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(回答先: ネオコンの中核メンバー 投稿者 中川隆 日時 2020 年 8 月 10 日 23:35:19)
軍産複合体 _ 戦争ビジネスの世界
アメリカの軍産複合体は、次の敵は「中国」だと決めて戦争の準備をしている
2020.09.15
https://blackasia.net/?p=20019
中国共産党政権も野心を持った国だ。そのため、領土拡張主義を取っており、ウイグルでも、モンゴルでも、香港でも、あちこちで問題を起こしている。南沙諸島でも尖閣諸島でもインド国境でも揉めており、さらには一帯一路で全世界で経済的植民地に対する不満が吹き荒れるようになっている。「中国は世界の敵だ」という認識が共有されるようになっている。(鈴木傾城)
キリスト教徒とイスラム教徒の対立
日本ではもうあまり報道されなくなったが、アメリカ人にとって「9月11日」というのは特別な日でもある。
言うまでもなく「同時多発テロ事件」が起きた日だ。
2001年9月11日。NYのツインタワーがハイジャックされた民間の航空機で攻撃されて崩れ落ちていく光景は、アメリカ人にとっては信じがたいものであった。この事件で約3000人の命が一瞬にして失われた。
この瞬間、アメリカは「イスラム」に対して強烈な憤怒を抱き、そのまま一直線にアフガニスタン・イラク戦争に突き進んでいくことになる。
アメリカ人にとって、この事件は「イスラム教徒」が「キリスト教徒」に宣戦布告した戦争という捉え方になった。オサマ・ビンラディンが率いるイスラム過激派アルカイダ自身が「十字軍に報復を」と叫んでいた。十字軍とは言うまでもなくキリスト教徒たちを指す。
アフガニスタン・イラク戦争では、アメリカ軍は徹底的にイラクやアフガンを空爆していったのだが、これによって現地では多くのイスラム教徒が反米に傾き、その憎悪が後にISISのような狂った超暴力集団を生み出すことになった。
時のブッシュ政権は「これは宗教戦争ではない」と言っていたが、その実、やっていることはすべてのイスラム教徒を挑発して蜂起させるものだったのだ。
20年経った今、アフガニスタンもイラクもシリアも破壊され尽くし、アメリカも泥沼と化した戦争から何も得られないと分かって中東から引き上げている。
しかし、対立の根は消えたわけではないので、時代が変われば再び「キリスト教徒とイスラム教徒の対立」は再燃する。
エルテール・イレネー・デュポンという男
世界各国で、常に宗教問題・領土問題・歴史問題が戦争を引き起こしている。多くの人々は平和を望んでいるのだが、人類の歴史は対立と戦争で彩られている。この地球上で殺し合いがなかった年など存在しない。
しかし、殺し合いは自然発生的なもの以外だけではないと考える人も多い。「戦争は儲かる」集団がいて、彼らが起こるようにに双方を扇動しているのではないかと勘ぐる人もいる。
戦争が起きれば誰が儲かるのか。「死の商人」である。現在の「死の商人」は超多国籍企業と化しており、それぞれが国家と結びついて存続しているので「軍産複合体」と呼ばれるようになっている。
国家間や民族間で争いが起きれば、軍産複合体はそれを解決するのではなく、むしろ逆に対立がひどくなるように事態を「わざと」悪化させて、緊張を高め、武器弾薬を売り、自分たちが儲かるように仕向ける。
かつてアメリカで南北戦争が起きて南軍と北軍が激しく対立して殺し合っていたとき、その対立を喜んでいた人物がいた。エルテール・イレネー・デュポンだ。
デュポンは「黒色火薬」を扱う工場を持っていたが、この工場で作り出されたのが品質の良い「銃弾」だった。デュポンは南軍にも北軍にも銃弾を売りつけて大儲けした。
デュポンにとって戦争は長引けば長引くほど良い。そうすれば弾薬が売れるからである。実際、この南北戦争でデュポンは凄まじいまでの売上を上げて、「死の商人」と陰口を叩かれながら、アメリカ三大財閥の一角としてのし上がっていった。
「戦争は儲かる」というデュポンのビジネスは、その後、アメリカの軍産複合体にそっくり受け継がれて、今もそれが展開されている。何しろ、軍需産業は「対立」がなければ成り立たない。
だから軍産複合体は、世界中で対立を解決しないでエスカレートさせ、双方に武器を売ることで儲ける「戦争ビジネス」を行うのである。
次の敵は中国共産党政権だ
軍産複合体は世界中で対立を扇動し、常に戦争がどこかで起きている世界を作り出している。2001年のアメリカ同時多発テロからは、世界はイスラムと西側諸国で二分化された。それによって長い戦争が始まり、軍産複合体が大儲けするシステムが構築された。
しかし、中東の戦争は一区切りついた。アフガニスタンもイラクもシリアも破壊され尽くしてもはや戦う余力がなくなったからだ。そうなると、軍産複合体は、そろそろ次の大きな「敵」と「仕掛け」が必要になっている。次はどこか。言うまでもなくアジアだ。次の敵はすでに決まっている。
中国共産党政権だ。
今、アメリカの軍産複合体は着々と中国包囲網を敷き、大きく、長い戦争の環境作りをしているように見える。
中国も「軍拡」を進めている。中国が軍事的に脅威になればなるほど、アメリカは周辺国に武器を売ることができるようになる。実際に戦争が始まれば武器は消費されてリピートされる。軍産複合体の季節がやってくる。
アメリカは世界でも軍事費が突出した国家であることは誰もが知っている。それは、多くのアメリカ人が軍事産業に従事しているということである。
兵士だけが軍事産業の一員ではない。兵士が使う武器、車、戦闘機、戦車、それを統括する司令部の制御装置、すべてに莫大な企業が関わっており、それらを製造している。
戦争が起きれば、普段は民間企業でも軍産複合体の中に組み込まれていき、そこから莫大な儲けが生まれる。兵器産業は莫大な人間を雇用し、多くのアメリカ人がそれによって生計を成り立たせている。それが「軍産複合体」なのだ。
戦争はアメリカにとって雇用政策なのである。
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中国を「敵」にした長い戦争が起きる
中国共産党政権も野心を持った国だ。そのため、領土拡張主義を取っており、ウイグルでも、モンゴルでも、香港でも、あちこちで問題を起こしている。南沙諸島でも尖閣諸島でもインド国境でも揉めており、さらには一帯一路で全世界で経済的植民地に対する不満が吹き荒れるようになっている。
「中国は世界の敵だ」という認識が共有されるようになっている。
軍産複合体にチャンスがやってくる。どこかで中国が軍事的衝突を引き起こすと、アメリカが介入する余地が生まれる。そうすると、中国と対抗する当事国に武器を売って儲け、戦争を長引かせ、武器を消耗させてリピートさせて儲けることができる。
コロナによってアメリカは不景気かもしれない。しかし、戦争に介入できると、アメリカの不景気や雇用問題は一挙に解決する。
アメリカは1930年代に未曾有の大恐慌に突入して、失業者の群れが大地をさまようような悲惨な時代になったことがある。
1930年代の破滅的大恐慌からアメリカを救ったのは、ルーズベルト大統領のニューディール政策ではない。それは第二次世界大戦だった。アメリカはそれに参戦し、国民を軍需産業に吸収して、莫大な失業者を雇用し、国を立て直した。
戦争というシステムが、アメリカを経済危機から立ち直らせたのだ。これはアメリカ人にとっては、忘れられない「歴史的事実」でもある。
戦争に勝ったらどうなるのか。今度は相手国を占領して再建で儲けることができる。資源を奪って儲けることができる。自国の企業に進出させて儲けることができる。
アメリカの軍事産業はボーイング社、ロッキード社、レイセオン社の3社だけではない。上場している企業だけでも、ノースロップ・グラマン、ハネウェル、ゼネラル・ダイナミックス、ロックウェル・コリンズ、LLLと、枚挙に暇がないほどある。
その傘下にも莫大な子会社・関連会社がひしめき、さらに上場していない民間の軍事産業もひしめきあって存在している。これらの企業がすべて「戦争」を求めている。
「戦争は儲かる」のだ。軍需産業という存在そのものは、「戦争」がないと生き残れない。殺し合いが彼らのビジネスだ。だから、軍産複合体が次の戦争を準備し、対立が起きるように扇動する。
今、アメリカの目は中国にあるのは間違いない。もうアメリカは中国が「敵」だと決めた。とすれば、中国を「敵」にした長い戦争が起きるのは必然である。
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