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9.11以前にも、アラブ世界ではアル・ジャズィーラ放送はその報道姿勢と議論番組等で注目されていましたが、9.11事件を巡って、オサーマ・ビン・ラーディン情報を幾度も独占スクープし、全世界にその名が知れ渡りました。
豊富な中東関連情報も注目され、アル・ジャズィーラを引用する報道が増えています。また「アル・ジャズィーラはアラブ世界を民主化するための旗手である」と言った論調が見られますが、果たしてそのような手放し的な態度で問題はないのでしょうか。
結論から言えば、私は、アル・ジャズィーラは、多国籍金融支配層がアラブ世界を一定方向に誘導するための装置であると考えています。
まずは、個人的な経験です。以前、アル・ジャズィーラ放送を3ヶ月程、毎日のように見ていて、次のような気になる点がありました。
(1) パレスチナにおけるイスラエル軍の蛮行を現場から毎日生々しく伝えていたが、報道関係者がパレスチナ自治区で活動するためにはイスラエル政府の許可が必要である。イスラエル軍にとってアル・ジャズィーラは邪魔者であり、事故を装ったり「テロリストと間違えた」ことを理由に、容易に記者を殺害できるのだが、このようなことはこれまでないようである(他の報道関係者の殺害はある)。イスラエルとアル・ジャズィーラの間には深層でいかなる密約があるのか。
(2) 当時、コマーシャルはほとんどなかったが、シェル石油だけが例外で、一日に何度も長いコマーシャルを流していた。シェル石油は多国籍金融支配層のドル箱所有物である。アル・ジャズィーラとシェル石油の関係はいかなるものか。本論とは直接関係ないが、コマーシャルの内容は、環境保護調査に従事する女性が描かれ、最後に、「シェル石油は環境保護に力を入れています」といった苦笑を誘う内容であった。
(3) 文化番組ではイスラームを取り扱うことが多く、ムスリム知識人達がイスラーム的な生き方を盛んに推奨していた。一方、スポーツ番組は非常に扇動的であり、セックスとスクリーンはないものの、欧米の番組と同様、3S政策のお先棒担ぎのような内容であった。アラブ世界ではほとんど普及していないモータースポーツまでも大きく取り上げる理由は何か。大金が動き、かつ民衆を盲目にさせる現代スポーツは、多国籍金融支配層がコントロールしていることは言うまでもない。
(4) 9.11は米国の帝国妄想主義者が計画したか、あるいは多国籍金融支配層が米国を軍事専制国家に仕立て上げるための計画であったと私は理解している。オサーマ・ビン・ラーデンやムハンマド・アター、アル・カーイダやターリバーンなどは操られていたに過ぎない。しかし、アル・ジャズィーラでは彼らがいかにも主役であるかのような報道ぶりであった。この報道姿勢は、米帝国妄想主義者、あるいは多国籍金融支配層を利するものであることは言うまでもない。ビン・ラーディンのスクープ報道は、もちろん操作されたものと理解すべきである。
次は、カタルとアル・ジャズィーラに関するおさらいです。
(1) カタルは1916年に英国の保護下に入り、1971年に独立。秋田県程度の小国で人口は57万しかないが、産油量は世界の約1.4%を占める。(これだけをみても、カタルは完全に英国、シェル石油、多国籍金融支配層のコントロール下にあることが分かります。)
(2)カタルにはイスラエルの通商代表事務所がある。(イスラエルはパレスチナの同胞アラブ人を抹殺しようとしているにもかかわらず。)
(3)カタルの現ハマド首長は、英国のサンドハースト陸軍士官学校で学んでいる。(ハマド首長はここで英国支配層の子息たちと密接な関係を築いたはずです。)
(4)カタルには米軍が駐留している。(カタルの反米、反イスラエル勢力を押さえる役割もあるはずです。)
(5) アル・ジャズィーラは多数の英国BBCのアラブ人スタッフが核となり、ハマド首長が1996年に設立した。(BBCは英国支配層、多国籍金融支配層の重要な宣伝機関の一つです。)
以上を見ても、カタルは多国籍金融支配層に組み込まれた国であることが分かります。アル・ジャズィーラはイスラエルや米国を批判しますが、これは多数のアラブ人を引きつけるための重要な戦略であると考えています。イスラエルや米国寄りの報道などすればアラブ人を引きつけることは到底できません。
多国籍金融支配層にとって、イスラエルや米国などの国家は一つの駒にしか過ぎません。アラブ世界をコントロールし、一定方向に誘導するため、これらの駒に対してアル・ジャズィーラと言う駒を用いているのです。
アル・ジャズィーラは、イスラームの政治・経済性を削ぎ、単なる倫理・道徳宗教に導こうとしていると考えられます。また、多国籍金融支配層がさらに支配しやすい「民主主義」へとアラブ世界を誘導しようとしているようです。