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(回答先: 第1部 機密(4)外務省職員のバイブル 公表要求も反応示さず [琉球新報] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 12 日 02:40:14)
「嘉手納では、具体的被害で地位協定が見える」と語り、政府を批判する宮城篤実嘉手納町長=6日、嘉手納町役場
外務省が一九七三年四月の作成以来、「秘 無期限」とし、対外的に封印を決め込んだ「日米地位協定の考え方」。その複写を手にした宮城篤実嘉手納町長は腕まくりをして、食い入るように見入った。
「政府の対米姿勢が弱いとずっと感じてきたが、ここまで徹底して米軍におもねる必要性があったのか。地位協定の抜本改定に踏み出さず、運用改善で事を済まそうとする腰の引けた日本政府の姿勢が、社会的に通用するかは極めて疑わしい」
あきれたように言葉を継ぎ、宮城町長は、文書に貫かれた対米追従姿勢を批判した。
二〇〇三年八月二十一、二十二の両日、米空軍嘉手納基地内から、突然、大音量の英語放送(ジャイアント・ボイス)やサイレンが響き渡り、静けさを突き破った。
「不慮の事故に備え、対応能力を査定する」(嘉手納基地報道部)訓練は、地位協定第三条が規定する「排他的基地管理権」に基づく施設内の訓練だが、米軍側のミスで事前連絡もなく、安眠を妨げられる住民の苦痛にはお構いなしだった。役場には町民から苦情が殺到した。宮城町長は訓練中止を求めるため、嘉手納基地を訪れた。
ブレント・ベーカー第一八任務支援群司令官は「提供施設内の許された訓練だ。迷惑を及ぼさないように心掛けている」と、強調した。宮城町長は「あなた方の訓練による煙や音は施設の外に及び、住民生活を支配してしまう。施設内というが、鉄壁で遮断できる装置や仕組みはないじゃないか」と強く反論し、中止を迫った。
とげとげしい雰囲気が漂った両者の会談から数時間後、拡声器の向きは基地の内側に変えられ、住民地域に届く騒音は軽減した。
「しっかり要求しないと、われわれが基地被害を受け入れているという錯覚を米軍側に与える。最近は、米軍側の態度も変わり、被害の訴えに耳を傾けるようになった。地位協定の解釈では、米軍なりのギリギリの努力を迫るのが政府の仕事のはずだが、常に逃げ腰で、現地任せだ。特に外務省が何かをしてくれた試しはない」
就任以来、十三年間で培った、一定の信頼と緊張感を内包した基地側との関係が、被害改善に寄与した例は多い。条文を超えた過度の対米優先色が濃い「地位協定の考え方」と、基地被害是正に腐心する自治体とのあまりにも大きな溝が横たわる。
「地位協定の解釈書の内容からしても、政府の姿勢は三十年前も今も全く変わらない。公開されていない地位協定関連文書のすべてを明るみに出し、県民の意見を反映させて、対米折衝に向かう政府の姿勢を改めさせるべきだ。国会で解釈による観念論をぶっても、具体的な被害が目の前にある現地は収まらない」
宮城町長は毅然(きぜん)と言い放った。
(地位協定取材班)
(今週から月曜―水曜日に掲載します)
http://www.ryukyushimpo.co.jp/special/unequal/unequal.html