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(回答先: 西日本新聞 【20030920朝刊】 投稿者 エンセン 日時 2003 年 9 月 22 日 04:33:19)
遺族が精神鑑定書の閲覧申請 (03.09.20)
長崎市の男児誘拐殺人事件で、殺害された種元駿(しゅん)ちゃん(4)の遺族側は19日、長崎家裁(伊東浩子裁判長)にこの日提出された中学1年の少年(12)に対する精神鑑定書の閲覧、複写を長崎家裁に申請した。
遺族側弁護士によると、家裁は同日、閲覧は一部不許可、複写は不許可とした。また、少年の付添人を務める弁護士らが会見、少年と接見し、精神鑑定書提出と観護措置(13日間)決定などを告げたことを明かした。少年に特に変わった様子はなかったという。
刑事事件の判決にあたる終局審判は観護措置期限の10月1日までに開かれ、保護処分が決まる見通し。
精神鑑定は精神医学の専門家1人が行った。少年に対する面接や知能テスト、心理・性格検査のほか脳波検査などを実施。家庭環境や病歴、学校での様子なども調査した。その結果、少年は広汎(こうはん)性発達障害の中の1つの障害と診断されたが、家裁は鑑定書の内容は明らかにしていない。
2001年施行の改正少年法では、被害者や保護者らは家裁の許可があれば、非行事実に関する記録を閲覧、複写できるようになった。鑑定書が対象となるかについては、各家裁の判断による。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/spe-3/nds/frnds_main.htm
広汎性発達障害、犯罪には直結せず (03.09.20)
長崎市の男児誘拐殺人事件で、長崎家裁で観護措置を受けている中学1年の少年(12)は精神鑑定で広汎(こうはん)性発達障害の中の一つの障害と診断されたが、専門家は一様に「この障害が直接犯罪に結びつくわけではない」と強調し、「犯罪傾向が強いという偏見や誤解は払しょくすべきだ」と警告している。
北九州津屋崎病院(福岡県津屋崎町)の森崇・青春期内科部長は「広汎性発達障害が直接、犯罪行為に関係することはない。むしろ社会的な環境因子が、こうした反社会的行動を引き起こしたのではないか。障害のあるなしにかかわらず、どの子供もこうした行動を引き起こす恐れがあることを改めて考えなければならない」と指摘する。
日本自閉症協会会長の石井哲夫・白梅学園短大学長(臨床心理学)も「発達障害と犯罪を短絡的に結びつけることは避けなければならないのは当然」と指摘。家裁での鑑定のあり方についても、「専門学会に鑑定結果の内容について事前に意見を求め、具体的に検討する慎重さが求められる」と話す。
石井学長は「これまでも発達障害に対するきちんとした理解がない人物が勝手に解釈し、コメントしている安易な例が目立つ」としたうえで、「協会として社会認識をただし、社会の受け入れ態勢が確立されるよう努力している」と話す。
その手段として、「発達障害の子供の中でも、積極的に育っている子を広く紹介すること」などを挙げ、「興味本位の視線をただすため、時間がかかっても辛抱強く取り組んでいく必要がある」と指摘した。
日本発達障害学会会長の有馬正高・東京都立東大和療育センター院長(小児神経学)は「最近の他の事件でも、犯罪を起こした少年が広汎性発達障害だったという事例はあるが、障害が犯罪行為に直接つながることは常識的に考えられないし、そうしたケースは聞いたことがない」という。
同障害については「昔からある障害で、割合も数百人に1人と多い。症状も幅広く、あまり特別なものとしてとらえる必要はない」と話している。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/spe-3/nds/frnds_main.htm