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(回答先: 沖縄駐留米軍、北海道に一部移転案 米打診、再編の一環 (asahi.com) 投稿者 彗星 日時 2004 年 6 月 07 日 06:57:45)
矢臼別への米海兵隊移転 知事「受け入れ難い」(北海道新聞)2004/06/08 12:43
高橋はるみ知事は8日、記者会見で、米政府が沖縄に駐留する米海兵隊の一部を陸上自衛隊矢臼別演習場(根室管内別海町など)に移転する案を日本側に打診したことについて「基地化するのは現時点では受け入れ難いと言わざるを得ない」と述べ、反対する意向を表明した。
知事は「これまでも(米海兵隊による実弾射撃)訓練が固定化しないよう申し入れてきた」としたうえで、「札幌防衛施設局を通じて国に問い合わせている。今後、必要があれば地元自治体とも話し合いをする」と述べた。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20040608&j=0030&k=200406084085
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海兵隊矢臼別移転案 演習固定化、地元は反発 トラブルや事故懸念 (北海道新聞2004/06/07 14:04)
沖縄駐留米海兵隊の一部が陸上自衛隊矢臼別演習場(根室管内別海町など三町)に移転する案について、地元自治体などは「年一回の訓練と部隊移転は別次元の話」と驚きの声を上げた。部隊が移転すれば、実弾砲撃訓練の常態化による騒音問題や米兵と住民とのトラブル発生なども懸念され、沖縄の「痛み」の拡大につながりかねない。道内の平和団体は「沖縄県からの撤退と同県外への移転反対をともに訴えたい」と危機感を募らせている。
「米軍部隊の移転駐留化が本当だとしたら絶対反対」。釧路管内浜中町の石本豊町長は、そう語気を強めた。「実弾砲撃訓練は酪農に大きな影響があるため、米軍の訓練を認めたのは地元三町の中で最後だった。ましてや部隊の常駐など容認できる話ではない」
同管内厚岸町の若狭靖町長は「米軍部隊の移転常駐化など考えたこともない」と驚くとともに「確実な情報がない現段階では、コメントできない」。別海町の佐野力三町長は「これまで米海兵隊の訓練の固定化は困るということを(国などに)伝えてきた。移転すれば、固定化となり、町民の意向を尊重して協議しなければならない」と慎重に話した。
道は訓練の矢臼別移転に関して「固定化しない」ことを政府などに要望してきた。それだけに、幹部の一人は「米海兵隊自体の移転となれば、北海道にとって極めて重大な問題となるのは間違いない」と漏らした。
一方、矢臼別演習場の敷地内に住み、訓練反対運動を続ける川瀬氾二さん(77)は「沖縄のような住民とのトラブルや訓練による事故も予想され、駐留はとても迷惑で、許すことはできない」とする。安保破棄道実行委の山下忠孝事務局長も「海兵隊はイラクにも派兵された『殴り込み部隊』。沖縄でトラブルも起こしており、それが常時、矢臼別にいることになる」と危機感をあらわにした。
道平和運動フォーラムの戸田利正事務局長は「米海兵隊は矢臼別での訓練の実績があり、移転するのではないか、と懸念していた」と冷静に受け止めるが、「今後は沖縄とともに訓練や移転が問題化している他県とも連携を深め、(国内からの)撤退を訴えたい」と強調した。民主党北海道の星野高志幹事長は「実弾砲撃訓練の固定化、北海道の基地化につながる構想には断固反対する」とのコメントを発表した。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20040607&j=0022&k=200406073508
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沖縄は実戦訓練不向き/在沖海兵隊移転(沖縄タイムス2004年6月8日 朝刊 2面)
米政府が米軍再編の一環として、米海兵隊第三海兵師団第一二海兵砲兵連隊(沖縄)の陸上自衛隊矢臼別演習場(北海道)への移転を非公式に日本政府に打診した背景には、沖縄に比べて広大で、訓練環境が充実し、実弾砲撃能力の向上を図ることができるとのメリットに加え、自衛隊との連携強化を進める狙いがある。
能力が向上
第一二海兵砲兵連隊(キャンプ・ハンセン)は約千六百人。うち半数が部隊配備計画(UDP)で米本土から半年程度の交代で派遣されている。
海外米軍基地の訓練環境を調査した米会計検査院の報告書では、沖縄の狭あいさから「砲身を固定せざるを得ず、実戦で必要な戦略的な砲撃訓練を行うことができない」と厳しく評価。一九九〇年代前半から確実に低下していた海兵隊の実弾砲撃能力が県道104号越え一五五ミリりゅう弾砲訓練の本土移転で、向上したと指摘している。
幅広く議論
実弾砲撃訓練は、矢臼別(北海道)、王城寺原(宮城)、北富士(山梨)、東富士(静岡)、日出生台(大分)の本土五カ所の自衛隊演習場に分散。気候や地形の異なる環境で錬度は向上した。
ただ、長距離射程が可能になるとはいえ、部隊の北海道移転について防衛施設庁幹部は、「冬季の訓練は厳しい。米側はどこと限らず、本土訓練場を挙げているだけではないか」と懐疑的だ。
北海道移転は施設建設が伴い、「新たな基地をつくるのと同じ」(防衛庁幹部)だけに、地元自治体などの反発も予想される。
そうした面から、施設が整っている東富士演習場の一角にある米軍営舎地区(約百二十ヘクタール)を含め、幅広く検討されているとみられる。
防衛庁の守屋武昌事務次官は七日の会見で「日米防衛協議などでさまざまな協議をしているが、まとまった形での提案はない。仮定の話や議論、作業の中身を明らかにすることは控えたい」と発言。公式な提案は否定しつつも、議論の中で提示されたことについては否定しなかった。
負担軽減を
実弾砲撃の射撃場が集中するキャンプ・ハンセンを抱える金武町の儀武剛町長は「負担軽減といっても、日本政府は都市型戦闘訓練施設の建設を容認している。政府は抜本的な負担軽減策を明確にすべきだ」と訴える。
政府は今国会に自衛隊と米軍との間で、平時でも物資や役務を相互提供できるようにする日米物品役務相互提供協定の改定案を提出。米軍と自衛隊の協力体制はさらに進む見通しだ。(東京支社・浜元克年、政経部・知念清張)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200406081300.html#no_2
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海兵隊移転
負担軽減へ結びつくのか(沖縄タイムス社説2004年6月8日)
米政府が米軍の変革・再編の一環として、在沖海兵隊の砲兵部隊を北海道の陸上自衛隊矢臼別演習場へ移転する構想を日本側に提示していたことが明らかとなった。
先に米国は、代替施設による米軍普天間飛行場の返還方法で再検討もあり得るとの意向を示している。
世界規模で進められる米軍再編が、在日米軍の75%が集中する沖縄の負担軽減にどう結びつくのか重大な関心を持たざるを得ない。
県民が求める米軍基地の整理・縮小は一向に進展していない。一九九六年の日米特別行動委員会(SACO)合意から八年経過したのに返還見通しの立たない普天間飛行場が、基地重圧に苦しむ沖縄の現実を映し出す。
返還条件である代替施設は、移設先の名護市辺野古沖の環境影響評価が動きだしたばかりで完成は十数年先とみられている。
普天間飛行場は市街地のど真ん中にあり危険性の高い飛行場だ。伊波洋一宜野湾市長が、米軍再編を好機として早期返還に動いたのは市民の安全を考えれば当然だろう。
しかし、日米の外交・防衛事務レベル協議は、米側が在日米軍の見直しアイデアを小出しにし日本側の反応を探っている段階とされ、再編の全体像は依然不透明である。
米国の狙いは、アジアの十万人体制を見直して米軍の機能性を高め、テロや地域紛争に迅速に展開する態勢の確立と自衛隊の役割強化とされる。
日米両政府は、すでに在日米空軍司令部がある横田基地(東京都)へ航空自衛隊の航空総隊司令部を移転する検討にも入っている。
また、日米安保条約を逸脱する可能性があると日本が難色を示した、米ワシントン州にある米陸軍第一軍団司令部のキャンプ座間(神奈川県)に移転する打診もあった。
今回の海兵隊の北海道移転も含め、米軍が自衛隊との一体化を進めて機能強化を図り、日本をアジア太平洋地域における即応態勢の重要拠点とする狙いに違いはあるまい。
米国は、韓国政府に在韓米軍(三万七千人)を来年末までに一万二千五百人削減する方針を伝えた。協議の行方は朝鮮半島や東アジアの安全保障環境に大きな変化をもたらす。
沖縄の米軍基地への影響も必至だ。再編のさなか、米軍は地元反対を押し切り都市型戦闘訓練施設建設を強行している。県や自治体がこれまでにも増して整理・縮小を要求しなければ、アジア戦略の拠点として沖縄の米軍基地の固定化は一層進むことになる。
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20040608.html#no_1