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金融資本主義的トロツキズムについて 2003-12-17 13:50:59 No.7566
(Minerva梟)
トロツキズムとは,レーニン,スターリンと並ぶロシア革命の指導者トロツキーの提唱した「世界同時革命論」をいう。
1917年,ロシアで発生した赤色革命に際し,『この革命をロシア一国だけではなく,世界中に伝播させなくてはいけない。』という荒唐無稽(誇大妄想的)な発想を,なぜ頭脳正常なトロツキーが唱えたのであろうか。
トロツキー(本名:レフ・ブロンシュテイン)は,敬虔なユダヤ教徒の家に生まれた。当時,世界各国に分散・居住するユダヤの民は,しばしば,マイノリティとして迫害を受けていた。
ロシアでも,革命に先立つ数十年前,ユダヤ人迫害(ポグロム)があり,これが,ロシア革命の引き金の一つとなった。[森繁久弥の『屋根のうえのバイオリン弾き』]
ユダヤの人々は,世界各地の同胞と連絡を取り合い,国際貿易や,とりわけ国際金融の分野で,驚嘆すべき業績をあげてきた。
第一次大戦後のドイツでは,国内のインフレとドル相場の激動を利用し,内外のユダヤの人々が巧みに連携し合い,巨富を築き,ドイツ金融界を席巻した。
これが原因で,ドイツ庶民の憤激を買い,ナチス党の台頭を招いた。
ナチスは,政権掌握後,直ちに対外債務の一方的破棄を宣言し,為替取引を厳重な国家統制の下に置いた。
国際金融とは,もともと,国家の制約を嫌い,国境なき自由な国際金融取引を希求する。
金融と為替取引に関し,できるだけ国家権力の介入を阻止することが,彼らの願いである。ボーダーレス(国境の敷居をできるだけ低くすること)が彼らの合言葉である。
トロツキーの時代は,イスラエル建国前でもあり,ユダヤの民は,祖国(国家)というものを持たなかった。彼らにとって,国家とは,常に国際取引の障害であり,時に,彼らを圧迫するものであった。
このような思想環境で育ったトロツキーの描く理想世界とは,国家のない世界,コスモポリタン(世界同胞主義の)の世界であった。