http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/826.html
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(回答先: 日本の投資家はネットパチンコやギャンブルが大好き 投稿者 中川隆 日時 2018 年 3 月 06 日 12:22:31)
772 :山師さん:2014/10/18(土) 16:22:32.56 ID:MPo3itg5
30歳の平均年収300万でどうやって結婚するんだよ
結婚はともかく家族3人はまともに養えないだろう
無茶なこといいやがる
775 :山師さん:2014/10/18(土) 16:28:35.10 ID:h2lXnQGn
いまはFXとかオプションとか先物とか、資金が少なくてもけっこうな額をやり方次第で稼げるじゃない。
年収300万だったら、仕事やめて専業投資家になったほうが儲かるだろ?
月に25万、平日に1万ちょっとでしょ。
安全確実に稼げるじゃんそのくらい。
もはや個人での起業って成立しなくなっている。
なんか逆転現象が起きていて、本来カタギの係わるべきものではない株式等の金融投機のほうが比較的リスクが少なく、 起業は大手も含めて、よほど山師的な才能とコネクションがある人、しかもそういう破滅的な博打と横暴、暴力、不正等々の世界がよほどど好きな人しか参入できなくなっている。
ここで株に行くのは誰もが安易だとは思いつつ、他に手段がない。 今、自分の金で起業するのは無謀です。
企業の資産があるなら、それを株に投資して派遣で働きながら、長期的な視点で投資するなら、そっちの方が成功する可能性あるんじゃない?
(自主的、強制的wな)脱サラの行く方向が株しかないので。
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2018年03月25日
ネットショップの7割以上が赤字経営という実態
ECサイトは必ず赤字で始まるが、永遠に赤字の場合が多い
引用:ECのミカタhttp://ecnomikata.com/column/images/15567_5_temona3,1.png
赤字なのになぜネットで売るのか?
EC事業者つまりネット通販サイトやネットショップの7割から9割以上までは赤字経営だといわれている。
調査方法や統計の取り方によって違うが、大半は赤字経営という点では一致している。
個人経営のネットショップなどは、グラウンドに針を落として誰かが拾うのを待つようなビジネスだという。
EC事業者といっても色々な形態があり、自前のサーバーでWEBサイトを構築している本格派から、楽天やヤフオクに出店している人もいる。
間借りせず独立したECサイトを持っているネットショップでも、7割以上が赤字だとされています。
独立ネットショップはアマゾン、楽天、ヤフーなど大手と競争関係になり、よほど検索に強く商品に魅力がなければ太刀打ちできません。
どんな商品で検索しても上位表示されるのは大手サイトなので、「見てもらう」ハードルが非常に高い。
また最近はネット検索せずに直接大手ECサイトで検索する人が多いので、偶然見てもらえる可能性も低い。
グラウンドに針を落として、通りかかった人に偶然発見してもらい、拾ってもらうのを待つビジネスに成りがちです。
ネットなら売れる時代の終わり
個人でネットショップを立ち上げても、99%赤字になり失敗するというのもうなづける。
ではアマゾンやメルカリ、楽天などに参加して販売したらどうかというと、価格競争が非常に厳しい。
例えばアマゾンでほとんどの人は最安値のストアから購入し、2番目に安いストアには目もくれないと思います。
値段が数十円の差でも「2番目」では論外で、まして大きな差がついたのでは一個も売れないでしょう。
買うほうからすると嬉しいのですが、自分が仕入れて販売する側になると、アマゾンなどの最安値はとんでもない価格である場合が多いです。
なにしろ店舗で販売する仕入れ問屋より、アマゾンで買ったほうが安い場合があり、市価の3割安とか半額の場合もあります。
メーカーが直接販売している場合は利益が出るかも知れませんが、仕入れて販売したら確実に赤字になります。
メーカーが直接販売するような例や、アマゾンと競争してやっていけるような大手を除くと、ECサイトの大半が赤字というのは事実です。
独自性が強く、自分ひとりしか扱っておらず、しかも一定数の人が必ず欲しがる商品があれば良いですが、簡単には扱えないでしょう。
むしろ黒字にするためには、実店舗で近所のお客さんを集客したほうが、よほど成功しやすいといえます。
http://www.thutmosev.com/archives/75472573.html
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2017年12月30日
アメリカの起業ブームはとっくに終了し企業数が減少する一方
米株の上昇は5つの巨大IT企業に依存している
引用:http://hyperakio.up.n.seesaa.net/hyperakio/image/20171117-thumbnail2.jpg?d=a0
2017年の米株は空前の好景気
2017年の米株式市場は数十年に一度の、空前の好景気を謳歌し、年末の現在も史上最多値を更新し2万5000ドルを伺っています。
だがこれがバブル経済であるという証拠が少しずつ増えていて、懐疑論者から懸念が表明されています。
目立った現象として、米ダウやS&P銘柄の時価総額の多くが、一部のハイテク銘柄で占められるようになった。
アメリカ経済は日本の3倍以上のGDPを誇っているが、日本の上場企業が3600社に対して、アメリカも約3600社で同じです。
1990年代のアメリカでは7300社もの企業があり、無数のベンチャー企業がこの中から誕生しました。
起業ブームなんてのはとっくに終了し、むしろ日本の方が起業が活発で、アメリカは企業数が減少する一方です。
新たな新興企業が登場しなくなった結果、既存ハイテク企業は独占事業になり、それぞれが巨大化しました。
アップル、グーグル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトの5大企業はそれぞれの分野で独占的支配権を握っています。
ここで米株が史上最高値を更新しているカラクリなのだが、企業数が減少し独占企業が残ったのと関係がある。
米株はいまバブルなのか?
多くの小さな企業が競争を繰り広げるよりも、少数の巨大企業の独占状態のほうが、「平均株価」や「平均収益」は上昇します。
こうした事が米株高を支えているので、極めて底の浅いバブルだとも言われている。
S&Pやダウ指数におけるハイテク企業が占める割合は25%にも達していて、時価総額が大きい企業ほど、構成割合が増える仕組みになっている。
高値を更新している5つの巨大企業に、米株式市場は依存するようになっている。
かつては自動車産業が米株の中心で、その前は鉄道だった時代があったが、いずれもバブル崩壊で終わった。
こうした過去の経験から、少数の巨大IT企業に引っ張られる現在の景気も、バブルだと指摘する人々が居る。
米中央銀行はインフレーションを防止するため利下げに転じたが、1回0.25%と下げ幅が小さく、何の効果もあげていない。
アメリカ5大企業は「我々は優秀だから成果を出している」と、過去のあらゆるバブルの主人公達と、同じセリフを言っています。
バブルは終わってみなければ、それがバブルだったか分からないという経験則通り、今回も弾けてみて初めてバブルだったと確認できるのでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/74280134.html
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内藤忍 2017年09月22日 シニア起業で「蕎麦打ち職人になる」のはやめなさい
定年後に起業するというのがブームになりつつあるようです。若いうちにできなかった夢に、引退してからチャレンジしてみる。ワクワクする気持ちはよくわかりますが、そこには大きな罠があることを忘れてはいけません。
銀座でワインバーの経営を始めてからもうすぐ3年になります(写真は最近注文の多いフレンチハイボール)。同じように店舗経営をしたいと思っている同世代の人から、やってみたいと相談を受けることがあります。私のアドバイスは「飲食はやめておいた方が良い」です。
飲食ビジネスとは資金さえあれば参入は簡単ですが、収益を上げるのは極めて難しい。しかも、初期投資額が大きいので、リスクが高いのです。
誰でも好きな食べ物やお気に入りのお店があるものです。そんな自分の好みを素人が商品化しようとしても、プロの世界は甘くありません。プロ野球に草野球のメンバーが参戦するようなもの。結果は明らかです。
それでも、どうしてもやってみたい人はどうしたら良いのでしょうか?
まず、店舗を開店する前に、どこかのお店で修行することです。飲食店の裏側を見ることで、お金を稼ぐことの難しさやコツがどこにあるかを学ぶことができます。仕入れ、仕込み、調理、盛り付け、接客、会計、清掃、人材管理。すべての業務を一通りやってみて、それでも自分のやりたいことがブレなければ、何をやるかを考える次のステージに入っても良いでしょう。
次に、お店のコンセプトです。広さや家賃から必要な売り上げを考え、それに沿って来店数や客単価を想定して、どのような付加価値が提供できるかを決めていく。ここで重要なのは「できるだけ競合しないための差別化」です。
例えば、SHINOBY`S BAR銀座の向かいには300円で飲めるワインバーがありますが、同じワインバーでも客層はまったく競合しません。向かいのお店は通りがかりの人が対象。こちらは、メールマガジンやFacebookを見て来てくれる方がほとんどです。
同じ業態であっても周辺のお店と競合すると、最終的には価格競争になって、個人経営のお店はチェーン店には勝てません。他のお店には無い価値をどうやって作り、それを維持していくのか。どこにでもあるお店では、サステイナビリティのある経営はできません。
そして最後に資金調達です。飲食店の多くは先行投資の資金を回収する前に手持ち資金が底を突いて撤退になってしまいます。自己資金を使ったり金融機関の借入を使うだけでは、リスクが高く負担が重すぎます。
そこで、考えたいのがクラウドファンディングのような新しい資金調達の仕組みです。この手のスキームでは「投資家=お客様」になってくれますから、資金調達のメリットだけではなく集客にもプラスの影響があります。多くの人から広く資金を集めることができれば、それはファンがたくさんいることの裏返しですから、成功の可能性も高くなります。
ここまで考えて、それでもやってみたいという人は私のような経験者にプランを見せてアドバイスを求めるのも良いでしょう。少なくとも、退職金をつぎ込んでいきなり「蕎麦打ち職人になる」のはやめるべきです。
http://blogos.com/article/247678/
飲食店経営に手を出したら、その先には「地獄」が待っている
町中華は残り、あなたの店が潰れる理由 三戸政和
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52348
筆者は前回掲載記事で、退職後の選択肢として、退職金で会社を買うことを薦め、逆に多くの人がやりがちな「退職後の飲食店経営」については否定的に書いた。これには、大きな反響が寄せられた。
(『60過ぎたら、退職金で会社を買いなさい〜500万円で優良企業の社長になる方法』→http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51636)
(『世の中には500万円で買える会社がこんなにあった!〜500万円で優良企業の社長になる方法』→http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51638)
特に、規模を問わず飲食店を経営したことがある人たちからは、本記事を読んでこぞって「その通りだ!」という反応を示してくれた。
それでも、脱サラや退職を機に飲食店をはじめたいと思っている人は、後を絶たない。自分好みに味付けした食事を出す店や居心地の良い空間を作りたいと思い、飲食店経営を安易にはじめてしまう人も減らない。なぜか。飲食店経営の厳しさを語る人がほとんどいないからだ。
飲食業は「勝てないビジネスモデル」
筆者は、ベンチャーキャピタリストとして1000以上のビジネスモデルを見てきたと同時に、自身でも事業のゼロからの立ち上げ、飲食業も含めさまざまな投資案件を見極めている。現在、投資実行している会社の売上合計は60億円で、4億円の営業利益を出している。
この経験から感じたのは、飲食業は「基本的には勝てないビジネスモデル」だということである。これはもう、断言してもいい。
もちろん、飲食店経営に夢を持つのは自由だし、成功しているところだってあるのは事実だ。しかし、ここで述べる事だけは、少なくとも頭に入れておいてほしい。
実際に、日本政策金融公庫が行なっている「新規開業パネル調査」における業種別廃業状況において、調査期間の5年間(2011年から2015年)における全業種の廃業率平均が10.2%であるのに対し、飲食店・宿泊業の廃業率は18.9%となっている。
これは、全業種を通して1番の廃業率だ(ちなみに、2番が情報通信業で15.8%、3番目が小売業の14.5%)。まず、データが飲食店経営の難しさを物語っているのである。
事前の情報・リスク把握をせずに、安易に事業をはじめて過酷な競争環境で負け続け、初期の設備投資で資金が枯渇してしまう…というのが「飲食業の負けパターン」なのだが、今回は具体的に、どのような理由で飲食業が「勝てないビジネスモデル」なのかをお伝えしたいと思う。
なぜ、郊外のさびれた中華店が存続するのか
まず、「上」をみてみよう。外食産業の売上高トップは、すき家やなか卯を運営するゼンショーで、売上高は5400億円。一見大きな数字に見えるが、外食産業の市場規模が25兆円であることを考えると、たったの2.4%のシェアしか有していない。
さらに外食産業のトップ10企業の売上を合計しても2.2兆円、全体の8.7%のシェアにしかならない。独占的な企業がないということは、外食という産業が、毎年毎年、数多くのプレイヤーが新規参入し、競争に敗れながら退出している「レッドオーシャン」であることを示している。
25兆円市場は、参入の余地も多いが、それだけ激しい入れ替わりが起こっているということだ。
さて、ここでひとつクイズを出したい。大手外食チェーンが倒産することもある一方で、あまり美味しいとも思わない中華料理店が、数十年も続いていることもある。みなさんの家の近くにも、いわゆる「町中華」が何店舗か存在するだろう。なぜ、そんな中華料理店が存続するのか?
これには、いくつか理由がある。一番大きいのは、人件費がほとんど掛からないことだ。町中華には、夫婦で切り盛りし、忙しい時間帯には子供も手伝うようなお店が多い。また、自分の店で食事をとれば食費も浮くので、生活にかかる経費を大きく落とすことができる。さらには、店と自宅が共用であれば、家賃負担も大きくならない。
飲食ビジネスの言葉で、FL比率というものがあるのをご存じだろうか。Fはフード(食材原価)、Lはレイバー(人件費)である。これを売上の55%以下に落とさないと、採算が合わなくなり、経営が傾くと言われている。
食材原価を抑えるために、一皿ごとの食材量を細かく計算したり、同じ食材を他に転用できるようにメニューを工夫したり…と涙ぐましい努力を日々行わなければならないのだ。だいたいのお店の日替わりランチメニューが、前日の夜の食材転用であるのは、みなさんご承知の通りである。
また後述するが、人件費の調整は、アルバイトのシフト編成なども絡まって、さらに難しい問題となる。
ここで何が言いたいかといえば、あなたが飲食店を開くことに対して家族の理解があり、家族が手伝うことで人件費・運営費が下げられるなら、まだ可能性がある。逆に、いちから食材コストを管理し、人を雇うということになれば、まずはこの「町中華」に勝たなければならないのだ。
これがいかに難しいかは、あなたの家の周りの飲食店を思い浮かべていただければ分かるだろう。チェーン店は残るが、突然オープンした謎の居酒屋はすぐに姿を消す。一方で、町中華や、中国人が家族で経営する中華料理店は、なぜだか残っていたりする…。ピンとくる方も多いだろう。
「やってみようかな」が誤り
さらに、外食は箱ビジネスであり、立地に左右され、簡単に動くことができないのも、戦いを厳しくする大きな理由の1つである。隣に新しい競合店ができても、その場で戦い続けなければならない。また、その界隈に同様の店が乱立してしまえば、新しいもの好きの人々はそちらに行ってしまうだろう。
一度流行りのイタリアンが出来れば、「この地域はイタリアンが流行る」と評判がたち、似たような店が乱立する…これも思い当たるところがあるだろう。飲食店を作ってしまえば消耗戦が余儀なくされる。
実は、欧州などはこうした過当競争を避けるため、厳格にライセンスビジネス制を敷くなど、行政が参入障壁を作っている。たとえば、ストリートごとにアルコールを提供できる店舗数を決めており、その提供時間なども22時までとか、0時までとか取り決めがある。また、火を使っていい店舗やダメな店舗というライセンスも店舗ごとに付与されている。
飲食店としては、アルコールの提供ができなければ利幅が小さくなるし、火を使えないとメニューの幅が狭くなるので、これらのライセンスが付与されたストリートの場所取りが激しく行われている。
ロンドンやパリでは、この営業権と呼ばれるライセンスの争奪戦が過熱していて、人が集まる繁華街で飲食店を開設しようとすると、数億円を超える営業権を購入しなければならなかったりする。善し悪しあるが、相応の体力がなければ始められないということは、「やってみようかな」という程度の考えの人の参入を防ぐことにつながっている。
一方日本は、このような参入障壁がない上に、コンビニやスーパーの惣菜など、他業界との競合も多いことから、利用者が飲食店に求める味のレベルは高くなり、提供価格は驚くほどに安い。いや、利用者にとってはいいことなのだが、飲食業者にとっては、厳しい条件が2つものしかかってくる。
美味い料理を出しても、流行らない
他業界も含めて、強豪ひしめくなかで勝ち続けるためには、その場の雰囲気や料理やお店のストーリーを大切にしていかなければいけない。例えば、宮崎の地鶏を自社の養鶏場から直送し、中間マージンを排除することで、「いいものを安く食べられる」という触れ込みで店舗を拡大した「塚田農場」を想像いただきたい。
宮崎、地鶏、産直…これらを分かりやすくイメージした「農家風の店舗」というストーリーを利用者に提示し、快進撃を続けてきた。ところが、2012年からモンテローザグループが「山内農場」という、非常に似通ったブランドの店舗を増やしていくなど競合が増加すると、塚田農場の既存店売上高は33ヶ月連続で前年度を下回る形となった。
つまり、お客さまが感動するストーリーやプレゼテーションが集客には必要だが、それらは特許のような形で保護できるものでもないので、模倣されやすい。実は、この模倣こそが飲食店ビジネスの難点なのだ。
また、消費者は基本「新しもの好き」である。新業態のなかでも定着するのはほんのわずかであり、飽きられる前に新業態を展開していかなければならない、という苦しみに追われ続けることになる。
ゲリラ戦のような戦いを強いられる日本の飲食業界だが、これに追い打ちをかけるのが、人材確保の問題だ。
人口減少社会に突入し、全業種において人材確保が難しくなってきているなか、「低賃金」「重労働」などブラックな印象が強くなっている飲食業界は、アルバイトの採用において大きなビハインドを背負っている。
そのようななか、アルバイト代を浮かすために、正社員として採用した従業員をサービス残業で働かせ、FL比率を下げる…というのが業界としての「ならわし」になってきている。それが現実だ。
とはいえ、個人で飲食店を経営する場合、新たに「正社員」を雇う余裕はない。家族や知人が働いてくれればいいが、あなたの店で働いてくれる人が頭の中に何人浮かぶだろうか? 浮かばない場合は求人を出さなければならない。求人を探すコストがどれだけかかるかご存じだろうか…?
外食が一番難しいビジネスモデルである
前述の通り、飲食業は、市場環境をみればゲリラ戦のような状況で、血を血で洗う戦いが繰り広げられている。ビジネスは戦争だというが、最も激しい戦闘が繰り広げられているのが、飲食業界なのだ。
そこで勝ち残るためには、武器となる食材や兵士となるスタッフはもちろん、ノルマンディーを攻略するような見事な作戦…つまりは時流にそったコンセプト作りやストーリー作りが大切なのである。
さらには、どういう形で利益をあげるのか、原価率をどう下げるのかを考え抜いたビジネスモデルの構築も必要な上に、商売の状況は日々移り変わりゆく水商売。ミスのない在庫管理や原価計算などがとても重要である。
設備投資にも多くのカネがかかり、箱ビジネスなので移動することもできないという外部環境に依存することから、自助努力では対応できないリスクもある。
はっきりいおう。飲食業は、経営学の本に載っているフレームワークを全て詰め込んで、ようやく土俵にあがれるような、極めて困難なビジネスなのである。料理に自信があるからといったぐらいのことでは、どうにもならない。
脱サラや退職金で、趣味程度にはじめるような気軽さは許させる余地がないということは、ご理解いただきたいのだ。
今日もまた、全国の各地で飲食店がつぶれ、そして新たな「廃業予備軍」が誕生している。筆者自身、コンサルティング業務を行う中で、そうした悲劇を何度も目にしている。その姿をみるたび、飲食業界の難しさを知り、その実態を伝えていなかければ、と思っている。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52348
飲食店経営に手を出して地獄を見る人の「三つの共通点」
だから止めておけといったのに…
三戸 政和
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52856
飲食業界は「飽和状態」である
前回、飲食店経営に手を出したら、その先には地獄が待っている(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52348)という記事を執筆・公開したところ、多くの反響をいただいた。定年後の生き方が話題になるなか、会社を辞めて飲食店を始めようと考える人が増えているのだろう。加えて、実際に飲食店業を営んでいる方からも「その通り」「手を出すべき業種ではない」と共感の声があがった。
しかし、残念なことに「飲食店は素人が勝てないビジネスであることは分かったが、それでも夢を追いかけたい」という、定年間近の方々のコメントが多くあったのも事実だ。
一体なぜなのか、理解に苦しむ。夢を追いかけることを止めはしない。だが、現実は甘くない。失敗してもいい…あなたはそう思うかもしれない。しかし、妻(夫)や子供たちは、あなたの夢破れたあとどうなるのか。
実際、記事公開から1ヶ月も経たないうちに、私の通勤路にあったラーメン屋が姿を消した。開店したのは、わずか1年前である。オーナーが懸命に貯めてきた資金と長年の夢を、たった1年で取り崩し、消えていったのだろう。
まずはこの図をご覧いただきたい。中小企業調査室が今年4月に発表した、開業と廃業の関係を示したものだ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52856
宿泊業と並び、飲食業は「高開業」かつ「高廃業」の業種に括られている。これが示すところはひとつ。飲食店は参入障壁は低いが、つぶれる可能性も相当高いということだ。
厚生労働省大臣官房統計情報部が発刊している「衛生行政報告例」を覗いてみると、2009年度時点での全国の飲食店の数は144万店とされており、毎年、16万店ほどの飲食店が新規出店しているという。これは、ほかの業種ではありえない数字だ。この業種の人気の高さがうかがえる。
ところがその5年後、2014年の「衛生行政報告例」を覗くと、飲食店施設数は142万店、と微減していることが分かる。日本の外食市場は、完全に飽和状態にあるのだ。さらに、数が増えていないということは、毎年新規出店と同じだけの数がつぶれていることになる(微減なので、新規出店以上に廃業が多い、ということだ)。
もう一度、声を大にして伝えたい。素人が、飲食店経営に手を出すのはやめなさい。そこには、絶対に地獄が待っています。
今回は、それでも諦めきれないという人のために、飲食店を始めようとする人が陥る「3つの罠」を紹介し、その「地獄」の実態を改めて見せていきたい。
独りよがりの店を作りがち
まずは、「プロダクトアウトの罠」を紹介しよう。多くの飲食店がつぶれる理由は、この罠にかかってしまうことにある。
「マーケットイン」「プロダクトアウト」という概念をご存じだろうか。ごく簡潔にいえば、マーケットインは市場や消費者のニーズからビジネスやサービスを考えることで、プロダクトアウトはサービスを提供する側の発想でビジネスを行うことだ。
会社経営をはじめる際に必要な概念なのだが、会社経営をわかっていない素人がビジネスをスタートする際、必ず「プロダクトアウトの思考」に陥り失敗する、と言われている。そして、特にこの思考に陥りがちなのが、飲食店業を始めようとする人なのだ。
会社を定年退職して、退職金で自分の思うようなカフェやレストランを始めようとした場合、とかく「自分の作りたい料理を提供して、内装にこだわって、使いやすい設備をいれて…」と、考えがちだ。顧客が何を望んでいるかではなく、「自分が何をやりたいか」しか考えない…これがプロダクトアウトの発想だ。
気持ちはよくわかる。だが残念なことに、これが失敗の始まりなのだ。
脱サラでそば屋を始める、というケースが典型だ。自分自身がそば好きで、職人も気取れる。こねて茹でるだけなので簡単にも見え、それなりに美味いそばをつくれば、客が来る…と勘違いしがちだ。
しかし、かけそばは、売値の割に原価が高く、単品ではほとんど利益がでない。トッピングやサイドメニューで利益を出さねばならないのだが、そんなことまで考えている人はほとんどいない。
また、おでん屋をはじめようと考えるのは、愚策中の愚策だ。これもまた「おでん屋でもやろうかな。おでんは好きだし、原価も安そうだし」という、プロダクトアウト型の発想で始めてしまいがちな業種だ。
みなさんは、おでんを年に何回食べるだろうか。カレーやラーメンより多く食べる、という人は少数だろう。おでん業態の顧客の来店頻度は低く、素人ハダシではコンビニのおでんとたいして味の差も出ず、かつ庶民的な食べ物とのイメージが強いため高単価では提供できない。加えて季節商品であることから、夏場は閑古鳥が鳴く。家賃などの固定費の支払いに戦々恐々とする日々が続くことになる。
これらの失敗を避けるためにも、飲食店を始めるなら少なくともマーケットインの発想に立たなければならないのだ。
「いま、世の中にはどういった店(食べ物やスタイル)が求められているのか。出店するならどこがいいのか。そのエリアの競合店舗を考えると、どういった店であれば勝てるのか…」
こんなことを、リサーチしながら延々と考えていく。その結果「この場所でこの業種なら勝てる、生き残れる」という道を見出すことが正解なのだ。
「投資回収」という発想をもたないから
次に問題となるのは、内装や設備などにお金をかけ、初期費用で手持ちの資金が圧迫するという「罠」だ。これを「投資回収の罠」と呼びたい。
ビジネスを始めるときに、「はじまり」を考える人はいても、「終わり」を考える人は少ない。実は、これが大問題なのだ。前回の記事では、飲食店業は戦争と同じだと指摘したが、戦争と同じく、「終わり」を考えないと、地獄への入り口に片足を突っ込むことになる。
「終わり」とはなにか。それは、初期費用にかけたコストを、どれぐらいのスパンで回収するかという計画のことである。
退職金が2000万円あったとしよう。この2000万円を投入する計画を立てるのは簡単だ。だが、「回収」まで考えられる人は少ない。
この目安にもつかえる会計用語に「減価償却」という言葉がある。ほとんどの人が知っているだろうが、簡単にいえば、店を出す際にかかる最初の費用を、経営を続ける年数で「費用」として認識していくということだ。
よくある飲食店のケースで考えてみよう。20坪くらいの小さな店を賃貸で構えようとすると、保証金や礼金、仲介手数料などでまず500万円くらいがかかる。これに加えて、設計内装や厨房機器、POSなどの設置・導入に300万円くらいかかる。また、出店時の広告費(チラシやHP制作)なども考えると、合計で大体1000万円ほどになる。
ここまで考えるのはそう難しくはない。が、この金額を回収する計画を立てられるだろうか。
いったいどのくらいの期間でこの初期投資を回収しなければならいのか。飲食店の流行り廃りや競合店舗の進出などを鑑みると、通常は3年。銀行で初期資金を借りている場合、返済計画を考えても、最低5年以内での回収をしなければならない。
1000万円を5年間で均等割りしていくので、年間200万円、つまり月々17万円ほどを取り返さなければいけない。これが減価償却費の概念だ(あくまで、ごく簡潔に表現したものだが)。銀行への返済金額も、おおよそこのような目安感になってくるはずだ。
これに家賃が坪単価1万円だとして、光熱費などを合わせた月々の支払いが30万円となり減価償却費とあわせて47万円となる。
前回の記事ではFL比率の説明をしたが(食材原価と人件費を売り上げ全体の60%以下にしないと、その店は回らない、ということ)、最低限の利益確保として必要なFL比率を60%、最終的な利益を2%残そうとするだけでも、店を回すには月に240万円は売り上げないといけないことになる。
・売上高(100%) 240万円
・食材原価+人件費(60%) 144万円
・家賃など固定費+減価償却費(20%) 47万円
・消耗品や販促費などその他販売管理費(18%)43万円
・営業利益(2%) 6万円
それだけ売り上げても、なんと利益は6万円しか残らない。恐ろしい話である。
その店、満員に出来ますか?
では、「月に240万円の売上を立てる」。このことが具体的にイメージできるだろうか。
月240万円を売り上げるために考えなければならないのは、「席数」と「満席率」である。まず20坪の店舗面積で、どれだけ客席を取れるかを考える。席数の取り方は、業態や不動産物件によっても変わる。牛丼屋は肩を寄せ合って食べても苦にならないが、割烹料理では個室が求められるから席数は多くとれない。気に入った不動産物件のまん中に柱があれば、うまく席数が配置できずに席数が減ったりする。
「満席率」は、その席数のうち、何席が現実的にうまるのかという数値で、4人がけの席でも2人で使われたら、満席率は50%となる。
これらの席数を、一日(あるいは時間当たり)何回使えるかを示すのが回転率だ。
牛丼屋だとすぐに食べて店を出ていくので、ランチ時なら5回転。20席あれば、一時間で100人をさばける。逆に割烹料理のランチだと、お客は1時間居座って帰らないから、回転率は低い。一日に1回転がやっとで、20席なら一日20人だ。席も広くとるから、満席率は70%程度。結局14人しかさばけないことになる。
客が平均して支払う金額を客単価というが、牛丼屋が500円だとすれば、ランチに100人来て売上5万円。割烹料理のランチが4000円だったとすると、ランチ売上が5万6000円となる。客単価で8倍違えば、回転率の5倍の差は埋められる。
ただ、割烹料理の家賃(牛丼屋よりは広いので、必然高くなる)まで考慮すると、割烹料理のランチ営業は大きく不利となる。だから、割烹料理屋のランチは、ディナーに来てくれる客をつかまえるための「お試し利用」の意味と、前日に余った食材を消費するためにあるのだ。
このかけ算で売上が出来上がっていくのだが、さらに変数は存在している。ランチタイムとディナーでは同じ店でも客単価は異なる。場所によっても、オフィス街であれば土日の客入りは少ないので回転率は低くなり、昼間の住宅街であれば、ランチタイムは回転率を期待することはできないだろう。
飲食店は、装置産業に近い部分もあることから、安定して席を埋めることが重要となる。そのために、朝の喫茶店は、「モーニング」で軽食を提供することで客を呼び、ランチタイムには、ダラダラと居座られないよう「禁煙タイム」を導入する。
一方で、愛煙家を呼び込むために、ランチの時間を過ぎれば、喫煙可とする飲食店も多い(これで喫煙、禁煙両方の客を取り込むことが可能だ)。居酒屋メニューを提供する吉野家のちょい飲みは、牛丼業態で最も弱い、夜の時間に立ち寄ってもらうための打ち手だ。
では、このような計算式をベースに、月240万円を売り上げるには、どのくらいのお客さんを呼ばなければいけないのかを考えたい。
20坪のお店で、26席取れ、満席率が70%で、2回転する業態を想定する。一日に36人が来てくれる計算だ(26席×70%×2回転=36.4)。客単価が2,500円だとすると、一日の売上が9.1万円となる(2500円×26席×2回転×70%=9.1万円)。これで週に一回休むとすれば、月商240万円程度となる(9.1万円×26日)。
つまり、一回で2500円使ってくれるお客が毎日36人くればなんとかなるのだが…あなたが夢みるお店は、平均で2,500円使ってくれるお客さんを毎日36人集めることができるだろうか。
「友達がきてくれる」は、大間違い
ここで、3つ目の罠が登場する。それは、「友達の罠」だ。友達が来てくれれば、店は何とかなる、と思い込んでしまう罠である。
あなたには、何人の友達がいますか。オリコン調べでは、友達の数の平均は、学生で44.8人、20代で21.4人、30代では15.1人と、年齢をかさねるにつれ減っている。悲しいが、これが現実だ。仮に、この友達が全員、毎日あなたの店に来ても、目標売上の半分にしかならない。計算式は割愛するが、売上が半減すれば、いっきに月20万円の赤字となる危険性を秘めている。
逆に尋ねよう。あなたの周りにも、友達あるいは知人がオープンしたお店があるだろう。あなた自身は、そのお店にどのくらいのペースで行っているだろうか。最初の数回足を運んだら、その後は、なんとなく足が遠のいているということがほとんどのはずだ。
一般に、初めてお店に来たお客さんが再訪する率は40%といわれている。2回目に来てもらえる率が32%。3回目に足を運んでくれる割合は、26%となり、4回目も来てくれるようになるには、23%となる。4回来てくれた人は、常連になりやすいともいわれている。つまり、36名の常連客を確保するには、新規で160名が店に訪れなければならない(160名×23%=36名)。
当然、その36名が、毎日店に来るわけではない。「マイボイスコム」の調査では、全ファミリーレストランの来店頻度について、月に1回以上と答えた人が全体の20.0%、月に1回程度が27.4%、数ヶ月に1回程度が52.7%となっている。このデータをもとに考えると、同じ店に2、3ヶ月に1回来てくれたら「御の字」なのである。
仮に常連客が2ヶ月に1回来てくれると考えた場合、月の営業日数が26日だから、52日に1回しか来てくれない。常連客だけで店を回せるようになるには、160名に52日をかけた8320人が新規で来店しなければ、月の利益6万円を達成することができないことになる。
ここで落ち着いて考えて欲しい。あなたの友人知人の数は、8000人を超えていますか(残念ながら、Facebookの友達上限数は、5000人だ)。
自分の店の場合、常連客はもっと増えるし、もっと定期的に増えるはずだ…そう考えるのは自由だが、そうした「希望の屍」が積みあがってできたのが、このデータなのだ。
ひとつの変化で、一気に大赤字
このように「回収」と「集客」がいかに難しいかが、マーケットインの発想を持てばおのずと見えてくるのだ。当然、あなたが競合する外食チェーン店は、これらの数値を緻密に計算し、システム化しながら、日々の係数管理もおこなっているのである。
また、これまで見てきた数値は、仮置きの計算であり、不動産の条件や業態、近隣の競合状況や、人件費の変動などによって、すぐに変わってしまうものである。
さらに前回も少し触れた「人手確保」の問題も出てくる(いうなれば、4つ目の罠だ)。大手外食チェーンであれば、従業員が突然辞めても、近隣の他店舗から緊急で人を派遣することで対応ができたり、正社員とアルバイトで全体の人件費を調整することができる。人材採用も採用センターで一括して行うことから、人材難のご時世でもなんとか人手を確保できる。
一方で、個人経営の飲食店では、手伝ってくれる予定だった奥さんが病気にでもなれば、融通の利く働き手を欠き、人手確保にも奔走しなくてはならない。ここで、アルバイトを雇うとなれば、当然、FL比率が上がってしまい、当初の収支計画が大きく変わってくる。
また、店の料理が職人に依存するような業態であれば、その職人が辞めてしまえば、メニュー構成も変更せざるをえない。これは決して割烹料理などに限らない。たとえば、焼肉における肉の加工などであれば、職人が加工するのと、アルバイトのような素人が加工するのでは、利用できる肉の割合が10%は変わってくる。これは、直ちに、原価率に影響をおよぼす。
このようなことを避けるために、焼肉チェーンの牛角は、セントラルキッチン方式を取り、加工センターで効率的に加工した肉を店舗に送り、店舗では皿に盛り付けるだけという業務改善を行った。
牛角は「人に依存しないビジネスモデル」で勝ちパターンを作りあげたが、個人レベルでここまでできるとは考えにくい。規模の経済が働く、チェーンならではの戦い方なのである。
自分の力ではどうにもならないこと
さて、最近の起業ブームの中で、「ピボット経営」という言葉がよく使われるようになっている。事業の大まかな軸はずらさず、トライアンドエラーでビジネスのあたりをつけ、事業の形を変えながら、収益があがる事業を特定していくという経営手法だ。
消費者の嗜好サイクルの変化が早くなり、ニーズを先読みしてサービスを提供することが必要となってきている時代だ。一つの事業に大きく投資するのではなく、怪我を負わない程度で勝負し、勝てなければ次の事業に挑戦していく…これをバスケットボールのピボットに例えているのだ。
ところが飲食店経営では、このようなピボットを踏むにも、簡単に業態変更はできないうえ、店舗の移動もできない。個人経営の飲食店は資本力もなく、設備投資の大きい飲食店経営で、トライアンドエラーを繰り返しにくい。初打席で初安打を打たなければいけないのだ。そんな「超高校級」の才覚の持ち主はどれだけいるだろうか。
別に夢を持つ人を揶揄したいのではない。30年間立派に会社勤めをした人や、若くて意欲のある人に、飲食店ではなく、ほかにも才能を活かせる道があるはずだ、と伝えたいだけだ。
進むべき道は飲食店だけではないのだから。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52856
という事で、飲食店と Amazon と対抗しないといけない小売り業で起業するのは最悪のギャンブルなのですね。
株の空売りや日経平均のオプション売りの方がまだリスクが低いかな。
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飲食店と小売り業以外でも、コンビニ経営とアパート経営は絶対に止めておいた方がいいです:
コンビニオーナーは使い捨て
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/776.html
「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? _ 大家さん引退します
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c1
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ジャズ喫茶や名曲喫茶は道楽でやるもの
Q: ジャズ喫茶の経営って大変ですか?
質問者:Nihao-Annyon
投稿日時:2005/09/27 09:51
数年前からジャズにはまり、月に数回はジャズ喫茶に通うようになりました。
数千枚はあるのではと思うほどたくさんの貴重なレコードがズラリ、オーディオも最高の条件でセッティングされていて、2時間くらいはアッと言う間です。
将来、現役を引退したらこんな店を経営して好きなジャズを毎日聞いていたいなあと思っているんですが、考えれば客の回転は悪いし、単価は低い、おまけに定期的に新アルバムを入れないとマンネリしてしまうし、毎月の家賃やら電気代やらで結構、経営するとなると大変じゃないかなと思うのですが、実際にはどうなんでしょうか?
もしかすると 「思ったほど儲からない」 状態どころか、プラマイ・ゼロを通り越して、毎月赤字状態が続くのかなと思っているんですが ・・
回答
Ans:noname#13890
ご自身は、そのお店に幾ら投資してるかで判るのではないでしょうか?
コーヒー1杯400円で2時間、席を占領。
いつも行く店は何人のお客を見ますか?
ふつーの喫茶店の1日の売り上げは2〜3万円、それ以下になると潰れます。
ほとんどのお店が毎月赤字でしょう、私の知ってる店も何軒か潰れました、いつ行っても客は2、3人。1日数千円程度の売り上げしか無いのですから、当たり前ですね。
喫茶をメインとして昼はランチ、朝はモーニングとジャズに関係無い部分で利益を稼がないとやっていくのは無理でしょう
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Ans2:Reiher
儲かりそうにはありませんが、好きでやっている方には「生活できれば問題ない」と考えている方が多いですね。
それにJASRACというヤクザがショバ代を取り立てに来ますから注意してください。
JASRACが起こした騒ぎとしてはスワンとジャズママが有名ですね。
ジャズママは潰された挙句
「死ぬまで金を払い続ける(毎月二千円程度ですが)」
「自己破産は許されない」
という刑を受けましたがスワンは何とか営業中です。
ジャズ喫茶スワン
http://www.jazzswan.sakura.ne.jp/
どちらも著作権が浸透していなかった頃からの老舗である為の悲劇ですが、JASRAC任せでは月5万だの10万だのの請求になりかねません。
>ジャズ喫茶包括契約 18900円/月(レコード演奏のみ)
>同規模の喫茶店BGM契約 6000円/年(レコード演奏のみ)
http://www4.ocn.ne.jp/~swan/jasrac01.html
という状況ですし。
実際のところはジャズ喫茶のマスターに聞いた方が詳しいと思いますが。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1676138.html
fitnessdd3258さん
Q: 一関の有名なジャズ喫茶について
なぜあんな田舎に出来て、維持もされているのですか?
不思議です。
質問日時:2012/5/16 15:48:52
Ans: won_bow_bowさん
ベイシー詣ではしたことある。
だが土日に地方から客がくるとしてもや、、、
一日10人×土日で20人
×4で一ヶ月80人
×12ヶ月で年間960人
コーヒー一杯500円として×960人で48万
毎週末20人ベイシー詣で客がくるいうんもかなりサバよんでの見積もりやが、どう見積もっても年間50万程の利益にしかならんやろ。
地元常連客もたかが知れた人数やろし、店を維持できるんはほかにも収入あるからつー意見に賛成。
____
Ans2: akid_shinobuさん
ミもフタもない言い方をすれば、ジャズ喫茶というのは資産家が道楽で経営しており、採算や儲けなどは全く度外視しているものです。
東京・吉祥寺の頑固親父オーナーは、他にも多数の飲食店を経営している実業家で、このことは本人も著書等で書いています。
つまり、生活の糧は経営する他店の営業利益であり、ジャズ喫茶の経営のみで暮らしているワケでは決してありません。
『ベイシー』オーナーとは面識もありませんが、『ベイシー』の店舗自体が古文書などを収めた“蔵”であったことが有名です。 岩手の最南端地方で“蔵”を所有する家…相当な資産を有する名家だと想像されます。
結論として、店が赤字であっても、他に収入の道があるから維持していけることが推察されます。
ジャズ喫茶経営は、仮に資産家ではないとしても、少なくとも自身が土地を持ち、その土地の上で店を経営するのが最低条件でしょう。 いわゆるテナントとして入居しているジャズ喫茶というのは、今ではあまり聞いたことがありません。
なぜなら、ジャズ喫茶の利益では、賃料も払えないからです。
ぶっちゃけ、その程度の商売です。
____
Ans3: waterspinksingerさん
「ベイシー」ですか。
店主の菅原さんが一関出身と聞きましたが。
昔からオーディオで超有名で、近隣だけでなく相当な遠隔地からも「ベイシー詣で」があるくらいジャズファンの聖地と化してるようですから、維持どうのこうのというレベルではない別格店でしょうね。
菅原さんは本を何冊も書いてる有名人ですし。
もっとも、利益はほとんどオーディオにつぎ込んでそうですが。
まあ、再生装置なんかに回す金など1円もない我々ビンボージャズファンには無縁な存在ですが、吉祥寺の某店主がメラメラ対抗心を燃やしてるようですね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1387438033
ジャズ喫茶に来るたび、ジャズ喫茶とは何と良いところだと思います。
まず、ジャズ喫茶の店主で、金儲けを第一に考えジャズ喫茶を経営する店主はいないはずです。ジャズ喫茶などを経営するよりは、お金を稼ぐということだけを観点にするならば、普通にサラリーマンなどをしていた方が余程安定した収入を得られます。
そもそも金儲けを第一に考える人は、無限に続くオーディオの調整、回転率の悪い客に一杯数百円の珈琲を出すような商売はしないでしょう。
ジャズ喫茶の店主には、おそらく趣味と仕事と人生が一致しているところに、他の仕事ではあまりないものを感じます。私を含め大多数のサラリーマンなど、明日一人、二人、十人程度居なくなったところで、会社なり組織は滞りなく回っていくでしょう。私などのように、逆に居なくなったほうが、良くなったりする場合すらあり得ます。(笑)
しかし、ジャズ喫茶の店主には代わりが居ません。店主と店が運命共同体という、儚い存在であると思います。中には店主が亡くなられても、店が続いていく場合もあるのでしょうが、ほとんどが店主とともにお店も消えてしまいます。
そして、ジャズ喫茶の店主という仕事は、仕事と同時に趣味であり、"遊び"でもあります。遊びに妥協はありません。仕事、特に会社や組織で働いているサラリーマンは、仕事は食うためにお金を稼ぐ手段と、割り切らなければならないときがあるでしょう。「いや私は自分の信念や信条に一片の妥協もない仕事をしている。」という方もおられるかも知れません。そういう方には心から尊敬いたします。
で、結局何が書きたいのかというと、仕事と割り切れば続く状態も、遊びとなるととことん完璧を求めてしまう。そして遊びなので自分に嘘は付けない状態で、そうなると遊びを続けていると、仕事以上に疲労をためてしまうこともあると実感しています。なので、毎日遊びを仕事にしているジャズ喫茶の店主などは、考えようによっては知らず知らずのうちに疲労を貯めているのではないかと思うのです。
そういえば、私の好きなジャズ喫茶ロストアンドファウンドのブログを読むと、店主が店を休むということが書かれていました。数ヶ月休み無しで毎日営業。早い店主の回復を祈る他ありません。遊びは重要ですが、恐ろしいことのようにも思えてきます。
全国の絶滅危惧のジャズ喫茶の店主様方、お身体大切に
http://exp.bakufu.org/exp070_half-note-02.htm
参考
ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 _ JBLの本当の音とは
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/402.html
アンティーク・オーディオが聴ける店 _ 小布施 JAZZ喫茶 BUD
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/209.html
超絶人気の名曲喫茶ネルケンのマダム _ クラシック・ファンが本当に求めているのは…
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/281.html
日本一の音楽喫茶 阿蘇 オーディオ道場
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/713.html
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農業も止めておいた方がいいです
2016年07月05日 田舎暮らし 農家に転職 ブラック農業の実態
5年間は国が150万くれるが、5年経ったら開拓した農地は地権者に取られてしまう
開拓した農地を取られるとは、5年間の努力がゼロになる事です。
http://livedoor.blogimg.jp/aps5232/imgs/4/c/4c38cc52.jpg
田舎暮らしにあこがれて移住し、農業を始めるのがブームだったが、そうした人たちはその後どうなったのだろうか。
農業で成功した人が居る一方で、やはり上手く行かず都会に「Uターン」する人も多いようです。
田舎暮らしの失敗例
田舎に移住する人の中には農業に憧れて、田舎に引っ越す人が居るが、当然ながら土地を持っていません。
今農業をしている人の多くは親から農地を「タダで」受け継いだ人たちで、親から農業の手ほどきを受けたと思います。
大げさに言うと農業英才教育を受けたエリート達で、そんな人たちですら農業で食べていけないと言っています。
対して田舎に移住する人は若い人は20代も居るが、30代から40代、あるいは50代で農業経験なしという人も居る。
考えただけで前途多難だと思うのだが、最近は地方自治体が農業体験の機会を設けたり、給付金を出したりしています。
農業用地や住む家も、空き家とか耕作放棄地を紹介するなど、都会の人が農業に参加しやすくしています。
最近では政府が就農給付金制度をつくり、農水省が「農業を始めたい皆さんを応援します!」とPRしています。
内容は新たに農業を始める人には、年間150万円をくれるという凄いもので、研修期間も年150万円を助成する。
自治体が農地や住む家も紹介してくれて、何の問題もなく農業を開始できるようになっている。
ところがこれらは皆、始める前の支援なので、田畑を耕したり収穫して売るのは、自分でしなければならない。
農業を始めてから上手く行かずに、結局は撤退する人が多いのが現状だそうです。
まず新たに農業を始める人たちは「農業エリート」と違い、親が農民じゃないし、子供の頃から手ほどきも受けていない
多くの転職者が5年で廃業する理由
家庭菜園とかアウトドアをやった事がある程度なので、大人になって農業の技術を習得するのが難しい。
子供の時から、田んぼや畑で虫を取っていた人とは、やっぱり経験や知識、技術に大差があります。
研修を受けて農地を手に入れて、教えられた通りにやっても、周囲の農家の半分も収穫できないでしょう。
新たに始める人は無農薬とか有機栽培とか、理想的な農業を目指す人も居て、それらは普通の農業よりも難しい。
年間利益は100万円以下なので、給付金150万円を足してやっと生活できる程度です。
それだと農機具とか必要な経費が出ないので、農閑期には都会に出稼ぎに出る事になります。
この調子で5年目を迎えると、多くの人は「辞めて都会に戻ろうかな」と考えます。
農地や空き家を貸している農家も、4年目くらいになると、「そろそろ出て行ってくれないか」と言い出します。
農業でやっていけないのは傍から見て分かるので、給付金が無くなったら家賃や地代を払えなくなるからです。
やっと耕した田んぼや畑が、ようやく収穫できるようになって「出て行け」というのも酷い話ですが、続けたらもっと酷い事になるでしょう。
実際真剣に頑張った挙句、農作業と出稼ぎで身体を壊し、ボロボロになった人も居るようです。
経営的に上手く行っていたとしても、やっぱり5年ほど経つと立ち退かせる例が多く、この「5年間」に秘密があるらしい。
騙され利用される就農者たち
放棄して荒廃した農地を耕して収穫できるようになるのが大体5年で、農地を貸す人は最初からそれ目当てで貸す場合があります。
荒れた農地を耕したら、所有者は農地を取り上げて自分で収穫すれば、面倒な手間を省けるのです。
農業就職支援制度などは国や自治体がやっている事で、農家は必ずしも「よそ者」を歓迎しません。
だいたい農村というのは隣同士ですら仲が悪い事が多く、僅かな事で反目しあっているものです。
隣りから農薬が飛んできたとか、隣から来た虫に作物を食われたとか、争いの種は無数にあり協力的ではない。
まして都会から来た新規就農者は「利用できるだけ使ってやれ」と考えている地主も居るのです。
借地権は30年間有効な筈ですが、正式な契約を交わしていないのか、一方的に立ち退きを宣告されます。
無料で仕える開拓民として利用されたあげく、土地を開墾したら追い出されます。
こうして非常に多くの人が、5年以内に農業を辞めているのでした。
これから農業を始める人は、開墾したら自分の土地になるのか、契約書を良く確かめた方が良いです。
http://thutmose.blog.jp/archives/62900430.html
141219/evt14121908000001-n1.html
ブラック農業、経験者は語る(^◇^;)
今度は茨城の大葉(シソ)農家ですね。
セクハラがあったとか、給料がちゃんと払われてないとか、、、
契約では8時〜17時までだったのがいわれの無い残業があったとか。
昨年には長野県はあのレタスで有名な川上村でもありました。
実は私、農家に転職する年の夏、川上村でレタス作ってました。
もちろん、アルバイトで、、、です。
だから状況はよーくわかってます、はい。
もっとも30年も前のできごとですけどね。(^^;;
しかし、仕事の基本はおそらくほとんど変わっていないと思います。
この仕事、、、
今でいえば、間違いなくブラックでしょうね。
そもそも日本人でこのアルバイトをしてくれる人が いなくなったから外国人を実習生?として雇うしかなかったのだと私は思ってます。
事実、私がアルバイトしていた時もバイトが夜逃げした、、、という話をよく耳にしましたし、毎年のようにバイトが逃げだすことは当たり前のようにあったらしいです。
では、なぜ夜逃げするのでしょう?
答えは簡単で、仕事がきついからです。
実際、私が経験した一日を書きますと、、、
4:00 起床
〜8:00 レタスの収穫および箱詰め
8:00〜 畑の現場で朝食
8:30〜12:00 収穫可能な畑を全て回って収穫、箱詰め、農協に出荷
〜13:00 一度家に帰り昼食
13:00〜19:00 畑の草取り、農薬散布、新たな苗植えなど
19:00〜 翌日の出荷のためのダンボール作り
と、ざっとこんな感じです。
ダンボールは200枚から300枚を作り、それで終了
その後、夕食でお風呂に入って寝て、また翌朝4時に起きる
の繰り返しです。
以上は仕事だけの状況を書いてみましたが、これだけじゃぁありません。
色んなことを言われます。
今でいう、パワハラとでも言うんでしょうかね?
まず、JRに乗って(中央線と小海線)信濃川上という駅に着くのですが
さっぱりお世話になる農家の場所がわからないし誰もいないので
仕方なく農家に電話してみると、渋々迎えに来てくれたのですが
ここで第一声が、、、
「迎えに来てくれ!なんて言われたのは初めてだわ!」
と、いきなりの先制パンチです。(^◇^;)
この仕事大変ですねぇ、、、
とか言おうものなら、「今年は全然楽!去年の子はもっと大変だったわ!」
とか、ダンボールが足り無いものなら、
「お前(私のこと)がどこかに落としてきたんだろ!」
とか、嫌味や皮肉のオンパレードですよ。
そのくせして、、、
実は私、7月2日からバイトに入って途中、家族で北海道旅行に行くことになっていたのでお盆過ぎに一度帰る、と申し出たんですが
そうすると、「本当に帰ってくる? ホント、帰ってくる??」
と、何度も何度も確認するように聞いてくるんです。
旅行から帰ってきたらまた来ますよ、と何度も説明してもなかなか信じてくれなかったですね。(^^;;
理由ははっきりしてます。
一度帰してしまっったら、二度と戻ってこないと思ったんでしょうね。
こんな仕事ですもん、それに明らかに虐めてるし。。。
一応、その日までの給料をくれたのは意外でしたけど。
お盆を過ぎて今度は場所もわかったし、車で行きました。
約束通り、復帰しました。
そんなもん、逃げるくらいならもっと早く逃げとるわい!
というのが本音で、そりゃ朝早くから夜まで仕事をして大変ですけど、そんな逃げるほどの仕事かぁ?
というのが私の印象でしたし。。。
なんかね、戻ってきてからというものの、あちらさんの態度が明らかに変わったように感じました。
前半戦に見せたあの嫌味や皮肉が影を潜めたんですね。
なぜなのかは、未だにわかりませんけど。(^^;;
結局、9月の半ばまでそこで働かせてもらいました。
途中中抜けしましたが実質的に2ヶ月ほど働いてきました。
帰る時には車に積みきれないほどの野菜をもらって帰りました。
電車で行ってたらもらえなかったのでラッキー?(^◇^;)
私の場合は、当時100円でしたけ?
書店に売っていた「日刊アルバイトニュース」を見て申し込んだんですが、一日いくらというものでした。
今の中国人研修生と違って途中にブローカーとか、ややこしい中間業者が入っていない分、もめることも無かったんでしょうけど
細かい契約があればあるほど、言った言わない、契約と違うとかちょっとしたことでも揉めるんでしょうね。
正直言って、外国人研修生を雇っているような産地は家族だけでは絶対にできないから必要なんですが、仕事がきつすぎて日本人のバイトはまず集まらない、
そこに現れたのが安い賃金で雇える外国人研修生。
想像ですが、農家も相当な上から目線で仕事をさせていたんじゃないかと思います。
もちろん、農家さんにも色んな人がいるので運の悪い農家に当たってしまった、、、 のかもしれません。
ただし、8時から5時までじゃ途中から仕事に参加して仕事中に帰っちゃうことになるので、これはこれでどうかな?
なんか腹立った、レタス食うのやめる - ネットゲリラ
中国人研修生が日本の農家で働いていて、時々、使用主が殺されたりしているんだが、たいてい調べてみると使用主に原因があるらしいw
まぁ、百姓は一人でやる仕事なので、他人様をちゃんと使いこなすという事が出来ない。
それでもむかしは大地主がいて、それなりに小作や使用人を使っていたんだが、マッカーサーがブチ壊してしまったので、その伝統はない。
今じゃ、農家は全て、個人経営。他人を使ったことがない、使われた事もない、息子や孫の家族ですら、呆れて出て行ってしまう、もちろん嫁も来ない。
こういう農家でも農繁期にはバイトを雇うんだが、バイトも奴隷のようにコキ使うので有名で、むかしは夏休みの大学生を使っていたんだが、あまりにキツくて誰も来なくなったので、今では中国人奴隷です。
http://blog.shadowcity.jp/my/2013/08/post-3303.html
内田樹 2017年07月31日 地方移住の意味するもの
http://blogos.com/article/237706/
先日、奈良の山奥の集落で、都会から移住してきた若者たちと話し合う機会があった。
都市住民の地方移住は3・11以来途絶えることなく続いているが、メディアはこれを特に重要なことだとは考えていないらしく、ほとんど報道されることがない。総務省も国交省も農水省も、この動きには特段の関心を示していない。そもそも今のところ、地方移住については公式の統計さえ存在しない。
2015年末に毎日新聞が明治大学の研究室と共同調査を行い、2014年度に地方自治体の移住支援策を利用するなどして地方に移住した人が1万1735人であることを報じた。それによると、09年度から5年間で地方移住者は4倍以上に増えたという。ただし、これは自治体の移住支援を受けた移住者だけの数であり、行政の支援を受けずに移住した人たちがおり、アンケート未回答の自治体もあるので、移住の実態は明らかにされないままである。
私はメディアと政府のこの無関心にむしろ興味をそそられる。過疎化・高齢化による「地方消滅」という危機的事態の切迫を考えると、若者の地方移住をどうやって支援するかということは国家的な急務だと私には思われるからである。だが、そのような熱意を政府やメディアから感じとることはない。なぜか。
そのときのトークセッションのテーマは「10年後の地方移住」というものであった。
集まってきた人たち(若者ばかりではない)はそれぞれの仕方で地方移住を果たした人たちである。住民たちと親しくなり、高齢の農業従事者からは「地域の農業文化を絶やす事なく継承して欲しい」と頼られるようになり、それなりに質の高い生活を営めるようになった。
あと数年は「こんな感じ」で暮らしていけるだろう。けれども、10年後にはどうなっているのだろう。今のような生活がこの先10年後も20年後も維持できるのか。それについて意見を聴きたいと言われた。
私の見通しは明るいものではない。だから、こんなふうな話をした。
いま、みなさんが村落共同体のメンバーとして迎え入れられたのは、限界集落化という地方の窮状ゆえである。かつての村落共同体は、都市からやってくる「ニューカマー」たちに対してそれほど宥和的ではなかった。村の閉鎖性が解除されたのは、「このまま人が減り続ければ集落が消滅する」という危機感がリアルなものとなったからである。
だから、当然のことだが、移住者に対して最もフレンドリーなのが70代以上の高齢者で、それより年齢が若くなるほど移住者に対して距離感を持つということが起きる。同じことをいくつかの場所で聞いた。そうだろうと思う。「まだ時間がある」と思えば、見ず知らずの部外者の助力を求めるまでもなく、自力で何とかしようと考える。「もう時間が残されていない」と感じる人は「藁をもつかみ」、「猫の手」も借りたいと思う。閉鎖的な村落共同体の扉が緩んだのは高齢者たちが抱くこの危機感ゆえである。
だが、このような「チャンス」は長くは続かない。というのは、「脱都市」志向は文明史的な出来事だから、これからも続く者が出るだろうが、「限界集落消滅寸前」という事態にはタイムリミットがあるからである。
先日、私がある席で隣り合わせた岐阜県の人は、故郷の村はいま200戸あるが、子どもたちが引き続き村に住むと言っているのは2戸だけだと悲しげに語っていた。おそらくあと20年もすれば彼の故郷はほとんど住む人のない村になるだろう。
まだ集落としての体をなしているうちは移住者の受け入れもできる。だが、ある時点で、受け入れる主体そのものが消えてしまう。だから、地方移住はある意味で時間との競争なのである。このまま高齢化・少子化が進めば、20年後には「地方移住希望者をぜひ受け入れたい」と切望する集落そのものがなくなってしまう。諸君は「村落共同体の扉が一時的に開き、たぶん永遠に閉じる前の、ごく限られた時間帯」に地方移住を果したのである。そういう話をした。
気を付けなければいけないのは、地方の人口はなだらかな曲線を描いて減るのではなく、ある時点で一気に垂直に下降してゼロに近づくということである。先にあげた「200戸の集落が2戸になる」ケースを考えてみればわかる。2戸だけしか住人がいない集落にはもうバスも通らないし、学校もないし、病院もないし、警察もないし、消防署もない。住みたければ住んでもいい。
「そういう生き方」を自己責任で続けたいという人を止めることはできない。だが、同じ地方自治体の他の地域の住民と同じクオリティの住民サービスを行政に期待してはならない。そう告げられるだろう。住民が2戸だけの集落にバスを通したり、ライフラインを維持したりするコストを税金で分担することを、他の地域の住民は拒否するだろう。
だが、家族の中に子どもがいる場合は学校が近くになければ困る。介護看護を要するものがいる場合には病院が近くになければ困る。だから、人口減によって行政サービスが劣化した地域の人々は、生業を捨てて、「地方都市」へ移住することを余儀なくされる。
「コンパクトシティ」構想という国交省のプランは、この「里山から地方都市へ」という人口移動を利用しようとするものだと私は考えている。
たしかに、里山の住人たちを地方都市に呼び集めれば、一時的に地方都市は人口を回復し、消費活動も活発になるだろう。だが、それも一時的なものに終わる。そもそも里山の人口減は高齢化によるものである。高齢者を地方都市へ集めれば、地方都市が高齢化するだけの話である。彼らは年金や貯金の取り崩しによって、しばらくの間はいくばくかの消費活動を行い、介護など高齢者対象の雇用を創出しはするだろう。
だが、里山で営んでいた生業を継続することはもうできないし、新たに起業することも期待できない。そして、何年か経って、消費活動に特化したこの高齢者層が「退場」したあと、「コンパクトシティ」はかつての里山と同じステイタスになる。住民たちは「採算が取れない」という理由で、それまで享受していた交通や通信や上下水道や医療や教育や防災や治安のサービスを打ち切られる。
「採算が合わない行政サービスは廃止すべきだ」というロジックをかつて一度受け入れた以上、二度目も三度目も、受け入れ続けるしかない。かつて里山からコンパクトシティへ移住したように、今度は次の「もう少し大きい地方都市」への移住が促される。でも、やがてそこも人口減になる。すると、今度は「首都圏」への移住が促されるだろう。そして、最終的に首都圏に列島の人口の大部分が集まり、その外には「無住の荒野」が広がる。
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