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(回答先: 「国家的無駄遣いの省略方法」【石原慎太郎エッセイより】 投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2007 年 9 月 22 日 18:02:04)
>最大多数の最大幸福さん どうもです。
【阿修羅では人気が無さそうな石原慎太郎】氏をあえて取り上げて、評価しようというのは大変良い試みです。
誰が主張していることでも「良い物は良い」のです。
良い意見は「主張している人の好き嫌いは別にして取り入れていく」のが正解です。
ですから、今回の最大多数の最大幸福さんの『試み』には素直に賞賛をしておきます。
しかし、「試み」と内容は別問題です。
紹介の石原氏の意見は簡単に言うと「官から民」と「予算主義から発生主義」への切り替えによって「無駄遣いを減らそう」と言うことです。
この意見、方向性として「選択肢の一つ」ではありますが、正解と断言するのは危険です。
まず、予算主義には大きな問題点があります。ここは間違いありません。
ただし、これは構造上の問題でもあります。最初に「年度当初予算」という物があり、そこで決まられた枠の中でしか「事が出来ない」のであれば、最終的に「それよりも優先順位が上位の物がないと判断されるまで、手が付けられない」と言うことが必然となるのです。
ですから
>【計上した予算をともかく使い果たすために、そこら中でやたら公共事業の工事が氾濫(はんらん)するという馬鹿げた現象が起こる所以(ゆえん)である。】
というのは正確かどうかは分かりません。
必要な公共事業でも「他に、より優先順位の高い支出がないことを見極めてからでないと、着手出来ない」という見方も成立するからです。
予算年度の最後の方にしている工事ですが、本当はもっと早くやるべきだったが、やってしまうと「不慮の災害等に対処できなくなるので、ギリギリまで我慢した」のかもしれないのです。
これは、ある予算関係の人に聞いた話ですが、予算というのはともかく叩かれて「こんな金額では何も出来ない」という状況で「決められてしまう」のだそうです。
その後は「どんなに泣きついても、ほとんど追加はされない」のだそうです。
その結果、かなりの細かい部分(ゴミの袋とか)は「その係の人が自分で出す」くらいだそうです。
で、切り詰めて、切り詰めて、最終的に「目途が立った」事を見極めてから、必要な物を購入するのだそうです。
つまり「予算を使い切るため」ではなく「予算が足らないので優先順位が判断されるのが最後まで出来ない」と言うことのようです。
で、対して「発生主義」にしたら、予算が減るか?
これ、何かあったら「税金の臨時徴収が出来ない」とパンクする可能性があります。
「道が老朽化した」「すぐ工事」と言うことですから、優先順位も何もありません。
「予算年度末に一度やった工事」を「必要に応じて2度でも3度でもやる」というのが「発生主義」です。
「必要のない工事はしない」のなら「支出は減少」しますが、「必要がある工事を予算を気にせずにやった結果論として支出は数倍」という可能性もあるわけです。
発生主義の端的な例が「TBSでやってた徳川埋蔵金探し」です。
「ある」と思うから「掘る」という作業が発生し、どこまで資金が必要か判断できないのに「手を付けて、莫大な資金をつぎ込んで最終的には撤退」という結果もあり得ると言うことです。
ちなみに「四国の剣山の宝探しでは多くの資産家が破産しました。」
予算主義ならば「そのような危ない事には端から手を出すことはできない」のです。
>【公営企業ともいえる特殊法人の監査にしても、新しい監査基準を考え出し、それにそぐわぬ法人は有無をいわさず民営化してしまうくらいの手立てがなぜ講じられないのだろうか。】
儲かる事業なら「民営化」するという選択肢もあるでしょうが、儲からないが必要不可欠な公共企業を「民営化して潰れたら」本末転倒になりますね。
これ、郵政公社を民営化したら「自分の企業の利益が増える」と思っている人の理論です。儲からなくても「行政の責任を全うするために維持するべき努力をする者(=知事)の意見とすると「責任逃れの厄介払い」とも取れます。
【有無をいわさず民営化】って必要性とか公共性とか「考えなくても良い」と言うことで、これを政治家が言うのは問題でしょう。
で、結局、石原さん、政治家としては失格ではないかと思われます。
この意見、外野から評論家が言う意見でしょう。