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沖縄駐留米軍、北海道に一部移転案 米打診、再編の一環
米国が、沖縄に駐留する約1万4000人の海兵隊の一部を、北海道の陸上自衛隊演習場に移転させる構想を日本政府に打診していることがわかった。複数の日米関係筋が明らかにした。米国はまた、在日米軍司令部のある米軍横田基地(東京都)に、航空自衛隊の航空総隊司令部(東京都府中市)を移転させる提案もしている。米国防総省が進める世界規模の米軍の再編(トランスフォーメーション)を機に、在日米軍が自衛隊との「一体化」をさらに進めるとともに、効率化を図る狙いがあるとみられる。
これらの構想は、昨年末ごろから数回にわたる日米の外務・防衛当局との非公式協議で日本側に示された。日本側は正式な提案ではないとして回答を留保しているが、在沖縄海兵隊の移転については「沖縄の負担軽減」を求めてきた政府の立場にも合うとして、検討する考えだ。
関係筋によると、米側の構想は約5900人の米第3海兵師団(司令部・沖縄県具志川市)に属する砲兵部隊を、北海道東部の陸自矢臼別演習場に移転させるもの。砲兵部隊は約600〜700人程度と見られるが、移転する規模は具体的に示されていないという。矢臼別演習場は敷地約1万6800ヘクタールで全国の陸自の演習場72カ所のうち最大。実射可能な砲の射程は最大18キロとされる。
第3海兵師団は、84年から北海道の陸自演習場で陸自北部方面隊と日米共同で実動訓練を実施している。しかし、北海道には米軍の駐留部隊はおらず、移転が実現すれば、陸自との結びつきがこれまで以上に強まる。
ただ、在沖縄海兵隊の県道104号越え実弾砲撃演習の本土分散移転の際に、矢臼別演習場を抱える地元自治体は反対を表明した経緯があり、移転構想に地元が反発する可能性もある。
米側はまた、米軍横田基地に、空自の戦闘部隊を指揮する航空総隊司令部を移すことが可能かどうかについても日本政府に打診している。
米軍横田基地には横田や三沢(青森県)、嘉手納(沖縄県)を統括する米第5空軍司令部が配置され、司令官は在日米軍司令官を兼ねている。
横田基地には第374空輸航空団が駐留しており、米側は同じ輸送部隊の空自第2輸送航空隊(埼玉県狭山市)などの受け入れも提案している。ミサイル防衛システム導入に伴う弾道ミサイルへの共同対処も含め、航空作戦における日米の司令部を同基地に共存させて連携を強めるなど、統合的な部隊運用も視野に入れているとみられる。
一方、米国が米ワシントン州にある陸軍第1軍団司令部をキャンプ座間(神奈川県)に移転させる構想も明らかになっている。昨年9月には横浜市の上瀬谷通信施設と青森県の三沢基地に分かれていた対潜水艦の哨戒部隊を三沢基地に集約するなど、部隊配置の見直し作業にも着手している。
今回の構想は、米軍基地・部隊間の統廃合だけでなく、自衛隊との基地機能の一体化を図ることで、効率化を加速させる狙いがあるようだ。
◇
【日本で浮上している米軍再編の主な構想】
●米陸軍第1軍団司令部(米ワシントン州)
→米軍キャンプ座間(神奈川県)に移転
●米第3海兵師団(司令部・沖縄県具志川市)
→一部を陸上自衛隊矢臼別演習場(北海道)に移転
●航空自衛隊航空総隊司令部(東京都府中市)、第2輸送航空隊(埼玉県狭山市)など
→米軍横田基地(東京都)に移転 (06/07 06:16)
http://www.asahi.com/national/update/0607/004.html