現在地 HOME > 掲示板 > 戦争49 > 1252.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
【エルサレム小倉孝保】ブレア英首相は25日、リビアの首都トリポリに到着した。リビアの最高指導者、カダフィ大佐と会談する。英国首相のリビア訪問は1951年にリビアが独立して以来、初めて。首相はリビアが宣言した大量破壊兵器計画破棄を外交成果としてアピールしたい考え。一方、リビアは対米関係改善への大きな足がかりとする狙いがある。
ブレア首相は24日にマドリードで行われた列車爆破テロ事件の追悼式に参加。その直後のリビア訪問は、英国がリビアをテロ支援国家としてでなく、国際社会の一員として認めたことを象徴付ける意味もある。トリポリの空港ではシュクリ・ガネム首相が出迎えた。
ブレア首相のリビア訪問については、一部の政治家やテロの犠牲者から批判が出たが、首相はリビア訪問前、「テロと大量破壊兵器開発を放棄しようとしている国とは協力すべきだ。これは、過去の痛みを忘れることを意味するのではなく、変化が起こったことを意味するのだ」と語った。
ブレア首相は、イラクで大量破壊兵器が発見されないことで国民から批判を受けているが、リビアとの関係改善をアピールすることで外交成果を誇示する狙いがある。また、欧州に近く石油埋蔵量の多いリビアとの関係改善は英国としては経済的効果も期待できる。
ロイター通信などによると、首相はカダフィ大佐との会談で、英国系石油大手ロイヤルダッチ・シェルがリビアでの天然ガス調査権を取得できるよう働きかけるほか、リビア軍の訓練への協力を提案するとみられる。
両国は84年にロンドンのリビア大使館近くで、英警官が同大使館内からとみられる銃撃で死亡した事件をきっかけに外交関係を断絶。99年にリビアがパンナム機爆破事件の容疑者をオランダの裁判所に引き渡した後、国交を回復した。
リビアは昨年末、大量破壊兵器廃棄と計画の破棄を宣言した。その裏には、英米の1年間にわたる外交交渉があったとされる。
最近、スペイン、イタリアの首相が相次いでリビアを訪問。23日には米中東担当特使のウィリアム・バーンズ国務次官補がトリポリでカダフィ大佐と会談している。
[毎日新聞3月25日] ( 2004-03-25-22:32 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040326k0000m030099000c.html