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(回答先: 水野和夫氏は、資本主義の終焉を謳っている〜その先はどこえゆくのか 投稿者 仁王像 日時 2015 年 1 月 07 日 20:28:38)
「資本主義の終焉と歴史の危機」水野和夫/集英社新書‘14年(第一章から抜粋)
≪はじめにー資本主義が死ぬとき≫
資本主義は「中心」と「周辺」から構成され、「周辺」、いわゆるフロンティアを広げることで「中心」が利潤率を高め、資本の自己増殖を推進していくシステムです。(が)もう地理的なフロンティアは残っていません。「電子・金融空間」のなかでも、一億分の一秒単位で投資しなければ利潤をあげることができない。
日本を筆頭にアメリカやユーロ圏でも政策金利はおおむなゼロ、10年国債利回りも超低金利とない、資本の自己増殖が不可能になってきている。
さらにもっと重要な点は、中間層が資本主義を支持する理由がなくなってきていること。自分を貧困層に落としてしまうかもしれない資本主義を維持しようとするインセンティブがもはや生じないのです。
第一章 資本主義の延命策でかえって苦しむアメリカ
≪経済成長という信仰≫
資本主義が経てきた歴史的なプロセスをつぶさに検証すれば、成長が止まる時期が「目前」と言っていいほど近くまで迫っていることが明白にわかる。
≪利子率の低下は資本主義の死の兆候≫
≪1970年代前半に大転換が始まったー資本主義の終わりの始まり≫
≪「交易条件」の悪化がもたらした利潤率の低下≫
「交易条件」とは、輸出物価指数を輸入物価指数で割った比率。輸出品1単位で何単位の輸入品が買えるかを表す指数。
1970年代半ば以降、先進国では投入コストが上昇し、粗利益が圧迫された。先進国の「利潤率=利子率」の趨勢的な下落が始まった。
≪アメリカの資本主義延命策―「電子・金融空間」の創造≫
既存の「地理的・物的空間」(=実物経済)で先進国は高い利潤を得ることができなくなった。本来ならこの段階で、先進各国は資本主義に代わる新たなシステムを模索すべきでした。
しかし、アメリカは別の空間を生み出すことで資本主義の延命を図った。すなわち、「電子・金融空間」に利潤のチャンスを見つけ、「金融帝国」化していった。アメリカが金融帝国を確固たるものにしたのは1995年。
しかし、アメリカの金融帝国化は、決して中間層を豊かにするのではなく、むしろ格差拡大を推し進めてきた。
≪「資本のための資本主義」が民主主義を破壊する≫
- Re: 130年間は、先進国の15%の人びとが豊かな生活〜21世紀は国内に周辺(貧困)生み出し資本が増殖/水野和夫 仁王像 2015/1/25 12:59:37
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- Re: 欧州危機が告げる本当の危機とは? EUですら結局は資本の論理に巻き込まれて…(失業者の増大と低賃金)/水野和夫 仁王像 2015/1/25 09:50:52
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- Re: もはや覇権国家の交替はあり得ない〜中国も次の覇権国にはなりえない/水野和夫 仁王像 2015/1/24 15:41:09
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