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(回答先: アルツハイマー治療と予防の最新研究:社会が見落とすアルツハイマーの現実 投稿者 あっしら 日時 2014 年 5 月 25 日 00:10:32)
『ニューズウィーク日本版』2014−5・13
アルツハイマー治療と予防の最新研究
P.44
「発症前の早期診断 メリットとデメリット
告知:症状が現れない段階でも可能になりつつあるアルツハイマー病診断が患者にもたらすものは
11年春、アルツハイマー病の新しい診断ガイドラインで「症状が現れる前の段階」という概念が導入された。症状が現れる前? そう、脳の老人斑など、この病気に特徴的な病理学的現象は、物忘れがひどくなる何年も前に検知できるのだ。
しかし、検査により早期診断を行えばいい、という単純な話ではない。早期診断には賛否両論がある。消極派に言わせれば、アルツハイマー病は治療法が見つかっていないので、早期の宣告は患者の精神を痛めつけ、製薬会社を儲けさせるだけだ。検査で陽性だった人が、保険会社や雇用主から不利益な扱いを受けかねないという懸念もある。
一方で、メリットを指摘する声もある。早く病気が分かれば、まだ元気なうちに、ずっと訪れたかった土地に旅行したりもできるというわけだ。
話を複雑にしているのは、早期診断の根拠となる指標(バイオマーカー)が必ず発症につながるとは限らないことだ。理由は分かっていないが、症状が現れる人と、脳が正常に機能し続ける人の両方がいる。多くの人は、症状が現れる前にほかの原因で亡くなる。
そのため、11年のガイドラインでは、早期診断を研究目的に限定するものとしている。それでも近い将来、一般の患者にも行われるようになるのではないかと、消極派は恐れている。
入念な心の準備が必要?
何の症状も現れていない人に、治療法が見つかっていない病気の宣告をするのは、好ましいことなのか。嘔吐や痛みなどの明白な症状がなくても、科学的検査により、病気かどうか(あるいは、病気にかかりやすいかどうか)を調べられる時代ならではの悩みと言えるだろう。
ハンチントン病という病気がある。神経細胞が変性し、不随意運動や認知症などの症状を起こす病気で、治療法は見つかっていない。あなたの片方の親がこの病気なら、あなたがこの病気を患う確率は50%。症状はたいてい中年初期まで現れないが、83年に遺伝子マーカーが割り出され、症状が現れる前の診断が可能になった。
これまでの調査によると、ハンチントン病の場合、早期診断にはメリットとデメリットの両方があることが分かっている。陽性を言い渡された人は、しばしば精神が落ち込んだり、不安にさいなまれたり、孤独を感じたりする。検査を受けなければよかったと後悔したりもする。
その一方で、好ましい影響もある。自分の将来が分からないことの苦痛から解放され、陽性の家族や親戚との絆が強まり、人生で大切なことに時間とエネルギーを集中できようになる。
ただし、アルツハイマー病は事情が違う面もある。ハンチントン病の場合、リスクのある人たちに専門家による入念なカウンセリング(2年に及ぶこともある)を受けさせた上で早期検査を行っているが、患者数が多いアルツハイマー病で同じことをするのは難しい。
それにアルツハイマー病は、残酷な症状が現れる前に、たいてい長期間にわたって普通の生活を送れる。早期に病気を知らされることのマイナス面は、ハンチントン病より大きい。
いずれにせよ現時点では、バイオマーカーと発症の関係が確実でないので、早期診断のメリットは小さいように見える。
はっきりしているのは、アルツハイマー病の最大のリスク要因が加齢だということだ。高齢になれば、別のタイプの認知症を患う可能性もある。私たちは皆、将来の死と衰えを「告知」されているのである。
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