現在地 HOME > 掲示板
> 雑談専用7 > 478.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> 雑談専用7 > 478.html
★阿修羅♪
|
|
| Tweet |
(回答先: Re: reply 投稿者 戦争屋は嫌いだ 日時 2004 年 1 月 17 日 09:03:37)
戦争屋は嫌いださんは、私よりもずーと在英経験が長いみたいですね。それに私がイメージしていたより年長でも有られるような気がしています。
それと、在英していても日頃見る視点が異なっていれば印象も随分違うものであるということ。
この事は常々自分に言い聞かせていることですが、あらためて感じさせていただきました。
＜Stately homeをNational Trustに寄贈する背景は、確かにメンテナンスコストの問題があるのでしょうが、がめつい貴族の中には領地にサファリパークを作ったり、それこそ日本人のお上りさんを相手に入場料をとったりして荒稼ぎする人もいます。少なくとも業者に再開発させて利潤を挙げるくらい（stately homeを改築した大規模フラットやホテルはそこらじゅうにある）のことは、目先の利いた人間なら考えるのではないでしょうか？所有欲の強い人であればそういう選択はしなかったと思われるのですが。＞
「所有欲が強い人であればそういう選択（Trustに入れるという選択）はしなかったと思う」、という点については、私の方が日頃お金持ちの人々に接する機会が多そうなので、ちょっと解説させていただきますと、「洗練されたお金持ちは、所有権名義が自分名義ではなくなることにそれほどこだわらない傾向がある」という事だと思います。むしろ無け無しの財産にしがみついている庶民の方にその傾向は強いような気がします。
むしろ、Trustに入れた後の彼らの興味関心は、Trustに入れた後自分がどの程度その財産を実質的にコントロールできるのか、という点にあります。
日本の例でいえば、お金を持った成金が、まず自分の個人財産を会社名義に移す事を考え、そこでも税金を取られるのがいやになって、実質空き家の財団を買収したり、宗教法人を買い取り、そこに自分名義の財産を移してしまうということと類似のことを行っている、と考えれば納得いきます。
例にあげられた労働党出身の偉い人が本当にそのお屋敷を放棄したのか、については、当該財産移転後のお屋敷に対してどの程度実効支配を見る必要があるのではないか、と感じます。もし寄付してもそのままそこに住みつづけているようでしたら、ちょっとあやしいです。（尊敬する方をけなすような言い方をしてすみません。）
＜タム・ダリエルのような貴族は基本的に金儲けに全然関心がなく、自分の信念だけに忠実な本物の上流階級ではないかと思います。「金儲けに知恵を絞るような人間はホントの上流階級ではない」ということでしょうか。だからロスチャイルドなんかも本当は上流階級じゃないのです。「純粋な上流階級」は先祖の財産を只食いつぶしながら、好きな本を読んだり研究をしたり、音楽を聴いたり、庭仕事などしたり、時々犬と散歩したりスポーツをしたりして暮らしている、という印象です。私はこういう文化が好きなのです。因みにダリエル本人はやはり相当質素な生活をしているようです。＞
「本物の上流階級とはどういう人達か」という定義を前提におくのは私としては、馴染めない発想です。
＜ただしここ10年で英国人は完全にバブル経済の影響で、アメリカ風成金が多数派になってしまった感があります。猫もしゃくしも不動産投資の話をしている今の状況は異常としかいいようがありません。ちょっと前までテレビは高いから買わないでレンタルで済ませていた同じ人々が、大挙してDVDとか画像付きモバイルとか、に飛びついています。それも狂ったように借金して。さらに問題なのは欧州中で不動産を買いあさって値段をつりあげていることです。罪なことです。私は今の英国人の振るまいは長い目で見れば根本的に非英国的(unBritish)だと感じます。本質的に英国に成金は似合わないのでバブルが崩壊すれば消えていくとは思いますが。＞
アメリカ風成金趣味の感覚が大手を振ってまかり通り始めている（イギリスのアメリカ化）のは確かですね。これは、90年代後期に急激に進んだ印象がありますが、実際はどうなんでしょうか？
尚、不動産バブルが早晩はじける（既にはじけている）のは必然ではないかと思います。
しかし、不動産バブルの破裂で一番被害を被るのは一般庶民であり、目先の効いた人は手仕舞いしかかっているような印象を受けます。（個人的には、バブルがはじけた後に所有しつづけられなくなった庶民達の不動産を安く買い叩いてやろう、とじっと待っている人達（ユダヤ人？）と同じく、やや皮肉な立場から眺めています。）
＜そういえば昔ユダヤ系の女性（当時の家主）に誘惑されたことがありますが、若い女性でしたが大変な発展家でした。ロンドン近辺でいえばユダヤ系とエセックス女性Essex womanが「一番進んでいる」ようですね。これ以上はあえて言いません（笑）がユダヤ系に美人でsexyな女性がおおいのは確かですね。＞
こういう文章を読ませていただくと、本当に私より年上の方なのかなとちょっと思ってしまうのですが、、、、。ユダヤ系の女性が発展家だというのは知りませんでした。
尚、EssexWomanというのは読んでおられる方々にご説明しますと、私の理解では「日本でいえば、二子多摩川か新百合丘あたりに住んで、外資系企業に勤めているが、実家のお父さんは地方都市で中学校の先生をやっている」というイメージになります。（こんな理解でいいのでしょうか？）
私の前回の文章を今読み返してみて、私の書き方が悪いことに気がつきました。前回の文章でかいた「私の知り合いでルックスの抜群の人」というのは、女性ではなく、男性です。
＜所詮カネさえ払えば誰でも行けるところだと思うのですね。＞
お金持ちがかなりお嫌いのようですね。私も成金趣味をことさらにひけらかす人は好きになれませんが、私の場合、イギリスでは「お金持ちだということと関連付けて人柄に問題あるんじゃないの？」と感じたことは幸いほとんどありません。（お金を持っている、ということと人格にバランスがとれているので、それほど不快感を感じないということでしょうか。）
むしろ、ニューヨークのお金持ちの人のほうがこのあたりはストレートで、「なんであんたの邸宅の立派さかげんを長々と聞かされる必要があるの？」という経験をしたことがあり、個人的には、ニューヨークのお金持ちには偏見があります。
＜個人的には英国の良さは田舎(countryside)の善良かつ質素で、健全な中産階級の人々と、彼らの持つ優雅で品の良いユーモアのセンス（それから色彩豊かなEnglish country garden）にあると思うのですね。＞
ロンドンのゴミゴミした金融というイギリスのいやらしい部分で過ごしているので、「田舎の善良かつ質素」な人々の好ましい部分を感じる機会が少ないのは、自分自身問題だと感じています。
＜ブッシュがバカにされたのは基本的に小学生並の英語しか話せないところが大きいと思います。英国は基本的に「言語の国」なので、話す英語の水準ですぐに「お里が知れてしまう」ようなところがあります。コンテクストに応じて語彙を使い分けることができないとしたら、（特に合衆国大統領ともなれば）相当キツイコメントを覚悟しなければなりません。例えブッシュが「猿のようにしか歩けない(The Times)」人間であっても、もう少しまともなスピーチができれば（あのTexas Drawlでも）ずっと高い評価を受けたでしょう。
さらにオーストラリアでブッシュが演説した時に、ヤジを飛ばした野党議員に「I love free speech（言論の自由っていいもんだねえ： 言外にだからオレ様にそんな生意気な口がきけるんだぞ、と言っている）」 と斬り返しましたが、これも英国人の間では「品のないruthlessなユーモアのセンスだ」と酷評されました。やはりこの辺の余裕のなさでお里がしれてしまうのです。例え彼が上流階級らしい身のこなしを身につけていても、あのユーモアでは貧困な精神をおおい隠すことはできなかったでしょう。＞
同意です。但し、この手のアメリカ人を馬鹿にする感覚というのは、イギリス人とフランス人だけに許される特権みたいなもので、日本人どうしで話している分にはいいですが、イギリス人に話しても様にならないですよね。（イギリス英語ができない私だけの話かな。）
＜プロトコルについていうなら、法律関係者など確かにbarristerなどが例のカツラをかぶったりするのに象徴される形式主義が見られます。要は身内しかわからないルールを設定しておいてよそものを排除するinsularity というか島国根性なのでしょうが、既得権の保護という点もあるのでしょう。＞
そう思います。アメリカ人もそういってイギリス人をけなしていると思います。それでも、イギリスにくれば、そのプロトコルの前におどおどしてしまう、というジレンマも感じていると思います。
＜ただしごく普通の生活をしている分には、むしろ英国の方がimproviseを許すと言う点では寛容なのではないかと思います。前例に必要以上にこだわり、ヒトと違うことをすると病的なまでに後ろ指を指したがる日本の社会の方が、広い意味で一種のプロトコル社会ではないでしょうか。ちゃんとリーズナブルに説明ができるようにさえしてあれば英国の方がはるかに「大人の対応」をしてくれる、ということはできるのでは。＞
おっしゃる意味はわかりますが、その問題を「プロトコル」という言葉の定義を広げて議論することには抵抗があります。
「プロトコル」の本来の意味をぼかすことになると感じますので。
書いていて、自分が改めて日頃狭い世界に住んでいることを感じます。
今後とも宜しくお願いします。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。