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西日本新聞 【20030920朝刊】
http://www.asyura.com/0310/nihon8/msg/139.html
投稿者 エンセン 日時 2003 年 9 月 22 日 04:33:19:ieVyGVASbNhvI

(回答先: 【男児誘拐殺害】少年の精神鑑定書提出、来月1日までに処分決定 投稿者 エンセン 日時 2003 年 9 月 22 日 04:28:19)

 
長崎中1発達障害 残虐行為説明つかず
犯罪直結はない 専門家「偏見助長の恐れ」
 「高機能広汎性(こうはんせい)発達障害」。長崎市の男児誘拐殺人事件で十九日、長崎家裁に提出された精神鑑定書は、補導された男子生徒(12)をこう診断した。犯罪に直結することはないとされる障害だ。この診断名だけで幼稚園児を屋上から突き落とすという残虐な行為の背景を説明することはできない。同障害がある人は珍しくはないだけに、専門家からは「病名が独り歩きすると、障害への偏見と差別を助長しかねない」と危惧(きぐ)する声も出ている。
 「ちょっとしたからかいに敏感に反応してひどく傷つき、パニックに陥ることがある」
 発達障害に詳しい地元医師は説明する。男子生徒も同級生にからかわれると怒鳴ったり、騒いで教室を走り回ったりしていた。同医師は「発達障害の特徴が表れている」とみる。
 対人関係を築くのが苦手ともいわれる。人間関係が単純でトラブルを招きにくい年下と好んで遊ぶ傾向があり、男子生徒も、小学校低学年の児童と一緒に遊ぶ姿が度々目撃されている。
 同じ市営住宅に住む隣人たちに繰り返し時刻を尋ねていたとの証言などと合わせて、男子生徒が発達障害を持っている可能性が高いと分析する専門家は少なくない。
 問題は、事件を起こす危険性は極めて低いとされる点だ。二〇〇〇年に愛知県豊川市で起きた夫婦殺傷事件で、当時十七歳の少年に同様の診断が下った際は、名古屋家裁が決定の中で「障害自体に犯罪を誘発する要因は認められない」と異例の注釈を記した。高機能自閉症・アスペルガー症候群児親の会も「まじめな子が多く、犯罪率は健常者よりも少ないといえるのではないか」などとする声明を出している。
 精神科医の藤林武史・福岡市こども総合相談センター所長は「発達障害=事件という誤った見方が広がりかねない」と懸念。高岡健・岐阜大学助教授(精神行動学)は「発達障害の子供が罪を犯すとすれば、周囲の無理解で追い詰められたケースが考えられる。生徒の場合はどうだったのか、背景の解明こそが重要だ」と強調した。

 ●「反省深めている」 付添人会見
 長崎市の男児誘拐殺人事件で、補導された中学一年の男子生徒(12)の付添人を務める戸田久嗣、柴田国義の両弁護士が十九日、同市内で記者会見した。精神鑑定書については「まだ見ていない」としたが、「生徒が突然、事件を起こした原因は精神医学的な分析がなければ分からない」と述べ、鑑定を通じた原因解明に期待感を示した。
 両弁護士は「感情の起伏が激しくなる場面はなく、対人関係に障害がある感じもなかっただけに医学的見地での意見に期待している」と説明。生徒の最近の様子については「表情や態度を見ると日々反省が深まっていると感じる」と述べた。
 両弁護士はこの日、観護措置再開を通知するため長崎少年鑑別所を訪れた長崎家裁の伊東浩子裁判長に付き添い、生徒と接見、今後の手続きを説明した。普段と変わった様子もなかったという。
 付添人と遺族の代理人双方は同日、精神鑑定書の閲覧・謄写を申請。遺族側は家裁から一部を除き閲覧を許可、謄写は不許可にされた。付添人側は「申請結果はコメントできない」と話した。

20030920付朝刊
 
http://www.nishinippon.co.jp/news/2003/jiken/nagasaki/kiji/030920a.html
 
 
 
長崎男児殺害 中1、軽度の自閉症 高機能広汎性発達障害 精神鑑定書
因果関係は不明
 長崎市の種元駿(しゅん)ちゃん=当時(4つ)=誘拐殺人事件で、補導された同市内の中学一年の男子生徒(12)=長崎少年鑑別所に収容中=が、長崎家裁に十九日提出された精神鑑定書で、高機能広汎性(こうはんせい)発達障害と診断されていることが関係者の話で分かった。
 広汎性発達障害は、先天的な脳の障害による自閉症群の総称。(1)他人の感情に配慮、共感する能力に欠ける(2)あいまいさや言葉の裏の意味を理解するのが苦手で、対人関係がうまく築けない(3)特定の分野への強いこだわり―などが特徴とされ、この障害の人は百人から百五十人に一人の割合でいるという。
 同障害のうち、知能の発達に遅れのない人が「高機能」と診断される。この障害が非行など反社会的行動につながる直接的な因果関係はない。
 鑑定は、家裁から委嘱された精神科医一人が担当。鑑定留置が決まった七月二十四日から、問診や心理テスト、脳の異常を調べる医学的な検査を実施。その結果、同障害の診断基準に該当したとみられる。
 二〇〇〇年に愛知県豊川市で夫婦を殺傷し、医療少年院送致となった当時十七歳の少年も、家裁の精神鑑定で、高機能広汎性発達障害と診断されている。
 少年の処遇について、鑑定書は非行事実の重大性や、十四歳未満は少年院や医療少年院に送致ができないことから、行動の自由が制限され個別処遇ができる国立の児童自立支援施設への送致が適当としている可能性が高い。家裁は観護措置の期限が切れる十月一日までに、刑事裁判の判決にあたる生徒の処分を決定する。家裁は鑑定書の内容について「少年審判は非公開が原則」として開示していない。

 ●反社会的行為伴わず
 ▼碇浩一・碇精神医学研究所(福岡市)所長の話 広汎性発達障害は反社会的行為を伴うものではない。この障害が事件の直接的な要因になったとは考えにくく、事件に至るまでの過程に、生活環境や衝動的な出来事などさまざまな要因があったと考えるべきだ。

 ●ワードBOX=高機能広汎性発達障害
 軽度の自閉症という見方が一般的。人とのかかわりが薄いため意思疎通に支障が出るほか、パターン化された行動を示すのが特徴。「高機能自閉症」や、言語の発達に遅れがない「アスペルガー障害」などに分けられる。いずれも知能が正常なため、就学後も周囲が障害に気付かないことがある。周囲になじめないことへの精神的ストレスなどから、思春期以降に精神障害を患う場合もある。

20030920付朝刊
 
http://www.nishinippon.co.jp/news/2003/jiken/nagasaki/kiji/030920b.html

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