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ヘンデル オペラ 『アグリッピナ』 _ ヘンデルのオペラ・オラトリオはどんな曲でもモーツァルトのオペラより上
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/824.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 1 月 21 日 16:47:02: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ドイツ人にしか理解できないブラームスが何故日本でこんなに人気が有るのか? 投稿者 中川隆 日時 2019 年 10 月 19 日 08:22:18)

ヘンデル オペラ『アグリッピナ』_ヘンデルのオペラ・オラトリオはどんな曲でもモーツァルトのオペラより上


Händel - Opera Agrippina, HWV6 | René Jacobs Akademie für Alte Musik Berlin


George Frideric Händel (1685 - 1759)
Opera Agrippina, HWV6


Personaggi:


Agrippina: Alexandrina Pendatchanska, soprano
Nerone: Jennifer Rivera, mezzo-soprano
Poppea: Sunhae Im, soprano
Ottone: Bejun Mehta, countertenor
Claudio: Marcos Fink, bass-baritone
Pallante: Neal Davies, bass-baritone
Narciso: Dominique Visse, countertenor
Lesbo: Daniel Schmutzhard, bass


Performers:


Violins I: Bernhard Forck, Erik Dorset, Kerstin Erben, Julita Forck, Barbara Halfter, Uta Peters, Verena Sommer
Violins II: Dörte Wetzel, Daniel Deuter, Thomas Graewe, Heinrich Kubitschek, Gabriele Steinfeld, Tokio Takeuchi
Violas: Anja-Regine Graewel, Annette Geiger, Clemens-Maria Nuszbaumer, Stephan Sieben
Violoncellos: Jan Freiheit, Barbara Kernig, Kathrin Sutor
Double-basses: Walter Rumer, Burgi Pichler, Mirjam Wittulski
Flute: Andrea Theinert
Oboes: Xenia Löffler, Michael Bosch
Bassoons: Christian Beuse, Eckhart Lenzing
Trumpets: Ute Hartwich, Sebastian Kuhn
Timpani: Heiner Herzog
Harpischords: Raphael Alpermann, Wiebke Weidanz
Organ: Raphael Alpermann
Lute: Shizuko Noiri
Guitar: Dolores Costoyas


René Jacobs, conductor
Akademie für Alte Musik Berlin


[on period instruments]


________


アグリッピナ (ヘンデル)


『アグリッピナ』(Agrippina)HWV 6は、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル作曲による3幕のオペラ・セリア。


台本は枢機卿ヴィンチェンツォ・グリマーニ。

1709年から1710年のヴェネツィア・カーニバル・シーズン用に作曲され、ネロの母アグリッピナがローマ皇帝クラウディウスを没落させ、息子を皇帝に即位させる話をあつかう。


グリマーニの台本はヘンデル作品では最高傑作とされ、反英雄的な風刺喜劇であり、時事的・政治的当てつけにあふれており、グリマーニのライバルの教皇クレメンス11世を風刺したとする者もいる。


ヘンデルはイタリアへの3年間の滞在の終わりに同作を作曲した。ヴェネツィアのサン・ジョヴァンニ・グリソストモ劇場で1709年12月26日に初演され、すぐに成功を収めた。オープニングの夜から27回連続公演と当時前例のない成功で、多くの批評家の称賛を受けた。


音楽は賞賛されたが、当時の慣習に沿い、その多くは旧作や他の作曲家の作品からの借用であった。


初演以降も本作はたまに再演されていたが、ヘンデルのオペラが18世紀半ばに流行の枠外に落ちると、作品は民衆に忘れられた。20世紀にヘンデルのオペラはドイツで復活し、『アグリッピナ』は英国とアメリカで初演された。本作は近年は革新的な演出で上演され、2007年にはニューヨーク・シティー・オペラとロンドン・コロシアムで上演され、普及した。


現代の批評家の合意は、「『アグリッピナ』は新鮮さと音楽的発明を持ち、ヘンデルのオペラの最初の傑作であり、ヘンデルのリバイバルの中で最も人気のあるオペラの一つ」というものである[1]。


現代リバイバル


2002年に超現代的ステージングでリリアン・グローグがニューヨーク・オペラにおいて上演した。この演出は2007年に改訂され、『ニューヨーク・タイムズ』紙は「変だ。『この私、クラウディウス』の『プロデューサーズ』バージョンみたいなサタイアだ」とし、歌唱・演奏については褒めた。


イギリスでは、イングリッシュ・ナショナル・オペラ(ENO)が2007年2月に英語版をデイヴィッド・マクヴィカー演出で上演し、好評だった。これらの最近の上演は、1997年のガーディナーの録音のように、初演時のカストラートの代わりにカウンター・テナーを使用している[2][3][4][2][5]。



役柄と初演時の声部


アグリッピナ:ソプラノ - ローマ皇帝クラウディオの妻。
ネローネ(ネロ):ソプラノ・カストラート - アグリッピナの前夫との子。
パッランテ(パッラス):バス - 解放奴隷。
ナルチーゾ(ナルキッスス):アルト・カストラート - 解放奴隷。
レズボ(レスブス):バス - クラウディオの奴隷。
オットーネ(オト):コントラルト - 軍人。
ポッペア:ソプラノ - オットーネの恋人。
クラウディオ(クラウディウス):バス - ローマ皇帝。
ジュノーネ(ユーノー):コントラルト - 女神。


CD発売


1992年 リサ・サッファー、カペラ・サヴァ、サリー·ブラッドショー、ウェンディ·ヒル、ドリュー・ミンター、ニコラス・マゲガン、カペラ・サヴァリア


1997年 アラステア・マイルズ、デラ・ジョーンズ、デレク・リー・レイギン、ドナ・ブラウン、マイケル・チャンス、ジョン・エリオット・ガーディナー、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1991年の演奏)


2000年 ギュンター・フォン・カネン、マルガリータ・ジマーマン、クリストファー・ホグウッド(1983年の演奏)


2004年 ナイジェル・スミス、ティエリー・グレゴワール、ジャン=クロード・マルゴワール、ラシャンブル・デュ・ロワ


2006年 アンヌ・マリー・クレーメル、マイケル・ハート・デイヴィス、レナーテ・アレンズ、クイリン・デ・ラング、コンソート・アムステルダム(2枚組DVD:チャレンジ・レコード:2004年の演奏)


2011年 ジェニファー・リベラ、メータ、マルコス・フィンク、ニール・デイヴィス


https://ja.wikipedia.org/wiki/アグリッピナ_(ヘンデル)
 

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コメント
1. 中川隆[-14009] koaQ7Jey 2020年2月06日 12:45:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-678] 報告

クラシック音楽 一口感想メモ
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(Georg Friedrich Händel, 1685 - 1759)
https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB

王家の宮殿に相応しいような輝かしくきらびやかで華やかな音楽を書いた。
その点でまさに王者の星の元に生まれた作曲家という印象がある。
オペラやオラトリオが創作の中心で器楽曲は多くない。

管弦楽曲

•水上の音楽(管弦楽組曲)HWV348-350◦5.0点


優雅で宮廷的なきらびやかさにあふれている。使われている和声やメロディーはシンプルなのに、何度聴いても飽きない。素敵な時間が流れる華やかな音楽。

•王宮の花火の音楽(管弦楽組曲)HWV351 1748年◦5.0点


華やかできらびやか。水上の音楽と同様に何度聴いても飽きない。極上の時間を過ごせる逸品である。


協奏曲

6つの合奏協奏曲集 作品3 HWV312-317 1734年出版

•合奏協奏曲第1番 変ロ長調 1710 2bfl,2ob,vn,弦楽,BC Op.3-1◦3.3点


爽やかでしなやかな楽曲の雰囲気とソロの掛け合いを楽しめる曲。ヘンデルらしい輝きと音感の良さを楽しめるものの、旋律に印象的なものはないと思う。3楽章が短調で始まるのが意表を突かれた。

•合奏協奏曲第2番 変ロ長調 1715-18 2ob,2vn,2vc,弦楽,BC Op.3-2◦3.5点


1楽章の華やかな始まり方。2楽章の心を鷲掴みにするような美しいオーボエの独奏のメロディーとチェロの絡みの絶妙さ。3楽章で爽やかに締めくくったようにみせて、4楽章で継続させて5楽章で改めて晴れやかな気分で締めくくる。自在な雰囲気のコントロールと楽章の組み合わせが秀逸。

•合奏協奏曲第3番 ト長調 1717-18 fl/ob,vn,弦楽,BC Op.3-3◦3.3点


ソロが中心であり音が薄めで軽快なのが楽しい1楽章。華やかさのあるフーガを楽しめる3楽章はどちらも魅力がある。

•合奏協奏曲第4番 ヘ長調 1716 2ob,弦楽,BC Op.3-4◦3.3点


優しくしなやかな曲。懐の深さがバッハのようだ。爽やかながらも心が温かくなるような癒される曲。目立つ楽章はないが愉しめる。

•合奏協奏曲第5番 ニ短調 1717-18 2ob,弦楽,BC Op.3-5◦3.3点


短調であり、疾風怒濤を連想させるような激しさのある曲である。運動的な音楽はなかなかの激しさをみせている。ヘンデルの音楽の中では嵐のような曲と言っても過言ではない。しかし、音の輝かしさという特質はここにも残っており、のちの時代の音楽のような徹底したものではない。

•合奏協奏曲第6番 ニ長調/ニ短調 1733-34 org/cemb,2ob,fg,弦楽,BC Op.3-6◦3.3点


楽章が2つしかなく、2楽章は短調で実質的にオルガン協奏曲という変わり種の曲。1楽章はヘンデルらしい華のある曲なのに、2楽章は唐突に終わる。

12の合奏協奏曲集 作品6 HWV319-330 1739作曲,1740年出版

•合奏協奏曲第1番 ト長調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-1 HWV319 ◦3.0点


計算をあまり感じない。勢いでさらっと書いたかのように、即興的に音楽が進む。旋律の魅力もあまりないし、それほど面白くないと感じた。

•合奏協奏曲第2番 ヘ長調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-2 HWV320 ◦3.3点


かなり捻りを入れており、低音を充実させたり、荘重な雰囲気を作ったりして、微妙なニュアンスを作っている。対位法を曲のなかに混ぜ込んだり、表情の豊かさとアイデアで楽しませる曲になっている。

•合奏協奏曲第3番 ホ短調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-3 HWV321 ◦3.5点


短調の楽章に挟まれた長調の3楽章と4楽章が秀逸だと思う。ヴィヴァルディのような伸びやかさもありつつ、ヘンデルらしい調和のとれた複雑さと充実感を実現している。

•合奏協奏曲第4番 イ短調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-4 HWV322 ◦3.5点


短調で始まる。絶妙でありながらも、かなり強いインパクトを聞くものに与える劇的な音楽が並んでいる。爽やかなだけでない強烈さがあるため、ロマン派以降に慣れた耳には曲の個性と存在意義を強く主張する曲に聴こえて愉しめる。

•合奏協奏曲第5番 ニ長調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-5 HWV323 ◦3.0点


面白い部分はところどころにはある。しかし、全体としてはまとまりがない、もしくは焦点とストーリーが定まっていない曲に聴こえる。なんとなく納得できないまま終わる。

•合奏協奏曲第6番 ト短調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-6 HWV324 ◦3.3点


短調の各楽章もそれなりに魅力があるが、そのなかで3楽章が長調でありモーツァルトの緩徐楽章のような慈愛と優しさと愛おしさに包まれるような曲であるのが強く印象に残る。ここだけなら古典派のような音楽である。

•合奏協奏曲第7番 変ロ長調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-7 HWV325 ◦3.3点


瑞々しさと快活さを併せ持ち、そこそこの魅力はありながらも、吹っ切れるところまではいかないと感じる。音楽の構造はバロックなのだが、どこか古典派に近いものを感じる。自分にはどこがそう感じさせるのか分析できなかったが。

•合奏協奏曲第8番 ハ短調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-8 HWV326 ◦3.3点


短調が続く曲。曲調にそれほど極端な変化はなく、逆に言えば統一が取れている。控えめの中にバロックらしい音の美しさを存分に生かした内面的なドラマ性があり、心に響くものがある。

•合奏協奏曲第9番 ヘ長調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-9 HWV327 ◦3.5点


舞台音楽のような劇的な場面展開と気分の躍動がある。爽やかなバロック音楽なのだが、表情が豊かなためかどこか古典派の音楽に近いように聴こえる。様々な場面の登場に心が踊るものがある愉しい曲。普通の合奏協奏曲とは少し違う。

•合奏協奏曲第10番 ニ短調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-10 HWV328 ◦3.3点


悲嘆の色が濃い曲が続き、このまま終わるか思ったら最後は晴れやかに終わる。場面の描写力に優れていて、やはりヘンデルは舞台音楽の作曲家だと思わされるものがある。音の厚みもあって、古楽器でなくても楽しめそうだ。

•合奏協奏曲第11番 イ長調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-11 HWV329 ◦3.3点


明るく素朴で平明。ヴィヴァルディからイタリアの暑さを取ってドイツやイギリスの陽気にしたようなものか。心を踊らせる要素が少し足りないが、これはこれで魅力がある。

•合奏協奏曲第12番 ロ短調 1739 2vn,vc,弦楽,BC Op.6-12 HWV330 ◦3.8点


1曲目の序奏から始まって場面展開が劇的かつ明確なコントラストで作られており、かなり感情的な部分も強く作られている。ベートーヴェンもしくはバッハの受難曲のようにドラマチックである。3楽章の変奏曲は泣かせるものがある。

オルガン協奏曲集 第1集 作品4 HWV289-294

•オルガン協奏曲第1番 ト短調 1736 org,2ob,弦楽,BC オルガン協奏曲集第1巻。Op.4-1◦3.5点


華やかな舞台の高揚感を盛り上げるようなエンターテイメントの音楽の魅力が素晴らしい。楽しんで聴ける。1楽章がまず劇場の興奮を追体験できそうな力強い表現に満ちた曲で旋律も良い。4楽章は管弦楽とソロのダイナミックな分担のさせ方に独特の魅力がある。

•オルガン協奏曲第2番 変ロ長調 1735 org,2ob,弦楽,BC オルガン協奏曲集第1巻。Op.4-2◦3.0点


1番と同系統で楽しい曲ではあるが、はっとするようなアイデアがなく、敷かれたレールの上で音楽が進んでいる感じがする。1楽章は魅力的だが、それ以外があまり感動しない。

•オルガン協奏曲第3番 ト短調 1735 org,vn,vc,2ob,弦楽,BC オルガン協奏曲集第1巻。Op.4-3◦3.5点


ドラマチックな曲だ。1楽章はソロが全く出てこない悲劇的な序奏。2楽章は名曲と呼べる素晴らしい出来の曲。旋律も構成も天才性を感じるものであり、とても良い。3楽章の間奏が期待を持たせて4楽章に続くが、規模が小さく残念ながら肩透かしをくらってしまう。

•オルガン協奏曲第4番 ヘ長調 1735 org,2ob,2vn,BC オルガン協奏曲集第1巻。Op.4-4◦3.0点


幕間の間奏の趣の曲が多い。これはこれで悪くないが、単体で聴く分には少し物足らないというのが正直なところ。協奏曲らしい運動性がもう少しほしい。

•オルガン協奏曲第5番 ヘ長調 1735 org,2ob,弦楽,BC オルガン協奏曲集第1巻。Op.4-5◦3.3点


静かな楽章が多い中で祝典的な4楽章が映える。ウキウキする心が楽しい楽章である。それ以外も1楽章と3楽章は深く聴き入ってしまう音楽であり、2楽章は典型的なバロックらしい音楽であり楽しめる。

•オルガン協奏曲第6番 変ロ長調 1736 org,2bfl,2vn,BC オルガン協奏曲集第1巻。Op.4-6◦3.0点


ハープ協奏曲のオルガン版。ハープの馥郁とした響きの典雅な魅力はなくなって、大人しいごく普通の曲になってしまっている。オルガン版ならでは魅力はあまり見つけられなかった。


オルガン協奏曲第2集 HWV295-300

以下の2曲以外はオルガンソロのための協奏曲

•オルガン協奏曲第13番 ヘ長調『かっこうと夜うぐいす』 1739? org,2ob,弦楽,BC HWV295◦3.3点


幻想的で夢幻的な曲。現実感がなくふわふわしたまま場面が展開していく。全般に柔らかくて、感傷的な時も多い。なかなか斬新で描写力豊かな曲だ。意義深い多楽章の曲。

•オルガン協奏曲第14番 イ長調 1739? org,2ob,弦楽,BC HWV296◦3.3点


13番よりも活気がある正統派に近い曲がだが、やはり幻想的な雰囲気もある。柔らかくて何かの回想をしているような感傷的な感じをはらんでいる。しかし、時にそれを音楽的な力強さが上書きしたりする。それが波のように繰り返すところがある曲。

オルガン協奏曲集 第3集 作品7 HWV306-310
•オルガン協奏曲第7番 変ロ長調 1740 org,2ob,2fg,弦楽,BC オルガン協奏曲集第3巻。Op.7-1◦3.3点


大規模な1楽章に驚く。パッサカリアだろうか。その後も様々な雰囲気の楽章が続く、全体としてはなかなか大規模な曲。楽章が多いため雑多な印象もあるが、そこそこの満腹感を得られる。

•オルガン協奏曲第8番 イ長調 1743 org,2ob,2vn,va,BC オルガン協奏曲集第3巻。Op.7-2◦3.3点


全体にクリスマスのような聖なる気分を感じるのは自分だけだろうか?この雰囲気に浸れるだけで十分にこの曲の意義があると思った。最後の楽章が堂々とした大作なのも面白い。3楽章は逆に完全なソロで驚くが、かなり良い。

•オルガン協奏曲第9番 変ロ長調 1751 org,2ob,3vn,va,BC オルガン協奏曲集第3巻。Op.7-3◦3.0点


エモーショナルではあるが、楽章ごとのメリハリに欠けるように思える。沢山楽章があるのだから、もう少し爆発的ななにかがほしい。爽やかさも悲劇性も歓喜もなく、しんみりとしすぎだと思う。

•オルガン協奏曲第10番 ニ短調 1744 org,2ob,2fg,弦楽,BC オルガン協奏曲集第3巻。Op.7- 4◦3.5点


非常に重厚で劇的な悲劇性の重たい音楽である1楽章と、それをうけた軽やかな気分の2楽章の対比はすごい。それ以降は余韻に浸りながら聴くことになるが、どの楽章も長大で充実感がある。

•オルガン協奏曲第11番 ト短調 1750 org,2ob,3vn,va,BC オルガン協奏曲集第3巻。Op.7-5◦3.0点


1楽章はあまり面白くない。2楽章は同じ低音の伴奏に合わせてソロを変奏で演奏していく趣向作。実演奏でヘンデル本人がどう演奏したのか興味深いが、今日聴くにはあまり面白くない。3楽章は普通。4楽章は伴奏のせわしない音の動きに工夫がある独特の曲で面白い。

•オルガン協奏曲第12番 変ロ長調 1748-49 org,2ob,3vn,va,BC オルガン協奏曲集第3巻。Op.7-6◦3.3点


3楽章の非常に小ぶりな曲。1楽章は隠れエモーショナルなところがあり、わりと良い。2楽章は伴奏なしの独奏であり、3楽章は独奏の活躍が少ないという極端な構成である。3楽章も隠れエモーショナルなおおいなる感動を内包した所が素敵だ。


その他の協奏曲

•オルガン協奏曲第15番 ニ短調 1746 org,3vn,va,弦楽,BC HWV304◦3.5点


罪の意識に囚われて悩んでいるかのような1、2、4楽章は強く心をとらえるものがある。悲劇的というより、かなり内面的に深堀りされたものである。その間にフーガが挟まる構成も素晴らしい。輝かしさがありつつも、感動的な主題のフーガである。

•オルガン協奏曲第16番 ヘ長調 1748? org,2ob,弦楽,BC HWV305a◦3.5点


他とは全く雰囲気の違う驚異的な曲。協奏曲らしさは少なく管弦楽とオルガンが一体となって、悟りの境地の風景ような不思議な音楽を奏でる。世にも不思議な世界だと思った。現実感が少なく、これまでの15曲と同じヘンデルの作品とは思えないほどだ。

•合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」HWV318◦3.5点


瑞々しい感受性を刺激する活力がかなり魅力的。それとともに神々しい輝かしさもある。1曲目はとくに「いい曲に会えた」という満足感と興奮を得られる曲であり、旋律が魅力的である。

•二重協奏曲第1番 変ロ長調 1747-48 HWV332 ◦3.8点


音の分厚さを活用しつつ、ダイナミックに変化に富みながら推進していく音楽がとても楽しい。最初の2つの楽章が興奮する音楽でとても良いし、最後の楽章が名曲だと思う。途中ももちろん良い。

•二重協奏曲第2番 ヘ長調 1747-48 HWV333 ◦3.3点


2つの合奏体の分厚い音が産みだす豪華さはなかなかのもの。メロディーに特別感こそないが、心にインパクトを与えるものがある、なかなか愉しめる曲である。

•二重協奏曲第3番 ヘ長調 1747-48 HWV334 ◦3.3点


333と同様の魅力がある祝典性の強い曲であるが、より表情が豊かになっている。中間の静かな部分は曲ごとの個性を際立たせて全体を効果的に聴かせている。

•ハープ協奏曲 変ロ長調 1736 HWV294a ◦3.5点


冒頭の一度聴いたら忘れないメロディーがまず印象的。1楽章のこじんまりとした形式と天上的で典雅な音楽。2楽章の陰影ある感動。3楽章の優雅さと高揚感の同居。いずれも素敵だ。ポロロンというハープの音色の魅力を引き出している。

•オーボエ協奏曲第1番 変ロ長調 1740 HWV301

•オーボエ協奏曲第2番 変ロ長調 1740 HWV302a ◦3.3点


爽やかで美しいが協奏曲らしい聴きどころの足りない1、2楽章である。しかし、3楽章は有名な楽章でやはりいい旋律だなと聞き惚れる。4楽章も悪くない。

•オーボエ協奏曲第3番 ト短調 1707? HWV287 ◦3.3点


2番と異なりオーボエがずっと出ずっぱりの大活躍の曲。曲想にひねりは感じないが、正統派でオーボエを堪能できる作品として楽しめる。3楽章はさすがオラトリオの大家らしい歌心を発揮させる旋律が見事である。


室内楽

作品1
•フルートソナタ ホ短調 1727–28 fl,BC Op.1-1a HWV379
•フルートソナタ ホ短調 1724 fl,BC Op.1-1b HWV359b◦3.5点


とにかく軽快によく音が動く曲という印象。特に最後の楽章は速く動く。難易度が高そうだが、同時にバロックの管楽独奏曲としてかなり優れた曲に聴こえる。他の楽章もなかなか良く出来ていると思う。

•フルートソナタ ト短調 1725-26 fl,BC Op.1-2 HWV360 ◦3-3点


どの楽章も素朴な味があって素敵だが、これという売りの点が無いように思えた。よくある範囲での曲だと思うため、聴き応えのような手応えが足りない。

•ヴァイオリンソナタ イ長調 1725-26 vn,BC Op.1-3 HWV361 ◦3.0点


規模が大きい分、密度が薄まったり端的な表現の魅力が弱くなった気がする。華やかさも少し足りなく感じる。

•フルートソナタ イ短調 1725-26 fl,BC Op.1-4 HWV362 ◦3.8点


素朴な中にフルートの魅力を存分に聴かせてくれて、心が洗われるようだ。なんという魅力だろう。バロックの魅力である。短調だけれど、悲劇的とかそういう何かではなくひたすら音の美しさで楽しめる。特別な魔法はない気がするがなぜかとてと魅力に心が惹かれる。

•フルートソナタ ト長調 1711–16 fl,BC Op.1-5 HWV363b◦3.5点


様々な曲がありすぎてまとまりがないような気はする。しかしながら半分以上は癒される素朴な美しさに心を惹かれる楽章であり、総じて満足度は高い。また聴きたいと思わせるものがある。

•ヴァイオリンソナタ ト短調 1722–24 vn(ob),BC Op.1-6 HWV364a◦3.3点


おそろしく美しい短調の陰影と美しさが教会ソナタに見事にマッチしている曲。どの楽章も魅力的。

•フルートソナタ ハ長調 1725–26 fl,BC Op.1-7 HWV365 ◦3.3点


ちゃんも確認していないが、聴き覚えがあるからヘンデルの他の曲の編曲のはず。あまりブロックフレーテに合っていない曲ある気がするため編曲として傑作ではないと思うが、全体的には管楽器の力作だろう。

•オーボエソナタ ハ短調 1711–12 ob,BC Op.1-8 HWV366 ◦3.8点


素朴な管楽器の魅力。音感の鋭さや美的感覚を素朴な音楽で発揮する困難さを見事に克服して、なんとも心に染み入る素敵な音楽になっている。何度も聴いて癒されたい。

•フルートソナタ ニ短調 1725–26 fl,BC Op.1-9 HWV367b
•ヴァイオリンソナタ ト短調 ? vn,BC Op.1-10。偽作? HWV368
•フルートソナタ ヘ長調 1725-26 fl,BC Op.1-11 HWV369 ◦3.0点


ごくノーマルな曲という印象。特段の長所が見当たらないから、悪い曲ではない以上の感想が出てこない。テンションが上がるものがないと思う。

•ヴァイオリンソナタ ヘ長調 ? vn,BC Op.1-12。偽作? HWV370 ◦3.0点


規模が大きくて典型的な美しさはあるものの、天才的な閃きが生む輝きは感じない。

•ヴァイオリンソナタ ニ長調 1749-50 vn,BC Op.1-13 HWV371 ◦3.3点


天才的な眩しいほどに輝かしいものを感じる曲。音に強い主張がある気がする。楽章の対比も強烈。

•ヴァイオリンソナタ イ長調 ? vn,BC Op.1-14 HWV372 ◦2.8点


これはあまり面白くない。バロックの魅力はあるが、平凡というか1流でない作品だと思う。

•ヴァイオリンソナタ ホ長調 ? vn,BC Op.1-15 HWV373 ◦3.0点


明朗で分かりやすいのが美点。鋭さがなくて天才的ではないが、そこそこ楽しめる佳作。


フィッツウィリアム・ソナタ

•オーボエソナタ 変ロ長調 1707-10 ob,BC HWV357 ◦3.3点


フィッツウィリアムソナタのどこと無い内向性を打ち消すような力強さを内包するオーボエがよく合っている。3楽章の小ぶりだがまとまっているソナチネとして楽しめる。

•ヴァイオリンソナタ ト長調 1707-10 vn,BC HWV358 ◦3.3点


1楽章の快活さがかなり魅力を放っている。2楽章と3楽章もバロックの魅力が詰まってる。

•フルートソナタ 変ロ長調 1724–25 fl,BC HWV377 ◦3.3点


3楽章のコンパクトさに凝縮された曲であること自体の魅力が大きい。バランスも良くて、ソナチネの佳作と呼びたくなってしまう。どの楽章もよく出来ているのだが、ただ心を強く打つには至らないのも確かである。

•フルートソナタ ニ短調 1725–26 fl,BC HWV367a◦3.3点


各楽章の個性が強すぎて、後半は楽章が終わるごとに「曲が終わった」と思ったらまだ違う楽章が続くと感じた。悪いことではないのかもしれないがまとまりは無いと思う。全体にパンチの効いた楽章が多くてそれなりに楽しめるとは言える。


ハレ・ソナタ

•フルートソナタ イ短調 ? fl,BC 偽作? HWV374 ◦3.5点


短調のなかでもやや陰鬱さや精神的に疲労したりような暗さを秘めた曲調である。滅びの予感を孕んだ美学とでも呼びたいような音楽。もちろんバロックだから破壊的なものはない。なかなか美しい作品で聴きごたえがある。

•フルートソナタ ホ短調 ? fl,BC 偽作? HWV375
•フルートソナタ ロ短調 ? fl,BC 偽作? HWV376 ◦3.0点


暗い曲調でありフルートも重く聴こえる。軽やかに動いても、重さが取れない。作曲としての品質は高いが、一つの曲としてはあまり光るところがない気がする。


その他の二重奏曲

•ヴァイオリンソナタ ニ短調 1724頃 vn,BC HWV359a◦3.3点


短調のバロックらしい美しさが全般に心を打つ曲。最終楽章がとくに好き。

•オーボエソナタ ヘ長調 1711–16 ob,BC HWV363a
•ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ト短調 1724 gamb,BC HWV364b
•フルートソナタ ニ長調 1707? fl,BC HWV378
•アレグロ ハ短調 1725-29 vn,BC HWV408◦2.8点


短調と切れ味のある雰囲気をそれなりに楽しめるのだが、後に残るものがなく、良作とは思わない。

•412 アンダンテ イ短調 1725-26 vn,BC◦2.8点


しなやかで陰影のある雰囲気はよいのだが、徹底しておらず物足りない。単一楽章としては悪くはないが良くもない以上のものがない。


6つのトリオソナタ 作品2

•トリオ・ソナタ第1番a ハ短調 1717-19 fl(ob),vn,BC Op.2-1a HWV386a
•トリオ・ソナタ第1番b ロ短調 1717-19 fl,vn,BC Op.2-1b HWV386b
•トリオ・ソナタ第2番 ト短調 1717-19 2vn,BC Op.2-2 HWV387
•トリオ・ソナタ第3番 変ロ長調 1717-19 2vn,BC Op.2-4 HWV388
•トリオ・ソナタ第4番 ヘ長調 1717-19 fl,vn,BC Op.2-5 HWV389
•トリオ・ソナタ第5番a ト短調 1717-19 vn,va,BC Op.2-6a HWV390a
•トリオ・ソナタ第5番b ト短調 1717-19 2vn,vc,cemb(org) Op.2-6b HWV390b
•トリオ・ソナタ第6番 ト短調 1717-19 vn,va,BC Op.2-7 HWV391


7つのトリオソナタ 作品5

•トリオ・ソナタ第1番 イ長調 1739 2vn,BC Op.5-1 HWV396 ◦3.0点


爽やかな正統派というところ。特別に良い何かはないと思う。

•トリオ・ソナタ第2番 ニ長調 1739 2vn,BC Op.5-2 HWV397 ◦3.3点


1番よりもバラエティーに富んでいて面白い。演奏のせいか素朴で土着的な味も感じた。

•トリオ・ソナタ第3番 ホ短調 1739 2vn,BC Op.5-3 HWV398 ◦3.3点


短調の物悲しい雰囲気が全体を覆う。しかし、バロックらしい音自体の美しさが活かされており、リズム感を失わないため愉しみながら聴ける。

•トリオ・ソナタ第4番 ト長調 1739 2vn,BC Op.5-4 HWV399 ◦3.3点


音に複雑さと生気があり、しなやかさと活気あるリズム感を併せ持っており、合奏する楽しみがありそうな曲。なかなか魅力的だ。

•トリオ・ソナタ第5番 ト短調 1739 2vn,BC Op.5-5 HWV400 ◦3.5点


様々な作曲技法を駆使した作品で規模もわりと大きくて聞き応えを感じる。複雑さと素朴さの混ざり方が絶妙だし、雰囲気の作り方に巨匠性を強く感じる。

•トリオ・ソナタ第6番 ヘ長調 1739 2vn,BC Op.5-6 HWV401 ◦3.5点


とても魅力的な1曲目だが、そのあとは正統派に進む。とはいえ、音楽としての魅力はどの曲も心をつかむものがある。爽やかなだけでなく、どこかに感動が潜んでいる。

•トリオ・ソナタ第7番 変ロ長調 1739 2vn,BC Op.5-7 HWV402 ◦3.3点


しなやかな叙情性がある感情的な曲に聴こえる。どこか名残惜しい気分が全編を統一しているようである。曲集の最後にふさわしい。


クラヴィーア曲

クラヴィーア組曲第1巻

•組曲第1番 イ長調 1720 クラヴィーア組曲第1巻 426
•組曲第2番 ヘ長調 1720 クラヴィーア組曲第1巻 427
•組曲第3番 ニ短調 1720 クラヴィーア組曲第1巻 428
•組曲第4番 ホ短調 1720 クラヴィーア組曲第1巻 429
•組曲第5番 ホ長調『調子のよい鍛冶屋』 1720 クラヴィーア組曲第1巻 430 ◦4点


調子の良い鍛冶屋は大好きな曲。命名センスの良さも最高。華やでどこかおどけているかのように諧謔的で、とても楽しい曲。

•組曲第6番 嬰ヘ短調 1720 クラヴィーア組曲第1巻 431
•組曲第7番 ト短調 1720 クラヴィーア組曲第1巻 432
•組曲第8番 ヘ短調 1720 クラヴィーア組曲第1巻 433


クラヴィーア組曲第2巻

•組曲第9番 変ロ長調 1710?-17 クラヴィーア組曲第2巻第1番 434
•シャコンヌ ト長調 1705?-17 クラヴィーア組曲第2巻第2番 435
•組曲第10番 ニ短調 1721-26 クラヴィーア組曲第2巻第3番 436
•組曲第11番 ニ短調『サラバンド 主題と変奏』 1703-06 クラヴィーア組曲第2巻第4番 437
•組曲第12番 ホ短調 1710–17 クラヴィーア組曲第2巻第5番 438
•組曲第13番 ト短調 1703–06 クラヴィーア組曲第2巻第6番 439
•組曲第14番 変ロ長調 1703–06 クラヴィーア組曲第2巻第7番 440
•組曲第15番 ト長調 1703–06 クラヴィーア組曲第2巻第8番 441
•組曲第16番 ト長調 1703–06 クラヴィーア組曲第2巻第9番。 442


その他のクラヴィーア曲


オラトリオ

•メサイア HWV56 1742年

•サムソン HWV57 1743年

•セメレ HWV58 1744年

•ヘラクレス HWV60 1745年

•ベルシャザル HWV61 1745年

•マカベウスのユダ HWV63 1747年

•スザンナ HWV66 1749年

•ソロモン HWV67 1749年

•テオドーラ HWV68 1750年

•ヘラクレスの選択 HWV69 1751年

•イェフタ HWV70 1752年

•ジョージ2世の戴冠式アンセム 1.司祭ザドク HWV.258


https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB

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