態」の際に多数の人びとを拘束するというRex 84が作成され、訓練も行われた。これはCOGにつながる。


 現在、アメリカの一部支配者は世界を収容所化しようとしている。その口実に使っているの悪霊化されたCOVID-19だが、そうした目論見ははるか以前から存在するわけだ。


 日本では関東大震災の2年後に治安維持法が制定され、思想統制の核になっていく。その仕組みを実際に動かしたのが内務官僚、思想検察、特高警察だが、この人脈は大戦後も生き続けた。今、日本で戦前と同じようなことが行われているのは必然だと言えるだろう。

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9. 2020年9月13日 08:49:20 : ZWCOH21deo : YnNhVzlqWlpEZ28=[11] 報告

2020.09.13
ネオコンの手のひらの中で踊らされている日本人
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 安倍晋三首相が辞意を表明したことを受け、自民党では総裁選が告示され、石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長が立候補したようだ。次の総裁は9月14日に選ばれる。


 菅が最有力候補だとされている。嘘、言い訳、はぐらかしを繰り返してきたという声も聞こえてくる人物だが、安倍政権の官房長官を務めてきたということは、この人物が選ばれたなら「安倍政権」が続くことになる。かといって石破や岸田は具体的な政策が見えず、期待できそうにない。


 政権交代という声もあるが、安倍政権という悪夢は鳩山由紀夫降ろしから始まったことを忘れてはならない。東シナ海を「友愛の海」と呼ぶ民主党の鳩山が総理大臣に就任したのは2009年9月のこと。この主張はアメリカを支配する人びとを刺激した。


 ソ連が1991年12月に消滅すると、ネオコンはアメリカが唯一の超大国になったと考え、単独で行動しても文句を言える国はなくなったと判断、国連を無視するようになる。そこでネオコンは1992年2月に国防総省のDPG草案という形で世界制覇プランを作成した。いわゆるウォルフォウィッツ・ドクトリンだ。


 ところが、日本側は国連中心主義から離れない。そこでマイケル・グリーンとパトリック・クローニンはカート・キャンベル国防次官補を説得してジョセイフ・ナイ国防次官補らに話を伝える。ナイは1995年2月に「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を発表。そこには在日米軍基地の機能を強化、その使用制限の緩和/撤廃が謳われていた。日本をアメリカの戦争マシーンに組み込む青写真だとも言えるだろう。


 その当時、日本で怪事件が続いたことは本ブログで何度か指摘した。例えば、1994年6月に松本サリン事件、95年3月には地下鉄サリン事件、その直後には警察庁長官だった國松孝次が狙撃され、1995年8月にはアメリカ軍の準機関紙と言われるスターズ・アンド・ストライプ紙が日本航空123便に関する記事を掲載、その中で自衛隊の責任を示唆している。


 1995年には大和銀行ニューヨーク支店で巨額損失が発覚、98年には長銀事件と続いて銀行界に激震が走り、証券会社のスキャンダルも発覚した。こうした問題には大蔵省(現在の財務省)が深く関与していたはずだ。


 ナイ・レポートが発表された後、日本はアメリカの戦争マシーンに取り込まれていくが、その流れの前に立ち塞がったのが鳩山だった。その鳩山と近かった小沢一郎に対するスキャンダル攻勢は2006年から始まっている。週刊現代の6月3日号に「小沢一郎の“隠し資産6億円超”を暴く」という記事が掲載されたのだ。


 2009年11月には小沢の資金管理団体である陸山会の04年における土地購入に関し、政治収支報告書に虚偽記載していると「市民団体」が小沢の秘書3名を告発、翌年の1月に秘書は逮捕されている。また「別の市民団体」が小沢本人を政治資金規正法違反容疑で告発、2月には秘書3人が起訴された。


 裁判の過程で検察が「事実に反する内容の捜査報告書を作成」するなど不適切な取り調べを行ったことが判明、この告発は事実上の冤罪だということが明確になっているが、小沢潰しは成功した。鳩山は2010年6月に総理大事の座から引きずり下ろされたわけだ。


 鳩山の後任になった菅直人は国民の声を無視、消費税の増税と法人税の減税という巨大企業を優遇する新自由主義的政策を打ち出した。首相就任の3カ月後には海上保安庁が尖閣諸島の付近で操業していた中国の漁船を「日中漁業協定」を無視する形で取り締まり、日本と中国との友好関係を破壊する動きが本格化する。その協定を無視した取り締まりの責任者が前原誠司だ。次の野田佳彦政権も民意を無視する政策を推進したうえで「自爆解散」、2012年12月の安倍政権の誕生につながる。


 安部もネオコンと関係が深い。特にハドソン研究所の上級副所長を務めるI・ルイス・リビー、通称スクーター・リビーだ。リビーはエール大学出身だが、そこでポール・ウォルフォウィッツの教えを受けている。ウォルフォウィッツ・ドクトリンを作成した際の中心人物だ。リビーの下にいるのがマイケル・グリーンやパトリック・クローニンである。


 日本が「ファイブ・アイズ」と協力関係を結びことを望んでいると河野太郎防衛相が8月12日に語ったことは本ブログでも触れた。イギリスとアメリカの情報機関を中心とする英語圏5カ国の情報機関による連合体で、イギリスとアメリカから命令が出ている。この連合体は加盟国の政府を監視する役割もある。


 そうした発言をした​河野は9月9日にCSIS(戦略国際問題研究所)のオンライン・イベントにマイケル・グリーンと共に参加​、10月に総選挙があるかもしれないと語っている。


 現在、CSISはネオコンの巣窟になっているようだが、元々は1962年にジョージタウン大学の付属機関として設立されている。創設にレイ・クラインというCIAの幹部が関係するなどCIAとの関係が強かった。その事実が発覚したことから1987年に大学と研究所との関係は解消されたことになっている。日本のマスコミがこの研究所のメンバーを登場させる理由は言うまでもないだろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202009130000/

10. 中川隆[-11301] koaQ7Jey 2020年9月20日 07:13:12 : 8yaWWvP5cQ : Mm9tOGFLcEdsOTI=[3] 報告

2020.09.20
シリアでロシア軍のパトロール隊に対し、米軍ヘリが挑発的な飛行
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202009200000/

 ​シリアの北東部でパトロールしていたロシア軍の車列を2機のアメリカ軍のヘリコプターAH-64が接近して追尾​、そうした挑発的な行為をロシア軍のヘリコプターMi-35とMi-8が止めさせるという出来事が9月16日にあった。

 ドナルド・トランプ大統領はアメリカ軍をシリアから撤退させるかのような発言をしてきたが、実態は逆。例えば、イドリブでアル・カイダ系武装勢力が統合されてファスバトゥなる組織が編成され、資金や武器/兵器はNATOから提供されると言われている。またクルド勢力の統合を進めるため、PYNKなる組織が5月20日に作られた。

 シオニストの一派であるネオコンは1980年代からイラクのサダム・フセイン体制を倒して親イスラエル政権を樹立、シリアとイランを分断して個別撃破するという計画を持っていた。

 ところが、ジョージ・H・W・ブッシュやジェームズ・ベイカーを含む勢力はフセインをペルシャ湾岸産油国の用心棒と考えていたことからアメリカ支配層の内部で抗争が勃発する。そこで暴露合戦が始まり、イラン・コントラ事件やイラクゲート事件が浮上したわけだ。

 アメリカ軍が主導する連合軍は1991年1月から2月にかけてイラクを攻撃したが、その際にブッシュ大統領はフセイン体制を倒さなかった。そこでネオコンは激怒、戦争が終わった直後、国防次官のポール・ウォルフォウィッツはイラク、イラン、シリアを殲滅すると口にしていたという。本ブログでは繰り返し書いてきたが、これはウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官の話である。(​3月​、​10月​)

 1991年12月にソ連が消滅、翌月の2月に国防総省のDPGという形で世界制覇プランがネオコンのウォルフォウィッツ国防次官を中心に作成された。いわゆるウォルフォウィッツ・ドクトリンだ。新たなライバルの出現を阻止する一方、権力の基盤になるエネルギー資源を支配しようと考えたのだ。

 アメリカが考えた潜在的ライバルには西ヨーロッパ、東アジア、旧ソ連圏、南西アジアなどが含まれるが、特に警戒したのは中国。そこから東アジア重視という政策が出てくる。産油国でアメリカに近いベネズエラが狙われるのも必然だ。

 ウォルフォウィッツと同じようにネオコンの中心グループを形成していたリチャード・パールやダグラス・フェイスたちは1996年に「決別(A Clean Break: A New Strategy for Securing the Realm)」という文書を公表、その中でも、イスラエルはトルコやヨルダンと手を組んでシリアを包囲して弱体化、フセインを排除すべきだとネオコンは主張している。勿論、その先にはイランの体制転覆がある。

 ウォルフォウィッツ・ドクトリンはロシアがアメリカの属国になったという前提で作成されたのだが、21世紀に入り、ロシアが曲がりなりにも再独立したことから揺らぐ。

 それを修正しようとしたのか、ネオコンは2014年2月にウクライナでネオ・ナチを使ったクーデターを成功させ、その年の9月から12月まで香港で反中国の「佔領行動(雨傘運動)」を展開させたが、これが裏目に出る。ロシアと中国を接近させることになったのだ。

 2014年にアメリカはシリアのダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を売り出す。ダーイッシュもサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とする武装勢力だが、​2012年8月の段階で、バラク・オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになると警告​していたマイケル・フリンDIA局長は2014年8月に退役させられている。

 ダーイッシュの残虐性を演出してアメリカ軍の介入を容認する雰囲気を作り出す一方、2015年には2月に国防長官がチャック・ヘーゲルからアシュトン・カーターへ交代、9月には統合参謀本部議長がマーチン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代した。

 ヘーゲルは戦争に慎重だったが、カーターは2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張した人物。シリアからバシャール・アル・アサド大統領を排除しようとしていたバラク・オバマ大統領とは違い、サラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたデンプシーはシリア政府と情報を交換していたと言われている。

 統合参謀本部議長が交代になった時点でアメリカはシリアでもリビアと同じように空爆を始めると見る人は少なくなかったが、その直後、9月30日にロシアはシリア政府の要請を受けて軍事介入、ダーイッシュを敗走させる。アメリカは大規模な軍事介入できなくなった。そこで地上軍をこそこそと侵入させ、敗走したダーイッシュに替わり、クルドを使い始めた。

 アメリカはバラク・オバマ政権もドナルド・トランプ政権も1980年代にネオコンが立てていた戦略に基づいて動いている。次の大統領選挙で誰が当選しても、この戦略から逃れることはできないのだろう。をこそこそと侵入させ、敗走したダーイッシュに替わり、クルドを使い始めた。

 アメリカはバラク・オバマ政権もドナルド・トランプ政権も1980年代にネオコンが立てていた戦略に基づいて動いている。次の大統領選挙で誰が当選しても、この戦略から逃れることはできないのだろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202009200000/

11. 中川隆[-9795] koaQ7Jey 2020年11月19日 09:35:42 : SLEgGoMUOc : YU1tY1pGWlVUTTY=[4] 報告
2020.11.19
バイデンがヒラリーと同様、戦争ビジネスと深く結びついている実態が明らかに
 ジョー・バイデンは大統領就任に向けて移行チームを編成、​このうち国防省を23名が担当し、その3分の1は軍事と関係の深いシンクタンクに所属している​という。その中心になっているキャスリーン・ヒックスはバラク・オバマ政権で国防総省で首席副次官を務め、CSIS(戦略国際問題研究所)の副所長に就任した人物。このほかCSISからは上級フェローのメリッサ・ドルトンとアンドリュー・ハンターが参加している。JPモルガンの外交顧問でもあったリサ・ソーヤーもこのシンクタンクに所属していた。

 CSISは1962年にジョージタウン大学の付属機関として設立されたのだが、その際に創設に関わったレイ・クラインはその年からCIAの副長官を務めている。創設当初からCSISはCIAと関係が深いのだが、その事実が知られるようになったことから1987年に大学は研究所との関係を解消した。

 その後、ネオコンの拠点のひとつとして知られるようになるが、資金をジェネラル・ダイナミックス、レイセオン、ノースロップ・グラマン、ロッキード・マーチンなどの軍需産業、あるいは石油企業から資金の提供を受けていることでも有名。日本のマスコミがこの研究所のメンバーを登場させてきた理由は言うまでもないだろう。

 またエリー・ラトナーやスザンナ・ブルームはCNAS(新アメリカン・セキュリティー)のメンバー。このシンクタンクもノースロップ・グラマン、ロッキード・マーチン、レイセオンのような軍需産業や石油企業から資金を受け取っている。国務省もスポンサーだ。副大統領が予定されているカマラ・ハリスはここからアドバイスを受けていた。

 国防総省系シンクタンクのRANDからはステイシー・ペティジョン、テリー・タニエリアン、クリスティーヌ・ウォーマスが参加している。この3名はいずれもオバマ政権で国防総省の幹部だった。

 これだけで戦争ビジネスの世界から8名がバイデンの移行チームに参加していることになる。ヒラリー・クリントンと同じようにバイデンも戦争ビジネスと深く結びついているわけだ。ヒラリーは国連大使になるという噂がある。

 そのほかバイデンの側近として、副大統領時代に国家安全保障担当補佐官だったコリン・カール、オバマ政権で財務省の上級顧問を務めたエリザベス・ローゼンバーグ、国防次官だったミシェル・フラワノイ、そして元CIA副長官のアブリル・ヘインズも知られている。フラワノイは国防長官に就任するという噂もある。

 バイデンは軍事関係に女性を多用しているが、いずれも帝国主義的な考え方をしているように思える。そもそもオバマと同じ政策を採用すれば、侵略、破壊、殺戮を繰り広げることになる。そうした政策を女性で誤魔化すつもりかもしれないが、問題の本質は軍事戦略そのもの。強欲に労働者から略奪する新自由主義の問題を人種差別で誤魔化そうとしているのと同じ手口を使うつもりのようだ。

 ドナルド・トランプが国家安全保障補佐官に据えたマイケル・フリン元DIA局長はオバマ政権のテロリスト支援工作を熟知、民主党や有力メディアから激しく攻撃され、就任から約1カ月で解任されたが、バイデンの軍事や安全保障の担当者に対してそうしたことは起こりそうもない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011190000/

12. 中川隆[-9568] koaQ7Jey 2020年11月27日 11:33:09 : NoAzC6KCdU : T2xuTHNJQmhPa2s=[17] 報告
2020.11.27
トランプ大統領が中東からの軍隊引き上げの姿勢を見せる中、イラン攻撃の動きも
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011270000/

 バラク・オバマは任期を終える直前、2016年12月に外交官35名を含むロシア人96名を追放するなどしてロシアとの関係を悪化させ、軍事的な緊張を高めていた。ドナルド・トランプは大統領選挙での敗北をまだ認めていないが、次の大統領就任式の前にイランの核施設を攻撃する可能性を探っていると伝えられている。この話を最初に報道したのはネオコンを支援している有力メディアのひとつ、​ニューヨーク・タイムズ紙​だった。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がアメリカ政府に対してイランを攻撃するように圧力を加えているとも言われているが、その​ネタニヤフはモサドのヨッシ・コーエン長官をともなってサウジアラビアを秘密訪問​、同国のムハンマド・ビン・サルマン皇太子やアメリカのマイク・ポンペオ国務長官と会談したと伝えられている。

 この会談はジョー・バイデンの大統領就任を睨んでのことだとも考えられるが、イラン攻撃について協議した可能性もあるが、トランプ大統領は中東からアメリカ軍を引き上げる意向のようで、大統領は中東における新たな戦争を望んでいないと言われている。

 そのトランプ大統領はレイセオンの副社長だったマーク・エスパー国防長官を解任、クリストファー・ミラーを国防長官代理にした。さらに上級顧問としてダグラス・マグレガーを雇ったが、この人物はイスラエル・ロビーのアメリカに対する影響力の大きさに批判的で、ポンペオ国務長官やジョン・ボルトン元国家安全補佐官はイスラエル・ロビーからカネを受け取り、大金持ちになったと語っている。

 アメリカの支配層はトランプの排除で合意したのだろうが、そのトランプは最後にシオニストの意向を無視した政策を打ち出す可能性があるのだが、その前にイランを攻撃するかもしれない。イスラエルはシリアに対する攻撃を強め、​アメリカ軍はB-52戦略爆撃機を中東に派遣​するなど関係国を脅している。

 それに対し、イエメンのフーシ派はサウジアラビアの石油会社アラムコの施設を攻撃したが、今回は大きな被害が出ていないという。昨年9月にはUAV(無人機。ドローンとも呼ばれる)と巡航ミサイルでアブカイクとハリスにあるアラムコの石油処理施設を攻撃、大きな損害を与えている。

 ネタニヤフ政権はトランプ政権に対し、イランへの攻撃的な姿勢を強めるように要求していると見られているが、マグレガーはこの要求を拒否させようとするだろう。トランプのスポンサーとして知られ、ネタニヤフ首相に大きな影響力を持つラスベガス・サンズのシェルドン・アデルソンは2013年にイランを核攻撃で脅すべきだと主張していたが、そうしたことを行えば中東全域が火の海になり、石油の供給が止まる可能性がある。SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)で世界が戒厳令に近い状態とは言うものの、イランとの戦争はハードルが高い。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011270000/

13. 中川隆[-9562] koaQ7Jey 2020年11月27日 21:41:07 : hgXXqAS9IL : all2TnNGclc3Wlk=[8] 報告
2020.11.27
きな臭さが強まる中東とCOVID-19騒動で経済が麻痺状態の世界
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011270001/

 ソ連が1991年12月に消滅した後、アメリカを中心とする西側の支配者、特にシオニストの一派であるネオコンは世界制覇の総仕上げに入った。ライバルが消えたことで唯一の超大国になったアメリカに刃向かう国はなくなったという前提で、他国を配慮せずに侵略戦争を本格化させたのである。その手始めがユーゴスラビアの解体だ。

 その背景にはドル体制の行き詰まりがあった。1971年にアメリカ大統領だったリチャード・ニクソンはドルと金の交換を停止すると発表しているが、この段階で製造業を中心とする経済は破綻していた。そこで金融でアメリカ中心の支配システムを生きながらえさせようとしたわけだ。金融中心の仕組みを作り上げたのが新自由主義。ところがこの金融マジックは21世紀を前に破綻する。

 そうした実態が明るみに出はじめたとき、支配者にとって好都合な出来事が引き起こされた。2001年9月11日の世界貿易センターとペンタゴンに対する攻撃だ。これを利用してジョージ・W・ブッシュ政権は憲法の機能を停止させ、有力メディアを使った偽情報の流布でイラクを先制攻撃した。

 正規軍を使ったブッシュ政権の侵略は行き詰まり、次のバラク・オバマ政権はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を傭兵として使った侵略に変更した。オバマの師、ズビグネフ・ブレジンスキーがアフガニスタンを侵略したときの仕組みを採用したと言えるだろう。一時期、テロリストの代名詞にされていた「アル・カイダ」の仕組みを再び使おうとしたわけだ。

 この新しい「自由の戦士」戦術はシリア政府軍の強さで行き詰まり、アメリカ主導軍、あるいはNATO軍の投入でシリアの体制を転覆させようと考え、作り出されたタグがダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)。そうした戦術の危険性をDIA局長として警告していたのがマイケル・フリン中将だ。

 ダーイッシュは残虐さを宣伝、アメリカ主導軍/NATO軍を引き入れようとし、2015年にオバマ大統領は好戦的な布陣に政府を作り替えるのだが、その年の9月末にロシアがシリア政府の要請で軍事介入、ダーイッシュは敗走する。

 オバマ政権は軍事介入のタイミングを逸したのだが、それでも小規模ながら地上部隊をシリアへ侵攻させて軍事基地を建設し、クルドを新たな傭兵にした。その戦略も行き詰まっている。

 現在、きな臭さが中東で強まっている。もしイスラエルがイランを攻撃した場合、中東全域が戦火で包まれ、石油の供給も止まる可能性があるのだが、COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)への恐怖からすでに経済が麻痺していて需要は落ち込んでいるのでダメージは好況時より少ないかもしれない。しかも欧米では戒厳令状態。日本もそうしたがっている人がいる。ウイルスへの恐怖によって人びとは主権やプライバシーを放棄、自ら進んで収容所へ入る人も少なくない。

 ところで、日本が敗戦して間もない頃、映画監督の伊丹万作は『戦争責任者の問題』(映画春秋、1946年8月)で次のようなことを書いている:

 戦争が本格化すると「日本人全体が夢中になって互に騙したり騙されたりしていた」。「このことは、戦争中の末端行政の現れ方や、新聞報道の愚劣さや、ラジオの馬鹿々々しさや、さては、町会、隣組、警防団、婦人会といったような民間の組織がいかに熱心に且つ自発的に騙す側に協力していたかを思い出してみれば直ぐに判ることである。」

 そして、「幾ら騙す者がいても誰一人騙されるものがなかったとしたら今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのである。」「騙されたものの罪は、只単に騙されたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも雑作なく騙される程批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切を委ねるように成ってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任等が悪の本体なのである。」
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011270001/

14. 中川隆[-9352] koaQ7Jey 2020年12月12日 07:03:33 : eIoE9QZswE : VkQxbW1yT1RGa0U=[2] 報告

2020.12.12
トランプ大統領の発言に反し、米軍はイランに対する軍事的な挑発を続けている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012110000/


 ​アメリカ軍は12月10日に2機のB-52爆撃機をペルシャ湾の上空を飛行させ、イランを挑発​したと伝えられている。その際、サウジアラビア、バーレーン、カタールからの航空機が合流したという。ドナルド・トランプ政権がアフガニスタンからアメリカ軍の一部を撤退させると発表した数日後の​11月21日、そのアメリカ軍はB-52を中東へ派遣​していた。

 ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、1991年に国防次官だったネオコンのポール・ウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた(​3月​、​10月​)が、ネオコンは1980年代からこの3カ国の殲滅を考えていた。

 まずイラクのサダム・フセイン政権を倒してイスラエルの影響下にある体制を樹立、シリアとイランを分断した上で両国を破壊するという手順を考えていた。フセインはCIAの手先としてイラクで台頭、独裁的な力を得ていたのだが、ネオコンは好ましい人物でないと考えたわけである。1996年にイスラエルの首相に就任したベンヤミン・ネタニヤフに対し、ネオコンはこの戦略を売り込む。


 ネオコンはフセイン体制を倒し、フセイン自身を殺害することに成功したが、親イスラエル体制を樹立することはできず、親イラン派の政権が誕生した。2006年5月から14年9月まで首相を務めたノウリ・アル・マリキもそうしたひとりで、彼はダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)の創設でバラク・オバマが重要な役割を果たしたとイラクの地方局で2019年2月24日に語っている。

 オバマ大統領は2010年8月にPSD−11を出し、ムスリム同胞団を手先に使って中東から北アフリカにかけての地域を制圧しようと計画した。これにはサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)も参加して「アラブの春」が始まる。

 2011年春にはムスリム同胞団やサラフィ主義者を利用してリビアやシリアに対する侵略戦争をアメリカなどは開始、10月にはリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は崩壊、カダフィは惨殺された。

 そしてオバマ政権は戦力をシリアへ集中させるが、こうしたオバマ政権の戦術は危険だと警告したのがアメリカ軍の情報機関DIA。その時のDIA局長がマイケル・フリン中将である。

 オバマはシリアでアメリカが支援している相手は「穏健派」だと宣伝していたが、​DIAが提出した報告書​には、シリアで政府軍と戦っている武装勢力の中心がサラフィ主義者やムスリム同胞団だと正しく指摘されていた。つまり「穏健派」ではない。アル・カイダ系とされるアル・ヌスラ(AQIと実態は同じだと指摘されていた)の存在も記述されていたが、アル・ヌスラの主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団だ。こうした実態は常識だったと言えるだろう。

 マリキによると、2013年に反シリア政府軍の部隊がシリアとイラクの国境沿いに集結していることを示す航空写真などの情報をアメリカ側は示していたという。当然のことながら、アメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを監視していたわけだ。

 マリキ政権はアメリカ政府に対して航空機の提供などを要請するが、反応は鈍かった。そこで2013年6月にロシアへ支援を要請して受け入れられる。数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機がイラクへ運び込まれたという。

 2014年、DIAの警告が現実になる。サラフィ主義者が軍事行動を起こしたのだ。その武装集団がダーイッシュ。その年の1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、6月にはモスルが制圧された。その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレード、その様子は撮影され、世界に配信された。

 ジハード傭兵の動きをアメリカの情報機関や軍は衛星や航空機による偵察、通信傍受、古典的な人間による情報収集などでダーイッシュの動きを把握していたはずで、ダーイッシュのパレードは絶好の攻撃目標。ところがアメリカ軍は動かなかった。ジハード傭兵の危険性を警告していたフリンはその年に退役へ追い込まれている。その間、2014年3月にマリキ首相はサウジアラビアやカタールが反政府勢力へ資金を提供していると批判していた。

 2014年4月に行われた議会選挙ではそのマリキを党首とする法治国家連合が勝利した。通常ならマリキが首相を続けたはずだったが、フアード・マアスーム大統領はハイダル・アル・アバディを指名。アメリカ政府の意向だと言われている。アメリカ政府はイギリスのマンチェスター大学で博士号を取得したアバディをコントロールできる人物だと見ていたのだろうが、その政権もアメリカの完全な傀儡にはならなかった。

 建国の前から「ユダヤ人の国」に賛成していたサウジアラビアの支配者はともかく、イスラム世界をアメリカが完全に屈服させることは難しい状況。中東全域を「石器時代」にしようとすることになるのだろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012110000/

15. 中川隆[-9255] koaQ7Jey 2020年12月17日 13:07:23 : SMYbfqjacQ : QnBSVDdBVUxacTI=[18] 報告
トランプの敵の正体。ディープ・ステート黒幕説の本当と嘘と中国の影=吉田繁治
2020年12月17日
https://www.mag2.com/p/money/998069

ディープ・ステートのことを書くと、ときの主流派からは「陰謀論」という切り捨てか、無視に遭います。いまトランプは何と戦っているのか。大手メディアが報じない米大統領選挙の背景を考察します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

【関連】なぜ日本だけ消費が戻らないのか?米国と中国はすでに前年水準を回復=吉田繁治
https://www.mag2.com/p/money/965475


歴史は勝者たちが書く

「ディープ・ステート」のことを書くと、ときの主流派からは「陰謀論」という切り捨てか、無視に遭います。陰謀論とは、歴史の分岐点になったことが「影の勢力または集団」の画策によって起こったとするものの総称です。

ディープ・ステートは諸団体、政府機関、企業、シンクタンク、学者、政府高官が広く連携した非公式組織です。日本語では「影の国家」ともいわれ、結社と言ってもいい。米国では民主党が中核になっています。総帥はオバマ前大統領でしょう。

歴史(正史)は、戦勝派または主流派が書きます。闇の勢力からの動きは、正史からは消されます。

「陰謀論」として根拠なく否定や無視することは、歴史を変えた事件は、逆に陰謀だった可能性も高いという状況証拠にはなります。陰謀論と切り捨てるのは、反論の根拠がイデオロギー的であり、薄弱だからです。

これを書くと、トランプが戦っているディープ・ステート側からは「陰謀論者」というレッテルが貼られます。陰謀論とされてきたものは、数多くありますが、知る人が多いものを思いついた順に挙げておきます。


<陰謀的な事件の数々>

(1)本能寺の変における、明智光秀に対する秀吉の策謀。光秀の味方になるといっていたことも暴かれていますが、これは陰謀論として切り捨てられています。多くの人が、秀吉を庶民派の英雄に、大将の信長を襲撃した明智光秀を、裏切った悪者にしたいようです。

(2)日露戦争における、英国(ロスチャイルド家)からの借款(円の戦費国債の買い)。富国強兵とは言っても戦費に乏しかった明治日本は、英国のロスチャイルドに国債を買ってもらい、英国ポンドで、ロシアと戦う兵器を買って、世界の予想に反してロシアに勝ったとの見方があります。

(3)1913年の、米国中央銀行(FRB)の設立のときの、ロスチャイルド家、モルガン家、ロックフェラー家の、資本家としての関与。三家は、欧州より経済が成長し、富が巨大になるドル発行益を求めて、ジキル島に集まり、秘密裏にFRBを作って、米議会に認めさせたとの説があります(当時はウィルソン大統領)。ウィルソンは、後に、「あの時は、誤魔化された。FRBの設立を認めたのは間違いだった」と述べています。FRBの資本は、現在も、ロスチャイルド家とモルガン家が株をもつ複数の銀行が所有しています。<中略>

陰謀論として話題に出る「軍産複合体」
イラク戦争を主導したのは、米国の軍産複合体(米軍事予算7,400億ドル:77兆円:2020年:日本の15倍)。2003年のイラク戦争と、その後のイラク、シリア、パキスタンでの米軍側の戦費は、5.6兆ドル(当時の638兆円)とされています(米ブラウン大学の試算)。

日本は小泉首相のとき、円高を抑えるという名目で米国債を30兆円買い(外貨準備)、派兵の代わりに米国の戦費を負担しました(担当は、経済財政担当大臣だった竹中平蔵)。これは、政府が売れない国債なので、マネーの提供と同じです。

※参考:米戦費、中東・アジアで約640兆円=民間試算 – WSJ(2017年11月9日配信)
https://jp.wsj.com/articles/SB10497117387642923781804583504121766192176


軍産学複合体とは、米軍、CIAとFBIの一派、核兵器、航空機、銃砲の兵器産業、化学産業、シンクタンク、大学が合体したものです。米国では自動車産業より大きく、GDPのなかでもっとも大きい。戦費も政府の財政支出でありGDPです。

420兆円の戦費を目的に、軍産複合体(当時の総帥は共和党のチェイニー副大統領)の諜報機関であるCIAが首謀したとされているのが、2001年の同時多発テロです(死者数2,977人)。

米国の新型コロナでの1日の死者数は9.11を上回っています。毎日9.11超えです(11月末からは3,000人超/日)累計では、第二次世界大戦の米軍死者、21万人も上回っています(29.5万人)。

コロナ戦争といわれる理由が、米国のこの死者数の多さです。

新型コロナの発祥については、所長はTVにもよく出るファウチ博士の感染症研究所が中国(武漢)に移管し、中国武漢研究所の管理の杜撰(ずさん)さから漏れたという説がありますが、当然に、真偽はまだ不明です。

※参考:地図とグラフでみる新型コロナウイルスの感染者数 – ロイター
https://graphics.reuters.com/CHINA-HEALTH-MAP-LJA/0100B5FZ3S1/index.html


トランプによる脱・軍産複合体
トランプは「ワシントン」からの離脱を掲げ、「脱・軍産複合体」を推進しました。最近の、シリア・ソマリアからの米軍撤収も、その一環です。

ホワイトハウスとCIA等の政府機関が集まったワシントンDC(いわば霞が関)はディープ・ステートの本拠地であり、民主党支持が80%以上です。一方トランプは、在任中に戦争を行わなかった唯一の大統領であり、反ネオコンです。

一方、バイデンは、軍産複合体の利益を増やす、シリア派兵の再開をいっています。諜報機関のCIAは、ディープ・ステート側です。軍事国家でもある米国の大統領は、テロ戦争に対してどんな態度をとるかを迫られます。

ペンタゴン(米国防総省)は、トランプ派(多数派)と民主党派(少数派)に分裂しているようです。現在、米軍(ペンタゴン)の主流派はトランプが掌握しています。

フランクフルトの米国公使館の敷地で、CIAが管理していた選挙投票用紙の集計サーバーをトランプ側の米軍が奪取していますが、そのとき銃撃戦が起こり、米軍兵士が5名、CIA側が1名死亡したとされています。

大統領選選挙に関連して、政府の組織間で「銃撃戦」が起こっているのです。CNN等の主流メディアはこれを報じていません。

ところがペンタゴンは、12月に「テロ戦争のときもCIAへの兵士の派兵」をしないと発表しています。フランクフルトでのサーバー押収のときCIAとの銃撃戦があり、リンカーンの南北戦争(分裂)のときのように敵になったからです。

CIAの女性長官(ジーナ・ハスペル)は、フランクフルトの銃撃戦のとき、怪我をして米軍に捕獲され、米軍の収容施設グアンタナモに拘禁され、米軍から訊問を受け、「司法取引で不正操作を白状した」ともいわれますが、当然のこととして大手メディアは報じていません。

軍弁護士のシドニー・パウエルは、この供述を知って証拠にしているはずです。トランプの余裕はここからもきているでしょう。

バイデンは、共和党の有力議員に対して、「反逆罪を問わないことを条件に和解(大統領選挙から降りること)」を申し入れたという説も、共和党側からは流されています。

2020年 米大統領選挙が「戦場」に
2020年の大統領選挙は、トランプとディープ・ステートとの戦いになりました。このためトランプは選挙後の争いを、「国家へのテロ戦争だ」とツイートしています。トランプは、2年前から現在の事態を予想していたようです。

トランプは大統領就任の直後、民主党から「ロシアゲート」をでっち上げられ弾劾を受けています(これはディープ・ステートからの策略でした)。共和党が多数派の上院が否定しました。

ロシアゲートは、2016年の大統領選挙での、ロシア(プーチン)のサイバー攻撃によってトランプ応援のための世論工作(2015年〜)がされたことを指しています。プーチンは、反バイデン、親トランプです。

選挙結果が中国の命運を分ける
民主党の長老(オバマ、ビル&ヒラリー・クリントン)は、中国との関係が深い、グローバル化推進派です。逆にトランプは貿易、関税、金融、滞在ビザの発給で「中国封じ込めの政策」をとっています。

習近平は「トランプが独裁の中国共産党と、中国国民を区分していること」に強い不快感を示しています。トランプ自身は、自分は反中国共産党ではあっても、反中国人ではないといっています。香港に適用された国家安全維持法(香港の民主運動者の逮捕拘禁)に対して、核兵器のない時代なら戦争になったでしょう。

現在は、共産党幹部14人のドル銀行預金と不動産が、米国から差し押さえられています。スイスの銀行への、中国人共産党幹部の400兆円といわれる預金・株・債券の凍結があるかどうか、ここが、2021年の焦点です。賄賂をもらった中国融和派のバイデン大統領になったら、凍結されません。中国共産党幹部にとって、このマネーは死活問題です。

最長期限が10年だった米国への滞在VISAは、中国共産党員に対しては1か月に短縮され、事実上、米国から中国共産党員が追放されています。軍事以外は、戦争状態であるのが米国と中国です。

オバマ大統領とディープ・ステート
共和党の8年のブッシュ政権(2001年〜2008年)のあと、2009年から中国との関係があるディープ・ステート(影の国家)を作り上げたのは、2期を務めた民主党のオバマ大統領です。

<世界の主流メディア>
政府機関内のディープ・ステートには、大手メディア(CNN、WSJ、NYタイムズ紙が代表)、ゴールドマン・サックス、JP・モルガンを先頭にしたウォール街、ジョージ・ソロス、ヘッジファンドも参加しています。

日本の大手メディアも、米国主流派のNEWSを買うだけの報道内容から見れば、結果的にせよディープ・ステート側です。

<ウォール街>
ウォール街がディープ・ステート側なのは、経済が急成長する中国への投資と回収が米国金融の利益だからです。米国金融にとって、1994年以降の中国は、ゴールドラッシュの時代の西部(フロンティア)です。

<ディープ・ステートの強化>
オバマ大統領が使った方法は、人事権をもつ政府機関への任官(多数の高官の任命)です。

民主党のヒラリー・クリントンは、その政府組織を継承するはずでした。ところが泡沫候補のトランプが相手では圧倒的に有利とされていた2016年選挙では、「メディアの調査による高い支持率」に慢心し、選挙演説から、激戦4州のラストベルト(さびついた工場地帯)をはずし、そこをトランプに奪われたのです。

ここから2020年に向かい、「ラストベルトの激戦5州で絶対に負けない保険戦略」が作られたとの見方があります。投票と集計の不正問題が起こっているジョージア、ペンシルバニア、ミシガン、ウィスコンシン、アイオワです。

SNS各社「選挙に不正はなかった」
その後の4年間、民主党は、経済と金融のグローバル化の推進が利益になるディープ・ステートとCIAを動員し、2020年の選挙戦略を作り、実行してきたように見えます。

グローバルな情報システムが利益になるGAFAMも同じ側です(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft:600兆円を超える株価時価総額)。中国市場、アジア市場が大きいからです。

GoogleのYouTubeもTwitterのあとを追って、選挙不正を主張する内容の検閲を始め、「不正があった」とする映像・音声のカットをしています(12月13日〜)。CNNや英国ロイターと同じ、ディープ・ステート側だからです。

米国のテレビメディアとSNSは、共産党が検閲している中国のインターネット情報に似てきました。国民の言論の自由が、大手メディアから侵害されています。Googleは「選挙に不正があったとするものと、不正集計があったとするものは警告し削除する」とYouTuberに対して、検閲を公式に述べています(12月7日)。「選挙には不正はなかったと確定している」としているからです。

米国の主流メディアとSNSは、はっきりと、共産党が検閲する中国メディアと同じになりました。バイデン側が不利になってきらからでしょう。米国では、言論の自由が侵されようとしています。香港への国家安全維持法の適用とおなじことを、言論に対して行っています。

中国や北朝鮮であっても国民の多数派の、共産党支持の世論が、行政権と法以上に強力な主権です。メディアは、世論の誘導手段です。民主国では、国民の支持で選ばれた国会議員が行政と法を変えることができるからです。投票が、国民主権行使の手段です。

ディープ・ステートのゴール
2020年11月の大統領の選挙(一般投票)では、2016年の油断からの敗戦を繰り返さないよう、どんな手段を使っても、選挙人の多数派を獲得するというのが、民主党の戦略のゴールだったでしょう。

トランプを「気まぐれで異常な性格の嘘つき」に見せ、民主党支持への条件付けになる情報をナチスのゲッペルス(宣伝相)にように流したのが、現在の主流派メディアでしょう。

本稿では、2020年の選挙をめぐって、主流派からは「陰謀論」と無視されていることを書きます。根拠と理由のないトランプの居座りから混乱が起こっているのではないからです。
リベラルを装った主流派メディアの支配のなかではリスクを冒しますが、読者の方々には知ってもらわねばならないと思っています。

トランプ支援が目的ではない。日本の将来のためには、中国マネーとの癒着があるディープ・ステートの存在を知っておく必要があると思うからです。書籍にもする機会はあるでしょうか。

前編はここまでとし、続いて中編・後編を送ります。ディープ・ステートと、トランプの天王山の戦いになった2020年の米国大統領選挙については、「事件」の背景について、多くの材料から深い考察が必要と考えています。

16. 中川隆[-9236] koaQ7Jey 2020年12月18日 13:27:29 : aydw93LnQ2 : SjI2Q0VEbEJJTXc=[18] 報告
2020.12.18
好戦的な布陣のバイデンに対し、露大統領は祝辞で「希望」を語らなかった
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012180000/


 11月3日に行われたアメリカ大統領選挙の投票ではドミニオンの投票システムが使用された。​このシステムが投票数を正確に数えないという報告​が12月13日に発表されているが、その2日前、激戦州だったジョージア州、ミシガン州、ペンシルべニア州、ウィスコンシン州の手続きが憲法に違反しているとするテキサス州司法長官の訴えを連邦最高裁は却下している。この判決によってジョー・バイデンの大統領就任は法律的に確定したと言えるだろう。

 バイデンは閣僚を決めつつあるが、その好戦的な性格が話題だ。国防長官にはアメリカ中央軍の元司令官で軍需産業レイセオンの重役を務めるロイド・オースチン、国務長官にはバイデンに近く、2003年のイラクへの先制攻撃に賛成、CSIS(戦略国際問題研究所)の上級フェローを務めたこともあるアントニー・ブリンケンが選ばれた。国家安全保障補佐官への就任が予定されているジェイク・サリバンはヒラリー・クリントンに近く、国務長官だったクリントンへ出した電子メールの中で、アル・カイダは「シリアにおいて我々の仲間だ」と書いている。

 確かにアル・カイダ系のアル・ヌスラはアメリカ側だったが、より正確に言うなら、アメリカ側が編成したのだ。2005年7月にロビン・クック元英外相が指摘したように、​アル・カイダとはCIAの訓練を受けたムジャヒディンの登録リスト​であり、何かプロジェクトが決まると、そのリストに載っている傭兵が集められる。

 2012年8月にアメリカ軍の情報機関​DIAがバラク・オバマ政権に提出した報告書​には、シリアで政府軍と戦っているのはアル・カイダ系のアル・ヌスラ(報告書はAQIと同じと指摘している)であり、その主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団だと指摘、さらにオバマ政権の武装勢力支援策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告、それは2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)という形で現実なった。

 このほかバイデンの移行チームには戦争ビジネスと関係の深い人びとが参加している。そうしたこともあってか、ロシアのウラジミル・プーチン大統領は12月15日に発表した祝辞の中で「希望」を語っていない。ヒラリー・クリントンはロシアを屈服させるために核戦争で脅したが、同じことをバイデンもするとロシア側は覚悟しているだろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012180000/

17. 中川隆[-9039] koaQ7Jey 2020年12月23日 11:46:32 : fFONhQb1CM : dkV6clhuLi5KOGM=[14] 報告


2020.12.23
バイデン政権の柱は金融、戦争、遺伝子操作になる
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012230000/

 COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)を口実に使った資本主義の大々的な「リセット」が推進されている。いや、資本主義を「リセット」するためにCOVID-19の恐怖を世界に広めていると言うべきかもしれない。

 何も手を打たなければ、現在の資本主義システムは2030年まで持たないと考える人は少なくなかった。手を打つためにはホワイトハウスを押さえる必要があるが、今年のアメリカ大統領選挙を逃すと次は2024年になり、手遅れになりかねない。体制の「リセット」を目論む勢力にとって、今年の大統領選挙はどのような手段を講じても勝たなければならなかった。

 そしてジョー・バイデンの勝利が演出されている。ドナルド・トランプを「人種差別主義者」で「ファシスト」だというイメージを作り、バイデンを差別に反対する「リベラル」と有力メディアは描いていたが、そのバイデンの実態が明らかになりつつある。

 バイデンが副大統領を務めたバラク・オバマ大統領は「チェンジ」を掲げて勝利したが、侵略と破壊という戦略は変えなかった。ジョージ・W・ブッシュ政権が正規軍を投入したのに対し、ムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を傭兵として使う侵略へ変更しただけ。戦術の「チェンジ」だ。それは2010年8月にPSD-11を出されたところから始まる。

 現在、バイデン大統領は政権をスタートさせる準備を進めているが、その性格はオバマ政権に近く、戦争ビジネスや金融資本と関係の深いものになりそうだ。

 ミシェル・フローノイはオバマ政権の国防次官で、好戦的なことで知られている。当初、この人物がバイデン政権の国防長官になると見られていたが、ロイド・オースチン元米中央軍司令官が指名された。オースチンは退役後、ミサイルで有名なレイセオンの重役になっている。

 フローノイらが2007年に創設したシンクタンクCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)は戦争ビジネスをスポンサーにしているが、そのスタッフであるエリー・ラトナー、スザンナ・ブルーム、エリザベス・ローゼンバーグもバイデンの移行チームに入っている。

 CIAと関係が深く、戦争ビジネスをスポンサーにし、ネオコンの巣窟になっているCSIS(戦略国際問題研究所)のスタッフもバイデンの移行チームへ入っている。キャサリーン・ヒックス、メリッサ・ドルトン、アンドリュー・ハンターはCSISからの参加組。このシンクタンクの上級フェローだったアントニー・ブリンケンはバイデンに近く、国務長官に選ばれた。2003年のイラクへの先制攻撃に賛成している。

 国家情報長官に選ばれたアブリル・ヘインズはオバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務めた人物で、「血まみれジーナ」とも呼ばれているジーナ・ハスペルCIA長官と親しいと言われている。

 ​ここにきてゴールドマン・サックスの名前が出てきたことも話題​だ。国土安全保障省の長官としてエリック・ゴールドスタインが選ばれ、国家安全保障会議にはモニカ・マヘルが入る。同じく国家安全保障会議にはボストン・コンサルティング・グループのマット・ヘルナンデス、同じくコンサルタント会社のマッキンゼーからはジョシュ・ゾファーが消費金融保護局が入る。農務長官は「ミスター・モンサント」と呼ばれている元アイオワ州知事、トム・ビルサックだ。

 金融、戦争、遺伝子操作を推進している巨大資本、私的権力がバイデン政権を担いでいることがわかる。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012230000/

18. 中川隆[-8505] koaQ7Jey 2021年1月07日 12:36:51 : ZAmZh6mKuA : OElLMUprbS85UXc=[10] 報告
アメリカはこれまでも目障りな国、体制に「制裁」を加え、「制裁」の解除を餌にして譲歩を引き出すという手口を使ってきたが、アメリカの支配者は約束を守らない。実際に制裁が解除されると考えることはできない。

 そもそもイランはイラクやシリアと同様、シオニストの一派であるネオコンが1980年代から殲滅の対象にしてきた国。1997年から2000年まで欧州連合軍最高司令官だったウェズリー・クラークによると、1991年にアメリカの国防次官だったネオコンのポール・ウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。(​3月​、​10月​)

 ヒラリー・クリントンやジョー・バイデンはネオコンに担がれている政治家で、CIAとの関係の深いバラク・オバマもネオコンの影響下にある。こうした政治家がイランと真の意味で友好的な関係を結ぶことはありえない。

 オバマの師と見なされているズビグネフ・ブレジンスキーは1977年1月にジミー・カーター大統領の国家安全保障補佐官に就任すると、アフガニスタンで秘密工作を始めている。王制だったイラン、軍事クーデターでズルフィカル・アリ・ブットを倒したムハンマド・ジア・ウル・ハクが君臨するパキスタン、ワッハーブ派の国であるサウジアラビアなどからの協力を得ていた。戦闘員を供給したのは主にサウジアラビアで、ワッハーブ派やムスリム同胞団のメンバーが中心だった。パキスタンのハクもワッハーブ派だ。

 この時に集められた戦闘員はCIAなどから訓練を受けたが、イギリスの外務大臣を1997年から2001年まで務めたロビン・クックも指摘していたように、​そうした戦闘員の登録リストがアル・カイダ(データベース)​であり、そうした戦闘員を集める活動をしていたひとりがオサマ・ビン・ラディンだ。

 ジョージ・W・ブッシュ大統領もネオコンに担がれていたが、イラク侵略は正規軍を使っている。イラクのサダム・フセイン体制を倒した後にアメリカの大統領に就任したオバマはブレジンスキーと同じようにムスリム同胞団やワッハーブ派を戦闘員として使い、リビアやシリアへの侵略戦争を始めた。イランはその次ということだ。

 シリアの体制転覆は難しい状況だが、オバマやヒラリー・クリントンに近いジョー・バイデンはシリアを諦めることはないだろう。シリアへの侵略戦争に当初は参加していたトルコは途中で離脱、ロシアへ接近したが、そのトルコをアメリカは引き戻そうとしているだろうが、そのトルコと敵対関係にあるクルドをアメリカは手先として利用していることからアメリカとトルコとの関係は複雑になっている。

 ドナルド・トランプが手を組んできたネオコンと違うシオニストはここにきてトランプから離れているように見える。そこで閣僚の入れ替えが始まり、国防長官はミサイルの製造で有名な大手軍需企業のレイセオン出身のマーク・エスパーが解任されてクリストファー・ミラーが長官代理になったが、その上級顧問のダグラス・マグレガーはイスラエル・ロビーのアメリカに対する影響力の大きさに批判的で、マイク・ポンペオやジョン・ボルトンはイスラエル・ロビーからカネを受け取って大金持ちになったと主張している。

 それ位に対し、次期大統領になる可能性の高いジョー・バイデンの周辺はネオコンのほか、戦争ビジネスや金融資本で固められている。国防長官に指名されたロイド・オースチン元米中央軍司令官は退役後、レイセオンの重役になった人物だ。

 誰がアメリカ大統領になろうと、欧米の支配者達が始めた「超限戦」を止めることは極めて困難。古典的な軍事衝突もありえる。イランだけでなく中国も対応しはじめた。ロシアも準備を進めているはずだ。COVID-19を口実にしたロックダウンが戦争のための戒厳令へタグが付け替えられても驚きではない。中東情勢がさらに悪化した場合、中東からの石油輸送が困難になることをイランは示そうとしたのかもしれない。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101060001/

19. 中川隆[-8491] koaQ7Jey 2021年1月07日 15:34:02 : ZAmZh6mKuA : OElLMUprbS85UXc=[25] 報告
2021.01.07
バイデン政権の国務次官はネオコンでウクライナのクーデターを指揮したヌランド
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101070001/


 ジョー・バイデンが大統領に就任した場合、​ビクトリア・ヌランドが国務次官​になるとする情報が流れている。ネオコンの好戦派で、ウクライナのクーデターを現場で指揮していた人物だ。

 バイデンの移行チームには戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが深く関与、国務長官にはCSISのシニア・フェローだったアントニー・ブリンケン、国防長官にはレイセオン重役で元米中央軍司令官のロイド・オースチンが就任しているのは象徴的。そこに好戦派のヌランドが加わっても不思議ではない。

 ヌランドは2013年から14年にかけてウクライナでバラク・オバマ政権が実行したクーデターを現場で指揮していた。当時は国務次官補だ。ネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)を使ったこのクーデターをホワイトハウスで指揮していたのが副大統領を務めていたバイデンである。

 クーデターの目的はウクライナの東部や南部を支持基盤とするビクトル・ヤヌコビッチを大統領の座から引きずり下ろし、米英金融資本の傀儡を後釜に据えることにあった。

 ウクライナをアメリカの属国にする目的のひとつはロシアの隣国を支配することで軍事的に圧力を加えることだが、ロシアとEUとの分断も大きな目的だっただろう。ロシアとEUを結びつけるパイプラインの多くがウクライナを通過していたのだ。そのパイプラインをアメリカが支配できれば、ロシアはEUというマーケットを奪われて経済にダメージを受け、EUはロシアというエネルギー資源の供給地をなくし、アメリカに頼らざるを得なくなる。

 クーデターは2013年11月にキエフのユーロマイダン(ユーロ広場、元の独立広場)で始まるが、当初は人を集めるため、カーニバル的な集会が演出されていた。12月に反政府集会への参加者は50万人に達したという。

 この混乱をEUは話し合いで解決しようとするが、それを知ったヌランドは怒り、ウクライナ駐在のアメリカ大使だったジェオフリー・パイアットに電話で「EUなんかくそくらえ」と口にしている。その会話の音声は2014年2月4日にインターネットで流された。

 その会話でヌランドは次の政権についても話している。彼女が強く推していた人物がアルセニー・ヤツェニュク。実際、クーデター後、首相に就任した。

 キエフでは2月18日頃からネオ・ナチのグループが活動を活発化させ、棍棒、ナイフ、チェーンなどを手にしながら、石や火炎瓶を投げ、ピストルやライフルで銃撃を始めた。この年の2月7日から23日にかけてロシアのソチでは冬期オリンピックが開催されていたことからロシア政府は対応しにくい状況。それもネオコンは計算に入れていたのだろう。

 ネオ・ナチのグループは2004年以降、バルト3国にあるNATOの訓練施設で軍事訓練を受けたと言われ、またポーランド外務省は2013年9月にクーデター派の86人を大学の交換学生を装って招待、ワルシャワ郊外にある警察の訓練センターで4週間にわたり、暴動の訓練を受けたとも伝えられている。

 抗議活動の中心だったユーロマイダンでは2月中旬から無差別の狙撃が始まり、抗議活動の参加者も警官隊も狙われた。西側ではこの狙撃はヤヌコビッチ政権が実行したと宣伝されたが、2月25日にキエフ入りして事態を調べたエストニアのウルマス・パエト外相はその翌日、EUの外務安全保障政策上級代表(外交部門の責任者)だったイギリス人のキャサリン・アシュトンへ電話で次のように報告している:

 「全ての証拠が示していることは、スナイパーに殺された人びと、つまり警官や街に出ていた人たち双方、そうした人びとを同じスナイパーが殺している。同じ筆跡、同じ銃弾。実際に何が起こったかを新連合(クーデター派)が調査したがらないほど本当に当惑させるものだ。​スナイパーの背後にいるのはヤヌコビッチでなく、新連合の誰かだ​というきわめて強く理解している。」

 この報告を裏づける証言が2017年11月に出てきた。イタリアで放送されたドキュメント番組の中で、3人のジョージア人が狙撃したのは自分たちだと語っているのだ。

 この3人は治安部隊のメンバーとしてジョージアから送り込まれたのだが、警官隊と抗議活動参加者、双方を手当たり次第に撃つよう命じられたとしている。(​その1​や​その2​)この3人も狙撃の指揮者はクーデター派の幹部だったアンドレイ・パルビーだと語っている。

 ヌランドは2015年3月、ギリシャを訪れてアレクシス・チプラス首相と会談している。ギリシャは第2次世界大戦やアメリカを黒幕とする軍事クーデターで破壊された国で、立ち直れないでいたが、息の根を止めたのは通貨発行権の放棄。2001年にギリシャはEU通貨をドラクマからユーロへ変更したのだ。2004年のオリンピックも財政を悪化させた。

 本来、通貨の変更は財政上の問題からできないはずだった。それができたのは、ゴールドマン・サックスが財政状況の悪さを隠す手法をギリシャ政府に教えたからである。CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)などを使い、国民に事態を隠しながら借金を急増させ、投機集団からカネを受け取る代償として公共部門の収入を差し出すということが行われていたという。

 ギリシャで甘い汁を吸った金融資本の手先とも言える。ECB(欧州中央銀行)やIMFは欧州委員会と「トロイカ」を編成、このトロイカは緊縮を要求する。

 こうした事実を知ったギリシャ国民は怒り、2015年1月に行われた総選挙で反緊縮を公約に掲げたシリザ(急進左翼進歩連合)に勝たせ、7月の国民投票では61%以上がトロイカの要求を拒否した。トロイカの要求に従うと年金や賃金がさらに減額され、社会保障の水準も低下し続け、失業者を増やして問題を深刻化させると考えたからだ。選挙で勝ったシリザはアレクシス・チプラス政権を成立させる。

 そこへ乗り込んできたヌランドはチプラス首相に対し、NATOの結束を乱したり、ドイツやトロイカに対して債務不履行を宣言するなと警告し、さらにクーデターや暗殺を示唆したとも言われている。イギリスのサンデー・タイムズ紙は7月5日、軍も加わったネメシス(復讐の女神)という暗号名の秘密作戦が用意されていると伝えていた。

 ヒラリー・クリントンと親しいヌランドの手も血まみれである。そのヌランドが国務次官に就任すれば、バイデン政権はさらに戦争色が強まると言えるだろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101070001/

20. 中川隆[-8471] koaQ7Jey 2021年1月08日 16:15:24 : BBvn1aJu7g : Q0NCdzYvcHFWaWM=[12] 報告

2021.01.08
バイデンの大統領就任式にカーター夫妻が欠席する意味
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101080000/

 アメリカの上下両院合同議会は1月7日にジョー・バイデンが次期大統領になることを確認した。就任式は1月20日に開催される予定だが、この式に第39代大統領のジミー・カーターと妻のロザリンは欠席する。

 ジミーは96歳、ロザリンは93歳。ふたりとも年齢を考えると不思議ではないのだが、2017年1月に行われたドナルド・トランプの大統領就任式には出席している。招待に対し、折り返し出席の返事を出した唯一の元大統領だった。トランプの式ではクリントン夫妻だけでなく、トランプと同じ共和党のジョージ・W・ブッシュもしばらく検討の期間をおいてから出席を決めている。

 バイデンの周辺には戦争やカネの臭気が充満している。彼の移行チームには戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが深く関与、国務長官にはCSISのシニア・フェローだったアントニー・ブリンケン、国防長官にはレイセオン重役で元米中央軍司令官のロイド・オースチンが就任する予定。情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務め、「血まみれジーナ」とも呼ばれているジーナ・ハスペルCIA長官と親しいと言われている。国務次官はウクライナのクーデターでネオ・ナチを現場で指揮していたビクトリア・ヌランド。しかも「ミスター・モンサント」と呼ばれている元アイオワ州知事のトム・ビルサックが農務長官に指名された。

 偽情報でユーゴスラビアを悪魔であるかのようなイメージを作り上げた上で同国を先制攻撃したビル・クリントン、やはり偽情報を広めた上でイラクを先制攻撃し、中東で戦争を始めたジョージ・W・ブッシュ、ムスリム同胞団やワッハーブ派を戦闘員として使って戦乱を中東から北アフリカにかけての地域に広げ、ドローン(無人機)による暗殺を繰り返し、ウクライナではネオ・ナチを使ったクーデターで合法政権を倒したバラク・オバマ。

 ジミー・カーター政権ではオバマの師と言われているズビグネフ・ブレジンスキーが国家安全保障補佐官としてアフガニスタンで秘密工作を始め、殺戮と破壊を始めた。この工作でブレジンスキーが手先の戦闘員として使ったのがムスリム同胞団やワッハーブ派だ。

 カーターはデイビッド・ロックフェラーとズビグネフ・ブレジンスキーに目をつけられ、日米欧三極委員会に加わることになった人物だが、核兵器の拡散に反対していたほか、イスラエルへ完全には服従しようとしせず、国連安保理の242号決議に基づいてパレスチナ問題を解決しよう考えていた。

 1977年4月までイスラエルの首相を務めた労働党のイツハク・ラビンは包括的和平に賛成、PLOのアラファト議長も不公平であることは飲み込んで242号決議に基づく和平を実現したいと考えていたが、イスラエルで1977年に実施された選挙でリクード(軍事強硬派)が勝利、メナヘム・ベギンが首相に就任したことで計画は壊れた。

(Alan Hart, “Zionism Volume Three,” World Focus Publishing, 2005)

 パレスチナ人の権利も尊重しようとしたカーターはシオニストから激しく攻撃されることになる。そうした攻撃で重要な役割を果たしたひとりがマイケル・リディーンだ。1980年の大統領選挙でカーター大統領を中傷、攻撃する記事をアメリカのニューリパブリック、イギリスのナウ!、あるいはフランスのレクスプレスなど親イスラエル派のメディアに書いている。

 ナウ!とレクスプレスを所有していたのは、世界でも屈指の大富豪だと言われるジェームズ・ゴールドスミス卿。石油会社BRISA(ベイシック・リソーシズ・インターナショナルSA)」の会長としても知られていたが、この会社はIOR(宗教活動協会/通称バチカン銀行)の不正融資事件に絡んで倒産したアンブロシアーノ銀行と関係があった。

 リディーンはカーター大統領の弟、ビリーとPLOとの関係を問題にした。リビアから秘密裏に5万ドルを受け取り、PLOのヤシル・アラファト議長と会談したというのだ。ビリー・カーターは一連の記事を事実無根だと否定していたが、プロパガンダの影響は大きかった。

 リディーンへ情報を提供していたイタリアの情報機関SISMIはイラク攻撃の下地作りにも登場する。イラクがアフリカのニジェールからイエローケーキ(ウラン精鉱)を手に入れようとしているという偽情報を流し、すぐにでもイラクがアメリカを核攻撃するかのような幻影を描き出し、先制攻撃も止むなしという雰囲気を作り出す上で重要な役割を果たしたのだ。

 イタリアの週刊誌​パノラマの記者エリザベッタ・ブルバ​に電話が掛かり、電話の相手はサダム・フセインとアフリカでのウラン購入を結びつける情報が存在すると話した。その情報源は彼女が以前から知っている人物で、イタリアの情報機関と関係があると推測されていた。書類を受け取ると、パノラマの編集長カルロ・ロッセラはアメリカ大使館に持ち込むように指示。その書類はCIAローマ支局長を経由してワシントンに渡り、イラクを批判する材料として使われることになった。

 結局、カーターは再選されなかったが、その後も個人的に世界的な緊張緩和に努力、イスラエルの核兵器についても語っている。彼によるとイスラエルが保有する核兵器の数は150発だ。(BBC, May 26, 2008)

 なお、1986年10月にサンデー・タイムズ紙が掲載したモルデカイ・バヌヌの内部告発によると、イスラエルが保有している核弾頭の数は150から200発。水素爆弾をすでに保有、中性子爆弾の製造も始めていたという。中性子爆弾は実戦で使う準備ができていたとしている(使われた可能性がある)。

 イスラエルの軍情報機関ERD(対外関係局)に勤務、イツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経歴を持つアリ・ベンメナシェによると、イスラエルが保有する核兵器の数はふたりの示した数より多い。1981年に時点でイスラエルがサイロの中に保有していた原爆の数は300発以上で、水爆の実験にも成功していたという。(Seymour M. Hersh, "The Samson Option", Faber and Faber, 1991)

 言うまでもなく、バイデンはイスラエル、あるいはイスラエルを隠れ蓑に使っている私的権力に従属している。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101080000/

21. 中川隆[-8311] koaQ7Jey 2021年1月13日 11:47:07 : BWio5bIwzA : dUFaY1B6VVRwaXc=[15] 報告
2021.01.13
米国で戦争色の濃い陣容の政権が作られる中、言論統制が強まっている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101130000/


 ジョシュ・ホーリー米上院議員は2020年の大統領選挙をテーマにした本を『巨大技術の専制』というタイトルでサイモン&シュスターから出す予定だったが、ここにきて​出版を拒否​されたようだ。ジョー・バイデンにとってマイナスになる情報は封じ込められているが、そうした検閲のひとつだと言えるだろう。

 その一方、ドナルド・トランプに対する罵詈雑言は許されている。ホワイトハウスの広報部長に指名された直後、ニューヨーカー誌のインタビューでドナルド・トランプ政権のメンバーを批判、その10日後に解任されたアンソニー・スカラムーチはその後、反トランプの立場を鮮明にし、トランプを刑務所へ入れろと叫んでいる。

 有力メディアやシリコンバレーの巨大企業に守られたバイデンは次期政府を好戦的な人物で固めつつある。戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが次期政権の陣容や政策の決定に深く関与、国防長官にはレイセオン重役で元米中央軍司令官のロイド・オースチンが就任する予定。

 情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務め、「血まみれジーナ」とも呼ばれているジーナ・ハスペルCIA長官と親しいと言われている。

 ヘインズは2013年8月から15年1月までCIA副長官、15年1月から17年1月まで国家安全保障副補佐官を務めているが、その間、2014年に上院外交委員会は違法な拘束や拷問に関する報告書を発表している。

 常識的に考えれば違法な拘束や拷問は良くないことだが、支配者の世界では違う。違法な拘束や拷問が行われていると内部告発した人びとは厳罰に処されたが、実行者は責任を問われていない。

 委員会の報告書もCIAからの圧力で大半が削除されたものだった。この委員会の委員長だったダイアン・ファインスタインによると、CIA長官を務めていたジョン・ブレナンがファインスタインのスタッフをスパイ、委員会の調査を監視するために上院のコンピュータをハッキングしていたという。

 ハッキングしたり拷問したCIAのオフィサーを処分しないと決定するうえで重要な役割を果たしたのはCIA副長官を務めていたヘインズ。バラク・オバマ大統領はドローン(無人機)を使った暗殺工作を行ったが、この工作でもヘインズは重要な役割を果たした。

 ここにきて注目されているのは国務省の人事。長官にはCSISのシニア・フェローだったアントニー・ブリンケンが決まり、​ウェンディー・シャーマンが副長官、ビクトリア・ヌランドが次官になる予定​だ。

 ヌランドは2013年から14年にかけてウクライナでバラク・オバマ政権が実行したネオ・ナチを使ったクーデターを国務次官補として現場で指揮していた人物。このクーデターをホワイトハウスで指揮していたのがバイデンである。ヌランド本人もシオニストの一派であるネオコンに属しているが、夫のロバート・ケイガンもネオコンの大物として有名。

 ヌランドはCNASのCEOも務めているが、この団体には理事としてヘインズ、オバマ政権の国防次官で好戦派としても知られているミシェル・フローノイ、日本の軍事化政策とも関係の深いリチャード・アーミテージやカーク・キャンベルも含まれている。

 シャーマンが上級顧問を務めるオルブライト・ストーンブリッジ・グループはマデリーン・オルブライトが率いるビジネス戦略を提供する会社で、ヌランドも籍を置いていた。

 オルブライトはズビグネフ・ブレジンスキーの教え子で、彼女の弟子に当たるのがスーザン・ライスである。ビル・クリントン政権の第1期目はユーゴスラビアを軍事侵略しろという有力メディアの圧力を跳ね返し、外交的に問題を解決しようとしていた。

 そのクリントンはスキャンダルで追い詰められ、1997年1月に国務長官をウォーレン・クリストファーからオルブライトへ交代させた。前年の5月、オルブライトはテレビ番組「60ミニッツ」で国連によるイラクに対する経済戦争で約50万人の子どもが殺されていることについて聞かれ、「それだけの価値はある」と答えている。

 クリストファーは外交を優先する人物だったが、好戦的なオルブライトは1998年にユーゴスラビアの空爆支持を表明した。1999年にNATO軍はユーゴスラビアを先制攻撃して建造物を破壊、多くの人を殺戮して国を解体した。この戦争からアメリカの軍事侵略は本格化したわけである。

 COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)を利用して資本主義システムを大々的に「リセット」するとWEF(世界経済フォーラム)を創設したクラウス・シュワブは宣言した。リセットに成功したなら、世界は強大な私的権力が直接統治するシステム、つまりファシズム体制が世界を覆うことになる。そのため、2020年の大統領選挙でどうしてもバイデンを勝たせる必要があった。実態はどうであれ、勝ったことにする必要があった。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101130000/

22. 中川隆[-8270] koaQ7Jey 2021年1月15日 09:17:06 : 4KxyW7JbrY : NkpSMXBPdG5Hdm8=[2] 報告

2021.01.15
CIAの工作資金を流しているUSAIDの長官に好戦派のサマンサ・パワー
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101150000/


 ジョー・バイデン政権のCIA長官としてウィリアム・バーンズを指名した。バラク・オバマ政権の国務長官は2013年2月にヒラリー・クリントンからジョン・ケリーに交代、新長官は国務副長官を務めていたウィリアム・バーンズと副大統領補佐官だったジェイク・サリバンらをイラン政府の代表と会談させ、ここからアメリカとイランの交渉は始まったと言われている。バーンズはアメリカとイランの交渉を象徴する人物だと言えるだろう。

 ドナルド・トランプ政権はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権の意向を受けてイランに対して厳しい姿勢で臨んできたが、そうした姿勢の変更があるかもしれない。

 しかし、オバマ、ヒラリー、バイデンらの背後にいるシオニストの一派、ネオコンは1980年代からイラクに続き、シリアとイランを壊滅させるとしてきた。バイデン政権がイランと友好的な関係を築くということは考えられない。イランは後回しにするということだろう。

 その直後、​1月13日にサマンサ・パワーがUSAID(米国国際開発庁)の長官に指名された​。この機関は非軍事の海外援助を行うとされているが、CIAの活動資金を流すことが重要な役割になっていることは広く知られている。

 USAIDのほか、CIAの資金はNED(民主主義のための国家基金)からNDI(国家民主国際問題研究所)、IRI(国際共和研究所)、CIPE(国際私企業センター)、国際労働連帯アメリカン・センター、そして手先の団体や人物へ流れていく。

 パワーはスーザン・ライスと同じように「人道」を口実にした侵略戦争を推進してきた。このふたりやヒラリー・クリントンはオバマ大統領に対し、リビア攻撃を強く迫ったことが知られている。

 オバマ大統領は中東や北アフリカへの侵略を正規軍ではなくムスリム同胞団やワッハーブ派を主力とする武装勢力を使って行うことを2010年8月に決め、PSD-11を出している。これを決めたチームの中にパワーも含まれている。「アラブの春」はこの計画に基づいて始まり、2011年春にはリビアとシリアで侵略戦争が本格化した。

 本ブログでも繰り返し書いてきたように、リビアやシリアで民主化勢力が暴力的に弾圧されていたとする話は嘘で、実際はアフリカを欧米から自立させようとしたことや石油資源が侵略の目的だった。現在、リビアは暴力が支配する破壊と殺戮の破綻国になっている。

 シリアでの戦争について、メルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の聖職者は2012年6月の段階で「​もし、全ての人が真実を語るならば、シリアの平和は守られる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実からほど遠い。​」と指摘、シリア政府軍が戦っている相手が外国からやってきた戦闘員だということも報告していた。

 リビアでは、地上で戦うアル・カイダ系武装集団と空爆を行うNATO軍の連携が機能し、2011年10月にムアンマル・アル・カダフィ体制は倒され、カダフィは惨殺された。そして戦闘員や兵器/武器はリビアからシリアへ運ばれた。2012年からアメリカをはじめとする侵略国はシリアへの攻勢を強めるが、その際にシリア政府を悪魔化して描くプロパガンダも激しくなっていた。そのことをメルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の聖職者は報告しているのだ。

 2012年5月にロシアの大統領がドミトリー・メドベージェフからウラジミル・プーチンへ交代したこともあり、NATO軍がシリアを攻撃することができない。そこで化学兵器話を西側の有力メディアは広め、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を売り出し、その凶暴さを宣伝して軍事介入を正当化しようとした。そうした中、2013年7月にスーザン・ライスは国家安全保障補佐官に就任、サマンサ・パワーは国連大使になった。ライスの師にあたるマデリーン・オルブライトはズビグネフ・ブレジンスキーの教え子で、オバマの兄弟弟子にあたると言える。オルブライトの好戦性は本ブログでも繰り返し書いてきた。

 好戦的だという点はバイデンも同じで、自分の政権にもシリコンバレーの巨大企業や金融資本のほか、戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが次期政権の陣容や政策の決定に深く関与している。

 国防長官にはレイセオン重役で元米中央軍司令官のロイド・オースチンを就任させようとしている。情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務めた人物。​国務長官にはCSISのシニア・フェローだったアントニー・ブリンケンが決まり、ウェンディー・シャーマンが同省の副長官、ビクトリア・ヌランドが次官になる予定だ​。

 すでに本ブログでも書いたが、シャーマンが上級顧問を務めるオルブライト・ストーンブリッジ・グループはマデリーン・オルブライトが率いるビジネス戦略を提供する会社で、ヌランドも籍を置いていた。

 ヌランドは2013年から14年にかけてウクライナでバラク・オバマ政権が実行したクーデターを現場で指揮していた。当時は国務次官補だ。ネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)を使ったこのクーデターをホワイトハウスで指揮していたのが副大統領を務めていたバイデンである。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101150000/

23. 中川隆[-8198] koaQ7Jey 2021年1月17日 09:28:20 : qyJgLmnfmM : Z3VUUGFqUlBLSzY=[7] 報告
【ダイジェスト】アメリカ大統領選挙を側で操るロスチャイルド家とゴールドマンサックス(三橋貴明×林千勝)
2021/01/16


24. 中川隆[-7899] koaQ7Jey 2021年1月23日 10:38:01 : C262U7JCBk : TFpjbTFDOE1tbGs=[6] 報告
2021.01.23「ルビコンを渡ったアメリカの支配者」
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101230000/

 アメリカではジョー・バイデンが大統領に就任しました。ヒラリー・クリントンと同じように彼はネオコンと関係が深く、戦争ビジネス、金融資本、そしてシリコンバレーの巨大ハイテク企業を後ろ盾にしている人物で、インターネットを支配するハイテク企業はドナルド・トランプの情報発信を封じ込めただけでなく、各国政府を検閲の対象にしはじめています。

 私的権力が世界規模で言論を統制する時代に入ったわけですが、言論統制だけでなく、私的権力が国を介さずに直接統治する体制を築こうとしているように見えます。ファシズム体制の樹立を目指すクーデターを始めたとも言えるでしょう。

 新政権の陣容はすでに判明しているだけでも好戦的と言わざるをえません。戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが人事や政策の決定に深く関与しています。

 国防長官にはミサイルで有名なレイセオンで重役を務めていた元米中央軍司令官のロイド・オースチン、情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務めています。ヘインズが親しいというジーナ・ハスペルはトランプ政権でCIA長官を務め、「血まみれジーナ」と呼ばれていました。CIAの工作資金を流す主要なパイプのひとつ、USAID(米国国際開発庁)の長官には「人道」を口実にした侵略戦争で破壊と殺戮を繰り返したサマンサ・パワーが指名されています。

 こうした好戦的な政権を編成しているアメリカの支配者は1991年12月にソ連が消滅した後、その凶暴な正体を現しました。1992年2月には国防総省のDPGという形で世界制覇プランを作成、国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツが作成の中心だったことからウォルフォウィッツ・ドクトリンとも呼ばれています。

 ウォルフォウィッツを含むネオコンは1980年代からイラクに親イスラエル体制を築いてシリアとイランを分断、それそれを殲滅するという侵略計画を立てていました。1991年にウォルフォウィッツもその計画を口にしていたとウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官も話しています。

 そうした侵略を始めるためには何らかのショックが必要ですが、彼らにとって好都合な事件が1993年2月に引き起こされました。ニューヨークの世界貿易センターにあるノースタワーの地下駐車場が爆破されたのです。そこに止めてあったトラックには爆薬(硝酸尿素)が積まれていて、それが爆発しました。この事件を受け、1994年から2000年にかけて世界貿易センターのエレベーター・システムを改良する大工事が行われることになります。(George W. Grundy, “Death of a Nation,” Skyhorse, 2017)

 そして1995年2月、上院議員だったバイデンは反テロリズム法を提出していますが、彼によりますと、その法案がベースになって2001年10月に成立した愛国者法が作られました。いずれも憲法が認める基本的な人権を否定する内容になっています。

 1995年2月にはアメリカの国防次官補だったジョセイフ・ナイが「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を発表しました。それまで国連中心主義を唱えていた日本政府をアメリカ単独主義へ引き込み、日本がアメリカの戦争マシーンへ組み込まれ始めることになります。

 日本では1994年6月に松本サリン事件、95年3月には地下鉄サリン事件、その直後には警察庁長官だった國松孝次が狙撃され、1995年8月にはアメリカ軍の準機関紙と言われるスターズ・アンド・ストライプ紙が日本航空123便に関する記事を掲載、その中で自衛隊の責任を示唆しています。アメリカでは1995年4月にオクラホマ州のオクラホマ・シティで連邦ビルが爆破されました。

 1995年は日本にとってもアメリカにとっても節目になる年で、それ以降、戦争への流れが明確になります。そして2001年9月11日にはニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃され、ジョージ・W・ブッシュ政権は詳しい調査をしないままアル・カイダの犯行だと断定、アル・カイダと敵対関係にあったイラクを先制攻撃したわけです。

 9月11日の攻撃を利用してアメリカの支配者は国内の収容所化、国外での侵略戦争を本格化させましたが、ロシアや中国との戦争ではありませんでした。当時、アメリカの支配者はロシアの属国化に成功、中国は従属していると確信していました。その確信を打ち砕いたのがウラジミル・プーチンらによるロシアの再独立です。

 ネオコンは2014年にウクライナでクーデターを実行、香港では反中国政府の佔領行動(雨傘運動)を仕掛けましたが、その後、ロシアと中国は接近して戦略的な同盟関係を結びます。ロシアと中国を分断し、個別撃破するというプランを立てていた人びとにとっては悪夢のような展開だったでしょう。

 ロシアと中国との結びつきを壊すことは容易でありません。アメリカを支配している人びとは生き残りをかけ、このふたつの国を潰そうとしています。そのための戦争が始まったように感じられます。

 2013年頃、ロシア政府はロシアや中国との国境近くにアメリカの生物兵器関連施設が建設されていると指摘、アメリカ政府が細菌戦争を仕掛けようとしているという疑惑を表明していました。

 2020年初頭から世界はCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動で収容所化が進み、軍事的な緊張も高まっています。この騒動を利用して資本主義をリセット、かつて正常とされた状態には戻らないしています。強大な私的権力が支配するファシズム体制を築き、そこから戻ることはないということでしょう。彼らはルビコンを渡りました。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101230000/

25. 中川隆[-7751] koaQ7Jey 2021年1月26日 10:21:55 : lIXiw6cEL6 : U1U0UVNGWWllT2M=[7] 報告
【特別番組】トランプ退陣、世界は何を失ったか? − 伊藤貫氏に聞く[R3/1/25]

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