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(回答先: 続・イラク派遣の実像 <2>非戦闘地域 『法の空白地』を飛ぶ(東京新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 25 日 13:19:32)
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/sakimori/news/070328.html
「運ぶものがない」
クウェートを拠点にイラクへC130輸送機を週四回、定期便運航している航空自衛隊。悩みは「空気を運ぶ日」が多いことだ。C130の搭載量は二十トンだが、空輸物資は最近では一回平均三百キロにもならない。
昨年七月、陸上自衛隊が撤収するまで、主な空輸対象は陸自隊員と陸自物資だった。撤収後、空輸の中身は一変した。
中東のカタールにある多国籍軍航空作戦指揮所(CAOC)。イラクへの空輸を米軍が各国と調整する。空自からは幹部十人が空輸計画部として派遣されている。
昨年十一月に帰国した前空輸計画部長の井筒俊司一佐(43)は「多国籍軍のために輸送力を提供しているのは日本だけ。空輸している人数を比べれば、イラクにいる人数を反映して国連職員より多国籍軍兵士の方が多い」と話す。
イラク特措法は、イラク復興のための支援を「人道復興支援活動」、治安維持を行う米軍などへの後方支援を「安全確保支援活動」と二つの活動を定義しているが、基本計画では自衛隊の活動を「人道復興支援活動が中心」と“人道”に力点を置くことを明記した。
航空自衛隊の活動は「航空機による人道復興支援物資等を輸送する」とある。これらは武力行使を否定した日本国憲法に沿った措置といえる。
空輸の優先順位は(1)人道復興支援物資(2)国連などの国際機関職員(3)米兵などの多国籍軍兵士、となるはずだが、現実には逆の順番になっている。
空輸の中身を決める手順は、まずバグダッドにいる自衛隊の連絡幹部を通じて、国連イラク支援ミッション(UNAMI)からの空輸依頼が空輸計画部に入る。その座席を確保したのち、余席をCAOCと調整して多国籍軍兵士に充てる。
手続き上は、まさしく人道復興支援活動が優先だ。しかし、主な空輸対象が米兵となっていることは、週四回のイラク便のうち、バグダッドを経由して北部アルビルへ行く国連職員のための便が週一回しかないことからも明らかだ。
それ以外の目的地は、多国籍軍司令部があるバグダッドへ週一回、多国籍軍の拠点空港である南部のアリ(旧タリル)へ週二回運航している。
週三回も多国籍軍向けにC130を飛ばすのはなぜか。空自幹部は「国連は運ぶが、多国籍軍は運ばないとなれば、自衛隊は異質な存在とみられてしまう。多国籍軍との連携は日米同盟強化に直結する。われわれは中東の地で日本防衛に寄与している」と力を込める。
バグダッドでの出来事だ。「国民に説明できないから、活動内容を教えてもらえないか」と求めた日本側に国連職員は治安上の問題からか言葉を濁し、「次は(うるさいことを言わない)デンマーク機に乗るよ」。国連職員の空輸はデンマーク軍も請け負っているが有償。日本は無償だ。
空港では米兵が「航空自衛隊に搭乗を拒否された」とCAOCまで苦情電話をかけ、空自幹部が対応した。一時間以上のしつような抗議。搭乗名簿に名前はなく、そもそも米軍内で搭乗手続きをしていなかった。
空自のC130は米兵から「タクシー」と呼ばれる。行きたいところに行ってくれている便利さからだが、空自幹部は「ほかの言い方はないですかね」と苦笑する。
政府が「人道支援」と胸を張るイラク空輸の現場である。
2007年3月28日
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