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(回答先: 【新防人考 変ぼうする自衛隊】第二部 続・イラク派遣の実像 <1>『訓練ではない 実戦だ』(東京新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 25 日 13:12:23)
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/sakimori/news/070327.html
「あと××マイルでイラク国境」
機長の言葉にはじかれたように、貨物室のロードマスター(空中輸送員)二人が大型の窓に取り換えられた左右の後部ハッチに張りついた。
操縦室では、機体上部に出っ張ったバブルウインドーに監視員がすっぽり頭を入れ、周囲を凝視する。地上からのミサイル攻撃に備える「索敵」が始まった。
乗員は正副操縦士を含め、七人。全員ヘルメットをかぶり、防弾チョッキに身を固めている。戦闘機でもないのに酸素マスクを着けるのは、機体に銃弾が当たれば空気が漏れるからだ。
乗員の一人は言った。「エアコンの故障かと思うほど汗がにじむんだ」
クウェートに派遣されている航空自衛隊は昨年夏、イラクの着陸地を南部のアリ(旧タリル)一カ所から首都バグダッド、さらに北部のアルビルと三カ所に増やした。
バグダッドでは着陸直前、警報が鳴り、ミサイル回避と同じように機体を左右に切り返す飛行を余儀なくされることがある。アルビルは安全だが、復路で再びバグダッドを経由しなければならない。
昨年八月のことだ。ミサイルを探知するセンサーが反応しておとりの炎玉、フレアを撃ち尽くしてしまい、バグダッドに降りることができずクウェートまで直行した。
バグダッドへの飛行時間はアリと比べ、二倍弱の一時間二十分程度。アルビルへはさらに一時間弱かかる。昨年十二月に帰国した機長の藤原厚志三佐(46)は「アリへの飛行と比べ、疲労感は二倍や三倍どころではない」と、バグダッド便を運航する隊員の緊張ぶりを率直に語った。
C130輸送機をイラクで運航しているのは日本のほか、米、英、韓国など数カ国。
二〇〇五年一月、バグダッド北方で英軍のC130輸送機が地上からの攻撃で撃墜され、英兵十人が死亡した。同機は夜間、戦闘が行われていた地域を超低空で飛行中、対戦車ロケット弾「RPG7」の直撃を受けた。オーストラリア軍では、地上からの小銃弾が命中し、乗客の民間人一人が死亡した。
派遣部隊の総指揮官である、航空支援集団司令官の織田邦男空将(54)は言う。
「空自のC130輸送機はミサイルの直撃を受けても墜落しない防爆装置がある。火砲が届く低空を避け、夜間は飛ばない。客室には防弾板を付けた。ただ攻撃を受ける可能性はある」
イラク特措法は、戦闘地域への自衛隊派遣を禁じている。空自の活動を“合法化”しているのは、政府の法律解釈だ。
防衛省は戦闘行為を「『国または国に準じる組織』による武力行使」とし、「国際性、計画性、組織性、継続性によって判断される」と言う。そして「空自が使用する空港と飛行ルートは非戦闘地域」と断定している。
空自関係者は言う。
「イラク特措法の規定は、陸上自衛隊にしか当てはまらない。宿営地にロケット弾が撃ち込まれれば陸自を狙った攻撃と分かる。しかし、バグダッドでは官民を問わず、航空機は狙われる。地上から攻撃しているのが軍隊なのか、個人なのか分かるはずがない」
C130輸送機は、法律が想定しないエアポケットの中を飛んでいる。
2007年3月27日
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