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ホロコースト── ワヤクチャさんと荒漢さんへ 
http://www.asyura2.com/0502/war67/msg/375.html
投稿者 外野 日時 2005 年 2 月 16 日 12:51:44: XZP4hFjFHTtWY

ワヤクチャさん 荒漢さん レスをありがとうございます。
個別にレスを書くと重複するものが多くなりますので、失礼とは存じますがこうやってレスをすることをどうかお許しください。

まず「ホロコースト」を僕がどう定義しているかということですが、僕はこの掲示板では定義というようなものはしていません。というより出来ません。
「ホロコースト」という言葉は、もとはギリシャ語に語源を持つ「全焼のいけにえ」という意味のようですが、一般的な用語としては、言葉の常として変遷し、今では他民族の破壊、大量殺人などを意味し、特にナチスがおこなったユダヤ人に対するそれを表す言葉として使用されているように思います。

修正論者によっても、この「ホロコースト」という言葉の意味を各自がてんでばらばらに使っているような観もあり、「ホロコーストはなかった」という場合でも、ユダヤ人以外の”人種”も同じくらい殺されているのだから「ホロコースト(ユダヤ人撲滅)ではなかった」とか、ガス室に象徴されるような故意の殺戮はなく従って「ホロコースト(人種撲滅)」ではなかったとか、とにかく議論では「定義」ができないように思われます。
しかも、ナチスがおこなったことを、どこまで事実として認めているかということにも各人に相違があるようで、余計に「定義」がなりたたなくなっている状態だと思います。

それで、この板で指摘する場合でも、ある人の思っているナチスの「ホロコースト」の内容を、「ホロコースト」という一般的な言葉で表現することができず、たとえばバルセロナより愛を込めてさんの場合は、次の投稿のように、彼自身の記述によるものを、その度ごとに一々記して、それを彼の見解とするような指摘の仕方をおこなわなければなりません。

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ナチスによる『ユダヤ人に対する大規模な組織的迫害』『財産の略奪はもちろん、奴隷労働、無差別な殺害、強姦と陵辱、さまざまな人体実験、集中キャンプの中での過酷で不潔な生活による大量の病死など(バルセロナより愛を込めてさん記)』はロスチャイルドなどのユダヤ人の支配層の陰謀であったということですが(ロスチャイルド財閥は終戦の時点で壊滅的打撃を受けていたということも、ロスチャイルドが操作した作り事だったということですか)、あなたはそれを証明しうる一片の事実すら示していません。(外野)
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パレスチナやイラクの問題に、「ホロコーストの嘘」、また「ホロコーストはロスチャイルドらの陰謀」などを持ち出すのは火に油をそそぐだけの『唆し行為』でしょう。…
というのは次のようなことです。

たとえば、パレスチナへ行って、「ガス室はなかった。殺された人数も誇張されている」「ナチスの黒幕はユダヤ資本らであった」というプラカードを持って歩いたとします。
イスラエルの反応はどうでしょうか。またその報道を見た全世界の反応はどういうものになるでしょうか。
イスラエルにとっては、それでなくても世界に向かって、ワヤクチャさんが書いておられるように「過去にこんなひどい事をやられたのだから安住の地を作る権利が我々にはある」という主張を持ち出したい立場であるので、その「ホロコースト」論議は願ってもないものになると思います。あの惨劇をもう一度世界に思い出させるチャンスにもなるし、パレスチナの事態を複雑化させ、今イスラエルがおこなっている暴虐行為の数々をオブラートに包んで飲み込ませてしまう戦略上の好機ともとらえられることでしょう。
そして、そのような政治的な戦略観とは別に、一般ユダヤ人の感情として、怒りや憤りの感情を呼びさますのではないでしょうか。文字通り、火に油を注ぐものだと思います。それはユダヤ人に、イスラエルのアラブに対する暴虐行為に対して《心的な正当性を与える》ものになるように思います。
「ホロコーストの嘘」が仮に事実だとしても、現実問題として、今ユダヤ人や世界中の多くの人々にそれを納得させることが不可能である以上は、です。

もし、パレスチナの地で、「ホロコーストの嘘」を納得させたいのであれば、まずそのパレスチナの殺し合いをやめさせてからやるべきです。これは良い悪いの問題ではなく現実であると思います。
パレスチナに「ホロコースト」論議を持ち込むことは、パレスチナを、コンピューターのシミュレーション、実験室のフラスコの群れのようにすることです。
そもそも、木村氏の「ガス室はなかった」主張においてすら、既にネット上で多くの不備が指摘され無効化しており、実際の厳密な裁判に耐えうるものではもとよりないものであるが判然としています。

一方「ナチスの黒幕はユダヤ資本らであった」についてはどうでしょうか。これについては述べるまでもないことと思われます。今のところ単なる「推測」(直接的な例証が何もなく、状況証拠すらありません)であり、ヒットラー=ナチスの教義(ナチ党は前身はドイツ教団であり、そのドイツ教団の前身はトゥレ協会で、金持ちの実業家と貴族が多く参加していた。ナチスを支えたのはこの裕福な援助者たちだったといわれています)の「伝説」──『トゥレ伝説』。ユートピア的な文明を持った超越的存在だったアリーア人の国は、より低い種族=ユダヤ人と交わることで堕落し、85万年前大洪水で流し去られた──と選ぶところはないでしょう。

「ヒトラーに対してブッシュのおじいさんが資金援助をしたという説」ですが、可能性としてなら否定はできません。というのも、ユダヤ人を憎悪していたフォード社のヘンリー・フォードはヒットラーの後援者だったし、ソステネス・ベーンが設立した多国籍企業の先駆ITTは重役としてナチ党員を迎えたり、ヒムラーのSSに資金を提供し、子会社はナチの爆撃機製造企業の株を大量に買ったなど、アメリカのエスタブリッシュメントたちはヒットラーと親密な関係があったからです。そのなかにブッシュ家があったとしても、別におかしなことではありません。
ちなみに、ソステネス・ベーンは、ナチス王国のドイツでIGファルベンから最大の収益を得ていたとされる法律事務所「サリバン・アンド・クロムウェル」のアレン・ダレス(同じく同事務所の弁護士だったフォスター・ダレスは彼の兄でアイゼンハワー政権時代の国務長官)のはからいによって、フランスがナチス・ドイツから開放された1944年時点では、連合国側のアメリカのヒーローとなっていたといいます。

イギリスで1909年に創設された「モルガン・グレンフェル商会」は、前身は全米一の富豪だったJ・P・モルガンの「ジュニアス・スペンサー・モルガン商会」でした。そこへ、イングランド銀行総裁の息子であり、ロスチャイルドのパートナーだったエドワード・グレンフェルが加わり「モルガン・グレンフェル商会」と看板を書き換えたのです。
グレンフェルはタイタニック号のオーナーのホワイトスター汽船を買収してタイタニック号の持ち主にもなっています。
モルガンの「ファースト・ナショナル銀行」は、ライバルであったロックフェラーの「ナショナル・シティ銀行」とのちに合併し「ファースト・ナショナル・シティ銀行」となり、それが今の「シティ銀行」となっています。
ヒットラー=ナチスの黒幕はロスチャイルド財閥…、この陰謀論は上のようなロスチャイルドとモルガン、そしてのちのロックフェラーとの関係を根拠にして語られているようです。
しかし、僕はそれだけをもってロスチャイルドが「黒幕」というには論理の不足があるように思います。
たとえば、次の一文は広瀬隆著『億万長者はハリウッドを殺す』にあるものです。
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 一九〇一年、モルガンがカーネギーを吸収してUSスチールを設立した瞬間、そのカーネギーの鉄鉱石を握っていたロックフェラーと、面会しなければならない宿命の時を迎えた。
 ライオンと大蛇の一騎打ちである。この二匹のジョンは互いに顔を合わせる機会を避けるほどの仲だったが、ビジネスはビジネスである。この場合の仕掛け人モルガンが、パートナーを引きつれてロックフェラー家の門を叩いた。
「メサビ鉱山を譲っていただきたい」
 しかしロックフェラーは鼻も動かさず、
「息子と話をして欲しい」と答えるや、姿を消した。この言葉は、自分がオフィスに訪問者を迎える時には「パートナーと話をして欲しい」とう言葉であしらい続けてきた不遜なモルガンの自尊心を、ひどく傷つけた。
 次いで、苛立ちながらロックフェラー二世と会った時には、いきなり、「売り値はいくらだ」と叫んだモルガンである。
「勘違いしないで下さい。この取引きは、ロックフェラー家が売りに出しているのではなく、モルガン家が買いに走っている、そのような性格のものではございませんか」
 こう言って相手を刺したロックフェラー二世は、早くも二十代半ばにして大蛇の毒牙を鋭く研ぎあげていた。しかしモルガンは、すべてロックフェラー家の条件を呑み、三千万ドル相当の鉱山事業をその三倍近い上値で荒々しく買い取ってしまった。その日、USスチールの筆頭株主の欄に、ペンの色も鮮やかに”ロックフェラー”の名前が書き込まれ、ここにライオンと大蛇のあいだに重大な関係が成立したのである。
 この取引きの鍵は、《きわめて複雑であるために興味深い》彼らの人間関係に秘められていることが、初めてのぞき見る銀行世界に発見される。
 さきほど述べたように「ファースト・ナショナル」と「ナショナル・シティー」のライバル銀行が結婚するまでには、後者の頭取ジェームズ・スティルマンと大株主ウィリアム・ロックフェラーのそれぞれの娘と息子が二組も結婚し、やがてその名もジェームズ・スティルマン・ロックフェラーという人物が誕生する。この新生児は、二つの銀行が結婚して生み出した「ファースト・ナショナル・シティー」の頭取に就任しているのである。
 しかもこのふたつの銀行が合併するまでには、「ファースト・ナショナル」の取締役にモルガン商会の重役三人が迎えられ、一方、ロックフェラーの「ナショナル・シティー」の取締役にジャック・モルガンが就任している。
 事情はさらに複雑である。このジャック・モルガンの父ジョン・ピアポント・モルガンが鉄鋼王アンドリュー・カーネギーから巨大会社を買い取ってUSスチールを設立し、筆頭株主に石油王ジョン・D・ロッククフェラーを迎えたが、そのアンドリュー・カーネギーの姪ナンシー・カーネギーが、合併銀行「ファースト・ナツョナル・シティー」の頭取ジェームズ・スティルマン・ロックフェラーと結婚し、誕生した赤児はアンドリュー・カーネギー・ロックフェラーと命名されているのである。
 これでモルガン家とロックフェラー家が手を組んだと早合点されないよう。これはすべてビジネスである。
 ロックフェラーは、西部に目を転ずると、ウェスタン地方で一番の鋼鉄・石炭会社である「コロラド燃料製鉄」を素早く買収し、飽くまでモルガン鉄鋼の独走を許さないクサビを打ち込んだ。
 そして一九〇一年三月、USスチール設立でモルガン家が湧き返っている時、ロックフェラーの逆襲工作が着々と進んでいた。初の大陸横断を成し遂げた全米最大のユニオン・パシフィック鉄道を、手中に入れていたのである。彼はこの鉄道の所有者エドワード・ハリマンを焚きつけると、モルガンの大鉄道株をひそかに買い占めにかかり、およそ五十万株、総額一億ドル近い株を支配してしまったが、これはすでに過半数を超えていた。五月のことである。
 ジョン・ピアポント・モルガンはヨーロッパでこれを聞いて唇をふるわせ、直ちに買い戻しを指令した。この鉄道株は百ドルでも高値だと言うのに、モルガンとロックフェラーの買い占め競争は狂気の沙汰となり、二百ドル、三百ドルと天井知らずの闘いとなった。それぞれの銀行の金庫を開いて富豪第一位を争う”ウォール街の決戦”である。遂に株価は五百ドルを超えた。
 やがて、一千ドルの値がついた時には、両者とも目を見合わせ、聴衆の拍手を待った。表面上は握手して、ロックフェラーが手を引き、重役室に一人送りこむということで決着がついた。
------------------(引用終わり)---------------------------------

もし、仮にナチスの「ホロコースト」に黒幕がいるのだとしたら、権謀術数がうずまく世界では、イカれたカリスマであるヒットラーのナチス・ドイツを利用し、ユダヤ財閥を間接的に葬る、あるいは無力化させるよい機会だ、ととらえた資本家企業家連中がいた、と考えたほうが、それまでの欧米でのユダヤ排斥の過去、経歴実績からいっても可能性が高いように僕には思われます。
イスラエル国家樹立のために「ホロコースト」がおこなわれた、というのも人口問題からいけば疑問が生じます。今のイスラエルも人口の問題は深刻でしょう。この点、シオニズムを確立するためにユダヤ人人口そのものを大きく減らす「ホロコースト」は考え方としてはどうであったでしょうか。無論、イスラエルという国が出来なければ、そもそも人口問題も何もないということにもなりますが、もし、結果論ということでいうのであれば、「ホロコースト」はイスラエルというシオニズムの国家を作ったが、逆に今のユダヤ人はそのイスラエルへ行かないほうがユダヤ人差別がひどかった昔と比べても現在の居住国にいたほうが安全であり、それはシオニズムとは相反する状況となっているとはいえないでしょうか。

とはいえ、どちらにしてもこのような推測は論証がともなわない以上無益であり、すすんでやりたいとは思わないものだとはいえます。

最後に『超陰謀』ジョナサン・バンキン著から少し。
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「ある種のことがらが秘密なのはわかりにくいからであるが、中には公言するのがはばかられるから秘密だという場合もある。政府というものはつかみどころがなく目に見えないのが常である」とフンシス・べーコンは言いきっている。独自のメーソン流派を起こし、帰納という「科学的研究方法」を提唱した人物の弁である。べーコンはこの言葉を発した際、政府の秘密主義を非難しようという意図など毛頭なかったのだ。民を統治するということは必ず秘密を伴うことだと彼は考えていた。人々には、政府が行うことが理解できないし、政府が行うことの中には人民が最後まで知らない方がよいこともあるというわけである。
 政府が恐怖と殺人に手を染めているという場合、なぜ人々に対して秘密を持ち続けるかを理解することは難しくない。そして、秘密結社にどっぷり関わっていたフランシス・べーコンが右のように考えたのも驚くには当たらない。もしべーコンの考えが当たっているならば、政府など全く持たない方がましかもしれない。
 ナチと同様、つかみどころがなく目に見えない政府は、必然的に陰謀に基づいた政府であるだろう。政府が秘密を持続させるまさにその行為が陰謀である。
 秘密の政府──べーコンの冷徹な論理によれば全ての政府が秘密なのだがは、秘密にあずかる人々を除いた社会の全員を疎外し、一般人の人生を支配する状況について一切本当の理解を得させないようにするものなのだ。陰謀論とは、幾らかの理解をこちら側に取り戻すための、わずかな数の人たちによる試みなのである。
------------------(引用終わり)---------------------------------

ジョナサン・バンキン(Jonathan Vankin)
米国カリフォルニア州の週刊新聞『メトロ』紙のニュース担当編集者、マサチューセッッ州『ウスター・マガジン』スタッフ・ライター、東京の『Daily Yomiuri』記者を経て、現在は米国にてフリー・ジャーナリストとして活躍中。『ウスター・マガジン』在籍中には、1987年から3年連続ニューイングランド・プレス協会より”ジャーナリズム賞”を受賞するなど、全米注目の若手ジャーナリストの一人。

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