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(回答先: もしかしたら、やばいのか?来年、国家破産ではなく国家破滅するのか? 投稿者 考察者K 日時 2007 年 5 月 11 日 22:47:17)
2008年 IMF占領 IMF Occupation of Japan 【森木 亮・著 光文社 2005年2月刊】
http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/bookstand-IMF.html
この本を読むと、日本の国家破産は避けられないことがわかります。そして、その後には必ず「IMFによる日本国の占領」が実行されることも‥‥。それはアメリカの意志なのです。まず「IMFによる日本占領」という命題が先にあって、その舞台作りのために日本は毎年大量の国債を発行させられてきたと考えるほうがよいでしょう。
わが国の政府は既に、アメリカに対して2度目の無条件降伏をしているのです。著者はそこまではっきりとは述べていませんが、国家破産が目に見えていながら、日本政府は慌てるそぶりも見せず落ち着いています。そして、それほど緊急性が高くない「郵政民営化」のような課題を「改革の本丸」などと叫んで、国民の目をそらしているのです。
IMFの占領が実施されると、日本社会は津波に襲われたように瓦礫の山と化すでしょう。つまり、その日の食べ物にも事欠くような貧しい人たちが町に溢れることになると思われます。はたして、本当にもう手遅れなのでしょうか‥‥。 (なわ・ふみひと)
「2008年問題」という大いなる皮肉
2008年というのは、国債の償還額が飛躍的に増大する年である。なぜなら、この年、政府は1998年に小渕内閣が景気対策として大量発行した国債のツケを一気に払う必要があるからである。1998年の10年物国債は、当初の予定より8兆円も増えてしまった。
その10年後である2008年には、この国債を償還するために、総計約40兆円の借換債を発行しなければならないのだ。この40兆円は、ほぼその年の税収に匹敵する巨額な借金である。つまり、この年、日本政府は借金の先送りだけで税収を使い切ってしまうのである。
そして、このことにさらに輪をかけて襲いかかってくるのが、いまのところ誰にも予測のつかない「長期金利の上昇」である。
財務省の諮問機関である「財務制度等審議会」が2004年6月に試算した結果では、長期金利が1%上昇すると、国の負担は累計で3兆円も増える。ということは、もし3%でも上昇すれば、それだけで国の負担増は9兆円を超えるのだ。
筆者は、現在の日本の金利が異常に低いことは、国民に対する国家の裏切り行為であるとして告発してきた。なぜなら、これによって国民の資産である預金が金利を生まず、恩恵を受けるのが金融機関だけだからだ。金利というのは資本主義経済の要でもあり、経済情勢が正常な国なら、だいたいが4〜5%である。もし日本の経済が正常な状態になれば、国はやっていけないということになる。筆者は、2008年の長期金利を3.5%と予測しているが、これでも日本は破産してしまう。
景気が回復すれば、当然、長期金利は上がり、国債価格は下落する。現在、政府が抱える巨額の国債残高は、デフレ脱却を目指した財政出動のツケでもある。とするなら、そのデフレ脱却がなったときに、政府自身が破産してしまい、国民にデフレ下の不況以上の苦しみが訪れるというのは、とてつもない皮肉ではなかろうか。
「預金封鎖」や「財産税」はあるのか?
ケインズは『貨幣改革論』のなかで、国家破産の方式には3通りあると主張している。
1つは、債務帳消し型
2つは、債務所有者に対する資本課税型
3つは、財政暴力出動型
この3つ目の「財政暴力出動型」というのは、ハイパーインフレ、貨幣価値の大幅下落を指し、日本はこの型だと考えられている。つまり、増税によって破産を防止しようというのは、結果的に財政が破綻してしまえば、このような大混乱を引き起こす。
現在の小泉政権と財務省は、この路線をひた走っているが、これが行き着くのは消費税の大増税しかない。プライマリーバランス(財政の基礎的収支)が毎年20兆円以上の赤字だということは、消費税率に直せば15%ということになる。また、日本国の公的債務が2005年度末で774兆円ということは、100年間でこの債務を返済するには、消費税を40%にしなければならないことになる。
しかし、もはや増税だけで破産を先送りするのも現界に来ているから、結局は、国債暴落が引き金となって、市場の暴力によって破産が宣告されるだろう。
平和裡での破産処理方法は2つしかないのではなかろうか。
1つは、新旧勘定の分離により、借金を棒引きにするという常套手段である。つまり、ケインズのいう「債務帳消し型」である。
この政策では、預金を新旧に分け、当分の間、前の預金は一定額しか引き出せないようにする。いわゆる「預金封鎖」である。これは、政府が大量に発行した国債を旧勘定にして凍結する狙いがある。わが国が2回目の破産となった1946年2月にも、この政策が大々的に採用されている。有名な「新円切り替え・預金封鎖・500円生活」といわれる金融非常措置であった。
この金融非常措置は、1946年2月16日にラジオで発表され、2月末までに旧紙幣(5円以上)を全部金融機関に預けさせて封鎖し、3月からは世帯主300円、家族100円にかぎって新円で引き出せるようにするものであった。また、月給も500円までは新円で払うが、それ以上は強制的に預金に入れさせるというものだった。
しかし、現在の日本でこんな暴力的な政策を実行すると、政府は国民の怒りを買って、一気に倒壊してしまうだろう。私としては、預金封鎖はないとの判断にたっている。というよりも、それしか選択肢がなくなったときは、それ以前に日本は大混乱に陥っているからである。
そこで、もう1つの破産処理として、IMFがこの国に乗り込んでくるしかないという結論に達してしまう。つまり、残念ながら日本は“米国の51番目の州”のごとく、完全に米国に従属してしまっている。そのような現実下では、政治家も官僚も腐敗してしまっているから、自分自身の手で破産処理ができない。ならば、外圧しかないというのが、今の私の結論だ。
日本の破産処理を迫る3つのレポート
IMFが日本に乗り込んだ場合、どんなことをするかは容易に想像がつく。実は、日本を名指しで改革を迫るレポートがいくつも発表されているのである。
まず、1998年に、山一證券や三洋証券、北海道拓殖銀行など金融機関の大型倒産が相次いだ金融危機のときには、アメリカの金融機関が直接日本に乗り込んできて、日本経済再建計画が提示された。彼らの手には俗に「ハーバード・レポート」と言われる日本の金融改造計画書があった。
その要旨は、@日本は金融機関が過剰なので、不良債権処理が進まない。都銀は2〜3行、信託は1〜2行、地銀と第2地銀は半分に減らす。A低金利政策は維持する。B日本の護送船団方式は市場原理に反するので廃止する。C不良債権を抱えたゾンビ企業は即刻処理する。
――の4点だった。
さらに、通称「アッシャー・レポート」というものがある。これは、現在のブッシュ政権内の対日政策官が書いたもので、日本でも単稿本として1999年に刊行されている。(『悲劇は起こりつつあるかもしれない 5つのDを克服する日本経済の10の処方箋』D・アッシャーほか著/ダイヤモンド社)
この「アッシャー・レポート」は5つの構造改革を迫っている。@過大な負債(Debt)、Aデフレ化した資産市場(Deflation)、B債務不履行の急増(Default)、C高齢化社会への移行(Demograhpy)、D生産性の悪化と過剰な規制(Deregulation)であり、この5つを即刻改善する必要があるというものであった。
次は、有名な「ネダバ・レポート」である。これは2002年2月14日の衆議院予算委員会で明らかにされた。当時の竹中平蔵金融担当大臣も答弁している。「もしIMFが日本を管理下に置いたらどういう政策が打ち出されるか」というのがこのレポートの主旨であったから、関係者の驚きは大きかった。なぜなら、これこそが事実上の「日本の破産処理案」だったからだ。
ネバダ・レポートの要点は次の8点である。
@ 公務員の総数および給料の30%カット。ボーナスはすべてカット。
A 公務員の退職金は100%カット。
B 年金は一律30%カット。
C 国債の利払いは5〜10年間停止。
D 消費税を15%引き上げて20%へ。
E 課税最低限を年収100万円まで引き下げ。
F 資産税を導入し、不動産に対しては公示価格の5%を課税。債権・社債については
5〜15%の課税。株式は取得金額の1%を課税。
G 預金は一律、ペイオフを実施するとともに、第2段階として預金額を30〜40%カット
する。
これでわかるように、日本経済の成長は止まり、国内は一時的に大混乱に陥り、国民は大きな「痛み」を味わうことになる。
IMF占領はアメリカへの第2の無条件降伏
IMFの政策は実に過酷なものであるが、政策としてはごく当たり前のものである。日本はこれまで、それすらも独自にできなかったということが、まさに悲劇である。
日本は世界最大の債権国でありながら、資金繰りに屈して倒産するのである。なぜなら、日本の債権というのはほとんどがアメリカ国債(アメリカ財務省証券)であり、それをいくら保有していようと、日本が売ることは不可能であるからだ。しかも、日本の通貨「円」は、国際性のない単なる自国通貨である。
いまの日本は外貨準備高こそ世界一であるが、円は世界通貨となっておらず、もっぱらアメリカの借金を73兆円も背負い込み、まさに下請け国家になっているのである。
つまり、日本の債権債務の帳尻は独自には解決できずに、最後はIMFに持ち込まれ、FRB(米連邦準備制度理事会)の責任でコントロールされることになる。
IMFの管理下に入るということは、完全な経済敗戦処理である。もとよりIMFに無条件降伏するという筋書きから、前記したような政策が実行されるのは間違いない。そこまでいかないとしても、少なくとも3つの原則が提示され、数兆円の融資が始まるのではなかろうか。それでは、IMFの3原則とはなにか?
第1の原則は、国債発行の原則禁止。
第2の原則は、財政再建5カ年計画の策定。
第3の原則は、IMFによる日本国監視。
ということであり、まさに無条件降伏という筋書きが読める。
国家破産は巨大津波が襲うのと同じ
いまの日本の財政は、津波を遠くから眺めているようなものだ。岸辺から眺めているだけだから、波はただ大きな波にすぎない。水平線が騒ぎ、わずかな起伏が生まれ、少し盛り上がったように見えるだけである。
しかし、2008年にはその大波が岸辺に近づき、岬、灯台、船などと対比できるようになってくる。そして、その波が、とてつもない高さを持つことに、われわれはやっと気づくということになる。そうなっては、日本はもう手遅れなのだ。
巨大な財政波動が落下してきて、きっと視界はゼロとなるだろう。どうしたらいいのかを考える暇などない状態に追い込まれるのではないだろうか。この財政波動は天災ではなく人災である。正しく表現するならば、日本は財政波動に見舞われたのではなく、財政波動を自ら招き寄せたのである。つまり、国家破産は、日本国民全員が招いた悲劇である。
そのとき、日経平均は再度8000円の大台を大きく割り込み、国債の格付けが更に下がり、新規発行の10年物国債の利回りが跳ね上がり、長期金利は3.5%になるだろう。まさに国債の暴落がはじまるのである。国際価格の暴落は、すぐに株価に反映し、日経平均はさらに下落を続けるかもしれない。物価は上昇し、激しいインフレが国民生活を直撃するだろう。
ともかく、現時点で言えるのは、もうわが国には時間がないということだ。2008年までわずか3年を残すのみである。そして、奇跡的にこの年をしのいだとしても、2013年には税収が国債の利払いを下回るのは確実である。いや、金利次第では2010年にもそのような事態が訪れてもおかしくない。
津波の被害で瓦礫の山と化したこの国に、IMF占領軍は、「日本国救済のため」という名目で上陸するのだ。日本の心ある官僚、政治家なら、IMFに対して戦ってほしい。しかし、いまの彼らでは、IMFにすべて委ねてしまうのではなかろうか?
かさねて言うが、IMFの日本国破産処理という政策勧告は、アメリカ財務省の延長線上にあり、ウォール・ストリートの利益のために動くのである。かつて1997年に、橋本内閣が財政再建を目指した当時から、「日本は毎年、最低30兆円の国債を発行する」という密約があったという噂もある。この国債によってアメリカの財政赤字をファイナンスしている。つまり、アメリカの国債保有というかたちで、日本は約73兆円も背負い込んでいるのだ。
しかも、日本が購入したアメリカ国債は、ニューヨーク連銀の金庫に保管されていて、これを売却することはできないのである。これは、言葉を換えれば「日本資産の凍結」である。日本はまさにアメリカの下請け国家と言っていいのである。
したがって、IMFの日本国破産処理はアメリカの命令と判断してよい。日本はいつからアメリカの属国になったのだろうか。