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景気が悪くなるから株価が下がるのではなく、株価が下がるから景気が悪くなる
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/996.html
投稿者 中川隆 日時 2019 年 9 月 25 日 10:42:49: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 株で損した理由教えてあげる 新スレ 投稿者 中川隆 日時 2018 年 3 月 05 日 08:11:01)


景気が悪くなるから株価が下がるのではなく、株価が下がるから景気が悪くなる


世界経済の成長は株価に依存している
グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート2019年9月24日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/8423

世界経済が鈍化している。2018年に世界同時株安が起こったとき、実体経済はむしろ絶好調だった。しかしそれから1年が経過し、世界経済は本当に鈍化しつつある。

大手メディアでは、世界経済が鈍化し始めているから株価が急落したのだということになっている。しかし実際には因果関係が逆である。株価が下落したから世界経済が鈍化し始めたのである。



株価と実体経済の関係

ここでは何度も説明したように、世界同時株安の原因はアメリカの金融引き締めだった。今では金融政策の先行きについて完全に口をつぐんでしまったパウエル議長が当時金融引き締めに強気だったために、株安のトリガーが引かれてしまった。このことについては以下の記事に纏めてある。

•世界同時株安を予想できた理由と株価下落の原因 (2018/10/28)

そしてその頃、実体経済は好調だった。むしろ4-6月期GDPが非常に好調だったために金融引き締めが継続すると考えたことを理由にわたしは世界同時株安を予想したのである。

•4-6月期アメリカGDPで株式市場崩壊のシナリオが近づいた (2018/7/28)


しかしその頃から実体経済の状況が変わっている。そのことについて書いてゆきたい。

鈍化し始めた世界経済

先ず、一番最初に鈍化し始めたのは中国経済である。中国株は主要国株式のなかで一番最初に天井を付け、その後下落基調を辿っている。そしてその影響は早い段階で実体経済に出ていたのである。中国のGDP統計は信頼性が低いのでここでは載せないが、年始のドル円の急落がAppleの中国売上高の不調に起因するものだったことを思い出したい。


•Apple決算でドル円急落? 本質的な原因と今後の相場見通し (2019/1/3)


そしてそれがどうやら先進国にも回ってきているようである。例えば、アメリカの株価と実質GDP成長率を並べてみよう。

株価が足踏みをし始めたのが2018年1月の最初の世界同時株安からであり、経済成長率が天井を付けているのがまさに上で言及した、好調だった4-6月期GDP統計で、アメリカ経済はそこから鈍化し始めていることになる。

つまり、株価が足踏みを始めた半年後に実体経済も振るわなくなったということになる。

しかしアメリカ経済は耐えている方である。日本とドイツは、株安のあった2018年1月を含む四半期から成長率の鈍化が開始している。

アメリカと比べると激しい減速である。これを受けてECB(欧州中央銀行)は量的緩和を開始したわけである。

•ECB、量的緩和再開を決定、今後の相場の試金石に

今後の株価の動向

株価低迷がこれらの成長鈍化を引き起こしているという仮説が正しければ、世界経済はこれから負のスパイラルに突入する可能性がある。世界経済の成長鈍化がこのまま続けばいずれ企業の純利益に影響し、企業の純利益は株価に直接影響を与える。そうすると株価が更に下がり、それが更に成長鈍化に繋がるという悪循環を引き起こす。

1つの反論は、ECBの量的緩和がこれからある程度効くかもしれないということと、アメリカにはまだ利下げと量的緩和が残されているということである。量的緩和がはたしてどれくらい効くのかについては保留にしたい。しかし世界経済の様子を見ると、アメリカが更なる金融緩和を迫られること自体は既定路線になってきたように感じる。当然ながらそれはドル円の下落を意味する。

因みにパウエル議長は前回の会合で「これから金融政策については会合ごとにその場その場で決めるので、事前には何も言わない」と言い放った。完全な職場放棄である。そういう仕事なら大した知識のない人でも、誰でも出来るだろう。

ということで、投資家はパウエル議長を気にしなくとも良い。市場と経済だけを考えていれば良いのである。そして経済を見る限りでは、やはりすべての中央銀行が量的緩和に逆戻りするシナリオが濃厚になってきたように思う。しかし問題はその後なのである。

•世界最大のヘッジファンド、量的緩和バブルの限界と金価格上昇を予想
•ガントラック氏: 利下げは手遅れ、株価はもう一度暴落する
•2019年後半以降の株式市場・ドル円の推移動向予想


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/8423  

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コメント
1. 中川隆[-11170] koaQ7Jey 2019年9月25日 12:28:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1633] 報告

不動産価格は株価に先行して変わる、株価は景気に半年先行する

従って

米国株は今上がっているので、半年先はアメリカ経済もドルも更に上向くというのが相場の常識です:


宮田直彦のエリオット波動マーケット分析

ドル−円 のエリオット波動

下降トレンド
第1波 1978/10/31 177.05
第2波 1982/10/29 277.45
第3波 1995/04/19 79.75
第4波 2007/06/22 124.16
第5波 2011/10/31 75.35

上昇トレンド
A波 2015/06/05 125.86
B波 2019/08/26 104.46
C波 現在進行中


NYダウ、S&P500 のエリオット波動

現在は

supercycle X波, cycleT波, primary (5)波, intermediate (B)波

の上昇トレンド中

日経平均・TOPIX のエリオット波動

現在

cycle(X)波, primary (3)波, intermediate (B)波

の上昇トレンド中

2. 中川隆[-13099] koaQ7Jey 2020年3月04日 20:52:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[434] 報告


経済ひとりがたり田村秀男#12「2020年米中貿易戦争の行方」後半★米国の景気と株価の読み方★

3. 中川隆[-12236] koaQ7Jey 2020年6月25日 07:05:43 : HlGqH0Ddh6 : NW9GamFMSldoWkk=[6] 報告
2020年06月25日
ソフトバンクGまた投資失敗 孫正義の千里眼の正体


ワイヤーカードは最初から不正会計をしていた可能性が高い

画像引用:コラム:ワイヤーカードの疑惑、独監督当局の脆弱さも露呈 - ロイターhttps://jp.reuters.com/article/wirecard-breakingviews-idJPKBN23U0FC

今度はワイヤーカード

ソフトバンクグループ(以下SBG)が投資した企業は次々に経営不振に陥っているが、リストに1社加えられた。

新しい不良資産はドイツのIT企業ワイヤーカードで、新興決済サービス企業だった。

監査法人E&Yは、ワイヤーカードが約19億ユーロの粉飾決算をしていたと指摘した。


最初から存在すらしてなかった19億ユーロを持っているかのように装い、優良企業に見せかけていた。

世界はこの10年間好景気だったが、好景気ではあらゆる企業が優良に見え、株価は大きく値上がりする。

日本のバブル経済ではすべての日本企業が優良企業だったが、バブルが弾けて5年後に大半がくそ企業と判明した。


現在の世界もそのようなもので、全世界好景気の元ではどんな企業も優良企業に見えた。

ソフトバンクの孫正義は千里眼で有名で、相手を一目みただけで投資価値を見抜き巨額投資をしてきた。

自分には眼力があるとかフォースを感じたと言っていたが、要するに全世界好景気だったので何に投資しても成功した。

バブルでは猿がサイコロを投げても成功する

孫正義ではなく猿がサイコロを投げても同じ結果になった筈で、バブル期の日本にもそうした投資の天才がゴロゴロいた。

孫正義が千里眼で投資した企業の大半が経営難になっているが、それも全世界好景気で好調だったが、不況になって真の姿を現したといえる。

Wバフェットは「プールの水を抜けばどんな格好か分かる」と言うのが好きだったが、2020年にプールの水は抜かれた。


バフェットにも劣らぬ投資ファンドを率いるジム・チャノスは、強気相場が詐欺を隠すとたとえている。

IT相場のような圧倒的強気相場の前に、どんな懐疑派も考えることを辞めてしまい楽観論に転じる。

強気相場の中にはアップルやグーグルのようなダイヤモンドもあるが、石ころや馬糞も混ざっている。


強気相場が長く続くと人々は石ころをダイヤの原石だと言っても信じるようになり、スーパーバブルを形成する。

ジム・チャノスによると最近過大評価されているのはテスラや中国で、コロナによって化けの皮が剥がれるのかも知れない。

SBGは強気相場で過大評価されていた新興企業を次々に買収し、さらに株価を吊り上げた。


企業の本来価値を見抜いて割安な株を買うという投資の王道からはほど遠く、孫正義の投資は失敗に終わる可能性が高い。
http://www.thutmosev.com/archives/83269764.html

4. 中川隆[-11045] koaQ7Jey 2024年3月31日 22:10:08 : 9529qE9Jts : MzhrV0VKWW4zU0k=[14] 報告
<■80行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
景気後退になれば株価は必ず下落するのか?
2024年3月31日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46732

ここでは景気の良い時も景気の悪い時もGDP統計やインフレ統計や雇用統計などの経済データを紹介し、実体経済の先行きがどうなるかを考察している。

それは株価と景気が密接な関係にあるからだが、今日はその話をしたい。

景気後退ならば必ず株価下落か?

筆者はほとんど常に景気後退を気にしている。GDPが好調な時でも小売店売上やクレジットカードの返済遅延率に景気減速の兆候があれば、それがより主要な指標に広がり経済全体が景気後退に陥るかどうかを考える。

それは景気後退が株価に影響を及ぼすからである。だが景気後退になれば株価は必ず下落するのだろうか? それを考えるには過去の景気後退の時期における株価の推移を考えてみれば良いだろう。

ということで、米国株の歴史を遡りながら景気後退の時期を順に辿ってゆきたい。

2020年コロナショック

米国経済が最近景気後退に陥ったのは2020年のコロナショックである。以下は米国株(S&P 500は古いチャートが載せられなかったので今回はNASDAQで代用している)のチャートで、灰色部分が景気後退である。


コロナショックは株価の下落速度も、状況が起こってから景気後退になるまでの速度も極めて早い相場だったと言える。

だが当時の相場をトレードしていた感覚では、世界中に広がりつつあったコロナを株式市場はなかなか織り込まなかった。世界各国に感染者が確認されてから2週間ほどは株高が続いていた。筆者は航空株など明らかに影響を受ける銘柄を空売りしていたが、結局は株式市場全体が下落することとなった。

2008年リーマンショック

逆に景気後退よりも早く株価が下落を開始したのが2008年のリーマンショックである。


株価の天井は2007年11月である。景気後退は2008年第1四半期だが、第1四半期のGDPデータは4月末に公開されるので、減速がはっきりする半年前には下落が始まったということになる。

だがジョージ・ソロス氏は2007年春にはリーマンショックを予想していたようだ。リーマンショック前に書かれた著書『ソロスは警告する』でソロス氏は次のように書いている。

2007年春、ついに終わりのはじまりがやって来る。住宅ローン大手のニュー・センチュリー・ファイナンシャル社が、サブプライム問題が原因で倒産したのだ。

そこから先は、私のバブルのモデルでいう「黄昏の期間」である。住宅価格が下がりはじめているにもかかわらず、ゲームの終了が読み取れない参加者が、まだ大勢残っている段階だ。

そもそもソロス氏は2006年には住宅バブルの危険性を指摘していた。バブル崩壊が近づいたと感じたのが2007年春ということになるが、株価はそこから半年上がり続けた。

そして株価のピークから更に半年経って経済の様子がはっきりしてきたということになる。

2000年ドットコムバブル崩壊

次は2000年のドットコムバブル崩壊である。

この例ではリーマンショックとは違い、実体経済の不調を予期して株価が下がったというよりは、株式市場の下落が実体経済に影響を与えた。


この暴落は2000年前半頃までは上昇相場における一時的な調整だと考えられていた節がある。以下の記事でスタンレー・ドラッケンミラー氏が、当時下落したと思った株価が再び反発していた驚いた様子を伝えている。

ドラッケンミラー氏、ドットコムバブル崩壊で大損してクォンタム・ファンドを辞める羽目になった時のことを語る
だから人々が慌て始めたのは2000年後半からであり、中央銀行は年末に利下げを開始しているが、結局は2001年前半に景気後退となっている。

1990年オイルショック

景気後退は見事にほぼ10年間隔で起きているが、次は1990年のイラクによるクウェート侵攻を発端とするオイルショックである。

シェールオイル技術の発展によって今でこそ米国は世界有数の産油国だが、当時の原油相場はOPECに支配されていた。

中東危機によって原油価格は高騰し、アメリカなどの当時の原油輸入国はエネルギー価格高騰の影響を受けたわけである。


株式市場の下落開始はイラクのサダム・フセイン大統領がクウェートを非難した1990年7月17日である。クウェート侵攻は8月2日だった。

景気後退の開始は1990年第3四半期と株価の下落と同期間なので、このケースもコロナショックと同様の急展開である。当時の原油価格の急騰を見れば、状況が素早く発展していったことが分かる。


この辺りにしておこう。更に続けて過去50年分遡ってみたが、アメリカ経済が景気後退になって米国株が大きな下落を伴っていない期間はない。

景気後退と株価下落の前後関係については様々である。コロナショックや1990年オイルショックのように株価と経済がほぼ同時で沈んだケースもあれば、リーマンショックのように株式市場が景気後退を半年ほど先読みしたケースもあれば、ドットコムバブルのように株価の下落が景気後退の原因となったケースもある。

だが景気後退になって株価が下落しなかった事例は存在しなかった。

結論

景気後退は滅多に来るものではない。10年に1回か2回程度のものである。

だがそれが来る時には株価も大きく下落するので、常に経済に目を向け、クレジットカード返済遅延率などGDPよりも先に下落する先行指標を監視することで景気後退が近づいているかどうかを考えておく必要があるのである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46732

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