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(回答先: Re: 千葉・女児死体遺棄事件容疑者逮捕の疑問 投稿者 taked4700 日時 2008 年 12 月 08 日 12:53:00)
未だ事件の全容が未定のまま。にも関わらず、マスコミでは「推定有罪」が当然のように流されている、舞鶴事件と東金事件。過去に、こうした事件が冤罪となった例は無かったか?
===========(引用ここから)
http://www.news.janjan.jp/living/0812/0812073029/1.php
JANJAN「年末に急展開した2事件、求められる自制とメディア・リテラシー」
山本ケイ2008/12/08
千葉県東金市と京都府舞鶴市で死体遺棄や殺人容疑で警察が捜査を行っているが、双方ともあいまいな供述や証拠による捜査が強行されており、それをマスコミがあおるという気味の悪い状態が出現している。
○東金市の事件を1面トップで報じた7日付朝日新聞
千葉県東金市と京都府舞鶴市で死体遺棄や殺人容疑で警察が捜査を行っているが、双方ともあいまいな供述や証拠による捜査が強行されており、それをマスコミがあおるという気味の悪い状態が出現している。報道による事件の経緯を辿ると恣意的な捜査と報道が見えてくる。マスコミ報道が一斉に真犯人のような扱いで、容疑者を扱っていることも実に不快だ。両事件とも許せない卑劣な犯罪だが、罪を憎むばかりに事実をミスリードするようなことがあってはならない。
7日付朝日新聞大阪本社版は「遺棄容疑供述21歳逮捕」の見出しで東金市の事件を1面トップで報じた。逮捕された男性が「女の子を抱きかかえて自室から外に出て、遺体を捨てた」と供述したとしている。逮捕後の供述だが、逮捕に至る際に警察が根拠としたのが被害者の衣類や靴が入れられていたレジ袋と、男性の指紋が一致したことのようだが、これが死体遺棄とどうつながるのか曖昧だ。他の「現場周辺での目撃情報」も付近に住んでいた男性が目撃されていたとしても不自然ではない。
民放やNHKも7日はトップ扱いで事件を報じているが、恣意的な報道姿勢が目立つ。民放の中には事件直後に男性にインタビューした映像をぼかしなしで放映、記者とのやりとりも公開するなど完全に真犯人扱いした。インタビューを聞いたが、男性は犯行への関与を否定していた。記者たちがしつこくこの男性を取り囲んで話を聞いていたが、明らかに疑いの目で取材している様子が伺えた。
さらに毎日JPのニュースによれば東金署捜査本部が男性について「精神発達遅滞」と診断されたとし「記者発表資料では匿名とした。ただ、事案の重大性を考慮するとして、口頭で実名を明らかにした。刑事責任能力については『警察で判断することではない』と述べた」7日報道)といい、容疑者段階なのにここまで明かすのは重大な人権侵害の疑いがある。精神発達遅滞ということであれば供述や当時の記憶、時間軸の認識など十分に裏づけを取る必要がある。供述だけで犯人扱いをしているようでは、「取りあえず捕まえて自白させる」という過去の冤罪事件で問題になった事案と変わりはない。
舞鶴市の殺人・死体遺棄容疑の事件では警察は暴挙ともいえる連続6日間の捜索をした。捜索時間は40時間を超え、押収物は2000点にも上ったという。弁護士が捜索への立ち会いを求めたのは当然だが、多数の捜査員が入った現場で弁護士が捜索の細部までチェックできたかは疑問である。この件も容疑の証拠として「防犯ビデオに似た男性が映っていた」「犯行時間帯に現場付近で男性の足取りを確認した」などと曖昧なものだ。
冷静に考えれば両事件の容疑者となった男性2人と事件を強固に結びつける証拠は現時点では何もない。これだけ大掛かりに逮捕したり、報道するならば警察も取材記者も犯人と確信できる証拠をつかんでいなければならない。しかし、報道からはそうした確実な証拠や事実は明かにされていない。警察もマスコミも犯人視するのであれば明確な証拠や取材経緯を明らかにすべきだ。こうした報道ぶりを見るにつけ、読者や視聴者に高度なメディア・リテラシー(情報の真偽を見極める視点)が必要になってくることを感じる。記事やニュース映像の印象だけで事件を見るのは危険だ。
7日7時のNHKニュースもトップで報道
1979年に千葉県野田市で起こった幼女殺人事件「野田事件」では、逮捕され服役した男性の再審を求める活動が今も続いている。この件では「自白の強要」「警察による物証のねつ造」を支援者らが指摘している。すでに刑期を終えた男性が今なお無罪を求めて真相を探求しているのだ。支援者らと弁護団は膨大な調査と緻密な証拠で着実に、無罪の証明を構築しようとしている。過去の冤罪事件でも行き過ぎた警察の捜査と過熱したマスコミ報道が、裁判以前に冤罪被害者らを社会的に葬った。年末になって急展開を見せた2つの事件の捜査と報道に強く自制を求め、歴史の愚を繰り返さぬよう細心の注意を払ってもらいたい。同時に読者・視聴者には報道に惑わされず客観的な事実をよく見極めて推移を見守っていただきたい。