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(回答先: ドキュメンタリー映画「夜と霧」 投稿者 竹中半兵衛 日時 2005 年 1 月 27 日 06:07:46)
アドルフ・アイヒマン誘拐作戦
http://www.geocities.com/inazuma_jp/eichman.html
(写真:カール・アドルフ・アイヒマンSS中佐)
■ アドルフ・アイヒマンとは誰ですか?
元ナチス親衛隊の中佐で、ユダヤ人最終解決法を実行した人物です。そのため、イスラエルから仇敵として狙われており、多くのナチス高官がそうするように国外に身を隠していました。
■ 誰が誘拐したのですか?
もちろん、イスラエルの対外情報収集および特殊工作機関”モサド”です。モサドはアイヒマンを逃亡先のアルゼンチンで誘拐しイスラエルに連れ帰りました。
これで、ナチス戦犯の大物であり、ユダヤ人の憎悪の対象が捕らえられたのです。
カール・アドルフ・アイヒマンSS中佐
■ アドルフ・アイヒマン(帽子の徽章は髑髏です)
アイヒマンは第2次世界大戦時にユダヤ人を虐殺したナチスのユダヤ問題総責任者です。彼の仕事は効率がよく約600万人のユダヤ人が抹殺されたとしています。
アイヒマンはドイツ降伏後に姿を消します。もちろんつかまれば戦犯になる事が分かっていたからです。
ブダペスト駐在スウェーデン公使のラウル・ウォーレンバーグは、ユダヤ人を救出するためビザをばら撒き、時には処刑寸前のユダヤ人をナチスからお金で見逃してもらうというようなことまで行いました。
あるパーティーでウォーレンバーグは敵の大ボス、アイヒマンと対決します。ユダヤ人から手を引けと言うアイヒマンに対し、ウォーレンバーグは毅然と拒否します。
アイヒマンは『あなたは人間じゃない悪魔だ。』と罵ったウォーレンバーグに『私は命令に忠実な、いちドイツ人だよ。少し勤勉すぎる嫌いはあるがね・・・。』と返します。
その後、アイヒマンはウォーレンバーグさえも暗殺しようとします。ウォーレンバーグはからくも難を逃れます。そしてその後、ドイツ軍はソ連軍によって撃退されます。
ソ連軍へ事後処理のため交渉に行くことになったウォーレンバーグは、出頭する時『私は客人としていくのか、それとも捕虜としていくのか。』とつぶやきます。
そして出発すると、そのまま帰って来なかったのです。なんと、彼はスパイ容疑でKGBに逮捕されシベリアに送られていたのでした。
アイヒマンは逃亡し、ウォーレンバーグは逮捕されるという不思議なめぐり合わせが起こったのでした。
ユダヤ人救出に尽力したのは、ハンガリーに送り込まれたラウル・ウォーレンバーグ(スウェーデン)以外にも、駐リトアニア大使の杉原千畝(日本)、ドイツの事業家オスカー・シンドラー(ドイツ)、オーストリアの何鳳山(中国)などがいました。
■ モサドのナチス狩り
モサドは諜報活動以外にも、世界中に潜伏しているナチス戦犯を探し出し、逮捕もしくは暗殺するという任務がありました。
そのモサドに、アイヒマンの情報が飛び込んできたのです。モサドはこの件を最優先事項に指定し、アイヒマン逮捕に向かいます。
リカルド・クレメントという偽名で、アルゼンチンの自動車工場に勤めていたアイヒマンを発見したのは1959年12月のことでした。
”アルゼンチンはWWU時下、絶対中立を貫きます。終戦直前、中立各国が枢軸国に宣戦布告し連合軍に加わった時にも、アルゼンチンは国交を断絶すると宣言したのみで、あくまで中立を貫いたのです。
そのため、戦後ナチスの人々がアルゼンチンに逃亡してきたと言うわけです。もっとも、ドイツ系移民が沢山いたと言うこともありますが。”
モサドの工作員はアルゼンチンに潜入し、アイヒマンを見張ります。そして、ついに逮捕・・・となれば一件落着でしたが、まだ問題がありました。
その場で処刑してしまえば、後はモサド要員が各々イスラエルに帰るのみですが、アイヒマンは裁判にかけるためイスラエルに連れて帰らなくてはなりませんでした。
しかし、誘拐して、連れ帰るとなれば、親ナチのアルゼンチンも見逃すはずがありません。出国するときに見咎められるに決まっています。
そこへ、偶然チャンスが訪れます。近く開催されるアルゼンチンの独立記念式典にイスラエルから外務大臣が参加することになったのです。モサドはアイヒマンをこの特別チャーター機に乗せ、連れ帰ることにしました。
そして、1960年5月11日、モサドは帰宅途中のアイヒマンを逮捕(誘拐)したのです。アイヒマンは自分がイスラエル機関に捕まったことを悟り、無駄な抵抗することなくお縄につきました。
しかし、問題はこのあとです。アルゼンチン独立記念式典が終わり、チャーター機がイスラエルへ戻るのは5月21日でした。それまでの10日間はアジトへ隠れていなくてはなりません。
アイヒマンが捕まった(行方不明)事は、会社へ出勤しないのですぐに分かります。アイヒマンの会社の社長は彼が誰かを知っていたのでした。
アルゼンチン政府もアイヒマンを渡せと言ってくるに違いありません。さらには、地下組織がアイヒマンを救出にくるかもしれないのです。
しかし、アジトは発見されず、アルゼンチン政府もアイヒマンが捕まったことに気づいていませんでした。そして、式典は終了し、モサド工作員達はSPのふりをして、外務大臣一行とともに飛行機に乗り込みます。
飛行機は無事イスラエルに到着し、アイヒマンは刑務所に入れられました。そして、1960年5月23日、イスラエルはアイヒマン逮捕を発表しました。
アイヒマンは裁判の後、1962年絞首刑にされました。
toranosukeandumanosuke
(以下関連紹介)
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価格:¥ 5,040
アイ・ヴィー・シー (2003/06/20)
メディア:DVD
内容紹介
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
ナチス戦犯唯一の裁判記録フィルムとして話題になったドキュメンタリー。ナチス親衛隊の元エリート中佐、アドルフ・アイヒマンの裁判の行方を追う。
内容(「Oricon GE」データベースより)
1961年にナチス戦犯で行なわれたアドルフ・アイヒマンの裁判の記録フィルムを2時間に編集した、世界初公開のドキュメンタリー作品。
カスタマーレビュー(平均おすすめ度:5)
人類史上最大の犯罪
これは一度は見ておいたほうがいい作品だとおもいます。
現実に行われた裁判模様なので本物の緊張感が伝わってきます。
内容的にはこの映画の主人公である「アイヒマン」は平凡な男だと
語られていましたが、とんでもない平凡を装った非凡者です!
ラスト15分のやり取りでこの男の本性が明らかになるでしょう、、、
これは僕自身の考えですが我々人間の本性なのかもしれません。
このアイヒマンは非凡でも凡庸でもなく我々と変わらない人間だと
いうことに、誰の心の中にもアイヒマンが潜んでいるということに、、、、
そういった事を考えさせられる作品でした。
登録カテゴリ
* ホロコースト