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「珍説」や「珍々説」どころかなかなか興味深い見解です
http://www.asyura2.com/0403/bd34/msg/497.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 3 月 21 日 04:54:37:Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: あっしらさん、HAARPさん、「珍々説」なのですが・・・・ 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 3 月 21 日 01:55:35)


「バルセロナより愛を込めて」さん、どうもです。
3・11後まもなくアクセスがないのでどうされているのかと気になっていました。
アクセス不能の件は、3・11後にいろいろな“チェック”が入ったためと考えるにとどめ、それほど気にする必要はないのではと思っています。

「珍説」や「珍々説」どころか、丹念に分析され深層を抉り出した興味深い見方だと思いながら読ませていただきました。


>各国諜報機関に内部対立があったことを仮定して、ですが、「事件の首謀者は『古い
>ヨーロッパ』とそれに協力するアメリカの『反ネオコン』支配層であり、本気で『E
>TAによるテロ(未遂)』事件でっち上げを画策していたアスナール政権と『ネオコ
>ン派』を、『モロッコ人傭兵』を使ってギリギリの時点で出し抜いた」というものです。

現在の憶測は、アスナール派(政治家)はブッシュ政権からもスペイン諜報公安機関からも裏切られたというものです。
アスナール派にとって、3・11は寝耳の水のテロだったように思えます。

>アスナール政権が「ETAだ」と絶対の自信を持って発表したことは間違いがないで
>しょう。私が今までにもご報告してきたように、とにかく「スペイン国民のETAへ
>の恐怖感と憎しみ」を「社労党を中心とした左翼勢力」と結びつけようと必死の画策
>をしつづけてきました。政府は11日の前まではCNIからもおそらくその情報ばか
>り受け取っていたのではないでしょうか。ところが実際は爆薬がETAのものと異な
>り「コーランのテープ」つきのバンが発見され、「アルカイダ」が「犯行声明」を出
>し、閣僚全員が完全にパニックに陥ったようです。実際、内相のアセベスの狼狽振り
>は尋常ではなかったのです。新聞によりますと、国民党には「投票の延期案」まで出
>ていたようです。

「投票の延期案」も含めて、アスナール政権が“身内”であるはずの諜報治安機関からも裏切られたことを示唆していると思います。
ETA犯行説をアスナール政権に持ち込んだのもコーランや携帯電話などの“証拠”を公表したのも彼らです。

(主導者が誰であったかは別として、スペインの諜報治安機関の“黙認”がなければ、3・11はあれほどうまくいかなったとも思っています)

端的には、初めから「イスラム過激派説」でもよかったのです。
事件の解釈とだからどう対応しなければならないのかをきちんと説明すれば、200名の死者を出した怒りをイスラム過激派に向け、アスナール政権批判を避けることもできたと思っています。

もう一つは、事件がとんでもないものでしたから後からの非難が避けられなかったとは思いますが、アスナール政権が諜報公安機関をきちんとコントロールしているのなら、ETA説の可能性を示唆しながら、選挙が終わるまでイスラム過激派説を封印するという流れも選択できます。

とにかく、アスナール政権が早々と「ETA説」を宣言してしまったことが命取りになったと考えています。

>「国民党に勝たせるのなら何もしないのが正解という政治状況」だったかどうか、私
>は多少疑問を持っています。今までの私の報告で一つだけ抜け落ちていた事件があり
>ます。12月31日、つまり大晦日(こちらではLa Noche Viejaと呼んで大騒ぎをし
>て祝う習慣があります)の日に大量のETAの爆薬が摘発された事件です。そしてそ
>の直後、1月初旬に例のカタルーニャ左翼共和党党首のETAとの秘密会談があった
>わけです。昨年の11月にカタルーニャ州で左翼連立政権ができて以来、この国は一
>種異様な雰囲気に包まれていました。国民党員もスペイン人ですからスペイン人の気
>質は知っているはずです。本当は誰も信用していないが、とりあえず今はギリギリで
>社労党への不信感の方が強く国民党政治で少しは経済不安が減ったことで国民党が何
>とか過半数を維持できるかもしれない、しかしいつどこで「裏切られる」か全く予想
>できない、という状態でした。国民の反米感情と反戦意識は強く、今年に入ってブッ
>シュとブレアの嘘とそれをめぐる醜態が次々と暴かれていくにつれて、国民の国民党
>への「不審の念」がある「しきい値」をいつ超えるか全く予想できないカオス状態
>だったと思います。このカオス状態は統計的数字では出てきません。


最初に引用させていただいた「各国諜報機関に内部対立があったことを仮定して、ですが、「事件の首謀者は『古いヨーロッパ』とそれに協力するアメリカの『反ネオコン』支配層であり、本気で『ETAによるテロ(未遂)』事件でっち上げを画策していたアスナール政権と『ネオコン派』を、『モロッコ人傭兵』を使ってギリギリの時点で出し抜いた」」という構図であればこの説明ができますが、各国諜報機関に内部対立があったとしても、同時的なテロ仕掛け合戦があったとは考えにくいというのが率直な思いです。

そう考えなくても、事実として、スペインの諜報公安機関は、『ETAによるテロ』を打ち出しながら、ほどなく『イスラム過激派によるテロ』と思われる証拠を公表したことでとんでもない謀略を働いたわけですから、諜報機関と政権(政党)のあいだに対立があったと見たほうがすっきりすると思います。

アスナール国民党には、テロをでっち上げてまで政治意識情況を変えたいという動機はなかったと思っています。
優位に立っていると判断した勢力は、ことさらは動かないものです。
ETAによるテロをでっち上げたからと言って、それが確実に国民党支持に貢献するとは言えず、ETAの犯行であると信じてもらえる保証もありません。

>私はアスナール政権がETAによる、少なくとも「襲撃未遂」事件を、画策していた
>ことは間違いないとにらんでいますし、また当然ブッシュとネオコングループはスペ
>インがこけた場合の「なだれ現象」の可能性を恐れていたはずですから、それがス
>ムーズにいくような手助けはしていたでしょう。

アスナール政権がいろんな手立てを画策していたことは否定できないと思います。
もっとも都合がいいETAを使うこともアイデアのトップにあったと推測できます。
しかし、謀略は必要ないという判断で投票日を待ったのではないでしょうか。

ブッシュ政権は、主権移譲後のイラクの治安維持を国連管理に委ねたいと思っていますから、社会労働党が勝利することを恐れてはいなかったはずです。
ドイツやフランスを主権移譲後のイラクの治安維持活動に引き込むためには、スペインがアスナール政権のまま継続するより、国連管理を主張する社会労働党政権のほうが好ましいと考えた可能性もある。
EU主要国が揃って同じ旗印のもとでイラクに派兵できる環境に近づきます。
(イタリアはどうなるんでしょうね(笑))

ご指摘の「こうやって、もともとヨーロッパ志向の強いサパテロが首相となり、「古いヨーロッパ」が一気に主導権を握ることが可能になりました。社労党はイラクから撤兵する気はあまりありません。むしろ「国連にイラクでのイニシアチブを取るように働きかける」という記事が本日のエル・パイスに載っていました」が“潮流”だと思っています。

しかし、「当然、その国連で主導権を握るのは「古いヨーロッパ」であり、さらにアメリカの『反ネオコン派』も一気にブッシュとネオコン一派に追い落としをかけることができ、念願の「国連中心の世界運営」が軌道に乗ります」については、米国主導であることに変わりはなく、ブッシュ政権である限りギクシャクすることが考えられるので、ブッシュ政権も政権を民主党に譲り渡す(インチキをやってまでは再選をめざさない)可能性も高いと思っています。

ネオコンとか、非ネオコンで政策がどうのという見方はしていません。
ただ、それぞれが役割を演じていたり演じさせられているだけだと思っています。
邪魔な演技者は演じさせてもらえなかったり片隅で寂しく演じることになります。


>以上のように仮定してみますと、ソラナが爆破事件の3日前に「欧州CIA創出案」
>をまとめていたことも、事件当日の11日夕刻にETA支持のバタスナ党のオテギ代
>表が「アラブ・テロだ」と発表したことも、また選挙後にポーランドが米英に「だま
>された」という異常に厳しい表現をしてブッシュ・ブレアからの距離を置き始めたこ
>とも、無理なく説明できるように思います。何せシラクにしてもシュレーダーにして
>もソラナにしても、直情径行型のアメリカ人とは違って腹の底で何を考えているか分
>からないド狸ばかりですから。

バタスナの代表が「アラブのテロだ」と語ったことに、諜報公安機関の指示なのかなと考え苦笑しました。

ブッシュ政権やネオコンも駒でしかありません。
不要になったり使い心地が悪くなった駒は、他の駒に置き換えられることになります。彼ら自身もそれは重々承知の上で動いています。

小泉首相は潮目が変わっていることに無自覚のようですが、世界は、第1期ブッシュ政権的行動スタイルを“否定”する方向で動いています。
それはブッシュ政権が自己否定するほどの動きです。

(ブッシュ政権中枢は、認めることはありませんが、国際法的に無茶なことをやってきたという自覚をちゃんとしており、これまでのやり方で今後をうまく乗り切ることができないこともわかっています。ブッシュ政権が2期目に入るとしても、表の顔は入れ替えて雰囲気を大きく変えるはずです)

>なお「欧州CIA」については「戦争版」で詳しく報告するつもりですが、ブリュッ
>セルでの内相会議でどうやらテロ専門委員の「ミスター・テロ」と「CIA」創出の
>手はずが整えられたようです。

詳報を期待しています。


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