現在地 HOME > 掲示板
> 雑談専用7 > 607.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> 雑談専用7 > 607.html
★阿修羅♪
|
|
| Tweet |
(回答先: Re: reply 投稿者 リーマン 日時 2004 年 1 月 18 日 18:15:27)
リーマンさん
おそくなりました。
＞戦争争屋は嫌いださんは、私よりもずーと在英経験が長いみたいですね。それに私が＞イメージしていたより年長でも有られるような気がしています。
プライバシーは余り明かしたくないのですが、英国との付き合いは中断はあったもののもう20年になります。変な国だと思いながら、なかなか「やる」国民だなという一種の敬意を持っています。あなたより年長かどうかは分かりませんが、毎日泳いでいるせいか、付き合っている人間が相当若いことが多いせいか、大分若く見られることは多いし気は相当若いといえるでしょう。
＞National Trustのこと
実はタム・ダリエルは相変わらず相続した屋敷に住んでいます。ただ新聞によれば彼が死んだら子供は相続しない、と言っているので偽装ではないと思います。そもそも他に選択肢はなかったのではないでしょうか。売れば数十億にはなる屋敷だと思います。売って現金にしてもっと小さい家に住むのが一番の得策のようにも思うのですが。もう70近い人ですから今更引っ越しはしたくないし、議員歳費以外に大きな収入源があるような人でもないと思うので、メンテナンス費用をNational Trustに負担させて、死ぬまで生まれた家で暮らしたい、というのはごく自然なことのように思えるのですが。
とにかく私はタム・ダリエルのように、あまり損得勘定ができない人間、でも自分の思ったとおりに生きる人間が好きなのですね。特にイラク戦争に徹底的に反対した時には実に感銘を受けました。同時に没落貴族であることにも別に抵抗はないようで、淡々としている様が、実に潔いと感じるのですね。上流階級についての私の持論はもちろん完全に個人的なものなので、聞き流してもらっていいのですが、こういう考え方は必ずしも少数派ではないかもしれません。ダリエルが「ブレアを戦犯として国際司法裁判所で裁くべきだ」と言ったって、イラクで殺戮された万単位の大衆にとって何の慰めにもならないかもしれませんが、貴族の労働党議員がこんな胸のすくようなことを言ってくれた、というのは薄汚い取引にまみれた侵略までの田舎芝居の中で、私にとっては一服の清涼剤だったのですね。
＞バブル経済について
不動産バブルで被害を被るのは無茶なmortgageを借りた人々だけではないですか。リスクを無視して背伸びするのが悪いのです。この範疇以外の人々にとっては不動産価格がさがることは即Council Taxが低くなるなどメリットも大きいと思いますが。ただ御説のように目先の利く不動産投資家はもう売り逃げているような気がします。ロンドン周辺では不動産屋の50％以上はユダヤ系かもしれませんね。金融投機家との連携を持つ彼らは相場を好きなように動かしているのではないか、という疑いを消し去ることができません。でも性懲りもなくバブルに踊らされる大衆の姿を見ると、バカだな、哀れだなと思います。個人的には不動産を投資、というか投機の対象とすること自体不道徳だと考えています。低所得者層から住む権利を奪いかねないからです。そもそも資本主義そのものに反対なのです。
＞ユダヤ系女性
これは誤解があったようですが、ついでに言っておくと、ユダヤ系の女性はやはり頭がいいので食べ物や運動に気をつかっていることがあると思います。平均体重は5キロは軽いのでは。それとユダヤ系の女性が放埒なのは、キリスト教徒より宗教的な制約が少ないためではないかと思います。貞操観念はないようです。正直言ってユダヤ人はガリ勉でくそ真面目、という先入観があったので驚きました。でも行ったことはないがイスラエルではもっと凄い由。それからEssex womanの意味は全然違います。最初にこの言葉を聞いたのは、酒席で、娘が出戻りで実家に帰ってきてしまった英国人の同僚から、「ウチの娘は典型的なEssex womanなんで困っちまうよ。」と泣き言を聞いた時、だと言えば大体意味はお分かりになるかもしれません。ロンドン近辺（ないし南東部）ではキーワードの一つですので記憶しておくのも有益かもしれません。
＞アスコット競馬のこと
金持ちが嫌いというより、パーティに行って大酒を飲んで馬鹿話をすることがsocialite の「職業」だと称している、Tara Palmer-Tomkinsonのようなバカ女にはむやみに腹が立つのです。今年も彼女をはじめとした阿呆集団が、アスコット競馬に珍妙な服を着て現れて、翌日の新聞をにぎわすのでしょう。何でもアスコットでは一本10万円のシャンペンがポンポン空けられると聞いています。軽佻浮薄を絵に描いたような世界です。
一方ハイランドでは今年もガス代が払えなくて凍死した老夫婦（80歳台）のことがテレビで報じられました。こんな不条理は到底ガマンできないのです。この世代の英国人は本当に律儀で真面目で勤勉な人々が多い。この老夫婦の亭主も（ロスチャイルドなどの大財閥の金儲けのために、）第二次世界大戦に出征させられて苦労した人だったようです。
同じ金持ちでも少しでも財産を自分ほど恵まれていない人々のために使おう、という姿勢を持っている人はいいのです。私だって金持ちとはほど遠いのですが、Christian Aid（これはインチキでないことが分かっている）のオバサンが募金にくれば、貧者の一灯で1ポンドくらいは寄付しているのです。私の知人（といってもほとんど付き合いはないが）にはバーミューダにfamily trustを持っている数十億の金持ちがいますが、もう十分にカネをもっているくせに、それを倍増させようとしてじたばたと悪あがきしています。浅ましいとしか言いようがありません。
＞この手のアメリカ人を馬鹿にする感覚というのは、
＞イギリス人とフランス人だけに許される特権みたいなもので、日本人どうしで話して
＞いる分にはいいですが、イギリス人に話しても様にならないですよね。
なかなか当を得た分析ですが、話す相手とどれくらい親密であるか、どれくらいの共通の精神的基盤ができているかによるでしょうね。それと私は日本人社会とのつながりは事実上ゼロで（だから阿修羅で自分の意見を、日本語で表明できる機会は非常に貴重だし、日本語の訓練にもなる。）、正直言って当地でも電話で話していると米国人に間違われることもあるくらい、自然な英語を話すことができるのです。そのせいもあるでしょうね。因みにアメリカ人をバカにするのが好きなのは、フランス人と英国人だけではないですよ。ノルウェー人、デンマーク人、ドイツ人、スペイン人、オランダ人が、それぞれ実に楽しそうに（ある場合は食事の時の話題として、ある時は酒のつまみとして）、アメリカ人をバカにするのを聞いたことがあります。
でも一般論でいうなら、アメリカ人と英国人の精神的繋がりは非常に強いことは間違いありません。何といっても同じ言語を使っていることの強みでしょう。テレビで放映される映画も8割くらいはアメリカ映画で、あのブレアだってネオコンとの電話会議が多すぎるせいか、tの発音を中心としてアメリカなまりになりかかっており、伝統的な英国人からは大ひんしゅくをかっています。私は’to’を’tew ’と発音するブレアのアメリカかぶれアクセントを聞くと、文字通り吐き気がします。
とはいえ両者の間に存在する微妙な近親憎悪も熟知しています。共通の言語を使っているとはいっても、両者はバーナード・ショーがいみじくも言ったように、two countries divided by a common language.”なのです。英国人にとって米国人は何といってもYanksであって、これはズバリ言えばオランダ人のことです。即ち訳の分からない奴らなのです。米国にアイリッシュ系とスコティッシュ系の人口が多い（合わせると億近いという説さえある）ことも、問題を複雑にしています。IRAの資金源がアメリカであることはご存じでしょう。一方米国人には英国に対する微妙なコンプレックスがあるのも周知のとおりです。私はかつてアメリカ人の上司が「奴らは、どんなに隠そうとしてもアメリカ人に対する軽蔑は悪いけど隠しきれない、っていうような実に頭にくる態度を取るんだよね。」と言っていたのを思い出します。
＞プロトコルについて
ズバリ言って貴方は英国社会のプロトコルを、職務上所与の条件として受け入れなければならない立場だから、プロトコルを重くみるのです。私はそういう縛りはほとんどないのでプロトコルを客観視できるのです。本質的にはあんなものは、なるべく部外者にわかりにくいルールを迷路のように設定して、自分たちの既得権を守ろうとするような世界にはつきものだと思いますね。だから簡単なマニュアルを作って誰でもshort cutで問題解決できるようにしよう、などと考える人は徹底的に排斥されることになるのです。本質的にくだらないものだが、選択の余地がない以上受け入れざるをえない、が本当のところではないですか。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。