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第1部 機密(8) 「米国隷属」に危機感 [琉球新報]
http://www.asyura2.com/0311/bd32/msg/716.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 19 日 13:32:15:dfhdU2/i2Qkk2
 

(回答先: 第1部 機密(7) 米追従の追及材料に [琉球新報] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 18 日 10:16:15)

地位協定改定には「まず独立国家としての日本の自立が先」と語る野中広務氏=那覇市内

「今の外務省の外交姿勢では非常に厳しい」

 地位協定の改定を求める沖縄県などの動きに、野中広務元官房長官は「改定は困難」との見方を示した。

 その理由が冒頭の言葉だ。「いまの外務省の外交姿勢では、いかに運用で現実を打開していくかが可能な範囲ではなかろうか」

 自治大臣、官房長官、自民党幹事長など要職を重ね、政界を牛耳った実力者ですら、外務省には手を焼いた。

 「いま世界は国連が頼りにできる状態でない。国連機能は完全に失われている。その中で、米国一国が強くなっている。日本はその米国に隷属する形で、イラク、アフガン問題に対処している」

 独自外交のない、対米追従姿勢に対する批判だ。

 「それに対しておかしいじゃないかという国民的世論も日本では出てこない。それが一番の不幸だ」と嘆いた。

 外務省が存在すら否定する機密文書「地位協定の考え方」については、「まったく見たことがない」と語った。

 地位協定改定を実現するすべはないのか。

 野中氏は「日本では、アメリカがうまく行き過ぎて心配するほど、占領政策が成功している」と指摘。地位協定改定には「まず日本が独立国家として自立することが先だ」と言ってのけた。

 その「独立国家の実現」に向け、野中氏は小渕恵三、橋本龍太郎の二人の元首相とともに外務省改革に取り組んだ。

 外交という国家にとり死活的重要性を有する活動を担うにふさわしい人材をいかに幅広く採用できるか。それが課題だった。

 外務省や外交官の立法能力不足、協定改定に必要な他省庁との調整能力の不足が「地位協定改定を阻んでいる」との国際法研究者らの指摘にも応えるものだ。

 野中氏らの改革は外交官採用試験の廃止という形で実を結ぶ。

 外務省は二〇〇一年度から、独自に実施してきた外務公務員採用I種試験(外交官試験)を廃止し、他省庁と共通の国家公務員採用I種試験の合格者から外交官の採用を始めた。

 外交と内政が緊密度を深める中で、「国際関係のみならず国内問題にも深い知識と旺盛な関心を有する人材を、より積極的に取り込み、全体としてできる限り多様な人材を幅広く採用していく」。行革会議の「最終報告」の指摘も踏まえたものだ。

 「種はまいた」という野中氏。それが実を結ぶとき、日本の外交は本当に変化し、「独立国家日本」は誕生するのであろうか。

 (地位協定取材班)

http://www.ryukyushimpo.co.jp/special/unequal/040118.html#040118

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