現在地 HOME > 掲示板 > 戦争59 > 537.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 死者は322人どころか600人? ―ロシア政府に情報操作疑惑 投稿者 月読 日時 2004 年 9 月 05 日 05:00:12)
爆弾で混乱させ逃走図る? 人質数、当局情報操作か
【モスクワ=内藤泰朗】死傷者約千人という大惨事となったロシア南部、北オセチア共和国ベスランの学校占拠事件。三日の特殊部隊突入が、爆弾で人質にパニックを引き起こし大混乱の現場から逃走を図る武装集団の巧妙な陽動作戦の一環で引き起こされた可能性が高くなってきた。武装集団の冷酷、非道な手口が浮き彫りになる一方で、人質の人数を少なく発表した当局の情報操作疑惑も浮上している。
≪パニック状態≫
解放された人質たちが、ロシアの日刊紙イズベスチヤに語ったところによると、悲劇は次のように起きた。
一日、学校を占拠した武装集団はまず、抵抗しそうな屈強な男性二十人をその場で次々射殺したうえで、女性、子供を体育館にすし詰め状態で押し込み、二つあるバスケットボールのゴールの間に線を張り複数の爆弾を仕掛けた。
「逃げようとしたらこの爆弾が爆発し、全員が死ぬ」。犯人らはそう脅して、男性や上級生を二階の別な部屋に連れて行った。
状況が急変したのは三日の昼。武装集団が射殺した人質の遺体を引き渡すことで非常事態省と合意し、同省の救助員が校舎に近づいたときだった。
校舎の出入り口付近に仕掛けられた爆弾が突然爆発し、校舎内にいた子供たちはパニック状態に陥った。出口が爆発で開いたため、人質たちは体育館や校舎から逃げ始めた。イズベスチヤ紙は、爆弾が事故で偶然爆発したという説もあると紹介したうえで、犯人たちが混乱を引き起こすために爆発させたとみる。
≪人質を装う≫
逃げる人質たちを狙って武装集団が銃撃を始めたため、校舎を取り囲んでいたロシア特殊部隊と銃を持った地元民たちが人質たちの脱出を援護しようと一斉射撃を開始、現場は大混乱に陥った。
体育館に仕掛けられていた爆弾が次々爆発し始めたのはそのときだった。体育館内は狂乱状態になった人質たちの叫び声と爆発音が響きわたり血の海と化した。爆発で、体育館の屋根は壊れ、その後起きた火災で建物は全焼した。当局によると、焼け跡からは二百三十七人の遺体が見つかった。
体育館の反対側から時間をおいて爆弾が次々爆発する中、間一髪で助かった人質の一人は「このときにはもう武装集団は館内にはいなかった」と、震えながら証言した。
犯人たちの一部はこのとき、普段着に着替え、パニック状態の中で我先に出口に向かった人質にまぎれて逃走を図っていた。しかし、地元の人はみな顔見知りで、不審な人物を見つけた。当局は、逃走を図った武装集団三人の身柄を拘束し、依然、四人の行方を追っているという。
≪当局に不信感≫
拘束された一人は、事件の初めから外にいて携帯電話で、強行突入に向けて準備を進める外部の動きを内部に伝えていたという報道もある。
このため、水や食料、医薬品の差し入れを一貫して拒み続けた武装集団が、遺体引き渡しには応じたのは、強行突入に先んじて「大混乱を引き起こして脱出するための陽動作戦を実行に移すためだった」という見方が有力になっている。
当局側は、突入が計画されていたものではなく「偶然起きた」ことを強調したが、多くのメディアは当初、制圧作戦を準備する当局が情報操作した可能性があるとして信じなかった。
事件発生当初、共和国の行政当局は人質の人数を三百五十四人と発表したが、制圧前に脱出してきた複数の人が「人質は千五百人前後いる」などと証言。突入作戦終了後、ロシア大統領府は実際の人質の数は約千二百人であると訂正したことなどが当局への不信を高める結果となっていた。
「犠牲者数を少なく見せるため情報操作したのだろう」。人質たちの中からも、不都合な情報を覆い隠そうとする当局の体質に批判が集まっている。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/05iti002.htm