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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031222-00000002-yom-bus_all
道路関係4公団の民営化問題に関する政府・与党協議会が22日午前、首相官邸で開かれ、民営化の基本的な枠組みを決定した。国の高速道路整備計画について、約2000キロの未供用区間のうち、料金収入で管理費が賄えない区間など5区間を「抜本的見直し区間」とし、建設を一時凍結する。
ただし、この区間もルートや規格を見直した上で造られ、整備計画に盛り込まれた9342キロは、最終的に建設される可能性が高い。このほか、新規の高速道路建設費には、通行料金を間接的に充てる方式を採り、民営化後の新会社には、事実上の建設拒否権を与えることも決めた。
この日の協議会には、政府側から福田官房長官、石原国土交通相らが、与党側からは自民、公明両党の幹事長らが出席した。基本的な枠組みができたことで、来年の通常国会提出に向けた民営化関連法案の作成が年明けから本格化する。ただ、黒字路線の収入を採算性の低い路線の建設に充てられる「プール制」が実質的に維持された形で、4公団で約40兆円に上る債務の返済を優先すべきだとしてきた政府の道路関係4公団民営化推進委員会の一部委員が反発するのは確実だ。
建設が一時凍結されるのは、整備計画区間のうち、通行料では管理費も賄えないと見られる北海道縦貫自動車道(士別市―名寄市)、北海道横断自動車道(足寄町―北見市)、中国横断自動車道(米子市)の3区間と、同等の機能を持つ道路が並行している近畿自動車道(大津市―城陽市)、同(八幡市―高槻市)の2区間の計143キロで、今後、車線の縮小などが検討される可能性がある。
民営化後の枠組みは、新設される独立行政法人の保有・債務返済機構に4公団の道路資産と債務を承継させ、新会社は管理と運営のみを行う「上下分離方式」を採る。新規の高速道路建設には、新会社が銀行などから調達した資金を充て、完工後は資産と債務を機構に移す。新会社は機構から高速道路を賃借し、リース料の一部が、機構を通じて債務返済に充てられる。機構は、債務を民営化から45年後までに完済し、解散する。高速道路はその時点で国に移管され、無料開放される。
地域分割の方法は、日本道路公団を3社に分割し、首都高速道路、阪神高速道路、本州四国連絡橋の3公団は現行の範囲のまま、民営化する。本四公団の民営化会社については、経営安定性が確認された段階で、近接の新会社と合併するとした。
日本道路公団の近藤剛総裁らが求めていた経営の自主権については、新規分は新会社が判断し、建設中の部分に関しては建設区間ごとに国交相と新会社が協議する方式を採る。調整が不調だった場合は、他の新会社と協議する複数協議制を導入する。どの新会社も建設に合意しない場合、正当な理由があれば、新会社による建設区間とはせず、理由に正当性があるかどうかは、社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)で検討する。
国の整備計画のうち、未供用区間については、民営化までに公団が3兆円分、新会社が10兆円分、国と地方自治体が負担し合う新直轄方式で3兆円分を造るとされていたが、車線の削減や規格の見直しなどで新会社分の建設コストを約2兆5000億円削るとした。管理費についても2005年度までに2002年度比で3割の削減を図る。(読売新聞)
[12月22日13時55分更新]