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(回答先: 日銀の創設も陰謀では? 投稿者 エンセン 日時 2004 年 8 月 09 日 09:08:03)
エンセンさん、どうもです。
>まあ、阿修羅への興味を失いかけていたというのも事実ではあったんですが……
私も、相当阿修羅への興味を失いかけています。
「産業資本主義の終焉」シリーズも、将来誰か心あるひとの目にとまって役に立てばいいなという感じで書いています。
現実にほぼ絶望しつつ、将来を生きる人に期待を寄せるかたちでしかしばらくは生きていけないのかなと思っています。
“彼ら”の教育効果はみごとというか、知的隷属の深さにいまさらながらがっくりしています。
ユースタス・マリンズの「民間が所有する中央銀行―主権を奪われた国家アメリカの悲劇」は以前ちらっと触れたように読んでいます。
FRBの創設にまつわる事実経過や英国との関係性そしてFRBの本質などを中心によくまとまった書籍です。
物足りないのは、FRBの仕組みや責任に関するものです。
FRBの責任というのは、ドル紙幣発行という債務にどこまで責任を負っているのかということです。
それがいつなのかはわかりませんが、米国連邦政府がデフォルトを宣言するのは確かだと思っています。
ドル紙幣は貨幣ではなく「利子がつかない小額の国債」=“無利子化された国債の断片”ですから、米国連邦政府のデフォルトは、ドル紙幣の無効化につながる可能性があります。
もちろん、通貨なしでは米国経済も動かないので、即座に“新通貨”が発行されるはずです。(米国(米国系銀行口座)外で流通しているドル紙幣は、紙切れになるか、大幅に減価したレートで交換されるかになる可能性があります)
たぶん、連邦政府が所有している金8000トン(7700トン?)が連邦準備制度に対する債務のカタとして連邦準備制度の所有になり、世界が金を基礎とした「国際金本位制」に移行すると予測しています。
FRBの上位に立つ“新世界銀行”が国際通貨の発行元になり、金は価値尺度としての機能を有するだけで、紙幣保有者への兌換や国際交易・金融の余剰で金の移転はない制度になると思っています。(“新世界銀行”を差配するのは、英米(蘭仏独)の国際金融家)
各国の中央銀行は、“新世界銀行”に拠出した金の量で国際通貨の配分を受けることになり、外貨準備や米国債などこれまで積み上げてきた貨幣的経済成果はチャラになると思っています。
ちなみに、現状のままの金保有量だと、日本が受け取る国際通貨は、米国の1/60、EUの1/25、中国の1/6の配分になってしまいます。
また、このような制度ができる前提として、日本が貿易収支で10兆円もの黒字を計上するような状況ではなくなり貿易収支の均衡がある程度達成されていることが必要です。
このようなことから、米国連邦政府がデフォルトを宣言するのは、日本の貿易収支が赤字に転落した後になると考えています。
FRBに関しては、このような移行を可能にするものになっているのか、連邦準備法はどのような内容の条文になっているのかにいちばん興味があります。
>ここでわたしが気になるというか知りたいのは、具体的に(いろいろと上げられてい
>る人もいますが)このすべての計画の立案者とか中心人物が誰なのか、です。きっと、
>そいつ(ら)が資本主義システムの頂点にいるんでしょう。
頂点にいるのは、バビロニア→フェニキア→カルタゴ→(ローマ)→ヴェネチア→アムステルダム→ロンドン→ニューヨークと拠点を移しながら、2000年国際金融と国際商業を支配してきた人たちだと思っています。
新興勢力であるロスチャイルド家やロックフェラー家を超えるファミリーが頂点にいるはずです。
(清教徒革命から名誉革命を経てオランダの国際金融(国際商人)家が英国を支配するようになったのか、英国がオランダの国際金融家(国際商人)を差配するようになったのか、それとも、もともとネットワークでつながれているものたちが状況に応じて都合のいい場所を拠点にするようになっただけなのかは判断できませんが、500年から400年前に英蘭を拠点して活躍していた国際金融家(国際商人)が頂点にいると見ています。ロスチャイルド家はその下に位置し、ロックフェラー家はさらにその下くらいのポジションではないかと思っています)
>で、では日銀はどうなのか、です。
>FRBと日銀は、日米安保以上に強烈なタッグ(経済同盟)を組んでいるんじゃない
>か…と。
日米安保以上に中央銀行同士のタッグが重要だと思っていますが、正直言って、日銀幹部がどこまで主体的に同盟を組んでいるのかわかりません。
日銀幹部は、“使い走り”のレベルを超えるものではないという見方を持っています。
日本経済の利益に反する政策だということはわかっていても、グランド・デザインは持っていないだろうという意味です。
>この仕組みに裏がなければ健全ということになりますね。
>はたして本当に裏はないのか……
>健全なら国債をすべて日銀に買わせりゃいい。民間に買わすから利息付く、というこ
>とですね。
>なぜ、日銀にすべての国債を買わせないのでしょうか。
経済論理的に言えば、日本政府が、国債を発行する必要はありません。
国債で得たお金は赤字財政支出となりますが、その支出に対応する活動力があるから、それがたんなるインフレにはならないわけです。(税制や企業の投資が歪んでいるから、国債を発行しなければならないだけです)
それはともかく、国債は現に発行され600兆円にも達しているわけですから、これを日銀に保有させる政策は、利払い負担を緩和したり償還をスムーズにするために大きな意味があります。
「日銀にすべての国債を買わせない」わけは、一般的理論として、中央銀行の国債直接引き受けは、財政規律を失わせ、ハイパーインフレを誘発させるという理解があることを第一にあげます。
日銀が国債を引き受ける状況になれば、政府や国会議員は、「じゃあ、そうすればいいじゃん」と気軽に赤字財政支出を拡大する選択をしがちです。
それを続けていけば、供給力(国民の活動力)が目一杯になったときに、赤字財政支出がハイパーインフレを誘発します。
ざっくばらんに言えば、一回こっきりの政策として、日銀に国債を移す必要はあると思っています。
もう一つの「日銀にすべての国債を買わせない」わけは、銀行救済の主要な原資が国債の利払いだからです。
元の書き込みで説明したように、バブル崩壊後に140兆円近い国債利払いが行われています。そして、このほとんどが、郵便貯金・簡易保険・銀行・生命保険会社に入っています。
銀行が貸し出しを削減しているように、貸し出しで利益を稼げる経済状況ではありません。その一方で、不良債権(過剰債務=預金)に喘ぐ銀行は、なんとしても利益を上げなければなりません。
銀行が利益を上げる主要な源泉が国債になっていることが、日銀に国債を移せない一つの理由です。
歳出に占める国債利払いを軽減しようとして国債を日銀に移すということは、日銀が日銀券で民間が保有している国債を買い入れるということです。
銀行などは国債を売って日銀券を手に入れることになりますが、日銀券はそのままでは利息を生みません。貸し出しか証券投資をしてはじめて金融利得を手に入れることができます。安全有利な貸し出しができないのが「デフレ不況」であり、国債に安全性で優る証券投資もありません。
その一方で、銀行や郵政公社そして生命保険会社は、預かっているお金に利払いをしなければなりません。(生保も約束した運用利回りがあります)
現在の金融機関にとって、国債受け取り利息−預貯金保険料支払利息の差益は死生を決するほど重要な意味を持っています。
これらが、「日銀にすべての国債を買わせない」わけです。
>日本国債を外国人(国際金融)はどれくらい保有しているんでしょうか。ここがポイ
>ントかもしれません。つまり、外国人が日本政府の借金(国債)で儲けていないはず
>がないわけですから、日銀から直接利益を得られないという仕組みなら外国人はどの
>ように日本国の借金を利用して儲けているんでしょうか、という疑問です。
日本国債の外国人保有率は5%未満で、多くはアジア系中央銀行です。
これまでの日本は、日本国の借金を利用して儲ける対象ではなく、その産業力が生み出す成果にたかる対象だと考えたほうがいいと思っています。
日本の産業力(企業のではなく国民経済の)が衰えれば、借金が標的になるはずです。
>日銀はFRBの政策を日本で実行するだけであり、日銀の儲けは外国人には流出しな
>い、日銀はまだ完全には外国人の手に落ちていないというのであれば……ちょっと言
>葉に出来ませんが何か大きな罠というか裏とでもいうか、があるんじゃないでしょうか。
日銀の“私物化”や上述の「新世界通貨制度」が大きな罠だと思っています。
>日銀が民営化されたら、それは所有者が外国人でなく日本人であっても、同じである
>ということですね。
日本人に私物化されるより外国人に私物化されるほうが、利益を国外に持ち出されるので打撃がずっと大きくなります。
>日本は外国からの意思によって明治維新という事件があり、そこから軍国化や急激な
>人口増加があって、敗戦、そして世界第二位の経済大国となりました。これらはすべ
>て外からの意思や意図が見えます。開国して(させられて)から経済大国となるまで
>日本は育ったんじゃなくてずっと育てられてきたんです。
>輸出大国・経済大国として日本が長期計画のもと育てられたんであれば、現在は、そ
>れを収獲する時期へと変わったんです。…と、見れます。
>これからは育ったものをすべて刈り取られる。相手はすべてを食いつくす人種ですか
>ら。機は熟したわけでしょう。
>そのための道具が日本銀行です。道具(方法)はたくさんあるんだろうけど、日銀が
>その中心なんでしょう。日銀もこのときのために創られたのかもしれません。
そのような歴史認識を共有しています。