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(回答先: ドラマのない総裁選で勝利した「花」のない新総裁 安倍晋三A(立花隆の「メディアソシオ・ポリティクス」) 投稿者 gataro 日時 2006 年 9 月 28 日 19:06:23)
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/060922_hana/index2.html
なぜそれほど自民党内に競争がなくなってしまったのかというと、小泉首相がその在任中、一貫して、政治的競争相手のパワーを削ぐことに熱中して、いわゆる政治的実力者がいなくなってしまったからである。
特に、05年の郵政政局(法案否決から解散総選挙)の過程で、少しでも小泉首相に歯向かおうとするだけの気骨を持っていた造反政治家たちが、片っ端から政治的に抹殺されてしまったからである。
◇ 非翼賛議員を貫いたのが安倍の父方の祖父という皮肉
あの選挙では、造反者が選挙に出ようとしても、党本部がそれを公認しない、無所属で出馬して当選してきても、党への復帰を許さないという強硬手段が取られた。
その強行手段は、戦前、国家総動員時代に大政翼賛会が作られ、その会に入ろうとせず、大政翼賛にも賛成しない政治家たちをパージするときに使われたのと同じ手段だった。彼らは選挙に出ようとしても大政翼賛会からの推薦が受けられず、もちろん資金援助もなく、選挙運動がはじまると、官憲からことごとに妨害を受けた。東条はこれら非推薦議員たちを全部選挙で落とそうとしたのである。
政治生命が奪われたくない政治家たちは、みんな大政翼賛会に入ってしまい、非推薦を貫いて戦い通した政治家はほんのひと握りだった。皮肉なことに安倍の父方の祖父、安倍寛は、その勇気ある非推薦議員の一人だった。いずれにしろ、この大政翼賛選挙で、政府当局に反対する議員はほとんどいなくなったのである。05年選挙で小泉首相が造反議員たちに突きつけた踏み絵は、この翼賛選挙がもたらしたものと同じ反対派一掃効果を日本の政治にもたらしたのである。
大政翼賛選挙のあと、議会は、東条の大東亜戦争完遂を叫ぶ演説に拍手大喝采を送るだけの機関になってしまったのだが、それと同じような変化が、郵政選挙のあとの自民党に見られた。
そのことは、このページにおいても、当時、選挙で当選してきた新人議員たち(いわゆる小泉チルドレン)のビヘイビアが、全体主義国家(第2次大戦時代の日独伊の枢軸国家と第2次大戦後のソ連、東欧、中国、北朝鮮などの共産主義国家群)の議員たちの行動とそっくりであると指摘して批判した(第49回 小泉強権政治がもたらす「自由」と「民主」の末路)。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/051011_matsuro/
いまの自民党の惨状は、要するにあの大政翼賛選挙以後に日本の政界がおちいってしまった惨状と同じなのである。
小泉首相が徹底的に可愛がって引き立ててきた安倍晋三を除くと、ポスト小泉世代の政治家の中に、安倍に対抗して権力闘争を展開するだけのパワーを持つ政治家がほとんどいなくなってしまったということなのである。
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